出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律 第8条(その他の罰則)
クイックジャンプ
- いかなる名義をもつてするかを問わず、また、いかなる方法をもつてするかを問わず、第五条第一項若しくは第二項、第五条の二第一項又は第五条の三の規定に係る禁止を免れる行為をした者は、五年以下の拘禁刑若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
- 2.いかなる名義をもつてするかを問わず、また、いかなる方法をもつてするかを問わず、第五条第三項の規定に係る禁止を免れる行為をした者は、十年以下の拘禁刑若しくは三千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
- 3.次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
- 一第一条、第二条第一項、第三条又は第四条第一項若しくは第二項の規定に違反した者
- 二いかなる名義をもつてするかを問わず、また、いかなる方法をもつてするかを問わず、前号に掲げる規定に係る禁止を免れる行為をした者
- 4.前項の規定中第一条及び第三条に係る部分は、刑法(明治四十年法律第四十五号)に正条がある場合には、適用しない。
この条文の基本情報
その他の罰則とは何ですか?
定義その他の罰則とは、出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律第8条に定められた規定で、「いかなる名義をもつてするかを問わず、また、いかなる方法をもつてするかを問わず、第五条第一項若しくは第二項、第五条の二第一項又は第五条の三の規定に係る禁止を免れる…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律第8条(その他の罰則)は、日本の出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律に含まれる条文です。
- 出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律第8条の条文原文は「いかなる名義をもつてするかを問わず、また、いかなる方法をもつてするかを問わず、第五条第一項若しくは第二項、第五条の二第一項又は第五条の三の規定に係る禁止を免れる…」で始まります。
- 出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律の公布日は昭和29年6月23日です。
- 出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律第8条の前の条は出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律第7条です。
- 出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律第8条の次の条は出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律第9条です。
- 出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律第8条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律(昭和二十九年法律第百九十五号)第8条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000195 - 本サイト収録
出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律(昭和二十九年法律第百九十五号)第8条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/329AC0000000195/8
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点出資法8条は、名義や方法を問わず高金利等の禁止を免れる脱法行為を処罰する規定である。業として年109.5%超の脱法は10年以下の拘禁刑または3000万円以下の罰金となる。
Q · 「手数料」や「買取」という名目にすれば、高金利でも出資法違反にならないの?
ならない。名目を問わず実質で判断され処罰される
出資法8条1項・2項は、「いかなる名義をもつてするかを問わず、また、いかなる方法をもつてするかを問わず」、高金利規制(5条)や保証料規制(5条の2・5条の3)の禁止を免れる行為を処罰します。業として年109.5%を超える高金利の脱法は10年以下の拘禁刑または3000万円以下の罰金で、併科もありえます。手数料はそもそも利息とみなして計算されるため(5条の4)、名目の貼り替えは盾になりません。
解説
名目を変えれば逃げられる。本条はその発想そのものを処罰の対象にしている。出資法は、元本保証をうたって出資を募ること(1条)、許可なく預り金をすること(2条1項)、金融機関の職員による浮貸し(3条)、金銭貸借の媒介手数料の上限超え(4条)、高金利(5条以下)を禁じている。8条は、これらの違反と「禁止を免れる行為」、つまり脱法行為(形を変えて規制をすり抜けようとする行為)をまとめて処罰する。業として年109.5%を超える高金利の脱法は、10年以下の拘禁刑または3000万円以下の罰金で、両方が同時に科されることもある。「手数料」「買取」「会費」とラベルを貼り替えても、裁判所が見るのはお金の流れの実態である。借りる側のあなたは、契約書の名前ではなく中身で相手と争える。集める側のあなたにとっては、「この名目なら大丈夫」と工夫した設計図そのものが、免れる意図を示す証拠になりうる。なお、1条と3条の違反は、詐欺罪や背任罪といった刑法の罪が成立する場合には刑法のほうが適用される(4項)。
法的な位置づけ
出資法8条は、同法の禁止規定に対する違反および脱法行為の罰則を定める規定である。1項は5条1項・2項、5条の2第1項、5条の3の禁止を免れる行為、2項は5条3項(業として年109.5%超の高金利)の禁止を免れる行為を処罰し、3項は1条・2条1項・3条・4条1項2項の違反と脱法を処罰する。4項は1条・3条について刑法に正条がある場合の適用除外を定める。
よくある質問 AI による整理
Q1出資法8条とは何ですか?
出資法の禁止規定の違反と、名目や方法を変えて禁止を免れる脱法行為をまとめて処罰する罰則規定です。高金利・預り金・浮貸しなどが対象です。
Q2出資法の脱法行為とは具体的にどんな行為?
