要点宅地建物取引業法 83 条の 2 は、指定試験機関等の役員等が帳簿義務違反、報告義務違反や検査忌避、無許可の業務全部廃止をしたとき、法人ではなく行為者個人を 50 万円以下の罰金に処すると定める。
Q · 宅建試験を運営している法人がずさんだったら、誰が責任を取るんですか?
法人ではなく、違反行為をした役員等個人が罰金を負います
宅地建物取引業法 83 条の 2 は、指定試験機関や登録講習機関の帳簿義務違反(16 条の 11、17 条の 15)、報告徴収・立入検査への違反(16 条の 13、17 条の 16)、無許可・無届出の業務全部廃止(16 条の 14 第 1 項、17 条の 10)について、その違反行為をした役員等個人を 50 万円以下の罰金に処すると定めます。法人への行政処分とは別に、意思決定をした個人に刑事責任が直接及ぶ構造です。罰金刑は前科として残り、同法 5 条の免許の欠格事由にも連動します。
宅地建物取引士の資格試験を実施しているのは、国ではない。国土交通大臣から指定を受けた民間法人である。5 問免除の登録講習を行うのも、登録を受けた民間機関だ。国家資格の入口が民間に委ねられている以上、その公正さを何で担保するか。本条がその答えを示している。帳簿を備えない、記載しない、虚偽の記載をする、保存しない。国からの報告徴収に応じない、虚偽の報告をする、立入検査を拒む、妨げる、忌避する。許可や届出をしないまま試験事務や講習業務を丸ごと廃止する。このいずれかに当たれば 50 万円以下の罰金である。しかも処罰されるのは法人ではなく「その違反行為をした役員等」個人だ。組織の判断でしたと言っても、起訴状に載るのは個人の名前である。罰金刑は前科として残り、宅地建物取引業の免許の欠格事由(同法 5 条)にも跳ね返る。あなたが指定試験機関や登録講習機関の役員・職員なら、帳簿と報告は経理事務ではなく、自分の前科を左右するリスク管理である。
宅地建物取引業法 83 条の 2 は、国土交通大臣の指定または登録を受けて宅建試験事務や登録講習業務を行う法人の役員等に対する罰則規定である。帳簿義務違反、報告徴収・立入検査への不応答や虚偽報告・忌避、許可または届出を欠く業務の全部廃止の三類型を対象とし、違反行為をした役員等個人を 50 万円以下の罰金に処する行政刑罰である。
国土交通大臣の指定を受けて宅地建物取引士資格試験の事務を行う法人です。国は実施者ではなく監督者となり、帳簿・報告・廃止手続の義務が課され、違反すれば 83 条の 2 で役員等個人が罰せられます。
試験事務側は 16 条の 11、講習業務側は 17 条の 15 が帳簿の備付け・記載・保存を義務づけます。違反すると 83 条の 2 第 1 号により役員等個人が 50 万円以下の罰金を受けます。
条文は「その違反行為をした指定試験機関等の役員等」と定めます。処罰されるのは法人ではなく、実際に違反行為をした自然人です。組織決定であったという説明だけでは免責されません。
必要です。16 条の 14 第 1 項の許可を受けずに試験事務の全部を廃止すると 83 条の 2 第 3 号に該当します。講習業務の全部廃止は 17 条の 10 の届出が前提となります。
16 条の 13 または 17 条の 16 に基づく検査を拒み、妨げ、忌避すると 83 条の 2 第 2 号に該当し、50 万円以下の罰金です。報告をしない場合や虚偽報告も同じ号に含まれます。
83 条の 2 第 2 号により 50 万円以下の罰金です。単なる報告漏れという不作為より、体裁を整えた書類を提出する積極的行為の方が悪質と評価されやすく、刑事に進みやすい類型です。
同法 5 条の免許の欠格事由に該当し、一定期間、宅地建物取引業の免許が受けられません。宅地建物取引士の登録についても同趣旨の欠格規定があり、金銭以外の不利益が長く残ります。
実施法人の窓口と並行して、監督権限を持つ国土交通大臣(地方整備局等)への情報提供が考えられます。17 条の 16 の報告徴収・立入検査が監督の根拠となります。
実施しているのは国土交通大臣から指定を受けた民間法人で、国は監督する立場です。だからこそ 16 条の 11 以下で帳簿・報告・検査・廃止許可の義務が課され、破れば本条で役員個人が罰金を負う設計になっています。業界裏話ヒント:実施主体が民間だと分かると、苦情や疑義の宛先が二本立てになります。法人への申入れが止まったときは、監督権限を持つ側に事実を届けるという経路が残っている
実務では業務改善命令や指定・登録の取消しといった行政処分が先行し、いきなり起訴される例は多くありません。ただし本条 2 号の虚偽報告・検査忌避は、悪質性が明白なため刑事に跳ねやすい類型です。業界裏話ヒント:検査の場で「後で整えて出します」と言い、作り直した帳簿を提出する行為が最も危険。単なる記載漏れという不作為が、虚偽記載という積極的な犯罪行為に変質する瞬間がそこにある
本条は「その違反行為をした役員等」を名指しで処罰する規定で、罰金はその個人に科されます。法人が事実上補填しても、罰金等は法人税法上、損金に算入できず、役員給与として課税問題が生じます。業界裏話ヒント:金銭より重いのは資格面の跳ね返りです。この法律の違反による罰金刑は宅地建物取引業の免許の欠格事由(5 条)に当たり、宅地建物取引士の登録欠格にも同趣旨の規定がある。払って終わりではない
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規定の性質 | 83 条の 2:罰則(行政刑罰) | — |
| 名宛人 | 違反行為をした役員等の個人 | — |
| 発動の効果 | 50 万円以下の罰金、前科、5 条の免許欠格事由へ連動 | — |
| 争い方 | 刑事手続(捜査・起訴・公判)で争う | — |
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