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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

土地収用法 第45条の3(裁決手続開始の登記の効果)

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  1. 裁決手続開始の登記があつた後において、当該登記に係る権利を承継し、当該登記に係る権利について仮登記若しくは買戻しの特約の登記をし、又は当該登記に係る権利について差押え、仮差押えの執行若しくは仮処分の執行をした者は、当該承継、仮登記上の権利若しくは買戻権又は当該処分を起業者に対抗することができない。ただし、相続人その他の一般承継人及び当該裁決手続開始の登記前に登記された買戻権の行使又は当該裁決手続開始の登記前にされた差押え若しくは仮差押えの執行に係る国税徴収法(昭和三十四年法律第百四十七号)による滞納処分(その例による滞納処分を含むものとし、以下単に「滞納処分」という。)、強制執行若しくは担保権の実行としての競売(その例による競売を含むものとし、以下単に「競売」という。)により権利を取得した者の当該権利の承継については、この限りでない。
  2. 2.裁決手続開始の登記前においては、土地が収用され、又は使用されることによる損失の補償を請求する権利については、差押え、仮差押えの執行、譲渡又は質権の設定をすることができない。裁決手続開始の登記後においても、その登記に係る権利で、その登記前に差押え又は仮差押えの執行がされているもの(質権、抵当権その他の権利で、当該差押え又は仮差押えの執行に係る滞納処分、強制執行又は競売によつて消滅すべきものを含む。)に対する損失の補償を請求する権利につき、同様とする。

この条文の基本情報

裁決手続開始の登記の効果とは何ですか?

定義裁決手続開始の登記の効果とは、土地収用法第45条の3に定められた規定で、「裁決手続開始の登記があつた後において、当該登記に係る権利を承継し、当該登記に係る権利について仮登記若しくは買戻しの特約の登記をし、又は当該登記に係る権利について…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 土地収用法第45条の3(裁決手続開始の登記の効果)は、日本の土地収用法に含まれる条文です。
  2. 土地収用法第45条の3の条文原文は「裁決手続開始の登記があつた後において、当該登記に係る権利を承継し、当該登記に係る権利について仮登記若しくは買戻しの特約の登記をし、又は当該登記に係る権利について…」で始まります。
  3. 土地収用法第45条の3は第二節 裁決手続の開始に置かれています。
  4. 土地収用法の公布日は昭和26年6月9日です。
  5. 土地収用法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 土地収用法第45条の3の前の条は土地収用法第45条の2です。
  7. 土地収用法第45条の3の次の条は土地収用法第46条です。
  8. 土地収用法第45条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)第45条の3
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0100000219
  • 本サイト収録土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)第45条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC0100000219/45_3

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点土地収用法45条の3は、裁決手続開始の登記後に権利を承継・差押え等をした者は起業者に対抗できないと定める。相続人等の一般承継人は例外とされる。

Q · 裁決手続開始の登記が入った土地を買ったら、収用で自分が所有者として扱われる?

登記後に取得した権利は起業者に対抗できない

土地収用法45条の3第1項により、裁決手続開始の登記の後に土地の権利を承継した者や、仮登記・買戻特約の登記、差押え・仮差押え・仮処分の執行をした者は、その権利を起業者に対抗できません。収用手続は登記前の権利者を当事者として進みます。例外は相続人などの一般承継人と、登記前に開始された滞納処分・強制執行・競売で権利を取得した者です。また第2項により、登記前は損失補償請求権の差押え・譲渡・質入れもできません。

解説

登記簿の甲区に「裁決手続開始」の一行が載った瞬間から、その土地の権利をめぐる時計は止まる。土地収用法45条の3は、この登記の後に権利を買い受けた人、仮登記や買戻し特約の登記をした人、差押え・仮差押え・仮処分をした債権者は、その権利を起業者(道路や鉄道などの事業を行い、土地を取得する側)に主張できないと定めている。あなたがその土地を買っても、収用委員会と起業者は登記前の権利者を相手に手続を進める。例外は、相続人や合併後の会社のような一般承継人と、登記より前に始まっていた競売・強制執行・滞納処分によって権利を取得した人だけである。もう一つの盲点が第2項である。登記の前は、これから支払われる補償金の請求権を差し押さえることも、譲渡することも、質に入れることもできない。補償金をあてにして先に手を打とうとする債権者の計画は、ここで止まる。買い手が確かめるべきなのは価格よりも先に、登記簿のこの一行である。

法的な位置づけ

土地収用法45条の3は、裁決手続開始の登記に処分制限的な効力を与える規定である。登記後にされた権利の承継、仮登記、買戻特約の登記、差押え・仮差押え・仮処分の執行は起業者に対抗できない。一般承継および登記前に開始された滞納処分・強制執行・競売による取得は例外とされ、登記前の損失補償請求権に対する差押え・譲渡・質権設定は禁止される。

