税理士法 第2条の2
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- 税理士は、租税に関する事項について、裁判所において、補佐人として、弁護士である訴訟代理人とともに出頭し、陳述をすることができる。
- 2.前項の陳述は、当事者又は訴訟代理人が自らしたものとみなす。ただし、当事者又は訴訟代理人が同項の陳述を直ちに取り消し、又は更正したときは、この限りでない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 税理士法第2条の2は、日本の税理士法に含まれる条文です。
- 税理士法第2条の2の条文原文は「税理士は、租税に関する事項について、裁判所において、補佐人として、弁護士である訴訟代理人とともに出頭し、陳述をすることができる。」で始まります。
- 税理士法第2条の2は第一章 総則に置かれています。
- 税理士法の公布日は昭和26年6月15日です。
- 税理士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 税理士法第2条の2の前の条は税理士法第2条です。
- 税理士法第2条の2の次の条は税理士法第2条の3です。
- 税理士法第2条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
税理士法(昭和二十六年法律第二百三十七号)第2条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC1000000237 - 本サイト収録
税理士法(昭和二十六年法律第二百三十七号)第2条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC1000000237/2_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点税理士法2条の2は、税理士が租税に関する事項について、弁護士である訴訟代理人とともに補佐人として裁判所に出頭し、陳述できると定める。陳述は当事者の陳述とみなされる。
Q · 税務署との裁判で、顧問税理士に法廷で話してもらうことはできるの?
弁護士が代理人なら、許可なしで補佐人として話せる
税理士法第2条の2により、税理士は租税に関する事項について、弁護士である訴訟代理人とともに補佐人として裁判所に出頭し、陳述できます。民事訴訟法60条の一般の補佐人と異なり、裁判所の許可は不要です。ただし弁護士の訴訟代理人がいることが前提で、税理士単独では出頭できません。また、その陳述は当事者本人の陳述とみなされるため、不用意な発言は直ちに取り消さない限り自白として扱われるおそれがあります。
解説
税務署との争いが裁判所に持ち込まれた瞬間、国側の席には国税の訴訟専門部隊(国税局の訟務担当や法務省の訟務検事)が座る。一方、あなたの側にいる弁護士は、相続税の財産評価や移転価格の計算に毎日触れているわけではない。この知識の差を埋めるために置かれたのが本条である。税理士は、弁護士が訴訟代理人についていることを条件に、裁判所の許可なしで補佐人(当事者の横で専門的な説明を加える人)として出頭し、法廷で陳述できる。民事訴訟法60条の一般の補佐人なら裁判所の許可が必要だが、税理士にはそれが要らない。2項により、税理士の陳述はあなた自身や弁護士が述べたものとみなされる。ただし、その場ですぐに取り消すか訂正すれば、この効果は生じない。つまり、申告書を作った税理士本人に法廷で数字を語らせる体制を、あなたは正式に組める。逆に、弁護士を立てずに税理士だけを連れて行く道は、本条の上には存在しない。
法的な位置づけ
税理士法第2条の2は、税理士の出廷陳述権を定める規定であり、税理士が租税に関する事項について、弁護士である訴訟代理人とともに補佐人として裁判所に出頭し陳述する権限を認める。民事訴訟法60条の許可制補佐人に対する特則として機能し、その陳述は当事者または訴訟代理人の陳述とみなされる。
手順
- 1.出訴期限を確認する 裁決書の日付を確認し、裁決があったことを知った日から6か月の出訴期限(行政事件訴訟法14条)をカレンダーに記録する
- 2.税務訴訟に強い弁護士に委任する 税理士だけでは出頭できないため、まず訴訟代理人となる弁護士を選任する。税務訴訟の実績を確認し、着手金・成功報酬の形を交渉する
- 3.税理士に補佐人を依頼する 申告や審査請求を担当した税理士に補佐人としての出頭を依頼し、受任範囲と報酬を弁護士費用とは別に書面で取り決める
- 4.期日前に三者で発言範囲を決める 本人・弁護士・税理士で打合せを行い、税理士が説明する数値や評価の範囲と、触れない論点を決めておく。陳述は本人の陳述とみなされるため即興の発言を避ける
- 5.期日で不用意な陳述を即座に訂正する 税理士が想定外の発言をした場合、弁護士または本人がその場で直ちに取消し・更正を申し出る(税理士法2条の2第2項ただし書)
よくある質問 AI による整理
Q1税理士の出廷陳述権とは何ですか?
税理士が租税に関する事項について、弁護士の訴訟代理人とともに補佐人として法廷に出頭し陳述できる権限です。税理士法2条の2が根拠です。
Q2税理士は税務訴訟の代理人になれますか?