利息を「手数料」「会費」「買取差額」などと言い換え、形式上は貸付けでないように装って高金利規制などを逃れようとする行為が典型です。
Q3給料ファクタリングは違法?
最高裁は2023年、給与ファクタリングを実質的な貸付けと判断しました。手数料を年利に換算すると出資法の上限を大きく超え、処罰対象になりえます。
Q4クレジットカード現金化は出資法違反?
売買やキャッシュバックの形式でも、実質が高金利の貸付けと評価されれば出資法違反や8条の脱法行為として処罰される可能性があります。
Q5出資法違反の罰則はどれくらい重い?
業として年109.5%超の高金利とその脱法は10年以下の拘禁刑または3000万円以下の罰金です。預り金禁止違反などは3年以下・300万円以下です。
Q6出資法の脱法行為で法人も罰せられる?
両罰規定(9条)により、従業者が業務に関して違反した場合、行為者のほか法人にも罰金刑が科されることがあります。
Q7元本保証で出資を集めるのは違法?
不特定多数の者に元本の全額以上の返還を約束して出資を受け入れることは出資法1条で禁止され、8条3項で3年以下の拘禁刑などの対象です。
Q8出資法違反の時効は何年?
公訴時効は法定刑で決まり、8条1項の罪は5年、2項の罪は7年、3項の罪は3年が目安です。犯罪行為が終わった時から起算します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1ヤミ金から借りたお金って、元本も返さないとダメなんですか?
業として年109.5%を超える利息を約束した貸付けは、貸金業法42条で契約そのものが無効になります。最判平成20.6.10は、被害者の損害賠償請求で元本を差し引くことも認めませんでした。実務のポイント:自力で交渉せず、弁護士名の受任通知を出すのが最短です。業者は刑事事件化を嫌うため、通知が届いた時点で連絡を絶つことが多いのです
Q2知り合いに貸して、お礼として多めにもらうのも違法になりますか?
業者でなくても、年109.5%を超えれば5条1項違反です。名目を「お礼」にしても、8条1項の脱法行為として処罰されえます。実務のポイント:怖いのは期間の短さです。10万円を1か月貸して1万円の上乗せは年120%で、すでに線を越えます。一回きりの少額の好意でも、返済期間が短いと年利は一気に跳ね上がります
Q3投資詐欺のニュースで、詐欺じゃなくて出資法違反で逮捕されてるのはなぜ?
詐欺罪では、最初からだますつもりだったことの立証が必要で、ハードルが高いからです。元本保証での出資募集(1条)や預り金(2条1項)は、集め方の形から立証できます。実務のポイント:8条4項で刑法が優先されるのは1条と3条だけで、2条の預り金は対象外です。実務上、まず出資法違反で立件して資金の流れを押さえ、そのあと詐欺罪を検討する流れが見られます
間違えやすい点 AI による整理
- 「契約書に『利息』と書かなければ高金利にはならない」と考えがちだが、実際は逆である。礼金、手数料、調査料、買取差額など、名目を問わず実質で年利に換算される。ラベルを工夫したという事実は、違法性を消すどころか、禁止を免れる意図を示す材料になりうる
- 高金利が犯罪だということは知っていても、その射程の広さは見落とされがちである。年109.5%(日歩0.3%)を超える利息は、貸金業者でない個人が一回きりで貸した場合でも処罰の対象になる(5条1項)。友人に10万円を貸し、1か月後に「お礼」として1万円を上乗せさせただけで年120%になり、この線を超える
- 借りた側から見れば「借りたものは返すのが筋」でも、法律から見た景色は違う。業として年109.5%を超える利息を約束した貸付けは、消費貸借契約そのものが無効になる(貸金業法42条)。最高裁(最判平成20.6.10)は、ヤミ金融の被害者が損害賠償を請求する際、受け取った元本を賠償額から差し引くことを否定した。この落差を知らないと、払う必要のないお金を払い続けることになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 出資法8条:禁止の違反と脱法行為の罰則 | 出資法5条:高金利の禁止と処罰の本体 出資法2条:預り金の禁止(罰則は8条3項) |
| 処罰対象の行為 | 名義・方法を問わず禁止を免れる行為(脱法)も含む | 年109.5%(業として20%)を超える利息の契約・受領・要求 法律の許可なく業として預り金をすること |
| 法定刑 | 1項:5年以下/1000万円以下、2項:10年以下/3000万円以下、3項:3年以下/300万円以下(いずれも併科可) | 5条1項・2項:5年以下/1000万円以下、5条3項:10年以下/3000万円以下 8条3項1号により3年以下/300万円以下 |
