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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月2日読了 7 分7 分7 分

自衛隊法 第93条(海上における警備行動時の権限)

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  1. 警察官職務執行法第七条の規定は、第八十二条の規定により行動を命ぜられた自衛隊の自衛官の職務の執行について準用する。
  2. 2.海上保安庁法第十六条、第十七条第一項及び第十八条の規定は、第八十二条の規定により行動を命ぜられた海上自衛隊の三等海曹以上の自衛官の職務の執行について準用する。
  3. 3.海上保安庁法第二十条第二項の規定は、第八十二条の規定により行動を命ぜられた海上自衛隊の自衛官の職務の執行について準用する。この場合において、同法第二十条第二項中「前項」とあるのは「第一項」と、「第十七条第一項」とあるのは「前項において準用する海上保安庁法第十七条第一項」と、「海上保安官又は海上保安官補の職務」とあるのは「第八十二条の規定により行動を命ぜられた自衛隊の自衛官の職務」と、「海上保安庁長官」とあるのは「防衛大臣」と読み替えるものとする。
  4. 4.第八十九条第二項の規定は、第一項において準用する警察官職務執行法第七条の規定により自衛官が武器を使用する場合及び前項において準用する海上保安庁法第二十条第二項の規定により海上自衛隊の自衛官が武器を使用する場合について準用する。

この条文の基本情報

海上における警備行動時の権限とは何ですか?

定義海上における警備行動時の権限とは、自衛隊法第93条に定められた規定で、「警察官職務執行法第七条の規定は、第八十二条の規定により行動を命ぜられた自衛隊の自衛官の職務の執行について準用する。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 自衛隊法第93条(海上における警備行動時の権限)は、日本の自衛隊法に含まれる条文です。
  2. 自衛隊法第93条の条文原文は「警察官職務執行法第七条の規定は、第八十二条の規定により行動を命ぜられた自衛隊の自衛官の職務の執行について準用する。」で始まります。
  3. 自衛隊法第93条は第七章 自衛隊の権限に置かれています。
  4. 自衛隊法の公布日は昭和29年6月9日です。
  5. 自衛隊法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 自衛隊法第93条の前の条は自衛隊法第92条の5です。
  7. 自衛隊法第93条の次の条は自衛隊法第93条の2です。
  8. 自衛隊法第93条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第93条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000165
  • 本サイト収録自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第93条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/329AC0000000165/93

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点自衛隊法93条は、海上警備行動中の自衛官に警察官職務執行法7条と海上保安庁法の権限を準用する規定。不審船への危害射撃には防衛大臣の承認が必要。

Q · 海上警備行動中の護衛艦は、逃げる不審船を撃てるの?

要件を満たし防衛大臣が承認すれば、停船目的の射撃は可能

自衛隊法93条3項は海上保安庁法20条2項を準用しています。外国船舶が領海内で無害通航でない航行をしていて、重大凶悪犯罪の準備が疑われ、停船命令を繰り返し無視して抵抗・逃亡する場合で、他に手段がないと信じるに足りる相当な理由があれば、防衛大臣の承認のもとで人に危害が及ぶ射撃ができます。目的は船を止めることで、撃沈を認める規定ではありません。武器使用は原則として現場の上官の命令によります(4項)。

解説

護衛艦は不審船を見つけても、自由に撃てるわけではない。海上警備行動(自衛隊法82条、防衛大臣が内閣総理大臣の承認を得て命じる出動)が発令されても、自衛官が手にするのは「軍隊の武力」ではない。警察官と海上保安官の権限を借りているだけである。本条は四つの権限を貸し出している。第一に、警察官職務執行法7条の武器使用基準。人に危害を加えてよいのは、正当防衛・緊急避難の場面や、一定の重大犯罪の犯人が抵抗・逃亡する場面などに限られる。第二に、海上保安庁法の協力要求・立入検査・停船などの強制措置(使えるのは三等海曹以上に限る)。第三に、停船命令を無視して逃げる外国の不審船に対し、防衛大臣が認めれば人に危害が及ぶ射撃を許す特別規定。第四に、現場に上官がいれば原則としてその命令で撃つという統制。「海上警備行動発令」の速報が流れたとき、起きているのは戦争ではなく、武装した警察活動である。この区別を知っていれば、ニュースの読み方が変わる

法的な位置づけ

自衛隊法第93条は、海上警備行動(同法82条)における自衛官の権限を定める規定である。警察官職務執行法7条の武器使用基準、海上保安庁法16条・17条1項・18条の協力要求・立入検査・強制措置、同法20条2項の危害射撃要件を準用する。権限の性質は警察権であり、防衛出動時の武力行使(88条)とは区別される。

よくある質問 AI による整理

Q1自衛隊法93条とは?

海上警備行動を命ぜられた自衛官が使える権限を定める条文です。警察官職務執行法7条と海上保安庁法16条・17条1項・18条・20条2項を準用します。

Q2海上警備行動は誰が命令する?

