宅地建物取引業法 第79条
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- 次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
- 一不正の手段によつて第三条第一項の免許を受けた者
- 二第十二条第一項の規定に違反した者
- 三第十三条第一項の規定に違反して他人に宅地建物取引業を営ませた者
- 四第六十五条第二項又は第四項の規定による業務の停止の命令に違反して業務を営んだ者
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 宅地建物取引業法第79条は、日本の宅地建物取引業法に含まれる条文です。
- 宅地建物取引業法第79条の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。」で始まります。
- 宅地建物取引業法第79条は第八章 罰則に置かれています。
- 宅地建物取引業法の公布日は昭和27年6月10日です。
- 宅地建物取引業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 宅地建物取引業法第79条の前の条は宅地建物取引業法第78条の4です。
- 宅地建物取引業法第79条の次の条は宅地建物取引業法第79条の2です。
- 宅地建物取引業法第79条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)第79条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC1000000176 - 本サイト収録
宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)第79条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC1000000176/79
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点宅地建物取引業法79条は、不正な免許取得、無免許営業、名義貸し、業務停止命令違反の四類型に、三年以下の拘禁刑または三百万円以下の罰金を科し、併科もできると定める。
Q · 免許を持たないまま不動産を売買したら、どのくらいの罰になりますか?
宅建業法79条で三年以下の拘禁刑または三百万円以下の罰金、併科もありえます
宅地建物取引業法79条は、不正の手段による免許取得、無免許営業(12条1項違反)、名義貸し(13条1項違反)、業務停止命令違反(65条2項・4項)の四類型に対し、三年以下の拘禁刑もしくは三百万円以下の罰金、またはその併科を定めます。法人が業務として行った場合は84条の両罰規定により、法人に別途一億円以下の罰金が科されうる点が実務上の急所です。さらに罰金以上の刑が確定すると、執行終了から五年間は免許を受けられません(5条1項)。
解説
宅地建物取引業法の罰則章で、最も重い刑罰がこの一条に集まっている。三年以下の拘禁刑、三百万円以下の罰金、しかも「併科」、つまり両方を同時に科すことができる。対象は四つ。嘘をついて免許を取る、免許なしで営む、自分の免許を他人に使わせる、業務停止命令を無視して営業を続ける。あなたが押さえるべきは二点ある。第一に、これを会社ぐるみでやれば、84条の両罰規定により法人には別枠で一億円以下の罰金が科されうる。行為者個人の三百万円とは桁が二つ違う。第二に、この条文は不動産業者だけのものではない。相続した土地を区画に分けて不特定多数に売れば、反復継続性ありとして「業」と評価され、免許を持たないあなたが12条1項違反の当事者になりうる。名刺に「不動産」と書いていない人ほど、この穴に落ちる。
法的な位置づけ
宅地建物取引業法79条は、同法の罰則のうち最も重い法定刑を定める規定であり、不正の手段による免許取得、12条1項に違反する無免許営業、13条1項に違反する名義貸し、65条2項・4項による業務停止命令違反の四類型について、三年以下の拘禁刑または三百万円以下の罰金を科し、その併科も認める。法人については84条の両罰規定により重科される。
よくある質問 AI による整理
Q1宅地建物取引業法79条とは何ですか?
同法の罰則で最も重い規定です。不正な免許取得、無免許営業、名義貸し、業務停止命令違反の四類型に、三年以下の拘禁刑または三百万円以下の罰金を科し、両方を同時に科す併科も認めています。
Q2無免許で不動産業を営むと罰金はいくらですか?
行為者個人は三百万円以下の罰金または三年以下の拘禁刑、併科もありえます。会社ぐるみなら84条の両罰規定で法人に別途一億円以下の罰金が科されうるため、桁が二つ変わります。
Q3宅建業の名義貸しはなぜ罰せられるのですか?
13条1項が名義を貸す行為そのものを禁じ、79条3号が貸した側を正面から処罰するためです。貸した側は免許業者なので、監督処分と刑事罰を同時に受け、失うものはむしろ大きくなります。
Q4相手が宅建業の免許を持っているか確認する方法は?
国土交通省の建設業者・宅建業者等企業情報検索システム、または各都道府県の宅地建物取引業者名簿で商号と免許番号を照合します。結果画面は日時付きで保存しておくと後の証拠になります。
Q5宅建業の「業として」とは何件から該当しますか?
