宅地建物取引業法 第47条の2
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- 宅地建物取引業者又はその代理人、使用人その他の従業者(以下この条において「宅地建物取引業者等」という。)は、宅地建物取引業に係る契約の締結の勧誘をするに際し、宅地建物取引業者の相手方等に対し、利益を生ずることが確実であると誤解させるべき断定的判断を提供する行為をしてはならない。
- 2.宅地建物取引業者等は、宅地建物取引業に係る契約を締結させ、又は宅地建物取引業に係る契約の申込みの撤回若しくは解除を妨げるため、宅地建物取引業者の相手方等を威迫してはならない。
- 3.宅地建物取引業者等は、前二項に定めるもののほか、宅地建物取引業に係る契約の締結に関する行為又は申込みの撤回若しくは解除の妨げに関する行為であつて、第三十五条第一項第十四号イに規定する宅地建物取引業者の相手方等の利益の保護に欠けるものとして国土交通省令・内閣府令で定めるもの及びその他の宅地建物取引業者の相手方等の利益の保護に欠けるものとして国土交通省令で定めるものをしてはならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 宅地建物取引業法第47条の2は、日本の宅地建物取引業法に含まれる条文です。
- 宅地建物取引業法第47条の2の条文原文は「宅地建物取引業者又はその代理人、使用人その他の従業者(以下この条において「宅地建物取引業者等」という。」で始まります。
- 宅地建物取引業法第47条の2は第一節 通則に置かれています。
- 宅地建物取引業法の公布日は昭和27年6月10日です。
- 宅地建物取引業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 宅地建物取引業法第47条の2の前の条は宅地建物取引業法第47条です。
- 宅地建物取引業法第47条の2の次の条は宅地建物取引業法第47条の3です。
- 宅地建物取引業法第47条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)第47条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC1000000176 - 本サイト収録
宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)第47条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC1000000176/47_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点宅地建物取引業法47条の2は、不動産業者等が勧誘時に「確実に利益が出る」といった断定的判断を提供すること、および契約や解除を妨げる威迫を禁止し、違反は監督処分の対象となる。
Q · 「絶対に値上がりします」と言われて買ったけど値下がりした。これって違反になるの?
値上がりしても違反。結果ではなく発言が禁止されている
宅地建物取引業法47条の2第1項は、利益が生ずることが確実であると誤解させる断定的判断の提供を禁止しています。禁止されているのは行為そのものなので、実際に値上がりしたか損をしたかは違反の成否に影響しません。損害の有無は賠償額の問題です。制裁は刑事罰ではなく監督処分(同法65条、66条)で、業務停止や免許取消しに至ることもあります。私法上の救済としては、消費者契約法4条1項2号による契約の取消しを別途検討できます。
解説
「この物件は将来必ず値上がりします」。営業担当のこの一言で、法律上の景色が変わる。宅地建物取引業法47条の2第1項は、利益が生じることが確実だと誤解させる断定的判断の提供を禁じている。重要なのは、実際に値下がりしたかどうかを問わない点だ。言った時点で違反が成立する。第2項は威迫、つまり「今日決めないと他の客に回す」と詰め寄る行為を禁じ、しかも契約させるための威迫だけでなく、申込みの撤回や解除を妨げるための威迫も射程に入れている。第3項は国土交通省令への委任で、条文本文を読んでも中身が見えない。だがその中身(宅地建物取引業法施行規則16条の11)こそ実務の本体だ。深夜の電話、勧誘目的を告げない訪問、断ったのに続く再勧誘、預り金の返還拒否、手付放棄による解除の妨害、すべてそこで禁止されている。あなたが握れる道は二本。免許権者への申告(業者の業務停止に直結する)と、消費者契約法4条1項2号による契約取消である。
法的な位置づけ
