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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

土地収用法 第77条(移転料の補償)

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収用し、又は使用する土地に物件があるときは、その物件の移転料を補償して、これを移転させなければならない。この場合において、物件が分割されることとなり、その全部を移転しなければ従来利用していた目的に供することが著しく困難となるときは、その所有者は、その物件の全部の移転料を請求することができる。

この条文の基本情報

移転料の補償とは何ですか?

定義移転料の補償とは、土地収用法第77条に定められた規定で、「収用し、又は使用する土地に物件があるときは、その物件の移転料を補償して、これを移転させなければならない。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 土地収用法第77条(移転料の補償)は、日本の土地収用法に含まれる条文です。
  2. 土地収用法第77条の条文原文は「収用し、又は使用する土地に物件があるときは、その物件の移転料を補償して、これを移転させなければならない。」で始まります。
  3. 土地収用法第77条は第一節 収用又は使用に因る損失の補償に置かれています。
  4. 土地収用法の公布日は昭和26年6月9日です。
  5. 土地収用法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 土地収用法第77条の前の条は土地収用法第76条です。
  7. 土地収用法第77条の次の条は土地収用法第78条です。
  8. 土地収用法第77条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)第77条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0100000219
  • 本サイト収録土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)第77条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC0100000219/77

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点土地収用法77条は、収用地にある建物等は移転料を補償して移転させるのが原則と定める。分割で従来の利用が著しく困難になるときは、所有者は全部の移転料を請求できる。

Q · 家の一部だけが道路用地にかかる場合、補償はかかった部分の分だけ?

残りが使えなくなるなら全部の移転料を請求できる

土地収用法77条は、収用される土地の上にある建物などについて、移転料を補償して移転させることを原則とします。建物が分割されることになり、全部を移転しなければ従来の利用目的に供することが著しく困難となるときは、所有者は物件全部の移転料を請求できます(同条後段)。判断基準は用地にかかる面積の割合ではなく、残る部分で住居や店舗としての機能が保てるかどうかです。休業補償は88条で別に算定されます。

解説

役所と「立ち退き料」という言葉で話し始めた瞬間、議論の土台がずれる。土地収用法77条が起業者(道路や鉄道などの公共事業を行う国・自治体・事業者)に課しているのは、収用される土地の上にあるあなたの建物、塀、庭木、看板などを「移転させるための費用」を補償する義務である。取り壊して終わりにする代金ではない。原則は物件を生かして動かす発想で、曳家(ひきや:建物を持ち上げて移動させる工法)、残地での再築、除却などのうち、合理的な工法を前提に金額が算定される。見落とされやすいのは後段だ。建物の一部だけが事業用地にかかり、残った部分だけでは住居や店舗として使い物にならないとき、所有者は物件全部の移転料を請求できる。最初の提示額が「かかった部分だけ」で組まれていないか。その一点を確かめられるかどうかで、受け取る補償額は大きく変わりうる。

法的な位置づけ

土地収用法77条は、公共事業のため収用または使用される土地上の建物・工作物・立木などの物件について、起業者が移転料を補償して移転させることを原則とする規定である。後段は、物件が分割されて残存部分では従来の利用目的に供することが著しく困難となる場合、所有者に物件全部の移転料の請求権を認める。

手順

  1. 1.物件調査の前に使用実態を記録する 建物・工作物・庭木の配置、各部屋の用途、水回りや出入口などの動線を写真と簡単な図面で整理する。調査に来た用地担当者に具体的に伝え、調査票に記録してもらう
  2. 2.提示額の算定内訳を書面で求める 補償額の提示を受けたら、前提とした移転工法、移転対象とした物件の範囲、77条後段(全部移転)の検討の有無を書面で回答するよう求める
  3. 3.全部移転料の根拠を示す 一部だけが用地にかかる場合、残る部分で台所・浴室・玄関・厨房などが成り立たない理由を具体的に示し、物件全部の移転料を請求する
  4. 4.休業・仮住まいの補償を別立てで請求する 店舗の休業損失や仮住まい費用は88条の通常損失補償として、移転料とは別に内訳を求める。二本の補償を混ぜずに確認する
  5. 5.合意できなければ裁決手続と訴訟に備える 収用委員会の裁決手続で意見書を提出して争う。裁決の補償額に不服があれば、裁決書正本の送達日から6か月以内に損失補償に関する訴えを提起する

よくある質問 AI による整理

Q1土地収用の移転料とは何ですか?

