自衛隊法 第98条(学資金の貸与)
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- 防衛大臣は、学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)に規定する大学(短期大学及び大学院を含む。)、高等専門学校若しくは専修学校又はこれらの学校に相当する外国の学校に在学する学生又は生徒で、政令で定める学術を現に専攻し、又は専攻しようとする者であつて、学士、修士若しくは博士の学位(同法第百四条に規定する学位をいう。)又はこれらに相当するものとして政令で定めるものを取得し、修学後その専攻した学術を応用して自衛隊に勤務しようとする者に対し、選考により学資金を貸与することができる。
- 2.前項の貸与金の額は、政令で定める。
- 3.第一項の貸与金には、利息を附さない。
- 4.防衛大臣は、学資金の貸与を受けた者が次の各号の一に該当する場合には、政令で定めるところにより、その貸与金の全部又は一部の返還を免除することができる。
- 一修学後政令で定める年数以上継続して隊員であつたとき。
- 二修学後隊員であつた者が公務に因る災害のため心身に故障を生じ、第四十二条第二号の規定に該当して免職されたとき、又は同条第四号の規定に該当して免職されたとき。
- 三死亡又は心身障害により貸与金の返還ができなくなつたとき。
- 5.前四項に定めるもののほか、学資金の貸与及び返還に関し必要な事項は、政令で定める。
この条文の基本情報
学資金の貸与とは何ですか?
定義学資金の貸与とは、自衛隊法第98条に定められた規定で、「防衛大臣は、学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)に規定する大学(短期大学及び大学院を含む。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 自衛隊法第98条(学資金の貸与)は、日本の自衛隊法に含まれる条文です。
- 自衛隊法第98条の条文原文は「防衛大臣は、学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)に規定する大学(短期大学及び大学院を含む。」で始まります。
- 自衛隊法第98条は第八章 雑則に置かれています。
- 自衛隊法の公布日は昭和29年6月9日です。
- 自衛隊法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 自衛隊法第98条の前の条は自衛隊法第97条です。
- 自衛隊法第98条の次の条は自衛隊法第99条です。
- 自衛隊法第98条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第98条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000165 - 本サイト収録
自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第98条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/329AC0000000165/98
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点自衛隊法98条は、政令で定める学術を専攻し修学後に自衛隊で勤務しようとする学生に、防衛大臣が選考で無利息の学資金を貸与できると定める。一定年数の継続勤務等で返還免除が可能。
Q · 自衛隊の貸費学生でもらったお金は、返さなくていいの?
無利息で借りられるが、免除は条件付きで自動ではない
自衛隊法98条の学資金は「給付」ではなく「貸与」です。第3項により利息は付きませんが、返還免除は第4項に基づき防衛大臣が「免除することができる」とされる裁量的な措置です。免除事由は、修学後に政令で定める年数以上継続して隊員であったとき、公務災害による心身故障で42条2号により免職されたとき又は42条4号(定員の改廃等)により免職されたとき、死亡・心身障害で返還できなくなったときに限られます。途中退職や入隊辞退では返還義務が残ります。
解説
理工系の学生にとって、国が「無利息でお金を貸す。卒業後に自衛隊で働けば返さなくてよい」と約束してくれる制度がある。それが自衛隊法98条の学資金貸与、いわゆる「貸費学生」制度だ。第3項は、この貸与金に利息を付けないと定めている。奨学金の返済に苦しむ同世代とは出発点がまるで違う。ただし、甘い話だけではない。返還免除は第4項で「免除することができる」と書かれており、自動的に免除されるわけではない。政令で定める年数以上、隊員として続けて勤務した場合などに限って、防衛大臣が免除を判断する。途中で辞めれば、それまでに受け取った額を返す義務が現実のものになる。一方で、公務中の災害で心身に故障が生じて免職された場合や、定員の改廃で職を失った場合は免除の対象になる。本人の責任ではない離職は救われる設計だ。申し込む前に「何年続けて勤務すれば免除されるのか」「辞めたら毎月いくら返すのか」を数字で確認しておく人だけが、この制度を学費の支えとして使いこなせる
法的な位置づけ
自衛隊法98条は学資金貸与を定める規定であり、防衛大臣が、政令で定める学術を専攻し学位取得後にその学術を応用して自衛隊に勤務しようとする学生又は生徒に対し、選考により無利息の学資金を貸与できる旨、及び継続勤務・公務災害等による免職・死亡等の場合に返還の全部又は一部を免除できる旨を規定する。
手順
- 1.対象専攻と応募資格を確認する 自分の専攻が政令で定める学術に当たるか、在学する学校が対象校か、修学後に自衛隊で勤務する意思があるかを、防衛省の募集案内で確認する
- 2.申込前に貸与と免除の条件を書面で確認する 貸与額、免除に必要な継続勤務年数、途中退職時の返還方法(一括か分割か)を担当窓口に照会し、書面で控えを残す。署名前が条件を確認できる最大の機会
- 3.選考を受けて貸与を開始する 選考に合格すると学資金の貸与が始まる。受領額と期間を毎月記録し、将来返還する可能性のある総額を常に把握しておく
- 4.退職や離職の前に返還額を照会する 転職や退職を考えた時点で、辞表を出す前に返還額・返還方法・免除要件までの残り年数を窓口に照会する。公務災害による免職などの場合は、免除事由の該当性を示す記録を揃えて免除を申し出る
よくある質問 AI による整理
Q1自衛隊の貸費学生とは?
