出入国管理及び難民認定法 第36条(出入禁止)
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入国警備官は、この節の規定により取調べ、臨検、捜索、差押え又は記録命令付差押えをする間は、何人に対しても、許可を受けないでその場所に出入することを禁止することができる。
この条文の基本情報
出入禁止とは何ですか?
定義出入禁止とは、出入国管理及び難民認定法第36条に定められた規定で、「入国警備官は、この節の規定により取調べ、臨検、捜索、差押え又は記録命令付差押えをする間は、何人に対しても、許可を受けないでその場所に出入することを禁止することが…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 出入国管理及び難民認定法第36条(出入禁止)は、日本の出入国管理及び難民認定法に含まれる条文です。
- 出入国管理及び難民認定法第36条の条文原文は「入国警備官は、この節の規定により取調べ、臨検、捜索、差押え又は記録命令付差押えをする間は、何人に対しても、許可を受けないでその場所に出入することを禁止することが…」で始まります。
- 出入国管理及び難民認定法第36条は第一節 違反調査に置かれています。
- 出入国管理及び難民認定法の公布日は昭和26年10月4日です。
- 出入国管理及び難民認定法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 出入国管理及び難民認定法第36条の前の条は出入国管理及び難民認定法第35条です。
- 出入国管理及び難民認定法第36条の次の条は出入国管理及び難民認定法第36条の2です。
- 出入国管理及び難民認定法第36条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第36条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326CO0000000319 - 本サイト収録
出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第36条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/326CO0000000319/36
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点出入国管理及び難民認定法36条は、入国警備官が取調べ・臨検・捜索・差押え等を行う間、何人に対しても許可なくその場所に出入りすることを禁止できると定める。
Q · 入管の調査中、自分の会社や家なのに入れないのは合法?
原則合法。調査中は所有者でも許可が必要
出入国管理及び難民認定法36条により、入国警備官は取調べ・臨検・捜索・差押え又は記録命令付差押えをしている間、何人に対しても許可なくその場所に出入りすることを禁止できます。所有者や家族も除外されていません。ただし禁止できるのは執行が行われている間に限られ、終了とともに権限も消えます。実力で突破すると公務執行妨害罪(刑法95条)に問われうるため、現場では時刻・職員の官職氏名を記録し、後の手続で争うのが現実的です。
解説
入国警備官が違反調査のために事務所や住居に入り、臨検・捜索・差押えをしている最中、その現場は一時的に「閉鎖空間」に変わる。出入国管理及び難民認定法36条は、その間、入国警備官が誰に対しても許可なくその場所に出入りすることを禁止できると定める。ここで効くのが「何人に対しても」という文言だ。調査対象の外国人本人だけではない。会社の同僚、家主、家族、通りがかった友人、さらには報道関係者も含まれる。あなたが友人の勤務先に荷物を届けに行った日、たまたま調査中であれば、あなたは玄関で止められる。注意すべきは、この禁止権限が「その場所に出入すること」に向けられている点であり、あなたの弁護人選任権や、後日の異議申立てを奪うものではないということだ。現場で押し返す代わりに、何時に誰に止められたかを記録する。その記録が後の手続で効いてくる
法的な位置づけ
出入国管理及び難民認定法36条の出入禁止とは、入国警備官が違反調査として取調べ、臨検、捜索、差押え又は記録命令付差押えを行っている間、何人に対しても許可なくその場所へ出入りすることを禁止できる権限をいう。証拠の散逸や現場の混乱を防ぐための付随的権限であり、刑事訴訟法112条と同趣旨の行政調査版と位置づけられる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.その場で押し通らない 立入りを止められたら、押しのけたり強行したりしない。実力行使は公務執行妨害罪(刑法95条)のリスクを生む
- 2.時刻・官職氏名・根拠を記録 止められた時刻、場所、職員の官職氏名、根拠条文を尋ね、スマホのメモや録音で記録する。許可状の提示を求め、捜索すべき場所の範囲も控える
- 3.私物・必要書類の持ち出しを打診 中に私物や業務上必要な書類がある場合、その旨を職員に伝え、持ち出しの可否を確認する。許可は裁量なので冷静に理由を説明する
- 4.弁護士へ連絡し収容の有無を確認 対象が家族・従業員なら、入管手続に詳しい弁護士へ連絡し、立会いの打診、収容令書(39条)の有無と収容先の確認、仮放免申請の準備を依頼する
よくある質問 AI による整理
Q1入管法36条の出入禁止とは?
