宅地建物取引業法 第83条の2
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- 次の各号のいずれかに該当するときは、その違反行為をした指定試験機関等の役員等は、五十万円以下の罰金に処する。
- 一第十六条の十一又は第十七条の十五の規定に違反して帳簿を備えず、帳簿に記載せず、若しくは帳簿に虚偽の記載をし、又は帳簿を保存しなかつたとき。
- 二第十六条の十三第一項若しくは第二項又は第十七条の十六の規定による報告を求められて、報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又はこれらの規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したとき。
- 三第十六条の十四第一項の規定による許可を受けないで試験事務の全部を廃止し、又は第十七条の十の規定による届出をしないで講習業務の全部を廃止したとき。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 宅地建物取引業法第83条の2は、日本の宅地建物取引業法に含まれる条文です。
- 宅地建物取引業法第83条の2の条文原文は「次の各号のいずれかに該当するときは、その違反行為をした指定試験機関等の役員等は、五十万円以下の罰金に処する。」で始まります。
- 宅地建物取引業法第83条の2は第八章 罰則に置かれています。
- 宅地建物取引業法の公布日は昭和27年6月10日です。
- 宅地建物取引業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 宅地建物取引業法第83条の2の前の条は宅地建物取引業法第83条です。
- 宅地建物取引業法第83条の2の次の条は宅地建物取引業法第84条です。
- 宅地建物取引業法第83条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)第83条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC1000000176 - 本サイト収録
宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)第83条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC1000000176/83_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点宅地建物取引業法83条の2は、指定試験機関等の役員等が帳簿義務違反、報告義務違反や検査忌避、無許可の業務全部廃止をしたとき、法人ではなく行為者個人を50万円以下の罰金に処すると定める。
Q · 宅建試験を運営している法人がずさんだったら、誰が責任を取るんですか?
法人ではなく、違反行為をした役員等個人が罰金を負います
宅地建物取引業法83条の2は、指定試験機関や登録講習機関の帳簿義務違反(16条の11、17条の15)、報告徴収・立入検査への違反(16条の13、17条の16)、無許可・無届出の業務全部廃止(16条の14第1項、17条の10)について、その違反行為をした役員等個人を50万円以下の罰金に処すると定めます。法人への行政処分とは別に、意思決定をした個人に刑事責任が直接及ぶ構造です。罰金刑は前科として残り、同法5条の免許の欠格事由にも連動します。
解説
宅地建物取引士の資格試験を実施しているのは、国ではない。国土交通大臣から指定を受けた民間法人である。5問免除の登録講習を行うのも、登録を受けた民間機関だ。国家資格の入口が民間に委ねられている以上、その公正さを何で担保するか。本条がその答えを示している。帳簿を備えない、記載しない、虚偽の記載をする、保存しない。国からの報告徴収に応じない、虚偽の報告をする、立入検査を拒む、妨げる、忌避する。許可や届出をしないまま試験事務や講習業務を丸ごと廃止する。このいずれかに当たれば50万円以下の罰金である。しかも処罰されるのは法人ではなく「その違反行為をした役員等」個人だ。組織の判断でしたと言っても、起訴状に載るのは個人の名前である。罰金刑は前科として残り、宅地建物取引業の免許の欠格事由(同法5条)にも跳ね返る。あなたが指定試験機関や登録講習機関の役員・職員なら、帳簿と報告は経理事務ではなく、自分の前科を左右するリスク管理である。
法的な位置づけ
宅地建物取引業法83条の2は、国土交通大臣の指定または登録を受けて宅建試験事務や登録講習業務を行う法人の役員等に対する罰則規定である。帳簿義務違反、報告徴収・立入検査への不応答や虚偽報告・忌避、許可または届出を欠く業務の全部廃止の三類型を対象とし、違反行為をした役員等個人を50万円以下の罰金に処する行政刑罰である。
よくある質問 AI による整理
Q1指定試験機関とは何ですか?
国土交通大臣の指定を受けて宅地建物取引士資格試験の事務を行う法人です。国は実施者ではなく監督者となり、帳簿・報告・廃止手続の義務が課され、違反すれば83条の2で役員等個人が罰せられます。
Q2宅建試験の帳簿義務は何条ですか?
