出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律 第9条
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- 法人(法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めのあるものを含む。以下この項及び次項において同じ。)の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が法人又は人の業務又は財産に関して次の各号に掲げる規定の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その法人に対して当該各号に定める罰金刑を、その人に対して各本条の罰金刑を科する。
- 一第五条第一項若しくは第二項、第五条の二第一項、第五条の三又は前条第一項1三千万円以下の罰金刑2
- 二第五条第三項又は前条第二項1一億円以下の罰金刑2
- 三前条第三項(第三条に係る部分を除く。)1同項の罰金刑2
- 2.前項の規定により第五条第一項から第三項まで、第五条の二第一項、第五条の三又は前条第一項若しくは第二項の違反行為につき法人又は人に罰金刑を科する場合における時効の期間は、これらの規定の罪についての時効の期間による。
- 3.第一項の規定により法人でない社団又は財団を処罰する場合においては、その代表者又は管理人がその訴訟行為につきその社団又は財団を代表するほか、法人を被告人とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律第9条は、日本の出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律に含まれる条文です。
- 出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律第9条の条文原文は「法人(法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めのあるものを含む。」で始まります。
- 出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律の公布日は昭和29年6月23日です。
- 出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律第9条の前の条は出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律第8条です。
- 出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律第9条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律(昭和二十九年法律第百九十五号)第9条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000195 - 本サイト収録
出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律(昭和二十九年法律第百九十五号)第9条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/329AC0000000195/9
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点出資法9条は両罰規定で、従業者等が業務に関し高金利等の違反をすると、行為者に加え法人にも罰金を科す。法人の上限は3000万円、業として年109.5%超なら1億円。
Q · 社員が勝手に高金利で貸していたら、会社も罰金になるの?
原則なる。選任・監督に過失がないと示さない限り免れない
出資法9条1項により、代表者や従業者が会社の業務に関して高金利(5条1項・2項)や脱法行為(8条1項)の違反をすると、行為者本人のほか会社にも3000万円以下の罰金が科されます。業として年109.5%を超える場合(5条3項)は1億円以下です。判例は事業主の過失を推定する立場をとるため、会社が責任を免れるには、選任・監督に落ち度がなかったことを会社の側で示す必要があります。
解説
ヤミ金の営業担当者が逮捕されても、話はそこで終わらない。本条は「両罰規定」(違反した本人だけでなく、その人を使って利益を得ていた会社や雇い主も罰する仕組み)である。従業員が会社の業務として年20%を超える利息を受け取れば、本人には5年以下の拘禁刑や1000万円以下の罰金が科される。会社にはそれとは別に3000万円以下の罰金が科される。業として年109.5%を超えていれば、会社の罰金の上限は1億円まで上がる。法人の罰金枠だけが個人の三倍を超えるのは、組織ぐるみの高金利が「罰金を払っても儲かる商売」にならないようにするためである。見落とされやすい点が二つある。第一に、法人格のない任意団体や投資サークルでも、代表者や管理人の定めがあれば処罰の対象になる。第二に、金融機関の職員による「浮貸し」(3条違反)だけは、法人を罰する対象から外されている。金融機関は職員に立場を悪用される側だと考えられているためである。
法的な位置づけ
出資法9条は、法人(代表者又は管理人の定めのある法人でない社団・財団を含む)の代表者・代理人・使用人その他の従業者が業務又は財産に関して同法所定の違反行為をした場合に、行為者のほか法人又は人にも罰金刑を科す両罰規定であり、法人の罰金上限、公訴時効期間及び社団等の訴訟上の代表について定める。
よくある質問 AI による整理
Q1出資法の両罰規定とは?
出資法9条が定める仕組みで、従業者等が業務に関して高金利等の違反をしたとき、行為者本人に加えて法人や事業主にも罰金を科すものです。
Q2出資法違反 法人 罰金 いくら?
高金利(5条1項・2項)や脱法行為(8条1項)等は3000万円以下、業として年109.5%超(5条3項)等は1億円以下、預り金等(8条3項)は300万円以下です。
Q3ヤミ金の会社も処罰される?
処罰されえます。取立て担当や営業社員が会社の業務として違反すれば、出資法9条により会社にも罰金が科されます。会社名や口座名義の記録が重要です。
Q4任意団体も出資法で罰せられる?
代表者または管理人の定めがある法人でない社団・財団は、出資法9条1項かっこ書により法人と同じく罰金刑の対象になります。
Q5出資法違反 法人 時効 何年?