収用される土地の上にある建物や塀、庭木などを別の場所へ動かすための費用の補償です。土地収用法77条が起業者に支払いを義務づけています。

Q2道路拡幅で家の一部がかかったら全部補償されますか?

残る部分では従来どおり住むことが著しく困難になる場合は、77条後段により建物全部の移転料を請求できます。基準は面積ではなく機能です。

Q3移転料はどうやって計算されますか?

曳家、残地での再築、別の土地での再築、除却など、合理的な移転工法を前提に算定されます。工法の前提が変わると金額が大きく変わることがあります。

Q4立ち退き料と移転料は同じですか?

同じではありません。77条の移転料は物件を動かす費用の補償です。休業や仮住まいによる損失は88条の通常損失補償として別に算定されます。

Q5収用の補償額に不満があるときはいつまでに訴える?

収用委員会の裁決書正本の送達を受けた日から6か月以内に、損失補償に関する訴えを提起します(土地収用法133条2項)。

Q6収用で古い建物の移転費が価値より高いとどうなる?

移転料が物件の価格を超える場合、起業者は物件自体の収用を請求できます(79条)。補償の基準が移転料から物件の価格に切り替わります。

Q7収用補償金に税金はかかりますか?

補償金の性質で扱いが分かれます。対価補償金とされれば収用等の5,000万円特別控除の検討対象になります。最新の取扱いを税務署等で確認してください。

Q8任意買収の契約に押印した後でも補償額を争える?

任意買収の契約が成立すると、収用委員会の裁決で争う道は基本的に閉じます。押印前に算定の内訳を書面で確認することが重要です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1家の一部だけ道路にかかるって言われたんですけど、全部建て直す費用は出ないんですか?

残る部分だけでは従来どおり住むことが著しく困難になるなら、77条後段で物件全部の移転料を請求できます。基準は面積の割合ではなく機能です。実務のポイント:最初の提示が一部改造の前提で組まれていても、それは起業者側の一つの判断にすぎません。水回りや出入口が失われる具体的な事情を示すと、算定の前提そのものが見直されることがあります

Q2古い物置なんですが、移転費用の方が高くつくみたいです。どうなりますか?

移転料が物件の価格を超えるときは、起業者が物件の収用を請求できます(79条)。この場合、補償は移転料ではなく物件の価格が基準になります。実務のポイント:逆に所有者側から、移転が著しく困難な場合は物件の収用を求められます(78条)。どちらのルートに乗るかで手取りが変わるので、提示がどちらの前提か必ず確認します

Q3店を移す間、営業できない分の補償は移転料に含まれてますか?

通常は含まれません。77条は物件を動かす費用の補償で、休業による収益減や得意先の喪失は88条の通常受ける損失の補償として別に算定されます。実務のポイント:移転料の交渉に集中するあまり、休業補償の算定期間や固定経費の扱いの確認が漏れるケースは少なくありません。二本の補償は別々に内訳をもらうのが鉄則です

間違えやすい点 AI による整理

  • 「収用されたら建物は取り壊され、その分の代金をもらう」と考えがちだが、77条の原則は物件を移転させ、その費用を補償する仕組みである。取り壊し前提の価格補償は、移転が著しく困難な場合の所有者の請求(78条)や、移転料が物件価格を超える場合の起業者の請求(79条)など、別ルートで初めて出てくる
  • 補償があることは知っていても、その金額の物差しが「何を何で動かすか」という工法の選び方で決まることは知られていない。曳家か、残地での再築か、別の土地での再築か。工法の前提が一つ変わるだけで、移転料は数百万円単位で動くことがある。金額だけを見て工法の前提を読まないのは、答えだけ見て問題文を読まないのと同じである
  • 「建物の何割が用地にかかれば全部補償になるのか」という問い自体がずれている。後段の基準は面積の割合ではなく、残る部分で従来の利用目的に供することが著しく困難になるかどうかである。1割しかかからなくても玄関や水回りが失われれば議論の余地があり、逆に半分かかっても機能が保てれば一部移転で足りるとされうる
比較の観点この条文ほかの条文
誰が請求するか77条:起業者が移転料を補償(後段の全部移転料は所有者が請求)78条:移転が著しく困難な場合に所有者が物件の収用を請求
79条:移転料が物件価格を超える場合に起業者が物件の収用を請求
補償の基準物件を移転させるための費用(移転料)物件の価格
物件の価格
物件の行方物件は所有者のもとで移転・再築される物件自体が収用される
物件自体が収用される
休業損失との関係含まれない(88条で別途算定)88条の通常損失補償が別途問題になりうる
88条の通常損失補償が別途問題になりうる

