要点宅地建物取引業法 5 条は、破産・拘禁刑・免許取消し・暴力団員等など 15 の欠格事由を列挙し、一つでも該当すれば免許をしてはならないと定める。審査は役員や政令で定める使用人にも及ぶ。
Q · 宅建業の免許って、どういうときに下りないんですか?
破産・拘禁刑・暴力団員等など 15 事由に一つでも当たれば下りない
宅地建物取引業法 5 条 1 項は、免許をしてはならない場合を 1 号から 15 号まで列挙します。破産して復権を得ない者、拘禁刑以上の刑の執行終了から 5 年を経過しない者、暴力団員等、免許を取り消されて 5 年を経過しない者などです。しかも 12 号・13 号により、法人の役員や政令で定める使用人に該当者が一人でもいれば、法人そのものが弾かれます。条文は「免許をしてはならない」と定めており、行政庁に救済の裁量はありません。拒否する場合、2 項により理由を附した書面で通知されます。
宅建業の免許は、書類さえ揃えば下りると思われがちだ。だが宅地建物取引業法5条が並べる15の欠格事由に一つでも触れた瞬間、行政庁は「免許をしてはならない」。裁量の余地はなく、禁止である。怖いのは、審査されるのがあなた個人だけではない点だ。法人なら役員全員と、政令で定める使用人(支店長など事務所の代表者)まで洗われる。しかもここでいう役員には、登記に出てこない相談役や顧問も、実質的な支配力があれば含まれる。名前を貸しただけの相手の前科が、あなたの会社の免許を止める。逆に朗報もある。破産しても復権すれば翌日に申請でき、拘禁刑に執行猶予がついた者は猶予期間が満了した瞬間に欠格が消える。5年待つ必要はない。
宅地建物取引業法 5 条は免許の基準を定める規定であり、同法 3 条 1 項の免許について、行政庁が免許をしてはならない場合を各号に列挙する。破産して復権を得ない者、拘禁刑以上の刑から 5 年を経過しない者、暴力団員等のほか、役員または政令で定める使用人に該当者がいる法人も含まれる。2 項は拒否理由を附した書面通知を義務づける。
宅地建物取引業法 5 条 1 項が列挙する 15 の事由です。破産、免許取消し、拘禁刑、罰金(特定の罪)、暴力団員等、不正な行為、心身の故障、事務所要件不備などが並び、一つでも該当すれば免許は拒否されます。
年数の待機はありません。1 号が弾くのは「復権を得ない者」だけで、免責許可決定が確定すれば当然に復権します(破産法 255 条)。復権後は翌日でも申請可能で、5 年待つ必要はありません。
すべての罰金が欠格になるわけではありません。6 号は宅地建物取引業法違反、暴力団対策法違反、刑法の傷害・暴行・脅迫・背任等、暴力行為等処罰法違反に限定しています。列挙外の罪の罰金なら欠格になりません。
事務所の代表者、いわゆる支店長・営業所長など、その事務所を実質的に統括する立場の従業者です。範囲は宅地建物取引業法施行令で確定され、13 号により個人業者でもこの者に欠格事由があれば免許は下りません。
2 項により理由を附した書面が届くので、まずどの号に該当と認定されたかを特定します。争うなら審査請求(処分を知った日の翌日から 3 か月)か取消訴訟(処分を知った日から 6 か月)です。
避けられません。3 号は、取消処分の聴聞の期日・場所が公示された日から処分日までの間に出された廃業届を逃げ得として扱わず、届出の日から 5 年欠格とします。相当の理由がある場合のみ除かれます。
下りません。15 号は 31 条の 3 に規定する要件を欠く事務所がある者を欠格とします。事務所ごとの専任取引士の設置数が基準を割っていれば、他の 14 号すべてが白でも免許は拒否されます。
営業に関し成年者と同一の行為能力を有する未成年者なら取れます。11 号が弾くのはその行為能力がない未成年者で、かつ法定代理人が 1 号から 10 号のいずれかに該当する場合です。
待つ必要はない。5号の5年は「刑の執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日」が起点で、執行猶予は期間が満了すれば刑の言渡し自体が効力を失う(刑法27条)。満了の翌日には欠格が消える。業界裏話ヒント:実刑は出所から5年、猶予は満了の翌日。この差を窓口が進んで説明することは少なく、猶予期間中に相談して「5年後に来てください」と誤解したまま帰る人が実際にいる。
その発想は2号の括弧書きに先回りされている。役員には、相談役・顧問その他いかなる名称でも、取締役等と同等以上の支配力を有すると認められる者が含まれる。12号は役員に欠格者のいる法人を弾くので、肩書を変えても結論は動かない。業界裏話ヒント:見られるのは登記簿ではなく実態で、報酬額、出資比率、決裁への関与が資料から拾われる。名前を抜いても送金記録が残っていれば支配力の証拠になる。
2号の括弧書きが直撃する。66条1項8号・9号による取消しの場合、聴聞の期日及び場所の公示日前60日以内に役員だった者は、取消しの日から5年間、個人としても欠格になる。会社を畳んでも欠格は人に付いてくる。業界裏話ヒント:起点は取消しの日であって退任日ではない。公示日の60日より前に退任していれば連座しないので、退任日が残る議事録と登記の日付が唯一の防御資料になる。
取れないとは限らない。かつて成年被後見人・被保佐人は一律に欠格とされていたが、令和元年(2019年)の法改正でその定めは削除され、現在の10号は「心身の故障により宅地建物取引業を適正に営むことができない者として国土交通省令で定めるもの」という個別判断に変わった。通院歴だけでは該当しない。業界裏話ヒント:問われるのは診断名ではなく、認知・判断・意思疎通を適切に行えるかという機能面で、主治医の診断書の書きぶりが結論を左右する。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 審査の対象 | 5 条:業者(申請者本人+法人役員+政令で定める使用人) | — |
| 効果 | 免許をしてはならない(参入前の入口封鎖) | — |
| 他者の欠格が波及するか | 波及する。役員・使用人一人の該当で法人全体が 12 号・13 号で弾かれる | — |
| 期間の起算点 | 刑の執行終了日/取消しの日/廃業届出の日から 5 年(1 号は復権時に解除) | — |
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