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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 7 分7 分7 分

道路法 第70条(道路の新設又は改築に伴う損失の補償)

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  1. 土地収用法第九十三条第一項の規定による場合の外、道路を新設し、又は改築したことに因り、当該道路に面する土地について、通路、みぞ、かき、さくその他の工作物を新築し、増築し、修繕し、若しくは移転し、又は切土若しくは盛土をするやむを得ない必要があると認められる場合においては、道路管理者は、これらの工事をすることを必要とする者(以下「損失を受けた者」という。)の請求により、これに要する費用の全部又は一部を補償しなければならない。この場合において、道路管理者又は損失を受けた者は、補償金の全部又は一部に代えて、道路管理者が当該工事を行うことを要求することができる。
  2. 2.前項の規定による損失の補償は、道路に関する工事の完了の日から一年を経過した後においては、請求することができない。
  3. 3.第一項の規定による損失の補償については、道路管理者と損失を受けた者とが協議しなければならない。
  4. 4.前項の規定による協議が成立しない場合においては、道路管理者又は損失を受けた者は、政令で定めるところにより、収用委員会に土地収用法第九十四条の規定による裁決を申請することができる。

この条文の基本情報

道路の新設又は改築に伴う損失の補償とは何ですか?

定義道路の新設又は改築に伴う損失の補償とは、道路法第70条に定められた規定で、「土地収用法第九十三条第一項の規定による場合の外、道路を新設し、又は改築したことに因り、当該道路に面する土地について、通路、みぞ、かき、さくその他の工作物を新築し…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 道路法第70条(道路の新設又は改築に伴う損失の補償)は、日本の道路法に含まれる条文です。
  2. 道路法第70条の条文原文は「土地収用法第九十三条第一項の規定による場合の外、道路を新設し、又は改築したことに因り、当該道路に面する土地について、通路、みぞ、かき、さくその他の工作物を新築し…」で始まります。
  3. 道路法第70条は第四章 道路に関する費用、収入及び公用負担に置かれています。
  4. 道路法の公布日は昭和27年6月10日です。
  5. 道路法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 道路法第70条の前の条は道路法第69条です。
  7. 道路法第70条の次の条は道路法第71条です。
  8. 道路法第70条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式道路法(昭和二十七年法律第百八十号)第70条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC1000000180
  • 本サイト収録道路法(昭和二十七年法律第百八十号)第70条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC1000000180/70
裁判例 1件に引用されています

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わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点道路法70条は、道路の新設・改築で沿道の土地に通路やみぞ、かき等の工事が必要になった者に、道路管理者が費用を補償する規定。請求は工事完了から1年以内。

Q · 道路工事で家の前に段差ができた。土地は買収されていないけど、工事費を役所に請求できる?

できる。ただし工事完了から1年以内に請求が必要

道路法70条1項により、道路の新設・改築が原因で、沿道の土地に通路・みぞ・かき・さく等の工事や切土・盛土がやむを得ず必要になった者は、土地を収用されていなくても、道路管理者に工事費の全部または一部の補償を請求できます。補償金の代わりに道路管理者自身による工事を求めることも可能です。ただし請求は工事完了の日から1年以内に限られ(2項)、協議が成立しなければ収用委員会に裁決を申請します(4項)。

解説

道路工事が終わってから一年たつと、補償を求める権利は消える。この期限を、工事が始まる前から知っている沿道住民はほとんどいない。道路法70条は、道路の新設や改築によって自宅や店の前の地形が変わり、通路・みぞ・かき・さくといった工作物の新築、修繕、移転、あるいは切土・盛土をどうしても行わなければならなくなった人に、その費用の全部または一部を道路管理者(国、都道府県、市町村など、その道路を管理する役所)へ請求する権利を与えている。実務では「みぞかき補償」と呼ばれる。ポイントは、あなたの土地が一坪も収用されていなくても請求できることだ。道路が一メートル嵩上げされて車庫から車が出せなくなった、側溝の位置が変わって雨水が敷地に流れ込むようになった、といった場面が典型である。請求は役所から案内されるとは限らない。本条は「請求により」補償すると定めており、黙っていれば何も起きない。期限は工事完了の日から一年(2項)で、「気付いた日から」ではない。金額でまとまらなければ、収用委員会(土地の収用や補償をめぐる争いを裁く都道府県の第三者機関)に裁決を申請できる。補償金の代わりに、役所自身に工事をさせるよう求める選択肢もある。

法的な位置づけ

道路法70条は、道路の新設または改築に起因して、当該道路に面する土地に通路・みぞ・かき・さくその他の工作物の新築・増築・修繕・移転または切土・盛土を行うやむを得ない必要が生じた場合に、道路管理者が損失を受けた者の請求により工事費用の全部または一部を補償する義務を定めた規定であり、実務上「みぞかき補償」と呼ばれる。

