国籍法 第13条
クイックジャンプ
- 外国の国籍を有する日本国民は、法務大臣に届け出ることによつて、日本の国籍を離脱することができる。
- 2.前項の規定による届出をした者は、その届出の時に日本の国籍を失う。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国籍法第13条は、日本の国籍法に含まれる条文です。
- 国籍法第13条の条文原文は「外国の国籍を有する日本国民は、法務大臣に届け出ることによつて、日本の国籍を離脱することができる。」で始まります。
- 国籍法の公布日は昭和25年5月4日です。
- 国籍法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 国籍法第13条の前の条は国籍法第12条です。
- 国籍法第13条の次の条は国籍法第14条です。
- 国籍法第13条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国籍法(昭和二十五年法律第百四十七号)第13条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000147 - 本サイト収録
国籍法(昭和二十五年法律第百四十七号)第13条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000147/13
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国籍法13条により、外国籍を持つ日本国民は法務大臣への届出で日本国籍を離脱でき、届出の時に国籍を失う。許可は不要だが、撤回の制度はない。
Q · 二重国籍の人は、日本国籍をどうやって手放すの?
法務大臣への届出だけで離脱でき、出した時点で失う
国籍法13条1項により、外国の国籍を有する日本国民は、法務大臣に届け出ることで日本の国籍を離脱できます。許可や審査はありません。同条2項により、届出の時に日本国籍を失い、撤回の制度はありません。国内では住所地を管轄する法務局・地方法務局、海外では在外公館に、原則として本人が出頭して届け出ます。日本国籍を回復するには帰化(8条)を申請するしかありません。
解説
日本国籍を手放す手続は、法務大臣への届出一枚で終わる。審査も許可もない。届出が受理されたかどうかではなく、「届出の時」に日本国籍は消える(国籍法13条2項)。書類を窓口に出した瞬間、あなたはもう日本国民ではない。条件は一つだけで、外国の国籍をすでに持っていること。無国籍になる離脱は認められない。憲法22条2項は「国籍を離脱する自由」を保障しているが、どの国にも属さない人を生まないよう、この一線が引かれている。怖いのは片道切符であることだ。取り下げの制度はなく、戻るには帰化(外国人が申請し、法務大臣が許可するかどうか裁量で決める手続)しか道がない。元日本国民は年数の要件が緩和されるが(8条)、日本に住所がなければ申請もできない。二重国籍の人が14条の「国籍選択」を片付けようとして軽く出す一枚が、パスポート、選挙権、相続の準拠法、日本での在留資格まで、一度に書き換える。出す前に何が消えるかを数え終えた人だけが、この届出を後悔せずに使える
法的な位置づけ
国籍法13条は国籍離脱の届出を定める規定であり、外国の国籍を有する日本国民が法務大臣に届け出ることで日本の国籍を離脱でき、届出の時に日本の国籍を失う旨を定める。憲法22条2項の国籍離脱の自由を具体化したもので、無国籍の発生を防ぐため外国籍の保有を要件とする。
手順
- 1.本当に離脱が必要かを確認する 国籍選択の期限(14条)を過ぎても日本国籍は自動では消えない。日本国籍の選択宣言など別の方法で足りないか、離脱で失うもの(旅券、選挙権、在留の根拠、相続の準拠法)を一覧にして判断する
- 2.提出先へ必要書類を照会する 国内在住なら住所地を管轄する法務局・地方法務局、海外在住なら在外公館に連絡し、必要書類、訳文の要否、出頭日時を確認する
- 3.書類を揃え、翻訳する 戸籍謄本、外国籍を証明する書面、住所を証明する書面を取得し、外国語の書類には訳文を付ける。日本在住者は、離脱後の在留資格取得申請の書類もここで準備しておく
- 4.本人が出頭して届け出る 提出先に本人(15歳未満は法定代理人)が出頭して国籍離脱届を出す。届出の時点で日本国籍を失うため、日本旅券での出入国などは提出前に済ませておく
- 5.日本在住者は30日以内に在留資格を申請する 日本に住み続けるなら、離脱から30日以内に地方出入国在留管理局で在留資格の取得を申請する(入管法22条の2)。在留資格なしで居られるのは60日まで
よくある質問 AI による整理
Q1国籍離脱届とは何ですか?
外国籍を持つ日本国民が、日本国籍を自分の意思で手放すための法務大臣宛ての届出です。国籍法13条が根拠で、許可制ではなく届出制です。
Q2国籍離脱届はどこに出す?
日本国内では住所地を管轄する法務局・地方法務局、海外では住所地を管轄する在外公館(大使館・総領事館)に、原則として本人が出頭して提出します。
Q3国籍離脱届の必要書類は?