件数の明文基準はありません。反復継続性、取引の相手方が不特定多数か、広告の有無、区画割りの態様などから総合判断されます。自己所有地でも区画分譲すれば該当しうる点が要注意です。
Q6免許を取り消されたら、いつから再取得できますか?
罰金以上の刑が確定した場合、刑の執行を終えた日から五年間は免許を受けられません(5条1項)。欠格は役員にも及ぶため、役員一人の有罪が会社全体の免許を止めます。
Q7無免許営業で会社にも罰金が科されますか?
科されます。84条の両罰規定により、法人の代表者や従業者が業務に関して79条に違反すると、行為者を罰するほか法人にも一億円以下の罰金が科されうるとされています。
Q8自分の物件を貸すのに宅建業の免許は必要ですか?
自ら貸主となる賃貸は、宅地建物取引業の定義(2条2号)の取引に当たらないとされ、原則として免許は不要です。ただし転貸を業とする形態や売買・交換の反復は評価が変わります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1無免許の人から家を買っちゃったんですが、契約は無効になりますか?
原則として無効にはならない。79条は行為者への刑罰規定であり、成立した売買の私法上の効力を当然に否定するものではない。実務のポイント:本当に痛いのは無効かどうかではなく、保護が丸ごと外れる点である。手付金等の保全措置も、保証協会の弁済業務保証金による還付も、相手が宅地建物取引業者であることが前提。無免許相手だと救済の枠から最初に外れる
Q2業務停止中でも、もう契約済みの物件の引渡しくらいはやっていいんですよね?
処分書に書かれた停止業務の範囲次第であり、実務上も解釈が分かれる部分である。既存契約の履行が除外されることもあれば、含まれることもある。65条2項の命令に反すれば79条4号に直結する。実務のポイント:自己判断で進めた業者から先に落ちる。停止期間が始まる前に監督部局へ書面照会し、回答を残した業者だけが後で立っていられる
Q3副業で年に何件か不動産を転売してるんですが、免許いりますか?
件数の明文基準は法令になく、反復継続性と取引相手の範囲、広告の有無などから総合判断される。自己所有地でも区画割りして不特定多数に売れば12条1項違反になりうる。実務のポイント:都道府県の免許担当窓口は、着手前の事前相談を受け付けている。照会した事実と回答の記録は、後に故意を争う場面で最も効く一枚になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「無免許業者と契約してしまった、だからこの契約は無効だ」という問いの立て方そのものが誤っている。79条は行為者を罰する規定であって、成立した売買契約の私法上の効力を当然に消す規定ではない。原則として契約は有効であり、あなたが取り返すべきものは無効主張ではなく、支払った金銭の保全と回収経路の確保である
- 罰金三百万円で済む話だと理解している人は、深刻度を半分しか見ていない。宅地建物取引業法違反で罰金以上の刑に処せられると、刑の執行を終えてから五年間は免許を受けられない(5条1項)。しかも欠格は役員にも及ぶため、役員一人の有罪が会社全体の免許を止める。金額ではなく、五年という時間が本体の制裁である
- 名義を貸した側は「自分は営業していないから軽い」と考えがちだが、法律から見た絵は逆である。13条1項は名義を貸す行為そのものを禁じ、79条3号は貸した側を正面から処罰する。しかも貸した側は免許を持つ業者なので、監督処分と刑事罰の両方を同時に受ける。無免許で借りた側より、失うものは大きい
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 79条:不正免許取得・無免許営業・名義貸し・業務停止命令違反を行った自然人(行為者) | 84条:行為者が属する法人・雇主(両罰規定) 66条:免許を受けた業者の免許そのもの(行政処分) |
| 科される制裁 | 三年以下の拘禁刑もしくは三百万円以下の罰金、またはその併科 | 法人に一億円以下の罰金(行為者処罰とは別枠) 免許の必要的取消し(刑罰ではなく行政処分) |
| 発動する手続 | 刑事手続(捜査・起訴・公判) | 刑事手続(行為者と同一事件で法人を起訴) 行政手続(聴聞を経た監督処分) |
| その後に残る効果 | 罰金以上の刑が確定すると執行終了から五年間の免許欠格(5条1項) | 法人の財務直撃と、役員の欠格を通じたグループ全体への波及 取消しの日から五年間は再免許を受けられない |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は未登記での経紀業経営に対し主として行政罰(罰鍰)と業務停止で対応し、日本のように刑事罰を正面に置く構造とは重心が異なる