手順

  1. 1.工事完了日を道路管理者に確認する 自宅前の工区について、道路に関する工事の完了日を道路管理者に問い合わせ、回答を書面またはメールで残す。全体の開通日と工区ごとの完了日が異なる場合があるため、必ず自宅前の工区で確認する
  2. 2.工事前後の状況を記録する 段差・排水・出入りの支障など、道路の形状変化によって生じた不具合を写真と動画で記録し、工事前の状況がわかる写真があれば合わせて整理する
  3. 3.必要な工事の見積りをとる スロープ・擁壁・側溝・門扉移設など、必要な工作物の工事内容と費用を施工業者から見積もってもらい、道路の変化との因果関係がわかるように整理する
  4. 4.書面で補償請求を提出する 道路法70条1項に基づく補償請求書を道路管理者に提出する。補償金か道路管理者による代行工事かの希望を明記し、提出日の控えを残す
  5. 5.協議不成立なら収用委員会へ裁決申請 道路管理者との協議(3項)がまとまらない場合、都道府県の収用委員会に土地収用法94条の裁決を申請する(4項)。裁決の補償額に不服があれば、裁決書正本の送達から6か月以内に同法133条の訴えを検討する

よくある質問 AI による整理

Q1みぞかき補償とは何ですか?

道路の新設・改築が原因で沿道の土地に通路・側溝・塀などの工事が必要になったとき、その費用を道路管理者が補償する制度です。根拠は道路法70条です。

Q2みぞかき補償の請求期限はいつまで?

道路に関する工事の完了の日から1年です(道路法70条2項)。損害に気付いた日ではないため、工事完了日を道路管理者に確認することが先決です。

Q3みぞかき補償の請求先はどこ?

その道路の道路管理者です。国道なら国(地方整備局)または都道府県、県道は都道府県、市町村道は市町村の道路担当課が窓口になります。

Q4道路工事で雨水が敷地に流れ込むようになったら補償される?

道路の新設・改築が原因で側溝の新設や盛土がやむを得ず必要になったと認められれば、道路法70条により工事費の全部または一部が補償の対象になりえます。

Q5みぞかき補償は全額もらえる?

条文は「全部又は一部」と定めており、全額とは限りません。工作物の老朽度や改良分の有無などを踏まえ、協議で補償範囲が決まります。

Q6みぞかき補償の協議がまとまらないとどうなる?

道路管理者または請求者は、収用委員会に土地収用法94条の裁決を申請できます(道路法70条4項)。裁決額に不服なら同法133条の訴えに進みます。

Q7道路の高架化で設備移転が必要になったら補償される?

最高裁は、道路工事の結果として消防法等の規制基準に抵触し設備を移転した損失は道路法70条の補償対象外と判断しています(最判昭和58年2月18日)。

Q8補償金ではなく役所に工事してもらうことはできる?

できます。道路法70条1項後段により、損失を受けた者は補償金の全部または一部に代えて、道路管理者が工事を行うことを要求できます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1うちは土地を一坪も買収されてないけど、それでも補償って請求できるの?

できる。道路法70条1項は土地収用法93条の残地補償とは別枠で、道路工事のせいで通路や塀、側溝などの工事が必要になった沿道の人のための規定である。実務のポイント:役所は買収対象者には補償の説明をするが、買収のない沿道住民に70条を積極的に案内することは多くない。請求主義なので、言わなければ始まらない

Q2道路工事が終わって一年以上たってから段差に気付いたんだけど、もう無理?

道路法70条2項により、工事完了の日から一年を過ぎると請求できないのが原則である。ただ「工事の完了の日」がいつかは工区ごとに違うことがあり、道路管理者に確認する価値はある。実務のポイント:大規模工事は工区を分けて順に完了させることが多く、自宅前の工区の完了日が全体の開通日より後になっている場合がある。開通式の日付だけで諦めないこと

Q3役所の提示額が安すぎる。裁判するしかないの?

いきなり裁判ではなく、協議が成立しなければ収用委員会に裁決を申請できる(道路法70条4項、土地収用法94条)。裁決の補償額にも不服なら、土地収用法133条の訴えに進む。実務のポイント:収用委員会への申請は、道路管理者側にとっても審理対応の負担が重い。申請の準備に入ったことを伝えるだけで、協議の場で再見積りが出てくることは珍しくない

Q4借りている店舗の前で工事があった。大家じゃなくても請求できる?