なれません。訴訟代理人は原則として弁護士に限られます。税理士は審査請求までは税務代理人になれますが、裁判所では補佐人の立場になります。
Q3税理士の補佐人に裁判所の許可は必要?
不要です。民事訴訟法60条の一般の補佐人は裁判所の許可が必要ですが、税理士法2条の2に基づく税理士補佐人は許可なしで出頭できます。
Q4税理士補佐人の陳述は誰の発言として扱われる?
当事者または訴訟代理人が自ら述べたものとみなされます(税理士法2条の2第2項)。直ちに取り消し・更正しない限り、その効果が生じます。
Q5税理士補佐人の発言を取り消すには?
当事者本人または訴訟代理人が、その陳述を「直ちに」取り消すか更正する必要があります。期日を過ぎてからの撤回は難しくなります。
Q6税務訴訟 いつまでに起こせばいい?
取消訴訟は、裁決があったことを知った日から6か月以内に提起する必要があります(行政事件訴訟法14条)。原則として審査請求を経てからです。
Q7税理士補佐人の報酬はどう決める?
法定の基準はなく、税理士との個別の取決めによります。弁護士費用とは別建てになるため、補佐人を依頼する時点で書面で合意しておくのが安全です。
Q8相続の民事訴訟でも税理士は補佐人になれる?
租税に関する事項が争点であれば、税務署相手の訴訟に限らず補佐人となる余地があります。弁護士の訴訟代理人がいることが前提です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1弁護士を雇うお金がないので、税理士の先生と二人で裁判に行けますか?
本条では行けない。税理士法2条の2は、弁護士の訴訟代理人と一緒に出頭することを条件としている。本人訴訟で専門家に横についてもらいたければ、民事訴訟法60条の一般の補佐人として、裁判所に許可を申し立てる道は理屈の上では残っている。ただし、許可されるかどうかは裁判所の判断次第である。実務のポイント:税務訴訟の弁護士費用は、着手金を抑えて成功報酬を厚くする形で交渉できることがある。還付される額が大きい事件ほど、この交渉は通りやすい
Q2法廷で税理士さんが言ったことって、あとから「専門家の個人的な意見です」って言い逃れできますか?
原則としてできない。本条2項により、補佐人の陳述は当事者本人や訴訟代理人が自分で述べたものとみなされる。逃れられるのは、本人か弁護士がその場ですぐに取り消すか訂正した場合だけである。実務のポイント:経験のある弁護士は、期日の前に税理士と「ここは話さない」というリストを作る。法廷で税理士が想定外の方向へ話し出したら、すぐに「ただいまの陳述は訂正します」と割って入れる位置に座るのが定石である
Q3脱税で起訴された刑事裁判でも、税理士が補佐人になれますか?
本条は「弁護士である訴訟代理人とともに」と定めている。刑事裁判の弁護士は訴訟代理人ではなく弁護人と呼ばれるため、刑事事件は本条の想定外と解するのが一般的である(実務上、解釈が分かれている点があるので個別に確認してほしい)。実務のポイント:刑事の脱税事件では、税理士は補佐人ではなく、弁護人側の証人や意見書の作成者として関わることが多い。この場合、本条2項のような「本人の陳述とみなす」縛りはかからない
間違えやすい点 AI による整理
- 「税理士は税金のプロだから、税務訴訟も税理士だけで戦える」と思われがちだが、そうではない。審査請求までは税理士が代理人になれる(税理士法2条1項1号の税務代理)。しかし裁判所に入った瞬間、代理人の資格は弁護士だけになり、税理士は補佐人の席に下がる。行政段階と司法段階で、税理士の立場がまったく変わる
- 補佐人の発言は「専門家の参考意見」程度だと軽く見られやすいが、実際の重みはもっと大きい。2項により、その陳述は当事者本人の陳述とみなされる。不用意な一言が、自白(裁判で相手方の主張を認めること)として不利な事実を確定させることもありうる。その場ですぐ取り消さなかった発言は、後からなかったことにはしにくい
- 「税理士を法廷に呼ぶべきか」という問いの立て方そのものがずれている。本当に問うべきは、審査請求の段階から誰が争点を設計していたかである。税務訴訟では、審査請求で出していない主張や証拠を後から持ち出すと苦しくなりやすい。補佐人の税理士が力を発揮できるのは、行政段階から一貫して関わった場合である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 適用される場面 | 税理士法2条の2:裁判所での租税に関する事項 | 税理士法2条:税務署・審判所での税務代理(行政段階) 民事訴訟法60条:訴訟一般の補佐人 |
| 立場と許可 | 補佐人として許可不要、弁護士の訴訟代理人との同行が条件 | 代理人として単独で手続を行える 補佐人として裁判所の許可が必要 |