入国警備官が違反調査の取調べや臨検・捜索・差押えをしている間、誰に対しても現場への出入りを禁止できる権限です。
Q2入管の臨検・捜索に令状は必要?
必要です。入管法31条により、入国警備官は裁判官の許可状を得て臨検・捜索・差押えを行います。36条はその執行を守る付随的権限です。
Q3入管の出入禁止はいつまで続く?
取調べ・臨検・捜索・差押え等が行われている間だけです。執行が終われば出入禁止の権限も消滅し、恒久的な立入禁止ではありません。
Q4入管の調査中に私物を取りに入れる?
許可がなければ入れません。私物や業務書類が中にあることを職員に告げ、持ち出しの可否を確認するのが現実的な対応です。
Q5入管の出入禁止を無視したら違法?
実力で突破すれば公務執行妨害罪(刑法95条)に問われうります。押しのける程度でも暴行と評価される余地があります。
Q6入管調査の立会人は誰?
入管法34条により、住居等で臨検・捜索・差押えをするときは所有者や管理者などを立ち会わせる必要があります。36条の出入禁止とは別の規定です。
Q7入管調査の現場を外から撮影できる?
36条が禁止するのは場所への出入りであり、外からの撮影を一律に禁止する文言はありません。ただし執行の妨害と評価されない配慮が必要です。
Q8入管調査で従業員が収容されたらどうする?
入管法39条の収容令書による収容が続くことがあります。収容先を確認し、入管手続に詳しい弁護士へ面会と仮放免申請の準備を早めに依頼します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1自分の会社なのに入れないって、それ本当に合法なんですか?
合法である可能性が高い。入管法36条は「何人に対しても」と定め、所有者や占有者を除外していない。臨検・捜索は31条以下の規定により裁判官の許可状を得て行われるのが原則で、その執行を妨げないための付随的権限が36条である。実務のポイント:現場で争っても得るものはないが、許可状の提示を求めることはできる。許可状に記載された「捜索すべき場所」の範囲を確認しておくと、後日その範囲を超えた執行がなかったかを検証できる
Q2押しのけて入ったら、どうなりますか?
公務執行妨害罪(刑法95条1項、3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金)に問われうる。判例上、暴行の程度は職務執行を妨害するに足りるものであれば足り、直接身体に触れない物理力でも成立しうる。実務のポイント:この罪は前提となる職務行為が適法であることが必要とされる。36条の要件を欠く場面での禁止(例えば取調べ等が既に終了している)であれば、その点が防御の核になる
Q3弁護士が来れば立ち会えるんでしょうか?
当然には立ち会えない。入管法上の違反調査における臨検・捜索は行政手続であり、刑事手続の弁護人立会いとは構造が異なる。36条の禁止は弁護士にも及ぶ。実務のポイント:許可は入国警備官の裁量なので、拒否されても失うものはない。それより重要なのは、調査後に収容令書(39条)が出た場合の対応速度で、収容先が判明した時点で面会と仮放免申請の準備に入れるかが分かれ目になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「自分の家・自分の会社なのだから、入る権利がある」と考える人が圧倒的に多い。だが36条は所有者・占有者を除外していない。自分の所有物件であっても、調査中は入国警備官の許可が要る。所有権と、執行中の現場への立入権は、法律上まったく別物である
- 出入禁止を「単なる現場のお願い」と理解している人がいるが、深刻度が違う。これは法律の根拠がある権限行使であり、無理に突破すれば公務執行妨害罪(刑法95条、3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金)の構成要件に触れうる。「押しのけた」程度でも暴行と評価される余地がある
- 「弁護士を呼べば入れる」という前提そのものが、この条文の場面では成り立たない。弁護人の立会権は刑事訴訟手続で保障されるものであり、入管法上の違反調査における臨検・捜索の現場で、立会いが当然に認められる構造にはなっていない。問うべきは「入れるか」ではなく「外から何を記録し、次の手続で何を主張するか」である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律内容 | 入管法36条:執行中の現場への出入禁止 | 入管法31条:臨検・捜索・差押えの許可状 刑事訴訟法112条:刑事手続の執行中の出入禁止 |
