高圧ガス保安法 第58条の20(指定の基準)
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- 経済産業大臣は、第二十条第一項ただし書の指定の申請が次の各号のいずれにも適合していると認めるときでなければ、その指定をしてはならない。
- 一経済産業省令で定める機械器具その他の設備を用いて完成検査を行うものであること。
- 二経済産業省令で定める条件に適合する知識経験を有する者が完成検査を実施し、その数が経済産業省令で定める数以上であること。
- 三法人にあつては、その役員又は法人の種類に応じて経済産業省令で定める構成員の構成が完成検査の公正な実施に支障を及ぼすおそれがないものであること。
- 四前号に定めるもののほか、完成検査が不公正になるおそれがないものとして、経済産業省令で定める基準に適合するものであること。
- 五完成検査の業務を適確かつ円滑に行うに必要な経理的基礎を有するものであること。
- 六その指定をすることによつて申請に係る完成検査の適確かつ円滑な実施を阻害することとならないこと。
この条文の基本情報
指定の基準とは何ですか?
定義指定の基準とは、高圧ガス保安法第58条の20に定められた規定で、「経済産業大臣は、第二十条第一項ただし書の指定の申請が次の各号のいずれにも適合していると認めるときでなければ、その指定をしてはならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 高圧ガス保安法第58条の20(指定の基準)は、日本の高圧ガス保安法に含まれる条文です。
- 高圧ガス保安法第58条の20の条文原文は「経済産業大臣は、第二十条第一項ただし書の指定の申請が次の各号のいずれにも適合していると認めるときでなければ、その指定をしてはならない。」で始まります。
- 高圧ガス保安法第58条の20は第二節に置かれています。
- 高圧ガス保安法の公布日は昭和26年6月7日です。
- 高圧ガス保安法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 高圧ガス保安法第58条の20の前の条は高圧ガス保安法第58条の19です。
- 高圧ガス保安法第58条の20の次の条は高圧ガス保安法第58条の20の2です。
- 高圧ガス保安法第58条の20には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
高圧ガス保安法(昭和二十六年法律第二百四号)第58条の20 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000204 - 本サイト収録
高圧ガス保安法(昭和二十六年法律第二百四号)第58条の20(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC0000000204/58_20
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点高圧ガス保安法第58条の20は、指定完成検査機関の指定に設備・検査員・役員構成・公正性・経理的基礎・円滑な実施の六要件を課し、全て満たさなければ指定できないとする。
Q · 高圧ガス設備の完成検査をする民間機関には、どんな条件があるの?
六つの基準を全て満たさないと指定されない
高圧ガス保安法第58条の20により、経済産業大臣は六つの基準すべてに適合すると認める場合でなければ、指定完成検査機関を指定できません。六つの基準とは、省令で定める検査設備、有資格の検査員を一定数以上置くこと、役員構成が公正な検査の支障にならないこと、その他の公正性基準、経理的基礎、既存の完成検査の円滑な実施を阻害しないことです。技術力があっても、役員に検査対象業界の関係者が多ければ指定は受けられません。
解説
水素ステーション、冷凍倉庫の大型冷凍機、半導体工場の特殊ガス設備。これらの施設は、完成しても「完成検査」に合格するまで使ってはならない(高圧ガス保安法20条1項)。検査をするのは都道府県知事だけではない。高圧ガス保安協会のほか、経済産業大臣が指定した民間の「指定完成検査機関」も担う。本条は、その指定を受けるための六つの関門を定めている。設備、有資格者の人数、役員構成の中立性、その他の公正性基準、経理的基礎(会社として業務を続けられるだけの財務体力)、そして既存の検査体制を乱さないこと。ここで見落とされやすいのは三号と四号である。技術力が十分でも、役員にガス製造会社や設備メーカーの関係者が並んでいれば「自分の身内を検査する機関」と見られ、指定は下りない。検査機関を選ぶ事業者の側から見ても、本条は検査の中立性を裏書きする仕組みだ。どの機関に頼むかで竣工日も、検査結果の信頼性も変わってくる。
法的な位置づけ
高圧ガス保安法第58条の20は、同法第20条第1項ただし書に基づく指定完成検査機関の指定基準を定める規定である。経済産業大臣は、検査設備、知識経験を有する検査員の数、役員等の構成の中立性、その他の公正性基準、経理的基礎、完成検査の円滑な実施への影響の六号すべてに適合すると認める場合に限り、指定をすることができる。
手順
- 1.役員・構成員の名簿を中立性の観点で点検 申請書類を作る前に、役員と省令で定める構成員の名簿を洗い出し、検査対象となりうるガス製造会社や設備メーカーからの出向者・兼任者がいないか確認する。該当者がいれば、申請前に構成を組み替えるかを判断する
- 2.検査設備と検査員の人数・資格を省令基準と照合 経済産業省令で定める機械器具その他の設備を備えているか、知識経験の条件を満たす検査員が定める数以上いるかを一つずつ照合する。退職リスクを見込み、基準ぎりぎりではなく余裕を持たせる
- 3.公正性確保の規程と財務資料を整える 利益相反の防止、検査業務の独立性を担保する社内規程を整備し、業務を継続できる経理的基礎を示す財務資料を準備する
- 4.申請後の結果に応じて対応 却下の通知が届いたら、理由がどの号に当たるのかを特定する。是正して再申請するか、処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求を行うかを判断する
よくある質問 AI による整理
Q1指定完成検査機関とは何ですか?
