宅地建物取引業法 第79条の2
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第四十七条の規定に違反して同条第一号に掲げる行為をした者は、二年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 宅地建物取引業法第79条の2は、日本の宅地建物取引業法に含まれる条文です。
- 宅地建物取引業法第79条の2の条文原文は「第四十七条の規定に違反して同条第一号に掲げる行為をした者は、二年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。」で始まります。
- 宅地建物取引業法第79条の2は第八章 罰則に置かれています。
- 宅地建物取引業法の公布日は昭和27年6月10日です。
- 宅地建物取引業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 宅地建物取引業法第79条の2の前の条は宅地建物取引業法第79条です。
- 宅地建物取引業法第79条の2の次の条は宅地建物取引業法第80条です。
- 宅地建物取引業法第79条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)第79条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC1000000176 - 本サイト収録
宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)第79条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC1000000176/79_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点宅地建物取引業法79条の2は、47条1号違反、すなわち重要な事項の故意の不告知・不実告知に対し、2年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金、その併科を定める罰則である。
Q · 不動産屋が重要なことを黙っていたら、罰則はあるんですか?
故意なら犯罪。2年以下の拘禁刑か300万円以下の罰金です
宅地建物取引業法79条の2により、47条1号違反(業務に関し重要な事項について故意に事実を告げず、または不実のことを告げる行為)には2年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金、またはその併科が科されます。分岐点は「故意」の一点で、うっかりの言い落としは民事の領域にとどまります。84条の両罰規定により、行為者本人が処罰されるほか、法人にも罰金刑が科されます。
解説
重要事項説明書に書いていない、だから説明義務はなかった。不動産の売買や賃貸でもめたとき、ほとんどの人はここから民事の話(解除、減額、損害賠償)だけを組み立てる。宅地建物取引業法79条の2は、その隣にもう一本の道が走っていることを示す条文である。宅建業者が業務に関して、重要な事項について故意に事実を告げなかった、または事実と違うことを告げた。この行為は47条1号違反であり、契約違反ではなく犯罪として扱われる。刑は2年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金、そして両方を同時に科すこともできる(併科)。分岐点はただ一つ、「故意」である。うっかり言い落としたなら民事の世界にとどまるが、知っていて黙ったなら刑事の世界に入る。だからあなたが最初に立てるべき問いは「損害はいくらか」ではない。「相手はいつ知ったのか」である。この問いを先に置くかどうかで、手元に残る札の枚数がまるで変わる。
法的な位置づけ
宅地建物取引業法79条の2は、同法47条1号違反行為に対する罰則を定める規定である。宅地建物取引業者等が業務に関し、重要な事項について故意に事実を告げず、または不実のことを告げた場合に、2年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金、またはその併科を科す。過失による不告知は本条の対象外である。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.時系列表を作成して認識時点を可視化 重要事項説明の日、口頭説明の内容、契約日、引渡日、事実を知った日を一枚の表に並べる。争点は損害額ではなく「相手がいつ知ったか」であるため、時間軸の整理が最初の作業になる
- 2.「いつ知ったか」だけを書面で問う 解除や減額を切り出す前に、その事実をいつ知ったのかだけをメールで質問する。社内で口裏が揃う前の一往復が、後に故意を立証する中心証拠になる。口頭の否定は残らない
- 3.売主の告知書と社内記録を早期に請求 売主が媒介業者に差し入れる物件状況等報告書(告知書)の写しを求める。争いが表面化した直後が最も回収しやすく、時間が経つほど「見当たらない」という回答が増える
- 4.免許行政庁へ申告する 業者の免許番号を確認し、国土交通大臣免許なら地方整備局、都道府県知事免許なら当該都道府県の宅建業担当課へ申告する。65条の指示・業務停止、66条の免許取消の権限が動く
- 5.交渉では事実の指摘に留める 「刑事告発するぞ」と迫る形の要求は恐喝・強要と評価される危険がある。認定された事実と法的根拠を示すに留め、刑事・行政のルートは民事交渉と切り離して進める
よくある質問 AI による整理
Q1宅建業法79条の2とは何ですか?
47条1号違反(重要事項の故意の不告知・不実告知)に対する罰則規定です。2年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金、またはその併科が科されます。
Q2重要事項の不告知は犯罪になりますか?
故意であれば犯罪です。宅建業法47条1号違反として79条の2の罰則対象になります。過失による言い落としは刑事責任を負わず、民事の問題にとどまります。
Q3宅建業法47条1号の「重要な事項」とは?
35条の重要事項説明の列挙事項に限られず、相手方の判断に重要な影響を及ぼす事項を広く含みます。書式にない事項でも対象になり得ます。
Q4事故物件を告知しないのは違法ですか?
