民事調停法 第12条の5(調書の作成)
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裁判所書記官は、調停手続の期日について、調書を作成しなければならない。ただし、調停主任においてその必要がないと認めるときは、この限りでない。
この条文の基本情報
調書の作成とは何ですか?
定義調書の作成とは、民事調停法第12条の5に定められた規定で、「裁判所書記官は、調停手続の期日について、調書を作成しなければならない。ただし、調停主任においてその必要がないと認めるときは、この限りでない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 民事調停法第12条の5(調書の作成)は、日本の民事調停法に含まれる条文です。
- 民事調停法第12条の5の条文原文は「裁判所書記官は、調停手続の期日について、調書を作成しなければならない。ただし、調停主任においてその必要がないと認めるときは、この限りでない。」で始まります。
- 民事調停法第12条の5は第一節 通則に置かれています。
- 民事調停法の公布日は昭和26年6月9日です。
- 民事調停法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 民事調停法第12条の5の前の条は民事調停法第12条の4です。
- 民事調停法第12条の5の次の条は民事調停法第12条の6です。
- 民事調停法第12条の5には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
民事調停法(昭和二十六年法律第二百二十二号)第12条の5 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC1000000222 - 本サイト収録
民事調停法(昭和二十六年法律第二百二十二号)第12条の5(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC1000000222/12_5
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点民事調停法12条の5は、裁判所書記官が調停期日ごとに調書を作成すべきことを定める。ただし調停主任が必要ないと認めるときは作成を省略できる。
Q · 調停で話したことは、毎回ちゃんと記録に残るの?
原則は調書が作られるが、調停主任の判断で省略できる
民事調停法12条の5により、裁判所書記官は調停手続の期日ごとに調書を作成するのが原則です。ただし但書により、調停主任(調停委員会を率いる裁判官)が必要ないと認めれば作成を省略できます。そのため途中の期日の発言が一字一句残るとは限りません。一方、調停が成立して合意内容が調書に記載されると、その記載は裁判上の和解と同一の効力を持ち(同法16条)、強制執行の根拠にもなります。
解説
調停室で一時間かけて訴えたことの大半は、公式の記録としてどこにも残らない可能性がある。本条は、裁判所書記官が調停の期日ごとに調書(その日の手続を公式に書き留めた記録)を作るのが原則だと定めている。ただし但書で、調停主任(調停委員会を率いる裁判官)が「必要ない」と判断すれば省略できる。実務では途中の期日について簡単な記録しか作らない運用も多く、あなたの発言が一字一句残るわけではない。一方で、例外がまず働かない場面がある。調停が成立するときである。合意内容が調書に記載された瞬間、その記載は裁判上の和解と同じ効力を持つ(民事調停法16条)。相手が約束を破れば、強制執行の根拠にもなる。だから力を入れるべきなのは途中の雑談ではない。最後に読み上げられる調停条項の一字一句である。記録が残りにくい途中の期日は自分のメモで補い、記録が確定する最後の瞬間に全神経を集中させればよい。
法的な位置づけ
民事調停法12条の5は、調停手続の期日における調書作成義務を定める規定である。裁判所書記官は期日ごとに調書を作成することを原則とし、調停主任がその必要がないと認めるときに限り作成を省略できる。調停の非公開性・柔軟性と、手続記録の確実性とを調整する機能を持つ。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.期日ごとに自分のメモを残す 各期日の終了後30分以内に、日付・相手方の発言・調停委員の提案・次回までの宿題を書き留める。途中期日の調書は省略・簡略化されうるため、自分の記録が後の唯一の手がかりになることがある
- 2.重要な発言はその場で記録を求める 相手方が重要な譲歩や事実の自認をしたときは、調停委員に「今の点を記録に残してほしい」と伝える。記録するかの判断は調停主任にあるが、要望を伝えることで重要性が共有される
- 3.成立期日の前に調停条項案を確認する 成立予定の期日の前に、裁判所に調停条項案の事前確認を申し出る。金額・支払期限・遅延時の扱い・清算条項(「その余の請求を放棄する」等)を一字一句精査する
- 4.成立後に調書の正本・謄本を取得して保管する 調停成立後、調書の正本または謄本の交付を申請し保管する。相手方が履行しない場合、強制執行の申立てに使用する
よくある質問 AI による整理
Q1調停調書とは何ですか?