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
土地徵收條例 第34条・第31条

台湾も土地改良物の遷移費の支給を定め、建築改良物の補償と区別して扱う。日本の77条後段のような機能基準の全部移転料請求は条文構造が異なる

韓国
공익사업을 위한 토지 등의 취득 및 보상에 관한 법률 제75조

韓国も建築物等は移転費での補償を原則とし、移転困難や移転費が価格を超える場合は価格補償に切り替える点で日本の77条〜79条と構造が近い

ドイツ
BauGB §§ 93 ff.

ドイツは収用による権利喪失とその他の財産的不利益を区別して補償し、残地については収用の拡張(§ 92)を認める

アメリカ
Uniform Relocation Act(42 U.S.C. § 4601 et seq.)

米国は連邦資金事業について、正当補償とは別に移転費用(relocation payments)を法律で手当てする

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 市の道路拡幅計画で、自宅の母屋の端から1.5メートルだけが予定線にかかった。担当者は「かかる部分の切り取りと補修で済みます」と言う。だが切り取った後の間取りで台所と浴室が成り立たないなら、77条後段の全部移転料の議論に入れる。図面に生活動線を書き込んで交渉の席に持っていく価値がある
  • もし、移転料の見積りが建物そのものの価値より高くなったらどうなる? 起業者は79条で物件自体の収用を請求できる。つまり「動かす費用」ではなく「物件の価格」の補償に切り替わる。古い倉庫の所有者ほど、この切替えで手取りが変わる
  • あなたは駅前で30年続く飲食店の店主。店舗の半分が駅前広場の整備区域に入った。厨房と客席が分断されれば営業は成り立たない。全部移転料に加えて、移転期間中の休業補償は88条の通常損失補償で別に組み立てる。二本を混ぜずに請求するのが基本線
  • 収用委員会の裁決書が届いた。補償額に納得がいかない。残り時間は送達日から6か月。審査請求では補償額を争えないので、起業者を相手にした訴えを準備するしかない
  • 起業者側の用地担当者として、物件調査の段階で敷地内の離れと母屋の機能的なつながりを見落とした。後から所有者に全部移転を主張され、算定をやり直すことになった。調査票の段階で使用実態を聞き取っていれば防げた手戻りだ

取るべき行動

被害を受けた側:1. 物件調査の前に、建物・工作物・庭木の配置と使い方を写真と簡単な図で整理する2. 提示を受けたら、移転工法、対象範囲、77条後段の検討の有無を書面で確認する3. 一部だけがかかる場合、残る部分で生活や営業が成り立たない理由を具体的に示し、全部移転料を求める4. 休業や仮住まいの費用は88条の通常損失として別に請求する5. 合意できなければ、収用委員会の裁決手続で意見書を出して争う。不動産鑑定士や補償に詳しい弁護士の意見を早めに取る

訴えられた側:起業者側の立場では、1. 物件調査で使用実態と機能上の一体性を聞き取り、記録する2. 工法選定の理由を説明できる形で残す3. 移転料が物件の価格を上回る見込みなら79条の物件収用請求を検討する4. 後段の主張を受けたら、残存部分での利用可能性を具体的に検討し、結論の根拠を書面で示す。説明できない算定は裁決や訴訟で覆されやすい

時効(請求できる期限):収用委員会の裁決のうち損失補償に不服がある場合、裁決書の正本の送達を受けた日から6か月以内に損失補償に関する訴えを提起する(土地収用法133条2項)。補償額への不服は審査請求の理由にできない(同法132条2項)。裁決手続での意見書は、裁決申請書の縦覧期間内の提出が基本となる(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:77条後段の「著しく困難」は、残存部分の面積の割合ではなく、従来の利用目的との関係で残存部分が機能的に利用可能かどうかによって判断すべきとされる。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和26年(1951年) 新設:現行土地収用法(昭和26年法律第219号)の制定により、物件の移転料補償と全部移転料の請求に関する本条が設けられた。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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