試験事務側は16条の11、講習業務側は17条の15が帳簿の備付け・記載・保存を義務づけます。違反すると83条の2第1号により役員等個人が50万円以下の罰金を受けます。
Q3役員等とは誰を指しますか?
条文は「その違反行為をした指定試験機関等の役員等」と定めます。処罰されるのは法人ではなく、実際に違反行為をした自然人です。組織決定であったという説明だけでは免責されません。
Q4試験事務の廃止に許可は必要ですか?
必要です。16条の14第1項の許可を受けずに試験事務の全部を廃止すると83条の2第3号に該当します。講習業務の全部廃止は17条の10の届出が前提となります。
Q5立入検査を拒むとどうなりますか?
16条の13または17条の16に基づく検査を拒み、妨げ、忌避すると83条の2第2号に該当し、50万円以下の罰金です。報告をしない場合や虚偽報告も同じ号に含まれます。
Q6虚偽の報告をした場合の罰則は?
83条の2第2号により50万円以下の罰金です。単なる報告漏れという不作為より、体裁を整えた書類を提出する積極的行為の方が悪質と評価されやすく、刑事に進みやすい類型です。
Q7宅建業法違反の罰金は免許にどう影響しますか?
同法5条の免許の欠格事由に該当し、一定期間、宅地建物取引業の免許が受けられません。宅地建物取引士の登録についても同趣旨の欠格規定があり、金銭以外の不利益が長く残ります。
Q8登録講習機関への苦情はどこに伝えればいいですか?
実施法人の窓口と並行して、監督権限を持つ国土交通大臣(地方整備局等)への情報提供が考えられます。17条の16の報告徴収・立入検査が監督の根拠となります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1宅建試験って国がやってるんじゃないんですか?
実施しているのは国土交通大臣から指定を受けた民間法人で、国は監督する立場です。だからこそ16条の11以下で帳簿・報告・検査・廃止許可の義務が課され、破れば本条で役員個人が罰金を負う設計になっています。実務のポイント:実施主体が民間だと分かると、苦情や疑義の宛先が二本立てになります。法人への申入れが止まったときは、監督権限を持つ側に事実を届けるという経路が残っている
Q2帳簿の書き漏れくらいで、本当に罰金を取られるんですか?
実務では業務改善命令や指定・登録の取消しといった行政処分が先行し、いきなり起訴される例は多くありません。ただし本条2号の虚偽報告・検査忌避は、悪質性が明白なため刑事に跳ねやすい類型です。実務のポイント:検査の場で「後で整えて出します」と言い、作り直した帳簿を提出する行為が最も危険。単なる記載漏れという不作為が、虚偽記載という積極的な犯罪行為に変質する瞬間がそこにある
Q3役員個人が罰金を科されたら、法人が肩代わりできますか?
本条は「その違反行為をした役員等」を名指しで処罰する規定で、罰金はその個人に科されます。法人が事実上補填しても、罰金等は法人税法上、損金に算入できず、役員給与として課税問題が生じます。実務のポイント:金銭より重いのは資格面の跳ね返りです。この法律の違反による罰金刑は宅地建物取引業の免許の欠格事由(5条)に当たり、宅地建物取引士の登録欠格にも同趣旨の規定がある。払って終わりではない
間違えやすい点 AI による整理
- 「宅建試験のことは国土交通省に言えばいい」と考えて問い合わせ先を探す人が多いが、問いの立て方そのものがずれている。試験を実施するのは指定を受けた民間法人であり、国は実施者ではなく監督者だ。誰が実施者で誰が監督者かを取り違えると、苦情も要求も宛先を失う
- 帳簿の不備は行政指導や業務改善命令で済む、という理解は間違ってはいない。だが深刻度の見積もりが甘い。50万円以下の罰金は刑事罰であり、前科として残る。さらに宅地建物取引業法違反による罰金は、同法5条の免許の欠格事由に該当し、将来自分で不動産業を始めようとしたときに扉が閉じる
- あなたから見れば「報告が少し遅れた」「一部が抜けていた」だけかもしれない。だが条文から見れば「報告をせず」「帳簿に記載せず」に該当しうる。この落差を埋めようとして書類を作り直すと、単なる不作為が虚偽記載という積極的な犯罪行為へ格上げされる。落差そのものより、落差を隠す動作が人を潰す
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性質 | 83条の2:罰則(行政刑罰) | 16条の11、17条の15:帳簿に関する義務規定 16条の13、17条の16:報告徴収・立入検査の監督権限規定 |