裁判所書記官が調停手続の期日について作成する公式の記録です。民事調停法12条の5が作成の原則と省略の例外を定めています。
Q2調停の調書は誰が作る?
裁判所書記官が作成します。調停委員や当事者が作るものではなく、作成を省略するかどうかは調停主任(裁判官)が判断します。
Q3調停の調書は省略されることがある?
あります。民事調停法12条の5但書により、調停主任が必要ないと認めるときは期日の調書作成を省略できます。
Q4調停での発言は録音できる?
調停は非公開の手続であり、無断録音は一般に認められていません。記録を残したいときは期日後すぐに自分でメモを取るのが現実的です。
Q5調停調書 取り寄せ 方法
当事者は裁判所に調停記録の閲覧・謄写や調書の正本・謄本の交付を申請できます。申請書と手数料(収入印紙)が必要です。
Q6調停調書があれば差し押さえできる?
調停成立の調書は裁判上の和解と同一の効力を持ち、債務名義として強制執行の根拠になります。給与差押えなども可能です。
Q7調停不成立でも調書は残る?
期日の調書が作成されていれば記録として残ります。ただし途中期日は省略・簡略化されることがあり、詳細が残るとは限りません。
Q8調停調書の内容は後から変更できる?
計算違いや誤記など明白な誤りは更正の余地がありますが、金額など合意内容自体の変更は原則として認められません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1調停で相手が「払います」って言ったのに不成立になりました。その発言、裁判で使えますか?
期日の調書に記載されていれば記録の閲覧・謄写を申請して使える可能性がある(民事調停法12条の6)。ただ本条但書により途中の期日の調書は省略や簡略化がありうるため、残っていないこともある。実務のポイント:調停での譲歩は「まとめるための発言」と評価され、訴訟で決定的な証拠になりにくいのが実情である。本命の証拠は、調停前のメール・LINE など別に確保しておくのが鉄則
Q2調停が成立したあと、内容に間違いを見つけたら直してもらえますか?
計算違いや誤字など明白な誤りであれば、更正を申し立てる余地がある。しかし「やっぱり金額に納得できない」という中身の変更は、原則として認められない。調書に記載された合意は裁判上の和解と同一の効力を持つからである(民事調停法16条)。実務のポイント:本当の勝負は成立の前にある。書記官が読み上げる場で「もう一度ゆっくり読んでほしい」と頼むのは失礼ではない。その数分間に遠慮する人ほど後悔している
間違えやすい点 AI による整理
- 「調停で話したことは全部記録されているから、後で裁判になったら使える」と思われがちだが、本条の但書により期日の調書は省略または簡略化されうる。調停は非公開で率直な話し合いを促す場であり、発言の逐語記録を作る場ではない。言った言わないの争いに備えるなら、期日ごとの自分のメモが頼りになる
- 調停の合意を「話し合いで決めたゆるい約束」だと捉えるのは視角がずれている。当事者から見れば和やかな合意でも、法律から見れば、調書に記載された時点で裁判上の和解と同じ効力を持つ(民事調停法16条)。判決と同じように強制執行に使えるという重さを知らないまま署名代わりにうなずくことが、最も危険である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 民事調停法12条の5:期日ごとの調書作成(原則)と省略(例外) | 民事調停法16条:調書記載による調停成立と和解同一効 民事調停法12条の6:調停記録の閲覧・謄写・正本交付 |
| 記録の効力 | 手続経過の記録。途中期日は省略・簡略化されうる | 合意内容の記載が裁判上の和解と同一の効力を持ち、強制執行可能 作成済み記録へのアクセス手段を定める |
| 当事者の実務上の対応 | 途中期日は自分のメモで補い、重要発言は記録を要望 | 成立前に調停条項案を一字一句精査 成立後に正本・謄本を取得し保管 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾の裁判所調解では書記官が調解程序筆録を作成し、調解の成立・不成立等を記載する。調解成立は裁判上の和解と同一の効力を持つ(第416条)点で日本と類似