高圧ガス設備の完成検査を行うために経済産業大臣の指定を受けた機関です。高圧ガス保安法20条1項ただし書が根拠で、指定の基準は58条の20に定められています。
Q2高圧ガスの完成検査とは?
高圧ガスの製造施設などを新設・変更した際、使い始める前に技術上の基準への適合を確かめる検査です。合格するまで原則として施設を使用できません(高圧ガス保安法20条)。
Q3完成検査を受けずに高圧ガス設備を使うと違法?
違法です。高圧ガス保安法20条は、完成検査を受けて技術上の基準に適合すると認められた後でなければ、施設の使用を認めていません。
Q4指定完成検査機関になるための条件は?
検査設備、有資格検査員の人数、役員構成の中立性、その他の公正性、経理的基礎、既存の検査体制を乱さないことの六条件です。全てを満たす必要があります。
Q5指定基準の「経理的基礎」とは何を見る?
完成検査の業務を適確かつ円滑に続けられるだけの財務体力があるかどうかです。具体的な審査の目安は省令や行政の運用で判断されます。
Q6指定後に検査員が減ったらどうなる?
指定基準は指定後も満たし続けることが前提です。省令の人数を下回った状態が続けば、行政の改善命令や指定取消しの対象となりえます。
Q7指定申請が却下されたら不服申立てできる?
できます。処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求(行政不服審査法18条)、または6か月以内に取消訴訟(行政事件訴訟法14条)を検討します。
Q8指定基準の詳細はどこで確認できる?
条文は大枠を定めるだけで、設備・人数・構成員などの具体的基準は経済産業省令に委ねられています。e-Gov 法令検索で関連省令もあわせて確認します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1完成検査って、県に頼むしかないんじゃないの?
違う。高圧ガス保安法20条1項ただし書により、高圧ガス保安協会または経済産業大臣が指定した指定完成検査機関の検査を受け、その結果を知事に届け出る道もある。本条は、その指定機関が満たすべき基準を定めている。実務のポイント:設備の種類によって得意な機関は違う。工事業者任せにせず、施主側でも検査機関を比較すると、日程も指摘事項への対応も変わってくることがある
Q2うちは技術者がそろってるのに、なんで役員構成まで見られるの?
本条三号は、役員や構成員の構成が完成検査の公正な実施に支障を及ぼすおそれがないことを求めている。検査対象の事業者と利害関係のある人が経営に入っていれば、技術が確かでも結果の信頼性が疑われるからだ。実務のポイント:審査で問われるのは「実際に不正があったか」ではなく「おそれ」である。出向者や兼任役員は、申請前に整理しておく方がはるかに通りやすい
Q3六号の「円滑な実施を阻害しない」って、どういう意味?