宅地建物取引業法47条の2は、宅地建物取引業者等の不当な勧誘等を禁止する行為規制である。利益が確実であると誤解させる断定的判断の提供、および契約の締結または申込みの撤回・解除の妨害を目的とする威迫を禁じ、その他の禁止行為を同法施行規則16条の11に委任する。損害の発生は違反成立の要件ではない。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.違法な発言と場面を記録に固定する 断定的な発言と威迫の場面を、日時・場所・発言者名つきで書き起こす。LINE、メール、パンフレット、録音、名刺を保存し、契約書類一式をスキャンする。証拠の鮮度が監督処分の可否を左右する
- 2.クーリング・オフ期間内かを判定する クーリング・オフができる旨を書面で告げられた日から8日以内であれば、宅地建物取引業法37条の2により書面で解除通知を発する。発信した時点で効力が生じるため、内容証明郵便で到達日ではなく発信日を確定させる
- 3.期間経過後は消費者契約法での取消しを検討する 8日を過ぎている場合、消費者契約法4条1項2号による取消しを検討する。将来の変動が不確実な事項について断定的判断を提供され、それを誤信して契約したという流れの立証が要る。取消権は追認できる時から1年、契約締結時から5年で消滅する
- 4.免許権者へ申告する 都道府県の宅地建物取引業担当部署、または国土交通大臣免許なら地方整備局に申告する。担当者個人ではなく会社の免許に話が触れた瞬間、対応窓口は本社の管理部門へ上がる。申告と民事交渉は並行して進めてよい
- 5.業者側は勧誘記録の様式化と接触禁止リストを整備する 指摘を受けた側は、通話録音・営業日報・メールで発言内容を即日確認する。代理人や使用人の行為は業者本体の責任として扱われるため、争うより早期の合意解除で損害を止めた方が総コストは低い。再発防止として断りの意思表示を受けた相手の接触禁止リストを運用する
よくある質問 AI による整理
Q1宅建業法47条の2とはどんな規定ですか?
不動産業者等の不当な勧誘を禁止する規定です。断定的判断の提供(1項)、威迫(2項)、そして省令で定める禁止行為(3項)の三段構えで、営業トークの違法ラインを引いています。
Q2「必ず値上がりします」は違法ですか?
違法です。利益が生ずることが確実であると誤解させる断定的判断の提供にあたり、47条の2第1項違反となります。その後実際に値上がりしたとしても、違反の成立は変わりません。
Q3宅建業法違反はどこに通報すればいいですか?
免許権者、つまり業者の免許を出した都道府県の宅地建物取引業担当部署、または国土交通大臣免許なら地方整備局です。申告は監督処分の端緒となり、業者にとって最も重い圧力になります。
Q4不動産のクーリング・オフはいつまでできますか?
宅地建物取引業法37条の2により、クーリング・オフができる旨を書面で告げられた日から8日間です。書面を発した時点で効力が生じるため、期限内に発信した記録を残すことが重要です。
Q5深夜の営業電話は違法ですか?
47条の2第3項の委任を受けた施行規則16条の11が、相手方を困惑させる時間帯の電話や訪問を禁じています。深夜の勧誘電話は同号違反として監督処分の対象になりえます。
Q6勧誘目的を言わない訪問は違反になりますか?
なります。施行規則16条の11は、勧誘に先立って業者名・担当者名・勧誘目的を告げない勧誘を禁止しています。アンケートや点検を装った訪問はこの類型に該当します。
Q7預り金を返してもらえないときはどうすればいいですか?
施行規則16条の11は、申込みの撤回の際に預り金の返還を拒む行為を禁じています。売買だけでなく賃貸の媒介も宅地建物取引業に含まれるため、賃貸の申込金にも同じ規制が及びます。
Q847条の2に違反すると業者はどうなりますか?
本条自体に刑事罰はありません。効くのは監督処分で、指示処分、業務停止処分、情状が特に重ければ免許取消し(同法65条、66条)です。処分歴は公開され、事業継続そのものに響きます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1「絶対値上がりします」って言われたんですけど、これだけで契約って取り消せますか?
宅地建物取引業法47条の2第1項に違反することと、契約を取り消せることは別の話である。取消の根拠は消費者契約法4条1項2号で、将来の変動が不確実な事項について断定的判断を提供され、それを誤信して契約したという流れの立証が要る。実務のポイント:業者が最も嫌がるのは取消請求ではなく免許権者への申告だ。処分歴は公開され、提携ローンの審査にも影響する。交渉では両方の道があることを静かに示す方が効く
Q2断ったのに何度も電話が来ます。しつこいだけで違法になるんですか?