韓国は無登録中介業に懲役または罰金を科す点で日本と最も近い構造。免許ではなく登録制を採る点が形式上の違い
ドイツは不動産仲介を営業許可(Erlaubnis)の対象とし、無許可営業は原則として秩序違反(Ordnungswidrigkeit)として過料で処理される
米国は州ごとの免許法で規律し、無免許営業は軽罪(misdemeanor)+民事的な報酬請求権の否定という二段構えが典型
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 三十日間の業務停止処分を受けた。だが決済予定の客が三日後に控えている。ここで契約や媒介を続ければ79条4号に直撃し、さらに66条1項9号で免許は必要的取消し、そこから五年間は再取得できない(5条1項)。処分書の停止範囲を今夜中に読み切らないと、会社の寿命が三日で決まる
- もし、あなたの会社の専任の宅地建物取引士が、実際には別会社で常勤していたとしたら? 免許申請時に員数合わせで名前だけ借りていた場合、「不正の手段によつて免許を受けた」(79条1号)に該当しうる。更新のたびに書類を事務任せにしてきた事業者ほど、この足元が抜けている
- 廃業を決めた同業者から「免許が切れるまで、うちの名前で契約していいよ」と言われた。貸した側が13条1項違反で79条3号、借りた側が12条1項違反で79条2号。二人とも同じ重さで並ぶ
- 亡くなった父の農地を宅地に転用し、十数区画に割って一般の買主に順次売っていった。仲介業者を挟んでいても、売主であるあなた自身の行為が「業として」と評価されれば、無免許営業の側に立つ。都道府県の窓口に事前照会したかどうかが、後で決定的な差になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 相手の商号と免許番号を国土交通省の業者検索で照合し、結果画面を日時付きで保存する2. 支払済みの手付金・預り金について、保全措置や供託の有無を書面で照会する3. 無免許が確認できたら都道府県の宅地建物取引業免許担当部局へ申告、並行して警察の生活経済担当へ相談4. 金銭回収は刑事とは別軌道で、民法709条または契約に基づく返還請求として早期に保全(仮差押え)を検討する
訴えられた側:1. 争点は「業として」の該当性と故意の有無に集約されるので、取引の件数・期間・相手方の範囲・広告の有無を時系列で自ら整理する2. 事前に行政窓口へ照会した記録があれば最優先で提出、故意の否定材料になる3. 業務停止命令違反を疑われている場合は処分書の文言と照会記録を突き合わせる4. 刑事と並行して66条の免許取消しが進むため、刑事弁護人と行政手続に強い専門家を分けて確保する
時効(請求できる期限):本条の法定刑は長期三年であるため、公訴時効は三年(刑事訴訟法250条2項)。起算点は犯罪行為が終わった時で、無免許営業のように継続する行為では最後の営業行為の時点となる。別に、罰金以上の刑が確定すると執行終了から五年間は免許を受けられない(5条1項)
学説
通説:宅地建物取引業法の免許規制は行政上の取締規定であり、79条は行為者の身体と財産に制裁を集中させる規定と解される。したがって無免許業者が締結した売買契約も、私法上は原則として有効であり、契約の効力否定ではなく金銭の保全と回収が実務上の課題となる。
改正沿革 AI による整理
- 平成23年(2011年)改正 無免許営業・名義貸し等に対する罰則が強化され、罰金の上限が引き上げられるとともに、84条の両罰規定において法人に対する重科(一億円以下の罰金)が導入されたとされる。年次と金額の詳細は要検証
- 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 刑法等の一部改正に伴い「懲役」が「拘禁刑」に置き換えられた。刑期の枠は変わらないが、施行日前の古い解説書は法定刑の表記が現行と一致しない
改正の年表
- 1.昭和27年(1952年) 新設:宅地建物取引業法の制定に伴い、免許制度の実効性を担保する罰則が置かれた。制定当時の条番号・法定刑の詳細は要検証
- 2.令和4年(2022年)公布・令和7年(2025年6月1日)施行 改正:刑法等の一部改正に伴い、法定刑の「懲役」が「拘禁刑」に置き換えられた。刑期の枠は変わらないが、施行日前の解説書は表記が現行と一致しない
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