要点宅地建物取引業法 84 条は両罰規定で、従業者が業務に関し 79 条・79 条の 2 に違反すると、行為者のほか法人にも 1 億円以下の罰金刑が科される。
Q · 社員が名義貸しをしたら、会社にも罰金が来るんですか?
来ます。最大 1 億円、しかも免許取消につながります
宅地建物取引業法 84 条は両罰規定です。従業者が業務に関し 79 条(無免許営業・名義貸し・不正な免許取得等)や 79 条の 2(不当に高額な報酬の要求)に違反すると、行為者本人を各本条で罰したうえ、法人にも 1 億円以下の罰金刑が科されます。80 条から 83 条までの違反では法人に各本条と同額の罰金刑。さらに罰金刑が確定すると 5 条 1 項の免許欠格事由に該当し、免許取消と 5 年間の再取得禁止へ連鎖します。
宅建業者の営業マンが無免許営業や不正な免許取得に手を染めたとき、罰を受けるのは本人だけだと思っているなら、その理解は会社を吹き飛ばす。宅地建物取引業法 84 条は両罰規定と呼ばれ、行為者本人を各本条で処罰した上で、さらに法人にも別途罰金を科す。しかも 79 条(無免許営業、名義貸し、不正手段による免許取得等)と 79 条の 2(不当に高額な報酬の要求)に該当すると、法人への罰金は最大 1 億円。行為者個人の罰金上限が 100 万円や 300 万円であるのに対し、法人だけが桁違いの金額を背負う構造になっている。あなたが宅建業を営む会社の経営者なら、従業者一人の暴走が会社の年間利益を丸ごと消し飛ばす可能性を、この一条が作り出している。そして罰金刑を受けた法人は免許欠格事由(宅建業法 5 条 1 項)に触れ、免許取消と 5 年間の再取得禁止という営業そのものの死につながる
宅地建物取引業法 84 条は両罰規定であり、法人の代表者または法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人または人の業務に関し所定の違反行為をした場合に、行為者を各本条で処罰するほか、業務主である法人または人に対しても独立に罰金刑を科す旨を定める規定である。
違反行為をした個人を罰するだけでなく、その業務主である法人や個人事業主にも罰金刑を科す規定です。宅建業法では 84 条がこれにあたります。
79 条(無免許営業、名義貸し、不正手段による免許取得等)と 79 条の 2(不当に高額な報酬の要求)に限られます。それ以外は各本条の罰金額です。
法人の代表者、法人または人の代理人、使用人その他の従業者です。契約の名目より実質的な指揮監督関係と業務関連性で判断されます。
できません。両罰規定は選任監督上の過失を根拠としており、判例上、法人側が相当の注意を尽くしたことを立証しなければ免責されないと解されています。
宅建業法 5 条 1 項の免許欠格事由に該当し、免許は取り消され、その後 5 年間は再取得できません。罰金の支払いで終わりにはなりません。
併科です。条文は「その行為者を罰するほか」と定めており、行為者個人の処罰と法人への罰金刑は択一関係にありません。
法人に科されるのは罰金刑のみのため、公訴時効は 3 年です(刑事訴訟法 250 条 2 項 6 号)。起算点は犯罪行為が終わった時点です。
対象です。条文は「その人に対して各本条の罰金刑を科する」と定め、法人でない個人業者も従業者の違反行為について業務主として処罰されます。
払います。84 条は行為者を罰するほか法人にも罰金刑を科すと定めており、両者は併科です。判例上、法人は選任監督について相当の注意を尽くしたことを立証できなければ免責されないと解されています。業界裏話ヒント:この立証で決定的なのは研修をやったという事実ではなく、記録が残っているかです。実施日、受講者名簿、テスト結果、未受講者への追跡。この四点セットがない研修は、法廷ではやっていないのと同じ扱いになる
79 条(無免許営業、免許の不正取得、名義貸し等)または 79 条の 2(不当に高額な報酬の要求)の違反に限られます。それ以外の 80 条から 83 条の違反では、法人には各本条の罰金刑、つまり行為者と同額が科されます。業界裏話ヒント:1 億円の枠が設けられたのは、行為者個人の罰金上限では大手業者にとって経済的抑止にならないためです。逆に言えば、無免許・名義貸し・法外報酬の三類型だけは、規模の大きい会社ほど重く見られていると読める
終わりません。宅地建物取引業法 5 条 1 項の免許欠格事由により、本法違反で罰金刑に処せられた法人は免許を取り消され、その後 5 年間は再取得できません。罰金額より事業停止のダメージの方がはるかに大きい。業界裏話ヒント:だからこそ実務では、罰金の減額交渉よりも起訴自体を回避する不起訴獲得に全力を注ぎます。起訴された時点で、有罪率を考えれば免許はほぼ失われると計算する弁護士が多い
条文は代理人、使用人その他の従業者と定めており、契約書の名目より実質的な指揮監督関係と業務関連性で判断されます。日常的に指示を出し、自社の名で取引させていれば、業務委託でも適用される可能性が高い。業界裏話ヒント:捜査で真っ先に押収されるのはチャットツールの履歴です。細かい指示を毎日送っていた記録が、そのまま指揮監督関係の証拠になる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 処罰の対象 | 84 条:行為者に加えて業務主(法人・人)を処罰 | — |
| 法人に科される額 | 79 条・79 条の 2 違反は 1 億円以下、80 条〜83 条違反は各本条の罰金刑 | — |
| 免責の可否 | 選任監督につき相当の注意を尽くした立証で免責の余地 | — |
| 実務上の主戦場 | 研修記録・内部監査・承認フローなど監督体制の証拠 | — |
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