9条2項により法人の時効は行為者の罪と同じ期間です。高金利等は5年、業として年109.5%超は7年。預り金等(8条3項)は対象外で3年のままです。
Q6浮貸しで銀行は罰せられる?
3条の浮貸し違反は9条1項3号かっこ書で法人処罰から除外されています。行員本人は処罰されますが、銀行はこの規定では罰せられません。
Q7給与ファクタリングは出資法違反?
最高裁は令和5年2月20日の決定で給与ファクタリングを貸付けにあたると判断しました。実態が貸付けなら、高金利規制と両罰規定の対象になりえます。
Q8両罰規定で会社が免責される条件は?
判例は事業主の過失を推定するため、会社が行為者の選任・監督について必要な注意を尽くしたことを立証できれば、免責の余地があるとされます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1社長が知らないうちに社員がやったことでも、会社は罰金になるの?
なりうる。9条1項は、従業員が業務に関して違反したときに法人を罰すると定めている。判例(最判昭和40.3.26)は、事業主に過失があると推定し、事業主の側に反証を求めている。実務のポイント:「知らなかった」と言っても免責されない。免責を争えるかどうかは、事件の前から研修や監査の記録が残っているかどうかでほぼ決まる
Q2銀行員が顧客にこっそり高利で貸していたら、銀行も罰金ですか?
浮貸し(3条違反)については、9条1項3号のかっこ書きによって、両罰規定の対象から外されている。そのため、行員本人は処罰されるが、銀行はこの規定では罰せられない。実務のポイント:刑事罰がなくても、銀行には監督官庁からの処分や、使用者責任(民法715条)に基づく民事の賠償責任が残りうる。被害者はそちらの道で銀行に請求していくことになる
Q3会社にかかる罰金の時効は、個人と違うんですか?
罰金だけが科される罪の公訴時効は、本来3年である。9条2項は、高金利などの罪については法人の時効を行為者の罪にそろえて、5年または7年に延ばしている。実務のポイント:預り金などの8条3項の違反は9条2項に挙げられていないため、法人の時効は3年のままである。どの条文の違反として構成するかで、捜査にかけられる時間が変わる
間違えやすい点 AI による整理
- 「違法な貸付けをしたのは社員個人なので、会社は関係ない」と考えるのは誤りである。業務に関して行われた違反なら、会社が指示していなくても罰金を科される。会社が責任を免れるには、選任と監督に落ち度がなかったことを会社の側が示さなければならない
- 罰金の大きさの意味が過小評価されている。会社への罰金は最大1億円で、本人の3000万円の三倍を超える。違反の事実が明らかになれば、刑事罰と同時に、貸金業法に基づく登録取消しや業務停止といった行政処分(役所が事業者に直接下す決定)の可能性もある(最新の改正状況をご確認ください)
- 「任意団体には法人格がないから刑事罰を受けない」という前提そのものが成り立たない。本条は代表者や管理人の定めがある社団・財団を、わざわざ法人と同じ扱いにしている。仲間内の投資クラブや互助会も、罰金を科される主体になりうる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 出資法9条:行為者のほか法人・事業主を罰する両罰規定 | 出資法5条:高金利の受領・契約を処罰する実体規定 出資法8条:脱法行為・出資金受入れ・預り金・浮貸し違反の罰則 |
| 法人の罰金上限 | 3000万円以下/1億円以下/8条3項の罰金刑(号ごとに区分) | 行為者個人の刑を規定(法人の罰金枠は9条で定める) 8条3項違反は法人にも同項の罰金刑(300万円以下) |
| 公訴時効 | 2項で法人の時効を行為者の罪の時効期間にそろえる | 行為者の法定刑に応じ5年(1項・2項)、7年(3項) 8条1項5年、2項7年、3項3年(3項は9条2項の対象外) |
| 浮貸し(3条)の扱い | 9条1項3号かっこ書で法人処罰から除外 | 直接の関係なし 8条3項で行為者個人は処罰される |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も違法吸金については法人に罰金を科す両罰規定を置く。高利貸しは刑法の重利罪で個人を処罰する構成が中心
中国は総則で単位犯罪を定め、単位に罰金、直接責任者に刑罰を科す両罰制を一般原則としている
ドイツは法人の刑事責任を認めず、秩序違反法上の過料(Geldbuße)で法人に制裁を科す構成をとる
米国は代位責任(respondeat superior)により、従業員の職務上の犯罪について法人の刑事責任を広く認める
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 給与ファクタリングの会社を経営しているあなたは、「債権の買取りだから貸付けではない」と信じていた。ところが最高裁は令和5年2月20日の決定で、給与ファクタリングを金銭の貸付けにあたると判断した。現場の社員が手数料を受け取るたびに、会社にも3000万円以下の罰金がかかる危険が積み重なっていく