自衛隊法98条に基づき、修学後に自衛隊で勤務しようとする理工系などの学生に、防衛大臣が選考で無利息の学資金を貸与する制度です。
Q2貸費学生の対象になる学校は?
大学(短期大学・大学院を含む)、高等専門学校、専修学校、またはこれらに相当する外国の学校に在学する学生・生徒が対象です(98条1項)。
Q3貸費学生 文系でも応募できる?
条文上の対象は「政令で定める学術」を専攻する者に限られます。対象分野は政令と募集案内で決まるため、専攻が該当するか事前確認が必要です。
Q4貸費学生 途中で辞めたら違法?
退職自体は違法ではありません。本条は退職を禁じておらず、免除要件を満たさないため貸与金の返還義務が残るという経済的な帰結にとどまります。
Q5貸費学生の返還免除は誰が決める?
防衛大臣です。98条4項は「免除することができる」と定め、政令で定めるところにより全部又は一部の免除を判断します。
Q6貸費学生 一部だけ免除されることはある?
あります。98条4項は「全部又は一部の返還を免除」と定めており、勤務期間などに応じて一部免除となる場合があります。詳細は政令によります。
Q7貸費学生が死亡した場合の返還は?
死亡又は心身障害により貸与金の返還ができなくなったときは、98条4項3号により返還の全部又は一部の免除対象となります。
Q8貸費学生の細かいルールはどこに書いてある?
貸与額、免除年数、返還方法などは98条2項・4項・5項により政令(自衛隊法施行令)に委任されています。最新の政令と募集案内を確認してください。
この条文についての質問 AI による整理
Q1貸費学生って毎月いくらもらえるんですか?利息は本当にゼロ?
金額は本条2項により政令で定められ、募集案内では月額5万4千円とされている(最新の改正状況をご確認ください)。利息を付けないことは3項で法律に明記されている。実務のポイント:無利息であることは法律で固定されているが、金額は政令で変えられる。制度を比べるときは、どちらが法律レベルの約束かを見分けておくと将来の見通しを誤らない
Q2入隊して何年働けば返さなくていいんですか?
免除に必要な年数は4項1号により政令で定められる。募集案内では、おおむね貸与期間の1.5倍の期間、隊員として続けて勤務することが目安とされている(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:条文は「継続して」勤務することを求めている。途中で一度退職すると通算できない可能性があるので、転職や休職の前に継続性の扱いを確認する
Q3訓練中のケガで辞めることになったら、借りたお金はどうなりますか?