告知が必要な場面で故意に黙れば47条1号違反となり得ます。国土交通省の人の死の告知に関するガイドライン(令和3年)が実務の目安です。
Q5宅建業法違反を通報する方法は?
免許行政庁へ申告します。国土交通大臣免許なら地方整備局、知事免許なら都道府県の宅建業担当課。免許番号の表記で申告先が決まります。
Q6会社と担当者どちらが処罰されますか?
79条の2は行為者本人を罰します。加えて84条の両罰規定により法人にも罰金刑が科されます。担当者個人が被告人になり得る構造です。
Q7重要事項不告知罪の時効はいつまで?
法定刑の長期が2年の拘禁刑のため、公訴時効は犯罪行為終了時から3年です(刑事訴訟法250条2項)。民事の請求権とは期間が別に進行します。
Q8罰金刑を受けると宅建業免許はどうなりますか?
宅建業法違反による罰金刑は5条の免許欠格事由に該当し、免許取消(66条)につながります。65条の業務停止処分と並走する場合もあります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1不動産屋が事故物件だってことを言わなかったんですけど、これって犯罪になるんですか?
知っていて黙ったのであれば47条1号違反となり、79条の2により2年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金の対象です。壁になるのは「知っていた」の立証で、国土交通省の「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」(令和3年)が実務の目安を示しています。実務のポイント:このガイドラインは賃貸について概ね3年という目安を置く一方、売買には年数の目安を示していません。さらに、相手方から問われた場合や社会的影響が大きい事案は期間経過後も告知が必要とされます。つまり内見時に「過去に事件や事故はありましたか」と口頭で聞き、その回答をメールで再確認しておくかどうかで、後の結論が変わります
Q2悪いのは会社だと思うんですが、担当者個人まで処罰されるものなんですか?
されます。79条の2が罰するのは行為をした者本人で、84条の両罰規定も「行為者を罰するほか」法人に罰金刑を科す建て付けです。つまり黙った営業担当者が被告人になり、会社は別途罰金を負う(法人への罰金上限は高額です。最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:捜査や行政の聞き取りが始まった時点で、会社と担当者の利害は割れます。会社が用意した弁護士は会社の代理人であって、担当者の弁護人ではない。同席を求められた段階で自分の弁護人を確保するかどうかが、その後の供述内容を左右します
Q3刑事事件にまでするつもりはないんですが、行政に言えば何か効きますか?
効きます。免許行政庁は65条の指示処分・業務停止処分、66条の免許取消の権限を持ち、宅建業法違反での罰金刑は5条の免許欠格事由にも連動します。刑事より行政のほうが動きが早い場面も少なくありません。実務のポイント:申告先は業者の免許番号で決まります。「国土交通大臣(○)第×号」なら地方整備局、「東京都知事(○)第×号」なら都道府県の宅建業担当課。括弧内の数字は免許の更新回数なので、そこから業歴の長さも読めます。看板の免許番号を撮っておくだけで、動き出しが一日早くなります
間違えやすい点 AI による整理
- 「重要事項説明書に項目がなければ、説明する義務もなかった」という発想そのものが逆立ちしている。47条1号がいう「重要な事項」は35条の列挙事項に限られず、相手方の判断に重要な影響を及ぼす事項を広く含む。書式の中ではなく、書式の外にこそ争点がある
- あなたから見れば「言わなかっただけ」で、嘘をついたわけではない。だが条文は「故意に事実を告げず、又は不実のことを告げる」と、沈黙と積極的な虚偽を同じ一文に並べて置いている。この落差を知らないまま「黙っていただけでしょう」と業者に押し切られる人が多い
- 罰金300万円と聞いて「会社の規模からすれば軽い」と感じるかもしれない。深刻なのは金額ではなく連動先である。宅建業法違反での罰金刑は免許の欠格事由(5条)に触れ、65条の業務停止、66条の免許取消と連鎖する。宅建業者にとっては罰金の桁ではなく、営業そのものが止まるかどうかの話になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 79条の2:47条1号違反に対する刑罰を定める罰則規定 | 47条:重要事項の不告知・不実告知を禁止する行為規範 84条:法人にも罰金刑を科す両罰規定 |
| 名宛人 | 違反行為をした者本人(担当者個人を含む) | 宅地建物取引業者およびその従業者 法人その他の団体(行為者の処罰に加えて) |
| 主観要件 | 47条1号の故意を前提とし、過失では成立しない | 「故意に事実を告げず、又は不実のことを告げる」と明記 行為者の違反成立が前提 |
