地方税法 第596条(特別土地保有税の税額)
クイックジャンプ
- 特別土地保有税の税額は、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める額とする。
- 一第五百九十九条第一項第一号の特別土地保有税同条第二項第一号の課税標準額に第五百九十四条の税率を乗じて得た額から、当該額を限度として、同号の土地に対して第三百四十二条及び第三百四十三条の規定により市町村が課すべき当該年度分の固定資産税の課税標準となるべき価格に百分の一・四を乗じて得た額の合計額を控除した額
- 二第五百九十九条第一項第二号又は第三号の特別土地保有税それぞれ、同条第二項第二号又は第三号の課税標準額に第五百九十四条の税率を乗じて得た額から、当該額を限度として、同項第二号又は第三号の土地の取得に対して第七十三条の二の規定により道府県が課すべき不動産取得税の課税標準となるべき価格(第五百九十九条第一項第二号若しくは第三号に掲げる日までに当該不動産取得税の額が確定していない場合又は第五百八十五条第六項の規定の適用がある場合には、当該不動産取得税の課税標準となるべき価格として政令で定める額)に百分の四を乗じて得た額の合計額を控除した額
この条文の基本情報
特別土地保有税の税額とは何ですか?
定義特別土地保有税の税額とは、地方税法第596条に定められた規定で、「特別土地保有税の税額は、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める額とする。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 地方税法第596条(特別土地保有税の税額)は、日本の地方税法に含まれる条文です。
- 地方税法第596条の条文原文は「特別土地保有税の税額は、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める額とする。」で始まります。
- 地方税法第596条は第二款に置かれています。
- 地方税法の公布日は昭和25年7月31日です。
- 地方税法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 地方税法第596条の前の条は地方税法第595条です。
- 地方税法第596条の次の条は地方税法第597条です。
- 地方税法第596条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第596条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226 - 本サイト収録
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第596条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000226/596
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点地方税法596条は特別土地保有税の税額を定め、保有分は取得価額×1.4%から固定資産税の価格×1.4%を、取得分は取得価額×3%から不動産取得税の価格×4%を控除して算出する。
Q · 特別土地保有税の税額はどうやって計算するの?
取得価額×税率から既存税のみなし額を引いた額です
地方税法596条によれば、保有分の特別土地保有税は、取得価額に1.4%を乗じた額から、その土地の固定資産税の課税標準となるべき価格に1.4%を乗じた額を控除して求めます。取得分は、取得価額に3%を乗じた額から、不動産取得税の課税標準となるべき価格に4%を乗じた額を控除します。控除は税額を限度とするため、マイナスや還付にはなりません。
解説
条文の主語は「税額」だが、計算の中心にあるのは「控除」である。特別土地保有税は市町村の税で、大きな土地を持っている人(保有分)や、取得した人(取得分)に課される。保有分の税額は、取得価額を課税標準として、第594条の税率1.4%を掛けた額から、同じ土地の固定資産税の価格に1.4%を掛けた額を差し引いて決まる。取得分の税額は、取得価額に3%を掛けた額から、不動産取得税の課税標準となるべき価格に4%を掛けた額を差し引いて決まる。差し引く額には「当該額を限度として」という上限があるので、税額がマイナスになり、差額が還付されることはない。ここで押さえておきたいのは、差し引くのが実際に納めた税金ではなく、価格に一定の率を掛けた「みなし額」だという点である。高く買った土地ほど評価額との差が開き、税額が大きく残る。逆に、評価額が取得価額に近ければ税額はほぼゼロになる。なお、平成15年度(2003年度)以降、この税は新たには課されていない(地方税法附則による課税停止。最新の改正状況をご確認ください)。それでも、過去に課税された分や徴収猶予された分は残っている。古い土地を抱える企業を買収するときや、相続した土地の経緯を調べるとき、この差し引きの仕組みを知っていれば、昔の課税関係を正しく読み解ける。
法的な位置づけ
地方税法596条は特別土地保有税の税額算定方法を定める規定である。保有分は課税標準額に1.4%を乗じた額から固定資産税の課税標準となるべき価格の1.4%相当額を、取得分は課税標準額に3%を乗じた額から不動産取得税の課税標準となるべき価格の4%相当額を、それぞれ当該税額を限度として控除する。不動産取得税額が未確定の場合等は政令で定める額を用いる。
よくある質問 AI による整理
Q1特別土地保有税とは何ですか?