公務による災害で心身に故障を生じ、42条2号に該当して免職された場合は、4項2号により全部または一部の返還が免除されうる。実務のポイント:同じケガでも、公務災害と認定されるかどうかで結論が変わる。私的なケガ扱いにされると免除事由から外れるので、事故直後の報告書と公務災害認定の記録が後で決定的な証拠になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「給付型の奨学金のようなもの」と受け止められがちだが、法律上はあくまで「貸与」である。免除は勤務年数などの条件を満たし、防衛大臣が判断して初めて成立する。条件を満たすまでは、国に対する返還義務を抱えた状態が続いている
- 「辞めたら返せばいいだけ」と軽く考える人は、その額の大きさを見誤っている。数年分の月額を積み上げると数百万円規模になりうる。無利息でも元本はそのまま残るので、転職先の初任給からの返済計画を組まずに辞めると、生活設計が一気に崩れる
- 「免除は本人の頑張り次第」という問いの立て方そのものがずれている。条文は、公務災害による免職、定員の改廃による免職、死亡・心身障害による返還不能といった、本人の意思と無関係な離職をあらかじめ免除事由に並べている。見るべきは「どこまで頑張れるか」ではなく「どの離職が免除事由に当たるか」である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 自衛隊法98条:学資金の貸与と返還免除 | 自衛隊法42条:隊員の免職事由 自衛隊法40条:隊員の退職 |
| 本条との関係 | 免除事由として42条2号・4号の免職を引用 | 2号(心身故障)・4号(定員の改廃等)に該当する免職は免除事由になりうる 自己都合の退職は原則として免除事由に当たらない |
| 貸与を受けた者への経済的帰結 | 要件を満たせば防衛大臣が全部又は一部を免除できる | 公務災害による2号免職・4号免職なら免除の対象 継続勤務年数に届かない退職なら返還義務が残る |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾でも軍が学費を負担し、卒業後の服役を義務付け、途中離脱時には賠償を求める仕組みがある。日本の本条は貸与と免除の構成をとる点が異なる
ドイツでは連邦軍の任期制軍人が大学教育を受けた後に早期離職した場合、教育費用の返還を求められうる。事後の費用返還という発想は本条と共通する
米国の ROTC 奨学金は、任官と一定期間の服務を条件に学費を支援し、義務を果たさない場合は返還や代替服務が求められうる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 大学院に進みたいが、家の仕送りはもう当てにできない。研究室の先輩が「防衛省の貸費学生なら利息ゼロで毎月もらえる」と言っていた。選考は学科と面接。専攻が政令で定める学術(理学・工学系が中心)に当たるかどうかが入口の関門になる
- 入隊して3年、民間メーカーから好条件のオファーが届いた。転職すれば貸与金の全部または一部を返す可能性が高い。いくら返すことになるのか、分割は認められるのか。オファーの回答期限まであと10日しかない
- もし在学中に心変わりして、自衛隊に入らず民間に就職したらどうなる? 修学後に勤務する意思があることが貸与の前提なので、返還の対象になる。「もらった奨学金」ではなく「条件付きで借りたお金」だったと、そこで初めて気付く
- 演習中の事故で後遺障害が残り、職務を続けられなくなって42条2号で免職された。本人は「借金まで背負うのか」と途方に暮れているが、公務災害による免職は返還免除の対象として条文に明記されている
- 友人から「貸費学生に受かった、これで学費は安心」とLINEが来た。あなたが伝えるべきことは一つ。免除は「できる」規定であり、条件を満たすまでは借金として帳簿に残り続けるという事実だ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 公務中の事故や病気で免職になった場合、免職の根拠が42条2号か4号か、公務災害と認定されているかを書面で確認する2. 該当すれば第4項2号の免除事由に当たるので、返還免除の申請手続を担当部署に照会する3. 公務災害の認定記録や診断書を保管する4. 返還請求が届いても、免除事由の該当性を主張する前に支払わない
訴えられた側:1. 途中退職や入隊辞退で返還を求められたら、まず貸与総額、免除要件、返還方法(一括か分割か)を書面で確認する2. 勤務年数が要件に近ければ、退職時期の調整で一部免除の余地がないか検討する3. 死亡や心身障害で返還できなくなった場合は第4項3号の免除事由を主張する4. 支払えない事情があるなら、滞納する前に返還方法の相談を申し出る
時効(請求できる期限):本条に特定の時効はない。一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が問題となるが、国の債権として会計法30条が適用されるかは解釈が分かれうる。免除に必要な勤務年数は政令で定める(最新の改正状況をご確認ください)
- 自衛隊法 第42条免職事由、返還免除の要件を画定
- 自衛隊法 第40条隊員の退職手続、免除不成立の契機
- 学校教育法 第104条貸与要件となる学位の定義
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