防衛大臣が内閣総理大臣の承認を得て命じます(自衛隊法82条)。海上保安庁だけでは対処が難しい特別の必要がある場合に限られます。

Q3警察官職務執行法7条とは?

警察官の武器使用の基準を定める条文です。人に危害を加えてよいのは、正当防衛・緊急避難や一定の重大犯罪の犯人が抵抗・逃亡する場合などに限られます。

Q4自衛官が武器を使うとき上官の命令は必要?

必要です。刑法36条の正当防衛・37条の緊急避難に当たる場合を除き、現場に上官がいればその命令によります(93条4項が89条2項を準用)。

Q5海上警備行動中の自衛艦は立入検査できる?

できます。93条2項が海上保安庁法17条1項を準用し、書類の提出命令や立入検査が可能です。ただし行使できるのは三等海曹以上の自衛官に限られます。

Q6海上保安庁法20条2項とは?

停船命令に従わず抵抗・逃亡する外国船舶に対する危害射撃の要件を定める条文です。93条3項で自衛官に準用され、承認者は防衛大臣に読み替えられます。

Q7海上警備行動の損害賠償はいつまで請求できる?

国家賠償法4条で民法が適用され、損害と加害者を知った時から3年(生命・身体の侵害は5年)、行為の時から20年で請求できなくなります。

Q8海上保安官と自衛官の権限は同じ?

海上警備行動中の自衛官の権限は海上保安庁法の準用であり、海上保安官より強い法的権限を持つわけではありません。差があるのは装備と火力です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1海上警備行動って、要するに自衛隊が戦ってるってことですか?

違う。82条の海上警備行動は警察活動であり、武器使用は本条1項によって警察官職務執行法7条の基準に縛られる。国際法上の武力行使を許す防衛出動(76条、88条)とは法的に別物である。実務のポイント:これまでの発令は、1999年の能登半島沖、2004年の潜水艦の潜没航行、2009年のソマリア沖の3例が知られている。実際に射撃が行われたのは1999年の警告射撃・警告爆撃にとどまる

Q2不審船が逃げたら、護衛艦は沈めちゃっていいんですか?

「沈めてよい」という規定はない。本条3項が準用する海上保安庁法20条2項が許しているのは、外国船舶が領海内で無害通航でない航行をし、重大凶悪犯罪の準備が疑われ、停船命令を無視して抵抗・逃亡する場合に限った射撃である。防衛大臣が認めたときに、合理的に必要な限度で行える。実務のポイント:目的はあくまで停船させることであり、撃沈ではない

Q3権限を使えるのが三等海曹以上って、なんで階級で区切るんですか?

本条2項は、海上保安庁法16条・17条1項・18条の準用を三等海曹以上に限っている。立入検査や停船命令は、判断を誤れば人権侵害に直結する。そのため、一定の階級と経験を持つ者に絞る趣旨と解される。実務のポイント:一方、1項の武器使用と3項の危害射撃規定は、自衛官一般に準用されていて階級の限定がない。検査する権限と撃つ権限とで、線の引き方が違う

間違えやすい点 AI による整理

  • 「海上警備行動=自衛隊が戦闘態勢に入る」と思われがちだが、法的な性格は警察活動である。国際法上の武力行使を認める防衛出動(76条、88条)とは別物で、武器使用は警察官職務執行法7条の枠に縛られる
  • 警告射撃のニュースは知っていても、その先の危害射撃にどれだけの要件が重なっているかは知られていない。外国船舶であること、領海内での無害通航でない航行、重大凶悪犯罪の準備の疑い、停船命令の反復無視と抵抗・逃亡、防衛大臣の承認、他に手段がないと信じるに足りる相当な理由。一つでも欠ければ撃てない
  • 「自衛隊と海上保安庁、どちらが強いのか」という問い自体が的を外している。発令後の自衛官の権限は海上保安庁法を準用したもので、海上保安官より強い法的権限を持つわけではない。両者の差は船の大きさと火力であり、法的権限の差ではない
比較の観点この条文ほかの条文
適用場面自衛隊法93条:海上警備行動(82条)自衛隊法88条:防衛出動(76条)
自衛隊法90条:治安出動(78条・81条)
法的性格警察権(警職法・海保法の準用)自衛権に基づく武力の行使
警察権(警職法準用+特則)
武器使用の基準警職法7条+海保法20条2項(危害射撃は防衛大臣の承認が必要)国際法規・慣例に従い、事態に応じて合理的に必要と判断される限度
警職法7条に加え、警護対象への暴行や武装集団の暴行などに対する特則
現場統制89条2項準用:正当防衛・緊急避難を除き上官命令部隊行動として指揮命令系統に従う
89条2項:正当防衛・緊急避難を除き上官命令

他国ではどう定めているか 5 か国

台湾
海岸巡防法・海岸巡防機関器械使用条例

台湾では海上の法執行は海巡署(海洋委員会)が担い、国軍に警察権を準用して海上警備に投入する日本型の構造はない

韓国
해양경비법 제17조

韓国も海上の武器使用は海洋警察が担う。海軍は主に軍事作戦の枠組みで対応する

中国
中华人民共和国海警法(2021年)

中国海警局は武装警察部隊に属し、海警法で武器使用が明文化されている。警察権と軍事力の境界は日本より曖昧である

フランス
Code de la défense art. L1521-1 et s.