韓国でも合意事項を調書に記載することで調停が成立し、裁判上の和解と同一の効力が生じる
ドイツでは期日の調書(Protokoll)作成が原則で、和解(Vergleich)も調書に記載して執行力を得る
フランスの裁判上の調停(conciliation)では、合意内容を当事者と裁判官が署名する調書に記載し、その抄本が執行力を持つ
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 近隣との騒音トラブルで調停に三回通った。二回目に相手が「夜10時以降は音を出さない」と口にしたのに、調停は不成立に終わった。その発言は記録に残っているのか? 途中の期日の調書が簡略なものなら、あの一言を後の訴訟で証明するのは難しい。自分で取ったメモの日付と内容が、唯一の手がかりになる
- 家賃滞納で大家から調停を申し立てられたあなたは、最終期日に「毎月3万円ずつ分割で払う」という条項にうなずいた。書記官が読み上げ、調書に記載されて成立。2回払い損ねた時点で、大家は新たに訴訟を起こさずに給与の差押えへ進める可能性がある
- 取引先との代金調停は、次回期日が成立予定日である。残された時間は一週間。相手方が作った調停条項案に「その余の請求を放棄する」という一行が入っていた。期日当日、読み上げの場で初めて気付いても、その場で冷静に修正を求められるだろうか
取るべき行動
被害を受けた側:1. 毎回の期日の後、30分以内に相手の発言・調停委員の提案・次回までの宿題をメモに残す2. 重要な自認や譲歩があれば、その場で調停委員に記録してほしいと伝える3. 成立予定の期日の前に調停条項案を確認させてもらい、金額・期限・遅延時の扱い・清算条項を精査する4. 成立後は調書の正本または謄本の交付を申請し(民事調停法12条の6)、強制執行に備えて保管する
訴えられた側:1. 申し立てられた側でも、記録が残りにくいからといって不用意な自認をしない。後の訴訟で相手のメモや証言に使われる余地はある2. 支払いを約束する条項は、本当に履行できる金額と期限に絞る。調書に載れば強制執行の根拠になる3. 「その余の請求を放棄する」などの清算条項が入っているかを確認し、後日の追加請求を防ぐ4. 納得できなければ合意しない選択肢もある。調停不成立は敗訴ではない
時効(請求できる期限):本条自体に特定の期限はなく、調停で合意した債権には一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)とは別に、調書記載による和解と同一の効力が生じる(確定判決と同一の効力を有するものとして時効期間は10年、民法169条)。調停に代わる決定(17条)が出た場合、異議申立ては告知を受けた日から2週間以内(民事調停法18条、最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成23年(2011年)非訟事件手続法・家事事件手続法の制定に伴う整備(要確認) 期日の調書作成に関する規律が民事調停法本体に置かれた可能性が高いが、新設か移設かを含め人的検証が必要
- 令和5年(2023年)民事裁判手続 IT 化関連改正(要確認) 調書の電子化に伴う文言変更の有無と施行日について、人的検証が必要
- 民事調停法 第16条調書記載による調停成立と和解同一効
- 民事調停法 第12条の6調停記録の閲覧・謄写・正本交付
- 民事調停法 第6条調停主任を含む調停委員会の組織
- 民事調停法 第17条調停に代わる決定、不成立時の代替手段
- 家事事件手続法 第253条家事調停期日の調書作成の並行規定
- 非訟事件手続法 第31条非訟手続期日の調書作成の一般規定
- 民事執行法 第22条調停調書を債務名義とする根拠
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