手順

  1. 1.登記事項証明書で裁決手続開始の登記を確認 対象土地の登記事項証明書を取得し、甲区に「裁決手続開始」の記載があるか、ある場合はその受付年月日を確認する
  2. 2.自分の権利の日付と前後を比較 売買・仮登記・差押え等、自分の権利の登記日または執行開始日を、裁決手続開始の登記の受付日と並べ、どちらが先かを判定する。相続などの一般承継かどうかも確認する
  3. 3.対抗できない場合は契約上の救済を検討 登記後の取得で起業者に対抗できない場合、売主との間で解除・代金返還・損害賠償・補償金の帰属について協議し、合意内容を書面化する
  4. 4.担保権者・承継人は収用委員会へ届出 抵当権者は補償金払渡し前に物上代位(104条)の差押えを準備し、相続人や登記前の競売買受人は承継・取得を示す資料を添えて収用委員会と起業者に申し出る

よくある質問 AI による整理

Q1裁決手続開始の登記とは何ですか?

起業者の裁決申請を受けて収用委員会が手続開始を決定し、登記所に嘱託して土地の登記簿に記録される登記です(土地収用法45条の2)。

Q2収用予定地を買うのは違法?

違法ではなく売買契約自体は結べます。ただし裁決手続開始の登記後の取得なら、起業者には所有者として対抗できません(45条の3第1項)。

Q3収用中の土地に仮登記をしたらどうなる?

裁決手続開始の登記後にした仮登記は、仮登記上の権利を起業者に対抗できません。収用手続は登記前の権利者を相手に進みます。

Q4収用の補償金はいつから差し押さえできる?

裁決手続開始の登記後です。登記前は損失補償請求権への差押え・仮差押え・譲渡・質権設定はできません(45条の3第2項)。

Q5登記前に差し押さえた土地が収用されたら?

登記前の差押えに基づく強制執行・競売・滞納処分で権利を取得した者は、例外として起業者に対抗できます(第1項ただし書)。

Q6収用手続中に所有者が死亡したら相続人はどうなる?

相続人は一般承継人として例外に当たり、承継した権利を起業者に主張できます。相続登記と収用委員会への届出が実務上重要です。

Q7収用対象の土地は売却できる?

売却契約は可能ですが、裁決手続開始の登記後の譲渡は起業者に対抗できず、手続は売主を当事者として進みます。買主との紛争の原因になります。

Q8収用の補償金を譲渡できる?

裁決手続開始の登記前は譲渡も質入れもできません。登記後でも、登記前に差押えがあった権利に対する補償請求権は同様に禁止されます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1裁決手続開始の登記って誰が入れるんですか? 所有者は知らないうちに入るの?

起業者が裁決を申請すると、収用委員会が裁決手続の開始を決定して公告し、登記所に登記を嘱託する(45条の2)。所有者が申請するものではない。実務のポイント:事業認定の告示や土地調書の作成の段階で、手続が進んでいる兆しは見える。登記が入ってから慌てる人が多いが、債権者も買主も、事業認定の告示が出た時点で動き始めるのが実務の感覚である

Q2収用される土地の補償金、貸したお金の分を先に押さえられませんか?

裁決手続開始の登記の前は、補償金の請求権に対する差押えも仮差押えも譲渡もできない(45条の3第2項)。登記の後なら原則として可能だが、登記前から差し押さえられていた権利に対する補償の請求権は引き続き対象外である。実務のポイント:抵当権者には物上代位(104条)という別ルートがあり、払渡し前に差し押さえれば補償金から回収できる。担保を取っていない一般債権者は、登記の前に土地そのものを差し押さえておく以外、先回りする手段はほとんどない

Q3収用手続中の土地を相続しました。私は当事者として扱われますか?

扱われる。相続人などの一般承継人は、第1項ただし書によって例外とされており、登記後に承継した権利でも起業者に主張できる。実務のポイント:法律上は主張できても、収用委員会や起業者が承継の事実を知らなければ、手続は亡くなった人の名義のまま進んでしまう。相続登記を済ませ、戸籍などの資料を付けて早めに届け出ないと、補償金の受領が遅れる原因になる

間違えやすい点 AI による整理

  • 所有権移転登記さえ済ませれば、自分が補償金を受け取る権利者になれると思われやすい。しかし裁決手続開始の登記後に取得した権利は、起業者に主張できない。登記簿上の名義が変わっても、収用手続の当事者は変わらない
  • 補償金の請求権は普通の金銭債権と同じように、いつでも差し押さえたり譲渡したりできると考えている人が多い。実際には、裁決手続開始の登記前は差押えも仮差押えも譲渡も質権設定も禁止されている。問題は「いつ差し押さえるか」ではない。土地そのものに対する担保権があるなら物上代位(104条)を使うのか、それとも登記の前に土地を差し押さえておくのか、という経路の選択である
  • 所有者側からは「自分の土地なのだから、手続中でも自由に売れるし貸せる」ように見える。契約としては結べるが、法律上は起業者との関係で一切効果を持たない。この食い違いに気付かないまま売れば、買主から契約不適合責任や損害賠償を求められるのは売主のあなたである
比較の観点この条文ほかの条文
規律内容45条の3:登記後の権利変動を起業者に対抗不可とする効果45条の2:裁決手続開始の決定・公告と登記の嘱託
104条:担保権者の補償金への物上代位
主な対象者登記後の承継人・仮登記権利者・差押債権者収用委員会(決定・嘱託の主体)
先取特権者・質権者・抵当権者
債権者の回収手段登記前は補償請求権の差押え・譲渡・質入れ不可定めなし(登記の発生原因のみ)
補償金の払渡し前に差押えて物上代位