フランスでは海軍艦艇の指揮官が海上警察権(action de l'État en mer)を行使でき、強制措置と武力行使の手続が法定されている

アメリカ
14 U.S.C. § 522 / 18 U.S.C. § 1385

米国では沿岸警備隊が軍でありながら法執行権限を持つ一方、Posse Comitatus Act は陸軍・空軍の国内法執行への参加を制限している

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 1999年3月、能登半島沖。停船命令を無視して逃げる二隻の不審船に対し、護衛艦と哨戒機は警告射撃と警告爆撃しかできなかった。当時は、逃げる船に危害射撃をする明確な根拠がなかったからである。本条3項の危害射撃規定は、この夜の教訓を背景に整備されたと理解されている
  • あなたが働く日本の漁船が、海上警備行動中の護衛艦から停船と立入検査を求められたら、どうなるのか? 本条2項が準用する海上保安庁法17条1項により、書類の提示や質問に応じる場面が生じうる。ただし、この権限を行使できるのは三等海曹以上の自衛官に限られる
  • あなたは三等海曹として立入検査隊にいる。相手の乗組員が刃物を持って向かってきた。刑法36条の正当防衛・37条の緊急避難に当たるなら命令なしで武器を使える。そうでなければ、現場にいる上官の命令が要る(本条4項、89条2項)
  • 2004年、外国の原子力潜水艦が先島諸島周辺の領海を潜ったまま通過した。発令されたのは海上警備行動であり、防衛出動ではない
  • 逃げる不審船が領海の外縁まであと数海里に迫っている。本条3項が準用する危害射撃の要件には「領海内で無害通航でない航行を現に行っていること」が含まれる。防衛大臣の承認を得るまでの数十分が勝負になる。領海の外へ出た後の扱いは、国際法上の追跡権との関係で議論がある

取るべき行動

被害を受けた側:1. 停船や立入検査を受けた日本漁船などの乗組員は、指示に従いながら、自衛官の階級・時刻・位置・指示の内容を航海日誌に記録する2. 船体・漁具・漁獲に損害が出たら、写真と GPS の航跡ログを保存する3. 権限の行使が違法または過剰だったと考えるなら、国家賠償法1条に基づいて国に賠償を請求する(相手は自衛官個人ではなく国) 4. 所属する漁協を通じて、防衛省・水産庁に事実確認を求める

訴えられた側:停船を求められた船の側の場合。1. 停船命令には即座に従う。命令を繰り返し無視して逃げるほど、本条3項による危害射撃の要件が満たされる方向に進む2. 無線で船名・目的・航路をはっきり申告する3. 立入検査では書類を提示し、物理的に抵抗しない4. 外国人の船員は、旗国の領事機関への連絡を求める5. 検挙されたら刑事手続として弁護人を選任する

時効(請求できる期限):本条そのものに時効はない。権限の行使で損害を受けた場合の国家賠償請求には、国家賠償法4条を通じて民法724条・724条の2が適用される。損害と加害者を知った時から3年(生命・身体の侵害は5年)、行為の時から20年

学説

通説(警察権構成説):海上警備行動における自衛官の権限は警察権の行使であり、憲法9条が禁じる武力の行使には当たらない。そのため武器使用は警職法7条と海保法20条2項の枠を超えられないと解される。

立法論(領域警備法制定論):グレーゾーン事態では、借り物の警察権だけでは対処の実効性が不足するとして、自衛隊固有の領域警備権限を新たに法定すべきだとする議論。

改正沿革 AI による整理

  • 平成13年(2001年)改正(要検証) 1999年の能登半島沖不審船事件を受け、海上保安庁法20条2項(危害射撃)の準用と、89条2項(上官命令による統制)の準用が加えられたとされる。項番号・施行日・改正法の特定は人による検証が必要
  • 令和7年(2025年6月1日)施行の刑法改正に伴う整理(要検証) 準用元である警察官職務執行法7条の「懲役若しくは禁錮」が拘禁刑に置き換えられた可能性がある。本条自体の文言が変わったかどうかは要確認(最新の改正状況をご確認ください)

改正の年表

  1. 1.昭和29年(1954年) 新設:自衛隊法の制定とともに、海上における警備行動時の権限として、警察官職務執行法と海上保安庁法の規定を準用する条文が置かれた。
  2. 2.平成13年(2001年) 改正:1999年の能登半島沖不審船事件を受けた海上保安庁法20条2項の新設に合わせ、その準用と上官命令による統制の準用が加えられたとされる(項番号と施行日は要検証)。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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