| 名宛人 | 違反行為をした役員等の個人 | 指定試験機関・登録講習機関(法人) 権限主体は国土交通大臣、受け手は法人 |
| 発動の効果 | 50万円以下の罰金、前科、5条の免許欠格事由へ連動 | 帳簿の備付け・記載・保存を継続的に行う義務 報告の徴収、事務所への立入検査の実施 |
| 争い方 | 刑事手続(捜査・起訴・公判)で争う | 是正措置、業務改善命令、指定・登録の取消し等の行政ルート 検査・処分に対する不服申立て、行政訴訟 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では不動産経紀人試験を考選部が国家考試として直接実施しており、民間の指定試験機関に事務を委ねる構造は薄い。公権力の民間委託自体は行政程序法16条が根拠を置く
韓国では公認仲介士試験の実施が公的機関に委託される形をとる。委託先の記録管理や監督に関する規律が置かれる点で構造は近い
ドイツは全国統一の仲介士試験を置かず、許可制と継続研修義務で質を担保する。研修実施と監督は商工会議所(IHK)が担う
米国は州ごとの不動産委員会が免許を所管し、試験実施は民間ベンダーへの委託が一般的。監督は契約と州規則により行われ、連邦統一法はない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 登録講習機関の理事であるあなたのもとに、国土交通省から報告を求める文書が届いた。回答期限まであと14日。担当者に確認すると、二年前の受講記録の一部が帳簿に落ちている。ここで体裁を整えた書類を出すか、欠落を欠落のまま出すか。前者を選んだ瞬間、行政処分で収まったはずの話が虚偽報告(本条2号)という刑事事件に姿を変える
- もし試験を実施している法人が経営難に陥り、来年から試験事務をやめますと言い出したらどうなるのか。国土交通大臣の許可なしに試験事務の全部を廃止すれば、その決定を実行した役員個人が罰金の対象になる(本条3号、16条の14第1項)。受験者の受験機会は、役員個人にかかる刑罰で支えられている
- 立入検査の当日。検査官が該当年度の帳簿の提示を求めた。倉庫の水濡れで一部が失われていた。保存義務違反は、意図の有無を問わず結果として問われる場面が多い
- 宅建試験の採点や合否判定に疑問を持ったあなたは、実施法人に問い合わせたが要領を得ない。実は国土交通大臣には報告を求め、立入検査を行う権限がある(16条の13)。監督権限の存在を知っているかどうかで、あなたが誰に何を伝えるかが変わる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 試験や講習の運営に記録の欠落や不正の疑いを持った場合、日時・担当者・やり取りの文面をその場で保存する2. 実施法人の内部窓口と並行して、監督権限を持つ国土交通大臣(地方整備局等)への情報提供を検討する。16条の13、17条の16が報告徴収と立入検査の根拠になる3. 自分が受験者・受講者として不利益を受けたなら、刑事の枠とは別に民事の損害賠償(民法709条)を並行して検討する4. 刑事は捜査機関の判断次第なので、行政監督ルートの方が動きが速いことが多い
訴えられた側:1. 報告徴収や立入検査を受けたら、まず事実の欠落を隠さない。不備の追完と書類の作り直しは別物で、後者は虚偽記載・虚偽報告として本条の直撃を受ける2. 帳簿の欠落は欠落として報告し、原因・再発防止・是正期限を書面で添える3. 弁護士を入れる場合は行政刑罰と業法対応の両方を扱える者を選ぶ。行政処分手続と刑事手続は並行して進む4. 本条は行為者個人を名指しする構造なので、組織決定であったという説明だけでは免責されない。誰がどの判断をしたかの記録を早期に整理する
時効(請求できる期限):罰金に当たる罪であるため、公訴時効は3年(刑事訴訟法250条)。起算点は犯罪行為が終わった時(同法253条)。ただし帳簿の不備置や保存義務違反のように状態が継続する類型では、いつ行為が終わったとみるかについて実務上、解釈が分かれている。行政処分(指定・登録の取消し等)には別途この期間制限が及ばない点にも注意(最新の改正状況をご確認ください)
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