高圧ガス保安法 第36条(危険時の措置及び届出)
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- 高圧ガスの製造のための施設、貯蔵所、販売のための施設、特定高圧ガスの消費のための施設又は高圧ガスを充てんした容器が危険な状態となつたときは、高圧ガスの製造のための施設、貯蔵所、販売のための施設、特定高圧ガスの消費のための施設又は高圧ガスを充てんした容器の所有者又は占有者は、直ちに、経済産業省令で定める災害の発生の防止のための応急の措置を講じなければならない。
- 2.前項の事態を発見した者は、直ちに、その旨を都道府県知事又は警察官、消防吏員若しくは消防団員若しくは海上保安官に届け出なければならない。
この条文の基本情報
危険時の措置及び届出とは何ですか?
定義危険時の措置及び届出とは、高圧ガス保安法第36条に定められた規定で、「高圧ガスの製造のための施設、貯蔵所、販売のための施設、特定高圧ガスの消費のための施設又は高圧ガスを充てんした容器が危険な状態となつたときは、高圧ガスの製造のため…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 高圧ガス保安法第36条(危険時の措置及び届出)は、日本の高圧ガス保安法に含まれる条文です。
- 高圧ガス保安法第36条の条文原文は「高圧ガスの製造のための施設、貯蔵所、販売のための施設、特定高圧ガスの消費のための施設又は高圧ガスを充てんした容器が危険な状態となつたときは、高圧ガスの製造のため…」で始まります。
- 高圧ガス保安法第36条は第三章 保安に置かれています。
- 高圧ガス保安法の公布日は昭和26年6月7日です。
- 高圧ガス保安法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 高圧ガス保安法第36条の前の条は高圧ガス保安法第35条の2です。
- 高圧ガス保安法第36条の次の条は高圧ガス保安法第37条です。
- 高圧ガス保安法第36条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
高圧ガス保安法(昭和二十六年法律第二百四号)第36条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000204 - 本サイト収録
高圧ガス保安法(昭和二十六年法律第二百四号)第36条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC0000000204/36
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点高圧ガス保安法36条は、高圧ガス施設や充てん容器が危険な状態になったとき、所有者・占有者に応急措置を、発見者に警察・消防等への届出を直ちに行う義務を課す。
Q · ガスボンベが漏れているのを見つけたら、関係ない通行人でも通報しないといけないの?
はい。発見者は身分を問わず直ちに届け出る義務があります
高圧ガス保安法36条2項は、高圧ガスの施設や充てん容器が危険な状態になっているのを「発見した者」に、都道府県知事、警察官、消防吏員、消防団員又は海上保安官のいずれかへ直ちに届け出るよう義務付けています。社員か通行人かという身分の限定はありません。一方、施設や容器の所有者・占有者には、同条1項により作業中止や退避など省令で定める応急措置を直ちに講じる義務があります。実務上は119番通報が最も早い届出手段です。
解説
義務を負う人は二層に分かれている。第1項は、製造施設・貯蔵所・販売施設・特定高圧ガスの消費施設、または高圧ガスを充てんした容器の「所有者又は占有者」に、危険な状態になったら直ちに応急の措置を講じるよう求める。措置の中身は経済産業省令(一般高圧ガス保安規則など)で決まっており、作業の中止、作業員以外の退避、容器を安全な場所へ移すといった具体的な手順である。第2項はさらに範囲が広い。「前項の事態を発見した者」、つまり通りがかった人も、ボンベを借りただけの人も、都道府県知事、警察官、消防吏員、消防団員、海上保安官のいずれかに直ちに届け出なければならない。工場だけの話ではない。飲食店のビールサーバー用炭酸ガスボンベ、ダイビングショップの空気タンク、溶接現場の酸素・アセチレンも、条件を満たせば高圧ガスに当たる。異臭や噴出音に気付いた瞬間、法律はあなたに「その場を離れる前に、まず通報」を求めている。
