地方税法 第592条(特別土地保有税の納税管理人に係る不申告に関する過料)
クイックジャンプ
市町村は、第五百九十条第二項の認定を受けていない特別土地保有税の納税義務者で同条第一項の承認を受けていないものが同項の規定によつて申告すべき納税管理人について正当な理由がなくて申告をしなかつた場合には、その者に対し、当該市町村の条例で十万円以下の過料を科する旨の規定を設けることができる。
この条文の基本情報
特別土地保有税の納税管理人に係る不申告に関する過料とは何ですか?
定義特別土地保有税の納税管理人に係る不申告に関する過料とは、地方税法第592条に定められた規定で、「市町村は、第五百九十条第二項の認定を受けていない特別土地保有税の納税義務者で同条第一項の承認を受けていないものが同項の規定によつて申告すべき納税管理人について正…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 地方税法第592条(特別土地保有税の納税管理人に係る不申告に関する過料)は、日本の地方税法に含まれる条文です。
- 地方税法第592条の条文原文は「市町村は、第五百九十条第二項の認定を受けていない特別土地保有税の納税義務者で同条第一項の承認を受けていないものが同項の規定によつて申告すべき納税管理人について正…」で始まります。
- 地方税法第592条は第一款に置かれています。
- 地方税法の公布日は昭和25年7月31日です。
- 地方税法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 地方税法第592条の前の条は地方税法第591条です。
- 地方税法第592条の次の条は地方税法第593条です。
- 地方税法第592条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第592条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226 - 本サイト収録
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第592条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000226/592
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点地方税法592条は、特別土地保有税の納税管理人を正当な理由なく申告しない者に、市町村が条例で十万円以下の過料を定められると規定する。条例がなければ過料は科されない。
Q · 納税管理人を申告しないと、本当に十万円の過料を取られるの?
市町村の条例に規定があれば最大十万円、なければ科されない
地方税法592条は、過料を直接科す規定ではなく、市町村に「条例で十万円以下の過料を定めることができる」権限を与える規定です。対象は、特別土地保有税の納税義務者で、590条2項の認定も同条1項の承認も受けず、正当な理由なく納税管理人を申告しなかった人です。実際に過料があるか、いくらかは、土地所在地の市町村税条例で確認する必要があります。
解説
条文には「十万円以下の過料」とあるが、この一文があなたに直接過料を科すわけではない。主語は市町村で、書かれているのは「条例で過料の規定を設けることが『できる』」という権限だけである。実際に過料があるか、上限がいくらかは、土地がある市町村の税条例を見なければ分からない。対象になるのは、特別土地保有税の納税義務者で、その市町村に住所も事務所もないのに、納税管理人(あなたに代わって税の書類を受け取り、納付を処理する窓口役)を申告しなかった人である。ただし、管理人を置かなくてよいという市町村長の認定を受けた人と、市町村の外にいる人を管理人にすることについて承認を受けた人は対象外になる。「正当な理由」がある場合も過料は科されない。もう一つ、あまり知られていない事実がある。特別土地保有税は平成15年(2003年)度分から新たな課税が止まっている。この条文が今も意味を持つのは、過去の年度分の徴収猶予が続いている土地など、ごく限られた場面だけである(最新の改正状況をご確認ください)。
法的な位置づけ
地方税法第592条は、特別土地保有税の納税管理人に関する不申告過料の根拠規定であり、第590条第1項により申告すべき納税管理人を正当な理由なく申告しなかった納税義務者に対し、十万円以下の過料を科す旨を条例で定める権限を市町村に付与する。同条第2項の認定を受けた者および同条第1項の承認を受けた者は対象から除かれる。
よくある質問 AI による整理
Q1納税管理人とは何ですか?
市町村内に住所や事務所がない納税義務者に代わり、申告書や通知の受領、税金の納付などを行う人です。特別土地保有税では地方税法590条が根拠です。
Q2納税管理人は誰がなれますか?