一般的には、国籍離脱届、戸籍謄本、外国籍を持つことを証明する書面、住所を証明する書面が必要です。外国語の書類には訳文が求められるため、事前に提出先へ照会するのが確実です。
Q4外国籍がなくても日本国籍を離脱できる?
できません。国籍法13条は「外国の国籍を有する」ことを要件としています。無国籍者を生まないためで、外国籍を取得する前に離脱することは認められません。
Q5国籍離脱すると戸籍はどうなる?
届出が処理されると、法務局などから本籍地の市区町村に通知され、国籍喪失が戸籍に記載されて本人は戸籍から除かれます。反映までには一定の期間がかかります。
Q6国籍離脱後、日本のパスポートは使える?
使えません。日本国籍を失った時点で日本旅券を持つ資格がなくなります。以後の出入国は外国旅券で行うため、渡航予定は提出前に確認しておく必要があります。
Q7国籍離脱届は郵送できる?
原則として郵送はできず、本人が出頭して届け出ます。15歳未満の場合は法定代理人が届け出ます(国籍法18条)。例外の扱いは提出先に事前確認が必要です。
Q8国籍離脱 手続き どのくらいかかる?
国籍を失うのは届出の時点です。ただし戸籍に反映されるまでには時間がかかり、外国籍の証明書類や訳文の準備にも数週間を見込む必要があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1二重国籍で20歳を過ぎちゃったんですけど、もう日本国籍はなくなってるんですか?
なくなっていない。14条の期限を過ぎても日本国籍は自動では失われず、法務大臣が催告し(15条)、その後1か月以内に選ばなかった場合に初めて失う。慌てて13条の離脱届を出す必要はない。実務のポイント:この催告は実務上ほとんど発動されていないと報じられている。「期限切れで違法状態」という煽り情報を信じて片道切符を切る前に、法務局に相談を
Q2離脱届を出したあと、やっぱり日本人に戻りたくなったら取り消せますか?
取り消せない。13条2項により届出の時に国籍を失い、撤回の制度はない。戻るには帰化を申請するしかない。元日本国民は居住年数・年齢・生計の要件が免除されるが(8条)、日本に住所があることは必要で、許可するかは法務大臣の裁量である。実務のポイント:帰化申請は書類集めから許可まで1年前後かかることも珍しくない。「戻れる」と「すぐ戻れる」は別物である
Q3子どもの国籍離脱って、親が代わりに出せるんですか?
15歳未満なら法定代理人(通常は親)が届け出る(18条)。15歳以上は本人が行う。実務のポイント:親が代理で出した離脱も、本人の離脱と同じく取り消せない。子どもが成人して日本の大学進学や就職を望んだとき、帰化申請という重い手続を背負わせることになる。急ぐ理由がなければ、本人が判断できる年齢まで待つ選択肢もある
間違えやすい点 AI による整理
- 「二重国籍のまま20歳を過ぎたら日本国籍は自動的に消える」と信じている人が多いが、実際は違う。期限を過ぎても自動では失わず、法務大臣が書面で催告し(15条)、それから1か月以内に選択しなかった場合に初めて失う。この催告は実務上ほとんど発動されていないと報じられている。「もう手遅れだから離脱届を出そう」は、前提そのものが間違っている
- 離脱届を「国籍を整理する事務手続」くらいに思っている人は、その重さを軽く見ている。受理の審査を待たず届出の時に効力が生じ、撤回の制度はない。戻る道は帰化だけで、許可は法務大臣の裁量、日本に住所がなければ申請すらできない(8条)。役所の書類一枚の手軽さと、取り返す手間の重さが釣り合っていない
- 本人から見れば、失うのは日本のパスポート一冊にすぎない。法律から見ると「日本国民」から「外国人」へ身分が丸ごと移る。日本に住んでいれば入管法の管理下に入り、在留資格の手続を怠れば不法残留になりうる。本人の実感と法的な変化の差が大きく、その差に足をすくわれる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 日本国籍を失う原因 | 国籍法13条:本人の届出による離脱 | 国籍法11条:自分の意思で外国籍を取得したことによる当然喪失 国籍法15条:法務大臣の催告後、期間内に選択しなかったことによる喪失 |
| 本人の手続 | 法務大臣への届出が必要 | 手続不要(外国籍の取得と同時に喪失) 催告後1か月以内に選択しないこと |
| 喪失の時点 | 届出の時 | 外国籍を取得した時 催告から1か月を経過した時 |
| 無国籍の防止 | 外国籍の保有が要件 | 外国籍の取得が前提 催告の対象は重国籍者に限られる |
他国ではどう定めているか 5 か国
台湾は内政部の許可制。日本の届出制と異なり国の許可が必要で、兵役との関係など許可しない事由も定められている