法的な位置づけ
高圧ガス保安法第36条は危険時の措置及び届出を定める規定である。高圧ガス関係施設又は充てん容器が危険な状態となった場合、その所有者又は占有者は経済産業省令で定める災害発生防止のための応急の措置を直ちに講じる義務を負い、当該事態の発見者は身分を問わず、都道府県知事又は警察官、消防吏員、消防団員若しくは海上保安官へ直ちに届け出る義務を負う。
手順
- 1.人を遠ざけ、火気を断つ 異音・異臭・噴出・容器の加熱に気付いたら、まず自分と周囲の人を容器や施設から遠ざける。火気を近づけず、電気のスイッチ操作も避ける
- 2.119番等へ直ちに届け出る 消防(119番)または警察(110番)に通報し、「高圧ガスの容器がある」こと、ガスの種類(不明ならボンベの色・刻印・ラベル)、場所、本数を最初に伝える。36条2項の届出義務は発見者全員が負う
- 3.所有者・占有者は省令の応急措置を講じる 施設や容器を管理する側は、危害予防規程や社内マニュアルに沿って作業中止、作業員以外の退避、安全にできる範囲での容器移動など、経済産業省令で定める応急の措置を講じる。危険を冒して漏洩箇所に近づく必要はない
- 4.時系列記録を残し、事故届の要否を確認する 気付いた時刻、講じた措置、通報した時刻、指示者を時系列で記録し、現場写真も残す。災害が発生した場合や容器を喪失・盗難された場合は、別途63条の事故届が必要か確認する
よくある質問 AI による整理
Q1高圧ガス保安法36条とは?
高圧ガスの施設や容器が危険な状態になったときのルールです。所有者・占有者には応急措置、発見者には警察・消防などへの届出を、いずれも直ちに行うよう義務付けています。
Q2ガスボンベ 漏れ 通報先はどこ?
条文上の届出先は都道府県知事、警察官、消防吏員、消防団員、海上保安官です。最も早いのは119番通報で、ガスの種類と本数も伝えると対応が速くなります。
Q3炭酸ガスボンベ 高圧ガス 該当する?
ビールサーバー用の炭酸ガスボンベも、圧力などの条件を満たせば高圧ガスを充てんした容器に当たります。店はその占有者として危険時の応急措置義務を負いえます。
Q4高圧ガス 危険時の措置 具体的に何をする?
具体的な内容は一般高圧ガス保安規則などの経済産業省令が定めます。作業の中止、作業員以外の退避、容器を安全な場所へ移すといった被害拡大の防止が中心です。
Q5高圧ガスの占有者とは誰のこと?
所有権の有無にかかわらず、施設や充てん容器を事実上管理している人です。ボンベを借りている店舗や運搬中のドライバーも占有者に当たる可能性があります。
Q6高圧ガス 危険な状態 どこから?
爆発や被害がまだ起きていなくても、漏洩、異常な発熱、容器の損傷、近くの火災による加熱など、災害につながりうる状態になった段階で本条が適用されます。
Q7高圧ガス保安法 届出しないと違法?
36条は「直ちに」届け出る義務を定めており、怠れば法令違反になります。事故後の調査では、誰がいつ気付いていたか、届出や措置の時刻も確認されます。
Q8在宅酸素ボンベも高圧ガス保安法の対象?
医療用酸素ボンベも高圧ガスを充てんした容器に当たりえます。火気の近くで加熱されたときは、容器から人を遠ざけて119番に通報するのが基本の順序です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1119番に電話すれば、法律上の届出をしたことになるんですか?
第36条第2項の届出先には消防吏員が含まれており、実務上は119番通報が最も早く確実な届出手段になる。警察官や消防団員に直接伝えることも条文上の届出先に当たる。実務のポイント:通報で「高圧ガス」という言葉を使うかどうかで、出動する部隊の装備や接近の判断が変わることがある。ガスの種類が分からなければ、ボンベの色や刻印・ラベルを伝えるだけでも判断材料になる
Q2応急の措置って、素人が漏れているバルブを閉めに行けってことですか?