- もし同窓会の積立金を管理している幹事が、会の名義で知人に年30%で貸し付けていたら、会そのものが罰金を科されることはあるのか? 代表者の定めがある「法人でない社団」なら、本条によって会そのものが処罰されうる。刑事裁判の場では、代表者が会を代表して手続に立つことになる
- 取立て担当のアルバイトが勝手に利息を上乗せしていた。経営者のあなたは「指示していない」と言いたい。しかし判例は、事業主が選任・監督に過失がなかったことを証明できない限り責任を問われる、という立場をとっている(最判昭和40.3.26)
- 元本保証をうたう投資話で集めたお金は、出資法2条が禁止する「預り金」に該当しうる。営業社員が逮捕され、会社にも300万円以下の罰金が科される。ただ、会社にとって本当に重いのは罰金の額よりも、その後に被害者から一斉に起こされる民事上の返還請求である
- 最後の違反行為から5年が経つと、会社は年20%超の貸付けについて起訴されなくなる。あと数か月でその期限が来る。いま被害の申告が出るかどうかで、会社が起訴されるかどうかが決まる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 契約書、振込明細、取立てのLINEや通話記録をすべて保存する。2. 年率を計算する(業として貸し付けて年20%超なら5条2項違反、年109.5%超なら5条3項違反)。3. 担当者個人の名前だけでなく、会社名、屋号、口座名義を整理して警察に相談する。4. 年109.5%を超える契約は貸金業法42条によって無効になる。返済した金銭の返還や損害賠償を求めることを弁護士・司法書士と検討する。ヤミ金に支払った金銭について、最判平成20.6.10は、貸付けた元本を損害賠償額から差し引くこと(損益相殺)を認めなかった
訴えられた側:1. 会社として、利率、取引の件数、関与した従業員の範囲をすぐに調査し、証拠を保全する。2. 選任・監督に過失がなかったことを示す資料(研修の記録、社内規程、監査の記録)を集める。3. 刑事事件に強い弁護士を、会社の代表者個人とは別に会社のためにつけることを検討する(利益が相反する可能性があるため)。4. 被害の回復を早めることが、処分の判断にも量刑にも影響する
時効(請求できる期限):法人に対する公訴時効(この期間を過ぎると起訴できなくなる期限)は、9条2項によって行為者の罪の期間と同じになる。年20%超・年109.5%超の貸付けなど(5条1項・2項、5条の2、5条の3、8条1項)は5年、業として年109.5%を超える場合(5条3項、8条2項)は7年である(刑事訴訟法250条)。預り金などの違反(8条3項)は3年である。いずれも違反行為が終わった時から数える(刑事訴訟法253条)。被害者が民事で請求する権利の時効は民法166条・724条による(最新の改正状況をご確認ください)
学説
過失推定説(判例・通説):両罰規定は事業主の選任・監督上の過失を推定するもので、事業主が注意を尽くしたことを証明すれば免責される。責任主義と組織的違反の抑止との調和を図る立場
改正沿革 AI による整理
- 平成15年(2003年)ヤミ金融対策法 ヤミ金融対策として罰則が強化され、業として年109.5%を超える貸付けの処罰と、それに対応する法人の罰金枠が整備されたとみられる。本条の文言がどう変わったかは未照合で、人による検証が必要
- 平成18年(2006年)貸金業法等改正(平成22年(2010年)完全施行) 5条2項の上限金利が年29.2%から年20%に引き下げられ、本条が法人を処罰する範囲も実質的に広がった。本条自体の文言がどう変わったかは要検証
- 出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律 第5条高金利処罰、法人3000万・1億円枠の基礎
- 出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律 第8条脱法行為と出資・預り金違反の罰則
- 出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律 第3条浮貸し禁止、両罰対象から除外
- 出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律 第2条預り金禁止、法人300万円枠の対象
- 出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律 第5条の2高保証料処罰、法人3000万円枠
- 刑事訴訟法 第27条法人被告人の訴訟行為代表、3項で準用
- 刑事訴訟法 第250条公訴時効期間、2項の時効連動の基準
- 貸金業法 第42条年109.5%超の貸付契約の民事無効
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