宅地建物取引業法 第16条の17(委任都道府県知事による試験の実施)
クイックジャンプ
- 委任都道府県知事は、指定試験機関が第十六条の十四第一項の規定により試験事務の全部若しくは一部を休止したとき、国土交通大臣が第十六条の十五第二項の規定により指定試験機関に対し試験事務の全部若しくは一部の停止を命じたとき、又は指定試験機関が天災その他の事由により試験事務の全部若しくは一部を実施することが困難となつた場合において国土交通大臣が必要があると認めるときは、第十六条の二第三項の規定にかかわらず、当該試験事務の全部又は一部を行うものとする。
- 2.国土交通大臣は、委任都道府県知事が前項の規定により試験事務を行うこととなるとき、又は委任都道府県知事が同項の規定により試験事務を行うこととなる事由がなくなつたときは、速やかにその旨を当該委任都道府県知事に通知しなければならない。
- 3.委任都道府県知事は、前項の規定による通知を受けたときは、その旨を公示しなければならない。
この条文の基本情報
委任都道府県知事による試験の実施とは何ですか?
定義委任都道府県知事による試験の実施とは、宅地建物取引業法第16条の17に定められた規定で、「委任都道府県知事は、指定試験機関が第十六条の十四第一項の規定により試験事務の全部若しくは一部を休止したとき、国土交通大臣が第十六条の十五第二項の規定により指定試…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 宅地建物取引業法第16条の17(委任都道府県知事による試験の実施)は、日本の宅地建物取引業法に含まれる条文です。
- 宅地建物取引業法第16条の17の条文原文は「委任都道府県知事は、指定試験機関が第十六条の十四第一項の規定により試験事務の全部若しくは一部を休止したとき、国土交通大臣が第十六条の十五第二項の規定により指定試…」で始まります。
- 宅地建物取引業法第16条の17は第三章 宅地建物取引士に置かれています。
- 宅地建物取引業法の公布日は昭和27年6月10日です。
- 宅地建物取引業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 宅地建物取引業法第16条の17の前の条は宅地建物取引業法第16条の16です。
- 宅地建物取引業法第16条の17の次の条は宅地建物取引業法第16条の18です。
- 宅地建物取引業法第16条の17には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)第16条の17 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC1000000176 - 本サイト収録
宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)第16条の17(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC1000000176/16_17
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点宅地建物取引業法16条の17は、指定試験機関が試験事務を休止・停止したときや天災で実施が困難なとき、委任都道府県知事が自ら試験事務を行うと定める。交代は知事の公示で確定する。
Q · 宅建試験を実施している機関が止まったら、申し込んだ試験はどうなるんですか?
試験は中止にならず、都道府県知事が実施主体を引き継ぎます
宅地建物取引業法16条の17第1項により、指定試験機関が試験事務を休止したとき、国土交通大臣から停止を命じられたとき、または天災その他の事由で実施が困難となり大臣が必要と認めるときは、委任都道府県知事が自ら試験事務の全部又は一部を行います。試験を消滅させる規定ではなく、実施主体を本来の知事へ戻す規定です。大臣は速やかに知事へ通知し(2項)、知事はその旨を公示します(3項)。実施主体の交代を法的に確定させる表示は、機関の告知ではなくこの公示です。
解説
宅建試験の申込書に書かれた宛先は、国土交通大臣が指定した民間の試験機関である。だから多くの受験生は「宅建は民間団体が実施している試験」だと理解している。法律上の構造はまったく違う。試験の実施主体は都道府県知事であり(16条)、知事が指定試験機関に事務を委任しているにすぎない(16条の2)。本条は、その委任が壊れたときの受け皿である。機関が国土交通大臣の許可を得て試験事務を休止したとき、監督処分で停止を命じられたとき、または天災その他の事由で実施が困難になり大臣が必要と認めたとき、知事は「委任したから自分は行わない」という原則(16条の2第3項)を破り、自ら試験事務を行う。大臣は速やかに知事へ通知し(2項)、知事はその旨を公示する(3項)。あなたが申し込んだ試験は、実施者が倒れても消滅しない設計になっている。そして誰が実施主体なのかを確定させる唯一の公式表示が、3項の公示である。
法的な位置づけ
宅地建物取引業法16条の17は、指定試験機関による試験事務の実施が休止、停止命令、または天災その他の事由により途絶した場合に、委任都道府県知事が同法16条の2第3項の適用を排して自ら試験事務の全部又は一部を行う旨を定める規定である。国土交通大臣の通知(2項)と委任都道府県知事の公示(3項)により、実施主体の交代が対外的に確定する。
よくある質問 AI による整理
Q1指定試験機関とは何ですか?
都道府県知事から宅建試験の試験事務の委任を受け、国土交通大臣の指定を受けて実際に試験を実施する法人です。試験の実施主体そのものではなく、知事の事務を担う受託者という位置づけです。
Q2委任都道府県知事とは誰のことですか?
宅建試験の実施主体である都道府県知事のうち、指定試験機関へ試験事務を委任した知事を指します。委任している間は自ら試験事務を行いませんが(16条の2第3項)、16条の17の事由が生じれば自ら実施します。
Q3試験事務の休止に許可は必要ですか?
必要です。指定試験機関は16条の14第1項により、国土交通大臣の許可を受けなければ試験事務の全部または一部を休止できません。機関が独断で試験事務を投げ出すことはできない設計です。
Q4試験事務の停止命令はどんなときに出ますか?