他国ではどう定めているか 2 か国

台湾
土地徵收條例第23條

台湾は徴収公告日を基準に、継承・強制執行・判決による取得を除き、分割・合併・移転・負担設定を禁止する。日本が「対抗不可」とするのに対し、台湾は処分そのものを禁止する点で強い

韓国
공익사업을 위한 토지 등의 취득 및 보상에 관한 법률

韓国も公益事業のための土地取得手続を一本の法律で規律する。手続開始後の権利変動の扱いの詳細は個別条文の確認が必要

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 相場より三割安い土地を見つけて手付金を払った。決済直前に登記事項証明書を取り直すと、甲区に「裁決手続開始」の記載があった。このまま所有権移転登記をしても、起業者にも収用委員会にも新しい所有者として扱ってもらえない。売主に補償金がいくら入るかと、あなたが払う代金は別の話であり、売買契約をどう清算するかが本当の争点になる
  • 取引先に800万円を貸している。相手の工場用地が道路計画にかかり、近く補償金が出るらしい。そこで補償金を今のうちに押さえようと考えた。どうなるか? 裁決手続開始の登記前は、補償金の請求権そのものを差し押さえることも譲り受けることもできない(45条の3第2項)。登記より前に土地を差し押さえておくか、登記後の手続を待つかで、打つ手が変わる
  • あなたは収用対象地の所有者で、手続が始まったのを知ってから知人に土地を売り、話を簡単にしようとした。登記後に権利を移しても、起業者に対しては何も変わらない。手続はあなたを当事者として進み、買主との間に紛争の種だけが残る
  • 父が亡くなった。実家の敷地はすでに裁決手続開始の登記がされている。相続人のあなたは権利を引き継げるのか。答えは引き継げる、である。相続は第1項ただし書が定める一般承継であり、登記後に権利を取得した人でも起業者に主張できる。必要なのは、相続登記などで自分が承継したことを収用委員会と起業者に示すことである
  • 抵当権者である銀行の担当者が、収用対象地の登記を確認した。差押えの申立書を作っている間に、裁決手続開始の登記が先に入った。差押えの順番が一日遅れただけで、その差押えは起業者に主張できない。手を打つ期限は、登記所に嘱託書が届く日である

取るべき行動

被害を受けた側:(買主・債権者の立場)1. 登記事項証明書で、裁決手続開始の登記の受付日と自分の権利(売買・差押え・仮登記)の登記日を比べる2. 自分が後なら起業者には主張できない。売主との売買契約に基づいて、解除・代金返還・損害賠償を検討する3. 担保権者であれば、補償金の払渡し前に物上代位(104条)で差し押さえる手続を準備する4. 登記の前に始まっていた執行手続の買受人であれば、その事実を示す資料をそろえて収用委員会に申し出る

訴えられた側:(所有者・売主の立場)1. 裁決手続開始の登記の後に土地を売ったり担保に入れたりしても、起業者に対しては効果がないことを前提に動く2. すでに売買契約を結んでいる場合は、収用手続中であることを買主に知らせ、補償金の帰属と代金の清算を書面で合意する3. 補償額に不満があれば、意見書の提出や、裁決後の損失補償訴訟(133条)を検討する4. 相続が起きたら、相続登記などで承継したことを早めに収用委員会へ届け出る

時効(請求できる期限):本条自体に期間制限はなく、効果は裁決手続開始の登記がされた時点で即座に生じる。権利の優劣は、その登記の受付時点と自分の権利の時点との前後で決まる。収用委員会の裁決に不服がある場合、損失補償に関する訴えは裁決書の正本の送達を受けた日から6か月以内に提起しなければならない(土地収用法133条。最新の改正状況をご確認ください)。売主に対する契約上の請求には、一般消滅時効(民法166条:権利を行使できることを知った時から5年、権利を行使できる時から10年)が適用される

学説

通説:裁決手続開始の登記は、収用手続の当事者を登記時点で固定し、手続の安定と迅速を確保するための処分制限的な効力を持つ。登記後の処分は当事者間では有効だが、起業者との関係では効力を主張できない相対的な効果にとどまる

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土地収用法の全文を見る所属する編章節を開く:第二節 裁決手続の開始

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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