韓国も届出による国籍離脱を認めるが、外国に住所があることが要件で、在外公館を経由する。兵役義務との関係で時期の制限がある点が日本と大きく異なる
中国は申請と批准による退出制。外国に定住し外国籍を取得した場合は9条で自動的に喪失する
ドイツも多重国籍者に限って Verzicht(放棄)を認め、無国籍の防止という点で日本と共通する
米国は国外の領事官の前で正式に放棄の宣誓を行う方式。手数料がかかり、税法上の出国課税とも関係する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- アメリカ生まれで日米の二重国籍、現在22歳。「20歳までに国籍を選ばないと日本国籍が消える」と聞いて焦り、在外公館に離脱届を出そうとしている。だが14条の期限を過ぎても日本国籍は自動では消えない。焦って出した一枚は二度と取り消せない
- 日本に住む二重国籍の会社員が、国内の法務局で離脱届を出した。その日から日本人ではなくなり、外国人として日本に滞在していることになる。在留資格なしで居られるのは60日まで、在留資格の取得申請は30日以内(出入国管理及び難民認定法22条の2)。届出の翌朝から時計が動き出している
- もし12歳の子どもの離脱届を親が出したら、子どもは大人になってから取り消せるのか? 15歳未満の届出は法定代理人が行う(国籍法18条)。取り消す仕組みはなく、日本国籍を取り戻すには子ども本人が帰化を申請するしかない
- 海外で暮らす親が日本国籍を離脱したまま亡くなった。日本の実家の土地を相続する手続は、日本法ではなく、亡くなった人の本国法に従う(法の適用に関する通則法36条)。兄弟の誰も、そのことを知らなかった
- 外国企業の役員就任や現地の公職に就くため、あと2週間で日本国籍の離脱を証明しなければならない。届出は原則として本人が出頭し、外国籍を証明する書類と戸籍謄本が必要になる。書類の翻訳が間に合わないと、そこで止まる
取るべき行動
被害を受けた側:(離脱を検討している本人・家族の場合)1. まず14条の選択期限と、自分がすでに期限を過ぎているかを確認する。期限を過ぎても日本国籍は自動では消えない2. 離脱で失うものを一覧にする:日本旅券、選挙権、日本での在留の根拠、相続の準拠法3. 日本在住なら、離脱後30日以内に在留資格の取得を申請できるよう書類を準備4. 出頭先(国内は住所地の法務局、海外は在外公館)に必要書類を事前に照会する
訴えられた側:(手続上の責任を問われる側、例えば法務大臣から国籍選択の催告を受けた場合)1. 催告書の日付を確認し、1か月以内に選択宣言か離脱届のいずれかを行う(15条) 2. 外国籍の証明書類が揃わないなら、法務局にすぐ相談する3. 離脱後に日本での在留資格を取り損ねた場合は、ただちに地方出入国在留管理局へ出向き、事情を説明して指示を受ける。放置すると不法残留として退去強制の対象になりうる
時効(請求できる期限):離脱届そのものに期限はない。関連する期限は次のとおり:国籍選択は18歳前に重国籍となった者は20歳まで、18歳以後に重国籍となった者はその時から2年以内(14条1項)。催告を受けた場合は催告から1か月以内(15条3項)。日本在住者が離脱した場合、在留資格の取得申請は離脱から30日以内、在留資格なしで居られるのは60日まで(出入国管理及び難民認定法22条の2、最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:憲法22条2項の国籍離脱の自由は無国籍になる自由を含まず、外国籍の保有を要件とする国籍法13条1項は合憲。届出制は国の裁量を排除し離脱の自由を最大限に保障する方式と評価される
改正沿革 AI による整理
- 昭和59年(1984年)改正(要人的検証) 国籍法の全面的な見直しに伴い、旧法の国籍離脱規定が現行13条の位置に移ったとされる。文言の変更内容と条番号の移動経緯は要確認
改正の年表
- 1.昭和25年(1950年) 新設:現行国籍法の制定。外国籍を持つ日本国民が届出によって国籍を離脱できる旨の規定が置かれる
- 2.昭和59年(1984年) 改正:国籍法の全面的な見直し(父母両系血統主義の採用、国籍選択制度の新設)に伴い、国籍離脱の規定が現行13条の位置に整理されたとされる。文言変更の詳細は要確認
- 国籍法 第11条外国籍の自己志望取得による当然喪失
- 国籍法 第14条重国籍者の国籍選択義務と期限
- 国籍法 第15条法務大臣の選択催告と不選択時の喪失
- 国籍法 第8条元日本国民の帰化要件の緩和
- 国籍法 第18条15歳未満の届出は法定代理人が行う
- 出入国管理及び難民認定法 第22条の2国籍離脱者の在留資格取得手続
- 法の適用に関する通則法 第36条相続は被相続人の本国法による
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。