親族や知人、税理士など、本人が選んだ人がなれます。ただし市町村の外に住所がある人を管理人にする場合は、市町村長の承認が必要です(590条1項)。
Q3納税管理人の申告はどうやってしますか?
土地所在地の市町村税務課に、所定の納税管理人申告書を提出します。様式は市町村ごとに違うため、ホームページや窓口で入手してください。
Q4納税管理人を置かなくてよい場合はありますか?
あります。納税管理人を定めなくても徴収に支障がないと市町村長が認める場合、590条2項の認定を受ければ申告は不要で、592条の過料も対象外です。
Q5過料を払わないとどうなりますか?
条例に基づく過料は、地方自治法231条の3により督促の対象になり、最終的には地方税の滞納処分の例で差押えを受けるおそれがあります。
Q6納税管理人の不申告で「正当な理由」と認められる例は?
入院や災害などで申告が客観的に不可能だった場合が典型です。単に知らなかった、通知を見ていなかったという事情は認められにくいとされます。
Q7特別土地保有税の徴収猶予とは何ですか?
一定の要件を満たす土地について税額の徴収を猶予する制度です。課税停止前の年度分で猶予中の税額がある場合、その手続は現在も続いています。
Q8海外転勤でも納税管理人は必要ですか?
市町村内に住所等がなくなる納税義務者は原則として必要です。特別土地保有税に限らず、固定資産税や住民税にも同じ構造の仕組みがあります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1特別土地保有税って、もうないんじゃないんですか?
平成15年度分から新たな課税が停止されているが、税目は地方税法に残っている(地方税法附則31条)。過去の年度分で徴収猶予を受けている土地は、猶予の継続や免除の手続がまだ続いている。実務のポイント:猶予中の土地を相続すると、その手続上の地位も引き継ぐことになる。遺産分割の前に税務課へ照会し、残っている税額の有無を確かめておくと、後から揉めずに済む
Q2過料を払ったら前科がつきますか?
つかない。本条の過料は、条例に基づいて市町村長が科す行政上の秩序罰で、刑法の罰金とは性質が違う(地方自治法255条の3)。実務のポイント:処分の前に必ず弁明の機会が与えられる。そこで「正当な理由」を書面で出すかどうかで結論が変わることがある。何もせずに弁明の期限を過ぎると、主張する機会そのものを失う
Q3上限が十万円なのはなぜですか? 条例の過料は普通五万円までと聞きました
その理解は正しい。地方自治法14条3項は、条例で定められる過料の上限を原則として五万円にしている。本条はその特則として、十万円まで引き上げることを認めた規定である。実務のポイント:実際の上限は市町村ごとに違う。同じ不申告でも、土地がどの市町村にあるかで過料の額が変わりうる。必ずその市町村の条例の数字を確認すること
間違えやすい点 AI による整理
- 「十万円の罰金を取られる」と思うかもしれないが、過料は刑事罰の罰金とは違う。行政上の秩序罰であり、前科にはならない。しかも本条は市町村に条例を作る権限を与えているだけである。条例に規定がない市町村では、そもそも過料は科されない
- 深化型:納税管理人の申告を忘れた場合の本当の痛手は、過料よりも「通知が届かないまま期限が過ぎていくこと」にある。督促、延滞金、そして最終的には差押え(滞納処分)へ、あなたが知らないうちに手続が進んでいく。過料の上限額だけを見て軽く考えると、その後ろにある大きな負担を見落とす
- 前提錯誤型:「特別土地保有税はもう廃止された」と考えるのは正確ではない。廃止ではなく課税の停止であり、税目自体は地方税法に残っている。過去の年度分で徴収猶予中の税額があれば、その処理はまだ終わっていない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性質 | 地方税法592条:不申告に対する過料を条例で定める権限規定 | 地方税法590条:納税管理人の申告義務・承認・認定の本体規定 地方自治法14条3項:条例違反に対する過料の一般規定 |
| 誰に向けた規定か | 市町村(条例を定める主体) | 特別土地保有税の納税義務者 普通地方公共団体(条例全般) |
| 過料の上限 | 十万円以下(特則) | 規定なし(義務を定めるのみ) 原則五万円以下 |
