要点宅地建物取引業法 13 条は、宅建業者が自己の名義で他人に宅建業を営ませること、および営業する旨の表示・広告をさせることを禁じる。取引が成立していなくても違反は成立する。
Q · 知り合いの業者に会社の名前だけ貸すのは、本当にダメなんですか?
名義料の有無も件数も関係なく、名前を出させた時点で違反です
宅地建物取引業法 13 条 1 項は、宅建業者が自己の名義で他人に宅建業を営ませることを禁じ、2 項は自己の名義で営業する旨の表示や広告をさせることを禁じています。2 項が別に置かれているため、取引が一件も成立していなくても、看板を掲げさせた、チラシに社名を載せさせた段階で違反は完成します。制裁は刑事(79 条:3 年以下の拘禁刑と 300 万円以下の罰金の併科)、行政(65 条の業務停止、66 条の免許取消し)、民事(商法 14 条・会社法 9 条の名板貸し責任)の三方向から届きます。
不動産業界には昔から「免許を貸す」商売がある。月々の名義料と引き換えに、免許のない者に自社の看板で取引をさせる。宅地建物取引業法 13 条が正面から禁じているのがこれだ。1 項は営業させることを、2 項は営業する旨の表示や広告をさせることを禁じる。表示・広告を別項に切り出したところが肝で、取引が一件も成立していなくても、看板を掲げさせただけ、チラシに社名を載せさせただけで違反は完成する。制裁は三方向から来る。刑事は 79 条で 3 年以下の拘禁刑と 300 万円以下の罰金の併科。行政は 65 条の業務停止、情状が特に重ければ 66 条の免許取消し。さらに民事では商法 14 条・会社法 9 条の名板貸し責任が働き、名義を借りた者が客に与えた損害を、あなたが連帯して払うことになる。「名前を貸しただけ」で済む場面は、この条文の周りにひとつもない。
宅地建物取引業法 13 条は名義貸しの禁止を定める規定であり、宅地建物取引業者が自己の名義をもって他人に宅地建物取引業を営ませる行為(1 項)と、自己の名義で他人に営業する旨の表示または広告をさせる行為(2 項)を禁止する。免許制度上の責任主体と実際の行為者の一致を担保し、違反は罰則および監督処分の対象となる。
宅地建物取引業者が自己の名義で他人に宅建業を営ませたり、営業する旨の表示・広告をさせたりする行為です。宅地建物取引業法 13 条が 1 項・2 項で正面から禁止しています。
宅地建物取引業法 12 条 1 項違反となり、79 条により 3 年以下の拘禁刑と 300 万円以下の罰金の併科まであります。名義を貸した業者側も 13 条違反で同じ法定刑の枠に置かれます。
取引相手からの苦情、免許権者への申出、更新審査時の実態確認、広告や看板の突合せなどが端緒になります。処分の量定では、いつ気付きいつ中止したかの時系列が重視されます。
自己の商号使用を他人に許した者が、その外観を信頼した相手方に対し、他人と連帯して取引上の債務を負う責任です。商法 14 条・会社法 9 条が根拠で、名義貸しの民事側の帰結にあたります。
免許取消しの日から 5 年間は免許を受けられません(宅地建物取引業法 5 条 1 項)。名義貸しで 66 条の取消しを受けると、事業の再開そのものが 5 年止まります。
黙認は「表示をさせた」に当たりうるため、13 条 2 項違反となる余地があります。使用中止を通知した日付の記録が、業者側を守る唯一の証拠になります。
免許権者、つまり都道府県知事または国土交通大臣に申出をします。取引で損害を受けた場合は、看板を掲げていた免許業者に名板貸し責任として請求することも可能です。
刑事の公訴時効は 79 条・81 条いずれも 3 年です(刑事訴訟法 250 条 2 項)。監督処分に時効の定めはなく、過去の名義貸しが免許の更新審査で持ち出されることもあります。
件数は要件ではない。13 条 1 項は「営ませてはならない」と定めるだけで、回数も報酬の有無も条文上は問われない。2 項に至っては表示や広告をさせた段階で完成する。業界裏話ヒント:処分の量定で効くのは件数より「いつ気付き、いつ止めたか」の時系列だ。気付いた日と中止させた日を示す書面があるかどうかで、業務停止の期間が変わってくる。
ならない、とは言えない。13 条に対価の要件はなく、無償の便宜でも「営ませた」と評価されうる。罰則は 79 条で 3 年以下の拘禁刑と 300 万円以下の罰金の併科まである。業界裏話ヒント:無償のケースほど記録が残らず、後から「頼まれて断った」のか「黙認した」のかを証明できない。対価の有無ではなく、断った証拠の有無が結論を分ける。
法定刑の枠は同じだ。無免許で営んだ側は 12 条 1 項違反、名義を貸した側は 13 条 1 項違反で、いずれも 79 条により 3 年以下の拘禁刑または 300 万円以下の罰金、併科もある。業界裏話ヒント:違うのは失うものだ。借りた側にはもともと免許がないが、貸した側は 66 条で免許を取り消されると、取消しの日から 5 年間は免許を受けられない(宅地建物取引業法 5 条 1 項)。事業の再開そのものが止まる。
各社が自ら免許を受けて営業していれば名義貸しではない。問題になるのは、免許のない法人や個人が、免許業者の商号で契約書名義・重要事項説明・広告を出す場合だ。業界裏話ヒント:実務の判断基準は国土交通省の「宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方」の 13 条関係にある。監督官庁との折衝では、条文より先にこの運用指針の文言が持ち出される。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 禁止される行為 | 13 条 1 項:自己の名義で他人に宅建業を営ませること | — |
| 罰則 | 79 条:3 年以下の拘禁刑または 300 万円以下の罰金(併科可) | — |
| 取引成立の要否 | 不要。他人に営ませた事実で足りる | — |
| 監督処分 | 65 条の指示・業務停止、情状が特に重ければ 66 条の免許取消し | — |
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