70条1項は請求者を「工事をすることを必要とする者」と定めており、文言上は土地所有者に限っていない。借地人や借家人が工作物を設置している場合に請求者となりうるかは、実務上、解釈が分かれている。実務のポイント:誰が工作物を設置し、誰が費用を負担するのかを大家と先に整理しておくこと。二重請求と疑われると協議が止まる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「土地を買収された人しか補償はもらえない」と思われがちだが、逆である。本条1項は、土地収用法93条の残地補償の場合「の外」と明記しており、土地を一切取られていない隣接地の人のための規定である
  • 期限が一年なのは知っていても、起算点の重さを知る人は少ない。起算点は「損害に気付いた日」でも「役所から説明を受けた日」でもなく、「道路に関する工事の完了の日」である。工事完了から時間がたってから不具合が表に出るタイプの被害ほど、気付いたときには期限が残っていない
  • 「工事中に客足が落ちた分も補償してもらえるはず」という問いの立て方自体がずれている。70条が対象とするのは、道路の形が変わったことで必要になった工作物の工事費であり、工事期間中の売上減のような営業損失は原則として本条の対象外である。別の根拠や受忍限度の議論になり、ハードルはずっと高い
比較の観点この条文ほかの条文
対象となる人道路法70条:土地を収用されていない沿道の土地の関係者土地収用法93条:土地の一部を収用された者の残地
補償の対象道路の新設・改築により必要となった通路・みぞ・かき・さく等の工事、切土・盛土の費用残地に通路・みぞ・かき・さく等の工事が必要になった場合の工事費
手続の入口損失を受けた者の請求が必要(請求主義)、工事完了から1年以内収用手続の中で起業者との協議・収用委員会の裁決により補償

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
土地徴収条例・司法院釈字第440号

台湾では隣接地の工事費補償を定める道路法上の明文は乏しく、公用負担による特別の犠牲は補償すべきとする大法官解釈が判断枠組みとなる

韓国
공익사업을 위한 토지 등의 취득 및 보상에 관한 법률 제79조

韓国は事業地区外の土地に通路・溝・塀等の工事が必要になった場合の工事費補償を一般法で定めており、日本の本条と構造が近い

ドイツ
FStrG § 8a

ドイツは沿道者(Anlieger)のアクセス利益を保護し、道路工事による長期のアクセス遮断などに補償を認める

アメリカ
Fifth Amendment Takings Clause

米国では物理的収用を伴わない損失は州法上の逆収用訴訟で争われ、補償の可否は州ごとに異なる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • バイパス工事で前面道路が80センチ高くなり、自宅ガレージの出入口が急な坂になった。車の底を擦るのでスロープと擁壁を作り直したい。見積りは150万円。自腹で払う前に、道路管理者へ70条の補償請求ができる典型的な場面である
  • もし工事が終わって11か月目に、雨のたびに道路の水が店の敷地へ流れ込むようになったと気付いたら? 残りはひと月しかない。工事完了日を役所に確認し、今週中に書面で請求を出さなければ、側溝を新設する費用は全額自己負担になる
  • あなたは市の道路課の担当者で、沿道の工場から「門扉とフェンスを移設したいので費用を出せ」と言われた。本当に「やむを得ない必要」があるのか、全額か一部か、補償金で払うか市が工事を代行するか。協議(3項)の進め方を誤れば、収用委員会で争われる
  • 道路拡幅で、親の実家の前の歩道が切り下げられ、玄関に段差ができた。土地は一切買収されていないので「うちは対象外」と親は思い込んでいる。相談を受けたあなたが「収用されていなくても請求できる」と伝えられるかどうかで、階段の改修費を誰が払うかが変わる
  • 地下道ができた結果、ガソリンスタンドの地下タンクが消防法の基準に抵触し、移設を迫られた。工事費は数千万円。だが最高裁はこの種の損失を70条の補償対象外と判断している。道路の形の変化ではなく、規制が新たにかかったことによる損失だからだ

取るべき行動

被害を受けた側:1. 道路管理者に工事完了日を問い合わせ、回答を書面かメールで残す2. 工事前後の写真、段差や排水の状況、出入りの支障を記録する3. 業者の見積書をとり、必要な工事の内容と費用を整理する4. 70条1項に基づく補償請求を書面で提出し、補償金か代行工事かの希望を明記する5. 協議が不成立なら収用委員会に裁決を申請(4項)。裁決の補償額に不服なら土地収用法133条の訴えを検討する

訴えられた側:1. 道路管理者側は、請求が工事完了から一年以内か(2項)をまず確認する2. 工作物の工事が道路の形状変化によって生じた「やむを得ない必要」によるものか、規制の適用など別原因によるものかを切り分ける3. 公共用地の取得に伴う損失補償基準要綱などの算定基準に沿って補償範囲を示し、全部か一部かの根拠を説明する4. 補償金と代行工事のどちらが合理的かを比較し、協議記録を残して収用委員会での審理に備える

時効(請求できる期限):道路に関する工事の完了の日から1年を経過すると請求できない(道路法70条2項)。損害に気付いた日は起算点にならない。収用委員会の裁決のうち損失補償に関する訴えは、裁決書の正本の送達を受けた日から6か月以内(土地収用法133条2項)

学説

通説:本条は憲法29条3項の趣旨を道路事業について具体化し、道路の形状変化により沿道土地に生じた特別の犠牲を工事費の限度で補償するもの。規制の適用による損失や営業損失は原則として含まれないと解される

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和27年(1952年) 新設:現行道路法の制定とともに、道路の新設・改築に伴う沿道土地の工事費補償と、その請求期限・協議・収用委員会への裁決申請の仕組みが定められた

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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