なる。47条の2第3項の委任を受けた宅地建物取引業法施行規則16条の11第1号ホが、契約を締結しない旨の意思を表示した相手への勧誘の継続を明確に禁じている。この意思には「勧誘を引き続き受けることを希望しない」旨も含まれる。実務のポイント:意思表示は口頭でも有効だが、処分を動かすには記録が要る。「今後一切の勧誘を希望しません」と一度メールか書面で送っておけば、それ以降の接触はすべて違反の証拠に変わる
Q3手付金を放棄して解約したいのに、業者が書類を受け取ってくれません
施行規則16条の11第3号が、手付放棄による解除を正当な理由なく拒み、または妨げる行為を禁じている。加えて相手方が履行に着手すると手付解除ができなくなる(宅地建物取引業法39条2項)ため、引き延ばしそのものが業者の利益になる構造がある。実務のポイント:受け取り拒否には内容証明郵便で対抗する。解除の意思表示は到達により効力を生じるので、窓口で断られても配達記録が残れば解除は成立する
Q4担当者が勝手に言ったことでも、会社の責任になるんですか?
なる。本条は「宅地建物取引業者又はその代理人、使用人その他の従業者」を名宛人とし、これらをまとめて「宅地建物取引業者等」と定義している。監督処分は業者本体へ向かい(宅地建物取引業法65条)、民事では使用者責任(民法715条)も併せて問える。実務のポイント:「担当者個人の発言でして」という説明が出たら、それは会社が責任の分離を試している合図だ。そこで免許権者への申告に触れると、対応する相手が一段上がる
間違えやすい点 AI による整理
- 「実際に損をしていないと違反にならないのでは」という問いを立てる人が多いが、問いの立て方そのものが誤っている。第1項は結果ではなく行為を禁止する規定であり、その後値上がりしようが値下がりしようが、断定的な言い方をした時点で違反であって監督処分の対象になる。損害の有無は賠償額の問題であって、違反の成否の問題ではない
- 威迫が禁止されていることは広く知られているが、その射程の深さは知られていない。第2項は契約を締結させるための威迫に加えて、申込みの撤回や解除を妨げるための威迫も禁じている。つまりクーリング・オフを申し出た後に浴びる圧力も、まるごとこの条文の内側にある
- あなたから見れば「熱心な担当者が個人的に言い過ぎただけ」だが、法律から見れば名宛人は「宅地建物取引業者又はその代理人、使用人その他の従業者」であり、従業者の行為は業者本体の責任として扱われる。この視角の落差が業者側を追い詰める。担当者を責める時間を、会社の管理部門と免許権者に向けた方が事態は動く
- 47条の2に違反すれば刑務所行きだと想像されがちだが、この条文自体には刑事罰が置かれていない。効くのは監督処分(指示処分、業務停止、情状が重ければ免許取消、宅地建物取引業法65条、66条)であり、業者にとっては罰金より重い。免許が消えれば事業そのものが終わるからだ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 禁止される行為 | 47条の2:断定的判断の提供、威迫、省令で定める不当な勧誘等 | 47条:重要な事実の不告知・不実告知、不当に高額な報酬の要求等 35条:契約前の重要事項説明義務(作為義務) |
| 規制の性質 | 勧誘の「やり方」を縛る行為規制 | 情報の「中身」を縛る情報規制 情報を「与えさせる」積極的な作為義務 |
| 制裁 | 刑事罰なし。監督処分のみ(65条、66条) | 監督処分に加えて刑事罰あり 監督処分。宅地建物取引士に対する処分もありうる |
| 私法上の受け皿 | 消費者契約法4条1項2号(断定的判断による取消し) | 消費者契約法4条1項1号・2項(不実告知・不利益事実の不告知) 説明義務違反による損害賠償(民法709条、415条) |
他国ではどう定めているか 6 か国
台湾は不動産仲介業者向けの業法と、一般競争法である公平交易法の二層で規制する。日本のように勧誘行為の類型を業法の委任省令に集約する構造ではない
韓国は公認仲介士法に禁止行為を列挙し、登録取消・業務停止で担保する。免許(登録)を制裁の中心に据える点で日本と設計思想が近い
中国は消費者保護法の一般規定と不動産仲介の行政規章を組み合わせる。行政処罰が中心で、私法上の取消しは民法典の詐欺・重大な誤解の規定に委ねられる
ドイツは不動産に限らない一般の不正競争防止法で処理し、差止請求を競争者・団体が担う。日本の「免許権者への申告」に相当する経路が民間の団体訴訟に置かれている点が対照的
フランスは消費法典の不公正・攻撃的商行為規制に刑事罰を伴わせる点で日本と異なる。不動産業者固有の規律は Loi Hoguet の職業カード制度が担う