国土交通大臣が指定試験機関を監督する立場から、16条の15第2項に基づき試験事務の全部または一部の停止を命じます。停止命令が出た時点で、16条の17第1項により知事が試験事務を行うことになります。
Q5知事が試験事務を行うとき公示はどこで見られますか?
16条の17第3項により、委任都道府県知事が公示します。実務上は各都道府県の公報および都道府県のウェブサイトが確認先になります。実施主体の交代を法的に確定させる表示はこの公示の側です。
Q6実施主体が知事に移ると合格の効力は変わりますか?
変わりません。16条の17は試験事務を行う者を入れ替える規定であり、試験そのものや宅地建物取引士資格試験としての効力を変更するものではありません。願書の処理も合格の決定も継続します。
Q7天災その他の事由とは具体的に何を指しますか?
条文は例示せず、地震・水害等の自然災害に限らず、指定試験機関が現に試験事務を実施できなくなる事由を広く含みます。加えて、国土交通大臣が必要があると認めることが発動の要件です。
Q8国土交通大臣の通知は誰に対して行われますか?
16条の17第2項により、当該委任都道府県知事に対して行われます。知事が試験事務を行うこととなるときだけでなく、その事由がなくなったときも速やかに通知しなければなりません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1宅建試験って、結局どこがやってるんですか?国ですか、県ですか、あの機関ですか?
法律上の実施主体は都道府県知事です(16条)。知事が国土交通大臣指定の機関へ試験事務を委任している間、知事自身は実施しません(16条の2第3項)。その委任が機能しなくなったとき知事が自ら行うのが本条1項です。実務のポイント:宅建士の登録申請先は住所地でも勤務地でもなく、試験を行った都道府県の知事です(18条1項)。受験地の選択が合格後の手続の手間まで決めます。
Q2もし試験機関がストップしたら、もう申し込んだ人はどうなるんですか?
試験自体は消えません。許可を得た休止(16条の14第1項)、監督処分による停止命令(16条の15第2項)、天災その他で実施困難となり大臣が必要と認めた場合、知事が試験事務を引き継ぎます(本条1項)。大臣の通知(2項)を受け、知事が公示します(3項)。実務のポイント:受験生が真っ先に見るのは機関のサイトですが、実施主体の交代を法的に確定させるのは公示の側です。
間違えやすい点 AI による整理
- 「宅建試験が中止になったらどうなるのか」という問いの立て方そのものがずれている。法が用意したのは中止の手続ではなく、実施主体の交代の手続である。機関が動けなくなる事態は、試験を消滅させる事由としてではなく、知事が自ら試験事務を行う事由として書かれている(1項)
- 国家資格だから国が実施していると理解している人は多いが、実施主体は都道府県知事である(16条)。国土交通大臣は指定試験機関を指定し監督する立場であり、平時に自ら試験を行う主体ではない。この構造を取り違えると、問い合わせ先も、不服を述べる相手も間違える
- 1項の発動事由に「休止」があることは条文を読めば分かるが、その休止が国土交通大臣の許可を要する行為であること(16条の14第1項)まで意識する人は少ない。機関が独断で試験事務を投げ出すことはできず、投げ出す場合にも国の関与があり、その先に知事の引継ぎが控えている。歯止めは二重になっている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 誰が試験事務を行うか | 16条の17:事由発生時に委任都道府県知事が自ら行う | 16条:試験の実施主体は都道府県知事 16条の2:委任中は指定試験機関が試験事務を行う |
| 発動・適用の前提 | 休止(16条の14第1項)、停止命令(16条の15第2項)、天災等+大臣が必要と認めること | 常態としての実施主体の定め 知事が指定試験機関へ試験事務を委任していること |
| 国土交通大臣の役割 | 知事への通知(2項)、天災等の場合の必要性の認定(1項) | 関与なし 指定試験機関の指定と監督 |
| 対外的な確定方法 | 委任都道府県知事の公示(3項) | 法律の規定そのもの 指定および委任の公示・告示 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では不動産経紀人試験を考選部が直接実施しており、日本のような民間指定機関への委任は用いない。行政権限の民間委託自体は行政程序法16条が根拠を置き、委託の公告を要する点は本条3項の公示と発想が近い
韓国も不動産仲介資格試験の実施主体を行政庁とし、試験事務を専門機関へ委託する構造をとる。委託が機能しない場合に行政庁が自ら実施へ戻る設計思想は日本と共通する
ドイツは私人に公権力を委託する Beliehene の法理を発達させ、受託私人が任務を遂行できない場合に監督行政庁が引き取ることを行政組織法上当然の帰結と解する。日本の本条はこれを明文化した形に当たる
米国では各州の不動産委員会が試験実施を民間試験ベンダーへ契約により委託する。契約解除時に委員会が実施責任を負う点は同じだが、根拠が法律ではなく契約である点が日本と異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし試験日の三週間前に、指定試験機関が天災で機能停止したとしたら、手元の受験票はどうなるのか。国土交通大臣が必要と認めれば、知事が試験事務をそのまま引き継ぐ(1項)。願書の処理も合格の決定も、実施主体が入れ替わったまま進行する。残り時間が少ないほど、見るべきは機関の告知ではなく都道府県の公示になる
- 宅建講座を運営していて、受講生から「試験が中止になったら払った受験手数料はどうなるのか」と詰め寄られる。中止ではなく実施主体の交代が法定されている、と即答できるかどうかで講師としての信頼は変わる。根拠は本条1項である
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める