新しく指定することで、かえって完成検査が適確・円滑に行われなくなる事態を防ぐための基準である。どういう場合に阻害があるとみなされるかは、条文上それ以上は具体化されておらず、行政の判断に委ねられる部分が大きい。実務のポイント:却下理由がこの号だけに依っている場合、判断根拠を具体的に示すよう求める価値がある。抽象的な基準ほど、理由の提示の甘さが争点になりやすい
間違えやすい点 AI による整理
- 完成検査は役所がするものだと思われがちだが、法律は最初から民間機関への分担を予定している。都道府県知事、高圧ガス保安協会、指定完成検査機関という複数の選択肢があり、事業者は日程や専門性で使い分けられる
- 技術力と設備さえあれば指定は取れる、という見立ては甘い。条文が技術要件と同じ重さで並べているのは、役員構成、経理的基礎、既存の検査体制への影響である。検査の世界で行政が最も警戒しているのは、技術不足よりも、身内をかばう検査の方だ
- 六つの基準を満たせば必ず指定される、と読むのも正確ではない。条文は「適合していると認めるときでなければ指定してはならない」と書いている。満たさなければ指定できないことは明らかだが、満たした場合に大臣の裁量がどこまで残るかは、実務上解釈が分かれうる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 58条の20:指定完成検査機関の指定基準(六号) | 20条:完成検査の義務と、指定機関による検査の根拠 8条:完成検査で適合を判断する技術上の基準 |
| 名宛人 | 指定を申請する検査機関と経済産業大臣 | 高圧ガス設備を新設・変更する事業者 製造施設とその許可・検査の判断者 |
| 審査対象 | 検査する側の能力・中立性・財務 | 検査を受けたかどうか(使用開始の可否) 施設の位置・構造・設備の技術基準 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では高圧ガス設備を含む危険性機械・設備の検査を、主管機関または代行検査機構が担う。民間機関に検査を委ねる構造は日本と共通する
韓国では高圧ガス施設の検査を、韓国ガス安全公社を中心とする公的機関が担う構造となっている
ドイツでは圧力設備などの検査を、認可された監視機関(ZÜS)が担い、独立性と専門性を認可の要件とする
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- プラントエンジニアリング会社が、自社の技術者を活かして指定完成検査機関になろうと申請を準備している。ところが取締役の半数は、主要顧客であるガス製造会社からの出向者だ。技術者の人数も設備も揃っているのに、三号の構成員要件で止まる可能性がある。申請前に役員構成を組み替えるかどうかが最初の分岐点になる
- 水素ステーションの開業日が、もう地元紙に告知されている。工事は終わったが、完成検査の日程がなかなか取れない。検査主体は知事だけではなく、高圧ガス保安協会や指定完成検査機関も選べる。この制度を知っているかどうかで、開業延期の告知を出すかどうかが決まる
- 指定を受けて三年目の検査機関。ベテラン検査員が二人続けて退職し、省令で定める人数を割り込んだ。指定時の基準は、指定後も満たし続けることが前提になっている。補充が遅れれば、行政の改善命令や指定取消しの対象になりうる
- 検査機関の役員に設備メーカーの元幹部が就いていたとしたら、その機関が出した合格判定は信用できるのか? 本条三号と四号は、まさにその疑念を指定の入口で封じるために置かれている
- 指定申請を却下する通知が届いた。審査請求の期限は、処分を知った日の翌日から3か月しかない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 指定申請が却下されたら、まず却下理由が六つの号のどれに当たるのかを通知書で特定する2. 三号・四号(中立性)が理由なら、役員構成の変更や利益相反防止の規程整備で再申請できないか検討する3. 基準の当てはめに誤りがあると考えるなら、行政不服審査法に基づく審査請求、または行政事件訴訟法に基づく取消訴訟を検討する4. 申請準備の段階から、省令の具体的な基準を行政書士や弁護士と照合しておく
訴えられた側:1. 指定後も基準を満たし続けているか、検査員の人数・資格・役員構成を定期的に点検する2. 退職や役員交代で基準を割り込みそうなときは、補充計画を前倒しで立てる3. 行政から改善を求められたら、事実関係と是正計画を書面で迅速に出す4. 検査先の事業者との資本関係・人事交流は記録を残し、利益相反がないことを説明できる状態にしておく
時効(請求できる期限):指定申請却下などの処分に不服がある場合、審査請求は処分を知った日の翌日から起算して3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。本条自体に特定の時効はない
- 高圧ガス保安法 第20条完成検査義務と指定機関検査の根拠
- 高圧ガス保安法 第8条完成検査で適合を判断する技術上の基準
- 高圧ガス保安法 第58条の19指定の欠格条項(現行効力を要確認)
- 行政手続法 第8条申請拒否処分の理由提示義務
- 行政不服審査法 第18条指定拒否に対する審査請求期間
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