| 適用除外 | 590条2項の認定・1項の承認を受けた者、正当な理由がある者 | 認定を受ければ管理人の設置自体が不要 個別の条例による |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では納税義務者が所在不明等の場合、稽徴機関が土地使用人等を代繳義務人に指定できる。本人に管理人の申告義務を課す日本とは逆に、行政側が指定する構造
韓国も国内に住所等を有しない納税者に納税管理人の設定を求める仕組みを持ち、日本と類似の構造をとる(条番号は要確認)
ドイツでは EU 域外に住所等を有する関係者は、税務署の求めに応じて国内の受領代理人を指名しなければならない。指名しない場合は送達擬制が働く
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 父が平成の初め頃に地方で取得した広い土地を相続したところ、市役所から「特別土地保有税の徴収猶予に係る通知」が届いた。あなたは東京に住んでいる。猶予中の税額が残っている限り、その市町村とのやり取りは続く。そして窓口になる納税管理人を申告するのは、あなた自身の役目になる
- 相続した土地の課税通知が、半年間ずっと誰も住んでいない実家に郵送され続けていたとしたら、どうなるか。住所を移したのに納税管理人を申告していなければ、通知を見ていなかったことは「正当な理由」と認められにくい。その結果、条例上の過料に加えて、延滞金まで膨らみかねない
- 市役所の税務課から「納税管理人の申告をお願いします。期限は今月末です」という催告書が届いた。手元の時間は二週間ほどである。まず確認すべきなのは、自分が条例上の過料の対象かどうかではない。管理人を置かなくてよいという認定を申請できる状況にないか、という点である
- 海外赴任中の兄の代わりに、あなたが納税管理人を頼まれた。引き受けるのは簡単だ。ただ、申告書を出すまでは、法的には「管理人が決まっていない」状態のままである
取るべき行動
被害を受けた側:納税管理人を頼まれた側として、または相続人として通知を受けた場合の手順である。1. 通知に書かれた税目と年度を確認する。特別土地保有税なら、徴収猶予中の過去年度分かどうかを税務課に問い合わせる2. 自分に住所や事務所が市町村内にあるかどうかを整理する3. 申告書を出す前に、管理人を置かなくてよいという認定を申請できないか相談する4. 管理人を引き受ける場合は、本人との委任関係を書面にしておく
訴えられた側:過料の告知を受けた場合の手順である。1. その市町村の税条例に、本条に基づく過料規定が実際にあるかを例規集で確認する2. 地方自治法255条の3による告知と弁明の機会で、入院、災害、通知の未着などの「正当な理由」を資料つきで主張する3. 申告そのものはすぐに済ませ、相手に誠実さを示す4. 過料処分に納得できなければ、行政不服審査法による審査請求を検討する
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。過料処分に対する審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)である。過料の徴収権は、地方公共団体の金銭債権として5年の時効(地方自治法236条)にかかると解されている(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:本条の過料は行政上の秩序罰であり、刑法総則の適用はなく前科にもならない。条例に基づく過料は地方自治法255条の3により、告知と弁明の機会を与えたうえで長が科すものと解されている
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和48年(1973年) 新設:地方税法改正により特別土地保有税が創設され、同税の納税管理人および不申告過料の規定が整備された(制定当初の条番号・上限額の変遷は要確認)
- 2.平成15年(2003年) 改正:平成15年度分以降の特別土地保有税の新たな課税を停止(地方税法附則31条)。税目および本条は廃止されず存置
- 地方税法 第590条納税管理人の申告・承認・認定の本体規定
- 地方税法 第3条地方税の条例主義、過料も条例で定める
- 地方税法 第355条固定資産税の納税管理人、同じ構造の規定(現行効力を要確認)
- 地方税法 第300条住民税の納税管理人、同じ構造の規定(現行効力を要確認)
- 地方自治法 第14条条例の過料上限5万円に対する特則
- 地方自治法 第255条の3過料処分の告知・弁明の機会の手続
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める