第36条第1項の措置の具体的な中身は経済産業省令(一般高圧ガス保安規則など)で定められており、作業の中止、作業員以外の退避、容器を安全な場所に移すといった被害拡大の防止が中心である。危険を冒して漏洩箇所に近づくことまで一律に求めているわけではない。実務のポイント:第一種製造者には危害予防規程(第26条)の作成義務があり、災害防止の手順はそこに書かれている。現場に入る前に自社の規程を一度読んでおくだけで、いざというときの迷いが消える
Q3大事に至らずに済んだ場合でも、後から報告しないといけないんですか?
危険な状態の段階での届出(第36条第2項)と、災害が発生したり容器を喪失・盗難されたりした場合の事故届(第63条)は別の制度である。危険な状態を発見した時点で第36条の届出義務は生じ、その後の経過によっては第63条の届出も必要になる。実務のポイント:事業者の間では「何も起きなかったから届けなかった」が最も後で問題になりやすい。ヒヤリハットの段階で行政に相談した記録は、後の立入検査で誠実さの証拠として効いてくる
間違えやすい点 AI による整理
- 「通報は会社の安全担当者の仕事で、自分は関係ない」と思われがちだが、第2項の主語は「前項の事態を発見した者」であり、身分による限定はない。社員でも、取引先でも、近所の住人でも、見つけた人が届け出の義務を負う
- 応急措置という言葉から「現場で何とかして止めること」を想像する人が多い。だが省令が想定する措置の中心は、作業を止める、人を遠ざける、容器を安全な場所に移すといった被害を広げないための行動である。素人が漏れているバルブに素手で挑むことまで求めているわけではない。勇敢さを求める条文ではなく、順序を守らせる条文である
- 「事故が起きていないなら届け出る必要はない」という問いの立て方自体がずれている。本条の引き金は事故ではなく「危険な状態となつたとき」である。爆発も漏洩被害も起きていない段階こそ本条の守備範囲であり、事故が起きた後の報告は別の条文(第63条の事故届)の仕事になる
- 経営者から見れば、ボンベは仕入れたガスの入れ物にすぎない。しかし法律から見れば、充てん容器を手元に置いた時点で「占有者」として危険時の措置義務を背負う立場になる。この認識の差が、事故後の刑事責任や損害賠償の場面で経営者を追い詰める
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 発動のタイミング | 36条:施設・容器が「危険な状態」になった時点(事故前) | 63条:災害の発生、容器の喪失・盗難(事故後) 39条:行政が災害防止のため緊急の必要があると認めたとき |
| 義務・権限の主体 | 所有者・占有者(応急措置)+発見者(届出) | 所有者・占有者等(事故届) 行政庁(緊急措置命令) |
| 求められる行動 | 省令で定める応急措置、警察・消防等への直ちの届出 | 都道府県知事又は警察官への遅滞ない届出 製造・引渡し等の一時停止や廃棄などの命令 |
| 制度上の役割 | 現場の初動を担う「最初の数分」の規律 | 事故の把握と再発防止のための報告制度 現場の初動を公的に補完する統制手段 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では可燃性高圧ガスの管理を消防法、事業場での安全を労働安全衛生系の規則が分担して規律する。一般の発見者に届出義務を課す日本型の明文規定と同じものがあるかは要確認
韓国は日本の旧高圧ガス取締法と類似した構造の単行法を持ち、事故時の通報制度を設けている
ドイツは圧力設備を事業者の安全管理義務として規律し、緊急時対応も事業者の危険評価に組み込む
米国は職場の圧縮ガス取扱いを OSHA 規則で規律し、運搬は DOT 規則が別に扱う