| 発言の効果 | 当事者等の陳述とみなす、直ちに取消し・更正で例外 | 代理人の行為として本人に効果が帰属 当事者等の陳述とみなす、直ちに取消し・更正で例外 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では税務行政事件に限り、会計師資格者が裁判所の許可を得て訴訟代理人となりうる。日本の税理士は代理人ではなく補佐人にとどまる点で異なる
ドイツでは財政裁判所において Steuerberater が訴訟代理人として認められており、日本より税務専門職の法廷での地位が強い
米国租税裁判所では試験に合格した非弁護士も実務資格を得て代理できる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 相続税の更正処分を受けて審査請求まで争ったが、棄却された。自宅敷地の評価で小規模宅地等の特例が否定されたのが原因で、論点は計算と評価の技術そのものである。取消訴訟を起こすなら、申告を担当した税理士を補佐人として弁護士の隣に座らせれば、国側の評価の誤りを数字で崩せる
- 顧問税理士に「裁判になったら先生が代理人をやってくれますよね」と頼んだら、断られた。なぜだろうか? 税理士は法廷で訴訟代理人になれず、本条でも弁護士の訴訟代理人と一緒でなければ出頭できない。まず弁護士を探すことが、裁判の第一歩になる
- あなたは税理士で、口頭弁論期日に補佐人として出頭した。勢いで「当時の経理処理には確かに不備があった」と口にしてしまった。この一言は依頼者本人の陳述とみなされる。隣の弁護士がその場で取り消さない限り、相手方は自白として扱おうとしてくる
- 裁決書が届いた日から、取消訴訟の出訴期間は6か月で進み始める。弁護士探しに3か月かかると、税理士と弁護士が戦略をすり合わせる時間は実質3か月しか残らない
- 国際取引の移転価格課税で数億円の追徴を受けた企業。訴訟は弁護士事務所に任せたが、独立企業間価格の算定根拠を法廷で即答できるのは、社内の事情をすべて知る外部税理士だけだった。補佐人として出頭させたことで、国側の比較対象取引の選び方に、その場で反論できた
取るべき行動
被害を受けた側:1. 裁決書の日付を確認し、6か月の出訴期限をカレンダーに書き込む2. 税務訴訟の経験がある弁護士を探す(弁護士会の紹介や、税務訴訟の実績で検索) 3. 申告と審査請求を担当した税理士に補佐人を依頼し、報酬を別に取り決める4. 期日の前に三者で打合せをし、税理士がどこまで話すかの範囲を決めておく。陳述は本人の陳述とみなされるため、即興の発言は控える
訴えられた側:立場が税理士なら、ここで言う相手方は不満を抱えた依頼者である。1. 補佐人として出頭する前に、受任の範囲と報酬を書面で決める2. 陳述は事実の説明に絞り、法的評価は弁護士に任せる3. 不利な認識を口にしてしまったら、すぐに弁護士へ取消し・訂正を促す(本条2項ただし書) 4. 過去の自分の申告ミスが争点になる場合は、利益相反(自分の利益と依頼者の利益がぶつかる状況)がないか、事前に確認する
時効(請求できる期限):本条自体には期限がない。ただし、国税の処分に対しては、まず処分を知った日の翌日から3か月以内に再調査の請求か審査請求をする(国税通則法77条)。原則として不服申立てを経なければ訴訟は起こせない(同法115条)。取消訴訟は、裁決があったことを知った日から6か月以内に起こす(行政事件訴訟法14条)。補佐人陳述の取消し・訂正は「直ちに」行う必要があり、その期日のうちが勝負になる(最新の改正状況をご確認ください)
学説
一般的理解:本条は民事訴訟法60条の許可制補佐人の特則であり、弁護士の訴訟代理人との同行を条件に許可を不要とする。訴訟追行の主導権は弁護士に残しつつ、租税の専門知識を法廷に直接投入する趣旨と理解される
改正沿革 AI による整理
- 平成13年(2001年)改正 税理士法の改正で新設された。税理士が租税に関する事項について、弁護士の訴訟代理人とともに補佐人として出頭・陳述できる出廷陳述権を認め、その陳述を当事者等の陳述とみなす規定を置いた(平成14年施行)
改正の年表
- 1.平成13年(2001年) 新設:税理士法改正により新設。税理士が租税に関する事項について弁護士である訴訟代理人とともに補佐人として出頭・陳述できる出廷陳述権を認めた(平成14年施行)
- 税理士法 第1条納税義務者の権利擁護という使命
- 税理士法 第2条行政段階の税務代理業務の範囲
- 税理士法 第52条税理士でない者の業務の制限
- 民事訴訟法 第60条許可制の一般補佐人と陳述のみなし規定
- 弁護士法 第3条訴訟代理を弁護士の職務とする規定
- 行政事件訴訟法 第14条税務取消訴訟の出訴期間
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