| 手続の性質 | 行政上の違反調査に付随する権限 | 裁判官の許可状を要する行政調査 刑事捜査における令状執行 |
| 対象者 | 何人に対しても(所有者・家族・弁護士を含む) | 容疑者に関係する場所・物 何人に対しても |
| 時間的限界 | 取調べ・臨検・捜索・差押え等をする間のみ | 許可状の有効期間内 令状の執行中のみ |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では刑事手続上、捜索・扣押の際に在場者の退去禁止や第三者の立入禁止を命じうる。入管領域の同種規定の条番号は要確認
韓国も刑事手続で令状執行中の出入禁止を定める。出入国管理法上の調査への準用関係は要確認
ドイツは職務執行を妨害する者を現場から排除・一時拘束できる規定を置く
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 勤務先の事務所に朝出社したら、入国警備官が同僚の在留資格を調べている最中で、玄関で「今は入れません」と言われた。あなたは自分のパソコンも私物も中にある。この禁止は36条に基づく適法な措置である可能性が高く、その場で押し通ると公務執行妨害(刑法95条)のリスクが立ち上がる
- もし、あなたが外国人従業員を雇う会社の代表で、調査中に顧問弁護士を呼んだらどうなる? 弁護士であっても36条の「何人」に含まれ、許可なく立ち入る権利は当然には生じない。だが入国警備官が許可を出すかどうかは裁量であり、立会いの必要性を冷静に説明すれば認められる余地はある
- 外国人の配偶者として自宅にいたところ、捜索が始まり、買い物から戻った自分が家に入れない。日本人配偶者であっても禁止の対象になる
- 取材中の記者が現場に近づこうとして止められた。報道の自由は憲法21条の保護を受けるが、36条の出入禁止は場所への立入りを対象とする執行上の措置であり、外からの撮影まで一律に禁止できるわけではない。境界線は実務上、解釈が分かれている
- あと数時間で在留期限が切れる外国人が、自分の書類を取りに事務所へ向かっている。だが現場は調査中で立入禁止。時間切れのリスクと、現場で争うリスク、どちらを取るかを数分で判断しなければならない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 立入りを止められたら、その場で押し通らない。公務執行妨害のリスクが即座に立ち上がる2. 職員の官職氏名、時刻、場所、根拠条文を確認しメモまたは録音3. 中に残した私物・業務上必要な書類があれば、その旨を告げて持ち出しの可否を確認する4. 調査対象が自分の家族・従業員であれば、直ちに入管手続に詳しい弁護士へ連絡し、収容令書の有無と収容先を確認する。退去強制手続は着手後の進行が速い
訴えられた側:1. 禁止を破って立ち入った、または職員を押しのけたと疑われた場合、その場での弁解より先に黙秘権を意識する2. 押しのけた事実の有無、力の程度、職員の指示内容が争点になるため、現場の防犯カメラ映像・同行者の証言の保全を弁護人に依頼3. 公務執行妨害の成否は、前提となる職務行為そのものが適法かどうかにも左右される。36条の要件(この節の規定による取調べ・臨検・捜索・差押え等が現に行われている最中か)を満たしていなければ、適法性を争う余地がある
時効(請求できる期限):本条自体に特定の期間制限はない。出入禁止は取調べ・臨検・捜索・差押えが行われている間に限られるため、その終了とともに権限も消滅する。関連する行政上の不服申立ては行政不服審査法に基づき処分を知った日の翌日から3か月、取消訴訟は行政事件訴訟法14条により処分を知った日から6か月(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:36条は臨検・捜索・差押え等の実効性を確保するための付随的権限であり、刑事訴訟法112条と同趣旨。時間的には執行中、場所的にはその場所に限定されることで比例性が担保されると解される。
- 出入国管理及び難民認定法 第31条臨検捜索差押えの許可状請求手続
- 出入国管理及び難民認定法 第29条違反調査における容疑者の取調べ権限
- 出入国管理及び難民認定法 第35条臨検捜索差押えの際の立会人規定
- 出入国管理及び難民認定法 第39条調査後の収容令書による収容手続
- 刑法 第95条禁止を実力で破った場合の公務執行妨害罪
- 刑事訴訟法 第112条刑事手続における同趣旨の出入禁止規定
- 行政事件訴訟法 第14条違法な執行を争う取消訴訟の出訴期間
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