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 居酒屋の厨房裏で、ビールサーバー用の炭酸ガスボンベのバルブから「シュー」という音が止まらない。店長のあなたは「業者が明日来るまで待とう」と思った。だが容器の占有者は店である。待つという判断そのものが、応急措置義務との衝突になりうる
- 配送の途中、トラックの荷台に積んだ溶接用の酸素ボンベが一本倒れ、バルブ周辺が変形しているのに気付いた。もし走行を続けて現場に着いてから報告したら、どうなる? 運転手は容器の占有者に当たる可能性が高く、その場で車を安全な場所に止め、周囲を遠ざけ、通報するのが条文の求める順序である
- 隣の町工場から刺激臭が流れてきた。窓を閉めて終わりにしない。発見者の届出義務は、工場の関係者でなくても負う
- 倉庫の夜間巡回中、貯蔵所の外壁が火災で熱を帯び、中には可燃性ガスの充てん容器が数十本ある。容器が加熱されて破裂するまでに残された時間は誰にも分からない。あなたがすべきことは、自分で消火を試みることではなく、通報して「高圧ガスの容器がある」と最初の一言で伝えることだ
- ダイビングショップの新人スタッフのあなたは、充てん中のタンクのそばで異常な発熱に気付いたが、先輩に叱られるのが怖くて黙っていた。後日の事故調査で、誰がいつ気付いていたかは必ず掘り起こされる。黙っていた時間は、店の責任とあなた自身の説明責任の両方に跳ね返る
取るべき行動
被害を受けた側:1. 危険な状態の施設や容器を見つけたら、まず自分と周囲の人をその場から遠ざける2. 消防(119番)または警察(110番)に通報し、高圧ガスの容器があること、ガスの種類、場所、本数を伝える3. 火気を近づけない、電気のスイッチを操作しない4. 近隣の事業所の漏洩で健康被害や財産被害を受けた場合は、通院記録や写真を残し、後で所有者・占有者に対する損害賠償(民法709条)を検討する
訴えられた側:1. 所有者・占有者として危険を把握したら、危害予防規程や社内マニュアルに沿って作業中止と退避を最優先で行う2. 第2項の届出と並行し、事故に至った場合は第63条の事故届を遅滞なく行う3. 措置と通報の時刻、指示を出した人、現場写真を記録として残す4. 行政の立入検査や警察の聴取が始まる前に、高圧ガスに詳しい弁護士や保安の専門家に相談し、説明の一貫性を確保する
時効(請求できる期限):本条の措置と届出の期限は「直ちに」であり、日数の猶予はない。違反に罰則が科される場合、公訴時効は法定刑に応じて刑事訴訟法250条により進行する。被害者からの損害賠償請求は、損害および加害者を知った時から3年(人の生命・身体侵害は5年)、行為時から20年(民法724条、724条の2)(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成8年(1996年)改正、平成9年(1997年)施行 法律の題名が「高圧ガス取締法」から「高圧ガス保安法」に改められ、自主保安を重視する体系に転換した。本条の文言の改正経過は人的検証が必要
改正の年表
- 1.昭和26年(1951年) 新設:高圧ガス取締法として制定。高圧ガスによる災害防止のための規制体系が整備された
- 2.平成8年(1996年) 改正:題名が「高圧ガス取締法」から「高圧ガス保安法」に改められ(平成9年施行)、自主保安を重視する体系へ転換した。本条の文言の改正経過は要確認
- 高圧ガス保安法 第26条危害予防規程、災害防止手順の事前整備
- 高圧ガス保安法 第37条火気等の制限、危険の予防段階の規律
- 高圧ガス保安法 第39条行政による緊急措置命令、本条の公的補完
- 高圧ガス保安法 第63条事故発生後の事故届、危険時届出との区別
- 消防法 第16条の3危険物施設の事故時応急措置と通報の並行規定
- 石油コンビナート等災害防止法 第23条特別防災区域の異常現象の通報義務(現行効力を要確認)
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