一定規模以上の土地の保有や取得に対し、市町村が課す税です。土地投機の抑制が目的で、平成15年度以降は新たな課税が停止されています。
Q2特別土地保有税の計算方法は?
保有分は取得価額×1.4%から固定資産税の価格×1.4%を、取得分は取得価額×3%から不動産取得税の価格×4%を差し引いて算出します(地方税法596条)。
Q3特別土地保有税 課税停止 いつから?
平成15年度(2003年度)以降、地方税法附則により新たな課税が停止されています。条文自体は廃止されておらず、残っています。
Q4特別土地保有税の控除額が税額を超えたら還付される?
還付されません。条文は「当該額を限度として」控除すると定めており、税額はゼロで止まります。
Q5特別土地保有税の控除は実際に払った固定資産税の額?
違います。固定資産税の課税標準となるべき価格に1.4%を掛けた「みなし額」を控除します。軽減措置後の実際の納付額とは一致しないことがあります。
Q6不動産取得税がまだ確定していないときの控除額は?
不動産取得税の額が確定していない場合などは、課税標準となるべき価格として政令で定める額に4%を掛けて控除額を計算します。
Q7特別土地保有税の徴収猶予とは?
一定の要件を満たす土地について、納付を一時的に待ってもらう制度です。過去の猶予分がその後どう処理されたかは、市町村への確認が必要です。
Q8特別土地保有税は誰が課税する?
市町村が課す市町村税です。控除の基礎になる固定資産税は市町村、不動産取得税は道府県が課します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1特別土地保有税って今も払わなきゃいけないんですか?
平成15年度(2003年度)以降、新たな課税は地方税法附則によって停止されている。ただし、税額の計算ルールである本条(第596条)は条文として残っており、過去に課税された分や徴収猶予された分の扱いは個別に確認が必要である。実務のポイント:課税停止と廃止は別物である。条文がそのまま残っているので、法改正で課税停止が解かれれば再び動き出す(最新の改正状況をご確認ください)。
Q2固定資産税を払ってたら、その分は全部引いてもらえるんですか?
差し引かれるのは実際の納付額ではない。固定資産税の課税標準となるべき価格に1.4%を掛けた額であり、上限は特別土地保有税の額までである(第596条第1号)。実務のポイント:控除額は標準税率で機械的に計算される。そのため、実際の固定資産税の負担と控除額がずれる場合があり、古い課税関係を検算するときはこのずれをまず確認する。
Q3取得分の控除が4%なのに、税率は3%なのはなんでですか?