| 効果 | 2年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金、またはその併科 | 禁止規定そのものに制裁はなく、79条の2・65条が受け皿 法人への罰金刑(行為者処罰と併存) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は業者の説明義務違反に対し行政罰(罰鍰)を中心に構成し、日本のように自由刑を正面から用いる例は限定的。刑事は刑法の詐欺罪で処理される傾向がある
韓国も確認・説明義務違反に対し罰則と登録取消を組み合わせる構造で、日本の業法モデルに近い。両罰規定を置く点も共通する
ドイツは仲介業者の不告知を独立の業法犯罪とせず、一般刑法の詐欺罪と営業規制(許可の取消し)で対応する構成をとる
米国は州のライセンス法が中心で、免許停止・取消といった行政制裁が主軸。刑事罰は州により大きく異なり、開示義務(disclosure statement)の法定書式が発達している
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 営業担当として、売主から「前の居住者が室内で亡くなった」と聞かされていた。上司は「聞かれなければ言わなくていい」と言い、契約は無事に成立した。半年後、買主が近隣から事実を知る。ここで矢面に立つのは会社の看板ではなく、黙ったあなた個人である。79条の2は行為者本人を罰する条文であり、84条の両罰規定も「行為者を罰するほか」法人に罰金を科す構造になっている
- もし、買った土地が実は再建築不可だと引渡し後に分かったとしたら? 重要事項説明書に接道状況の記載はなく、担当者は役所の道路台帳を確認済みだった。ここから先は民事の解除交渉だけの話ではなくなる
- 引渡しまであと10日。近隣住民から「あの擁壁、市の指導が入っていますよ」と聞かされた。業者に尋ねると「そんな話は聞いていません」。この瞬間にやるべきは、同じ質問をメールで送り直すこと。口頭の否定は消えるが、「知っていたか」を書面で問うた記録は消えない。後に故意を争うとき、この一往復が中心証拠になる
- 友人が「入居してから、その部屋で起きた事件を知った」と相談してきた。賃貸だから泣き寝入りだろうと本人は思っている。だが47条1号は売買に限定されておらず、賃貸の媒介・代理でも同じように働く。伝えるべきは、まず内見時のやりとりの記録が残っているかどうかである
取るべき行動
被害を受けた側:1. 時系列表を作る(重要事項説明の日、口頭説明の内容、契約日、引渡日、事実を知った日)2. 業者が「いつ知ったか」を示す物を取りに行く。売主の物件状況等報告書(告知書)、社内メール、媒介契約書が中心3. 民事の請求と並行して、免許行政庁(都道府県の宅建業担当課、または国土交通省地方整備局)に申告できる4. 交渉で「告発するぞ」と迫るのは避ける。恐喝・強要と評価される危険があり、立場が一晩で逆転する。事実の指摘に留めること
訴えられた側:1. 争点は「言い忘れ」か「知っていて黙った」かの一点に集約される。誰がいつ何を認識したかが分かる記録(メール、報告書、営業日報)を直ちに保全する。修正・削除は動機の証明になり、それ自体が致命傷2. 47条1号は故意犯であり、過失では成立しない。認識がなかったことを裏づける資料を先に揃える3. 解除への応諾や返金など早期の是正は、監督処分の量定に効く4. 会社の顧問弁護士は会社の代理人であって、担当者個人の弁護人ではない。個人としての弁護人を別に確保する
時効(請求できる期限):79条の2の法定刑は長期2年の拘禁刑なので、公訴時効は犯罪行為終了時から3年(刑事訴訟法250条2項)。民事は別軌道で、不法行為による損害賠償は損害および加害者を知った時から3年(民法724条)、契約不適合責任は不適合を知った時から1年以内の通知が原則(民法566条、宅建業者が売主の場合は宅地建物取引業法40条により引渡しから2年以上の期間が確保される)
学説
通説:47条1号の「重要な事項」は35条の列挙事項に限定されず、相手方が契約を締結するか否かの判断に重要な影響を及ぼす事項を広く含むと解される。処罰範囲の外延は、故意という主観要件と行政の解釈運用指針によって画される
実務上の理解:本条による刑事処分より、65条の指示・業務停止処分および66条の免許取消という行政監督のルートが実際には先行して機能する場面が多い。罰金刑は5条の免許欠格事由を通じて営業継続そのものに直結する
改正沿革 AI による整理
- 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 刑法等の一部改正に伴い、法定刑の「懲役」が「拘禁刑」に置き換えられた。刑期の上限(2年)と罰金額(300万円)に変更はない
改正の年表
- 1.昭和27年(1952年) 新設:宅地建物取引業法(昭和27年法律第176号)制定。戦後の不動産取引の混乱を背景に、業者の登録制と業務規制、罰則を整備した
- 2.令和4年(2022年)公布・令和7年(2025年6月1日)施行 改正:刑法等の一部を改正する法律に伴い、法定刑の「懲役」が「拘禁刑」に置き換えられた。刑期の上限2年および罰金額300万円に変更はない
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