米国は連邦の欺瞞的行為規制と州のライセンス法が併存し、州の不動産委員会がライセンス停止・取消しを行う。免許を制裁手段とする点は日本と同型
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 「このエリアは再開発が決まっているので、5年で確実に2割上がります」と言われて投資用マンションを買ったが、再開発は白紙になった。この場合どうなる? 47条の2第1項違反であり、消費者契約法4条1項2号の取消事由にも当たりうる。担当者の言葉が LINE やメールに残っているかどうかで、その後の交渉力が丸ごと変わる
- あなたが不動産会社の営業側にいて、月末の数字が足りない。見込み客に「今日中に申込書をいただければこの価格を確保します」と粘り、断られてもさらに3回電話をかけた。契約が取れなくても、断りの意思表示以後の勧誘継続は施行規則16条の11第1号ホ違反。処分は担当者個人ではなく会社の免許に向かう
- クーリング・オフを伝えたら、担当者が自宅前まで来て「話が違う」と2時間居座った。これが第2項の威迫である。契約させる場面だけでなく、解除を妨げる場面も条文の射程に入っている
- 手付を放棄して解除したいのに、業者が「上司の承認が要る」と言って解除書面を受け取らない。相手方が履行に着手すると手付解除はできなくなる(宅地建物取引業法39条2項)ため、引き延ばしそのものが業者の利益になる。残り時間は日単位、今日中に内容証明郵便を出せば到達日が確定する
- 友人が「節税で確実に得します」と説明されてワンルームを契約したと相談してきた。名刺、パンフレット、LINE 履歴を保存させ、都道府県の宅地建物取引業担当部署に相談するよう伝える。あなたが3分で構造を説明できれば、友人の数百万円が守られる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 断定的な発言と威迫の場面を、日時・場所・発言者名つきで書き起こし、LINE、メール、パンフレット、録音を保存する2. クーリング・オフ期間内(宅地建物取引業法37条の2、告知書面を受けた日から8日間)なら、まず書面で解除通知を発する。発信した時点で効力が生じる3. 期間経過後は消費者契約法4条1項2号による取消を検討4. 並行して免許権者(都道府県の宅地建物取引業担当部署または地方整備局)へ申告する。監督処分の可能性が、交渉における最大の圧力になる
訴えられた側:1. 従業者の発言内容を通話録音・営業日報・メールで即日確認する。代理人や使用人の行為は業者本体の責任として扱われる2. 断定的判断や再勧誘の事実があるなら、争うより早期の合意解除で損害を止めた方が総コストは低い3. 免許権者からの報告徴収・立入検査(宅地建物取引業法72条)には誠実に対応する。隠蔽が判明すると処分は一段重くなる4. 再発防止として勧誘記録の様式化と、断りの意思表示を受けた相手の接触禁止リストを整備する
時効(請求できる期限):本条自体に期間の定めはない。実務で効く期限は三つ。クーリング・オフは告知書面を受けた日から8日間(宅地建物取引業法37条の2)。消費者契約法4条1項2号の取消権は追認できる時から1年、契約締結時から5年(同法7条1項)。不法行為に基づく損害賠償は損害および加害者を知った時から3年(民法724条)。監督官庁への申告に時効はないが、証拠の鮮度が処分の可否を左右する(最新の改正状況をご確認ください)
学説
一般的理解:本条は結果ではなく勧誘行為そのものを規律する行為規制であり、刑事罰ではなく免許を人質にとる監督処分を制裁の主軸に置く。営業活動を過度に萎縮させずに悪質な勧誘手法だけを狙い撃つための立法技術と理解されている
一般的理解:3項が国土交通省令・内閣府令に広く委任している点は、勧誘手口が時代とともに変化することへの対応と説明される。実務上の禁止類型の大半は法律本文ではなく施行規則16条の11に格納されており、条文だけを読むと規制の全体像を見誤る
改正沿革 AI による整理
- 昭和55年(1980年)改正 断定的判断の提供の禁止および威迫の禁止を柱とする本条が新設されたとされる。悪質な勧誘手法に対し、刑罰ではなく監督処分を制裁の中心に据える規制構造が採られた(改正年および新設か改正かは人的検証が必要)
- 平成23年(2011年)施行規則改正 施行規則16条の11に、勧誘目的を告げない勧誘の禁止、および契約を締結しない旨の意思を表示した者への再勧誘の禁止が追加されたとされる。電話勧誘型のトラブル増加への対応(改正年は人的検証が必要)
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