取得分の税率は3%(第594条)。控除は、不動産取得税の課税標準となるべき価格に4%を掛けて計算する(第596条第2号)。4%は不動産取得税の標準税率(第73条の15)に合わせた数字である。実務のポイント:取得価額と不動産取得税の価格の差が小さければ、控除だけで税額がゼロになる。取得分が実際に重くなったのは、評価額よりかなり高く買った場合に限られる。
間違えやすい点 AI による整理
- 「固定資産税を払っていれば、その分がそのまま差し引かれる」と考えがちだが、差し引かれるのは実際の納付額ではない。価格に1.4%(取得分は4%)を掛けた条文上の「みなし額」である。軽減措置で実際の固定資産税が安くなっていても、控除額が同じように動くとは限らない
- 「特別土地保有税はもう課税停止になったから、自分には関係ない」と思うのは、問いの立て方が間違っている。停止されたのは新たな課税であり、過去に課税された分や徴収猶予された分の扱い、古い資料の読み方は今も実務の問題として残っている。調べるべきなのは「今課税されるか」ではなく、「昔の課税関係がきちんと終わっているか」である
- 控除額が税額を上回れば差額が戻ってくると考える人もいるが、条文は「当該額を限度として」控除すると定めている。税額はゼロで止まり、還付には逆転しない。評価額が取得価額を上回る土地でも、受けられるのは「税額ゼロ」までである
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定内容 | 地方税法596条:税額=課税標準額×税率−既存税のみなし額 | 地方税法594条:税率(保有分1.4%、取得分3%) 地方税法593条:課税標準(土地の取得価額) |
| 保有分と取得分の扱い | 保有分は固定資産税の価格×1.4%、取得分は不動産取得税の価格×4%を控除 | 保有分と取得分で異なる税率を定める 両者とも取得価額を課税標準とする |
| 実務での役割 | 二重課税を調整し、最終的な納付額を決める | 控除前の税額の大きさを決める 計算の出発点となる金額を決める |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾は未利用地に空地税を加徴する方式で土地の投機的保有を抑える。取得価額と評価額の差に着目する日本の控除方式とは設計が異なる
ドイツは2019年改正で、未利用の建築用地に高い税率を課すGrundsteuer Cを市町村の選択で導入できるようにした
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 1990年代初めに会社が高値で取得した工場用地の古い課税資料を、M&Aのデューデリジェンス(買収前の詳細調査)で渡された。特別土地保有税の欄に数字が並んでいるが、なぜその金額になるのか誰も説明できない。取得価額×1.4%から固定資産税の価格×1.4%を差し引いたものだと分かれば、数字の正しさを検証できる
- 相続した土地について、亡くなった親が昔、特別土地保有税の徴収猶予(納付を一時的に待ってもらう制度)を受けていたことが書類から分かったら、どうなる? 猶予された税額がその後どう扱われたのかを、市町村に確認する必要がある
- 税理士事務所の新人として、地方税法の条文を順に読んでいたら、本条で手が止まった。「控除額の上限が税額そのもの」という書き方の意味が分からない。要するに、二重課税を差し引いて残った分だけを納める仕組みだと理解すれば、条文全体がすっきり読める
- 市町村から、昔の特別土地保有税の更正通知(役所が税額を修正する決定)が届いた。審査請求ができる期間は、通知を知った日の翌日から3か月しかない。控除額の計算に使われた価格が正しいかどうか、今週中に確認しておきたい
取るべき行動
被害を受けた側:1. 更正や決定の通知を受け取ったら、課税標準額、税率、控除額の算定に使われた価格の三点を書き出す2. 控除に使われた価格を、固定資産課税台帳の登録価格や不動産取得税の課税標準と照らし合わせる3. 計算に誤りがあれば、通知を知った日の翌日から3か月以内に市町村長へ審査請求をする(行政不服審査法第18条) 4. 徴収猶予の記録があれば、猶予がその後どう扱われたかを書面で照会する
訴えられた側:1. 自治体から過去の未納や猶予の取消しを指摘されたら、まず課税年度と申告の履歴を特定する2. 更正や決定ができる期間(原則として法定納期限から5年、地方税法第17条の5)を過ぎていないかを確認する3. 徴収権の消滅時効(5年、同法第18条)が完成していないかを確かめる4. 判断が難しければ、税理士に相談する(最新の改正状況をご確認ください)
時効(請求できる期限):更正・決定の期間制限は、原則として法定納期限の翌日から5年(地方税法第17条の5)。徴収権の消滅時効も、法定納期限の翌日から5年(同法第18条)。処分に不服がある場合の審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法第18条)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和48年(1973年) 新設:地価高騰と土地投機の抑制を目的として、特別土地保有税が創設された
- 2.平成15年(2003年) 改正:地方税法附則により、平成15年度以降の新たな課税が停止された(条文自体は存置)
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める