| 利率計算との関係 | 手数料等で計算から外れた仕組みを脱法として捕捉 | 5条の4で礼金・手数料等をみなし利息として算入 利率ではなく受入れ行為そのものを規制 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は重利罪で「急迫・軽率・無経験」に乗じた高利を処罰し、違法な預金受入れは銀行法で重く処罰する。名目を問わない包括的脱法処罰規定は日本ほど明示的ではない
韓国は貸付業法で上限金利を定め、類似受信行為規制法で元本保証型の資金募集を処罰する。日本の出資法1条・2条・5条の機能を二法に分けている
ドイツは固定の刑罰金利ではなく、窮状などにつけこんだ著しい不均衡を暴利として処罰する。数値基準で線を引く日本とは発想が異なる
米国は州ごとの利息制限法が中心で、連邦レベルでは州の上限の2倍以上の高利債権の取立てをRICO法で規制する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 給料日前に「給与債権を買い取る」というサービスで3万円を受け取り、2週間後の給料日に4万円を払う約束をした。これは売買なのか、借金なのか? 最高裁は2023年、こうした給与ファクタリングを実質的な貸付けと判断した。年利に直すと800%を超え、あなたは被害者の側に立てる
- 副業で「資金繰り支援」を始めたあなたは、利息ではなく「コンサル料」「事務手数料」として回収する仕組みを作った。顧客が警察に相談した時点で、そのラベルは盾にならない。手数料は利息とみなして計算され(5条の4)、そこからこぼれた仕組みも8条の脱法行為として処罰の対象になる
- 投資サークルの先輩が「元本保証、毎月3%配当」で仲間からお金を集めている。出資法1条違反の典型的な形である
- 勤め先の信用金庫で融資を断られた知人に、立場を使って個人的にお金を回し、謝礼を受け取った。来週には内部監査が入る。金融機関の職員が地位を利用して行う浮貸しは3条違反で、背任罪が成立しない場合でも8条3項で3年以下の拘禁刑がありうる。監査より先に、法務部門か弁護士に自分から相談するかどうかを決める時間は、あと数日しかない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 振込明細、アプリ画面、LINEなどのやり取りをすべて保存する。名目が何であれ、受け取った額と払った額、その日付が残っていれば足りる2. 受取額に対する支払総額を年利に換算し、109.5%(業者の場合は20%)を超えるか確認する3. 警察の生活経済担当と、ヤミ金融事件を扱う弁護士に相談する。弁護士が受任通知を出すと連絡が止まるケースは多い4. 業者に言われるまま返済を続けない。契約が無効となり、支払済みの額の返還を請求できる可能性がある
訴えられた側:1. 取調べの前に弁護人を選任し、スキームの資金の流れを時系列で整理する2. 名目ではなく実質で争点を見極める。貸付けにあたるか、利率の計算は正しいか、業として行ったか、が分かれ目になる3. 1条または3条の違反が疑われる場合は、詐欺罪や背任罪との関係(4項)を確認し、どの罪で構成されるかを弁護人と検討する4. 被害弁償と取引の停止を早めに行うことが、処分や量刑に影響する
時効(請求できる期限):公訴時効(刑事訴訟法250条2項):1項の罪(5年以下)は5年、2項の罪(10年以下)は7年、3項の罪(3年以下)は3年で、いずれも犯罪行為が終わった時から起算する。被害者の民事上の返還請求は、一般消滅時効(民法166条:知った時から5年、権利を行使できる時から10年)が目安となる(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説的理解:8条の「禁止を免れる行為」は、取引の形式ではなく経済的実質が禁止行為と同視できるかで判断される。他方、包括的な構成要件であるため、憲法31条の明確性の要請から、処罰範囲は本来の禁止規定の趣旨に沿って限定的に解すべきとされる。
改正沿革 AI による整理
- 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年)6月1日施行 刑法改正による懲役・禁錮の拘禁刑への一本化に伴い、本条の「懲役」が「拘禁刑」に改められた
- 平成15年(2003年)ヤミ金融対策法による改正(要検証) 業として行う年109.5%超の高金利に対する加重処罰が導入されたことに伴い、その脱法行為も同じ水準で処罰する規定が整備されたとみられる。項の構成と施行時期は人的な検証が必要
改正の年表
- 1.昭和29年(1954年) 新設:出資法制定。保全経済会事件などを背景に、出資金受入れ・預り金・高金利等の取締りと罰則を整備
- 2.平成18年(2006年) 改正:貸金業法等の改正により、業として行う貸付けの刑罰金利の上限が年20%に引き下げられた(平成22年(2010年)完全施行)
- 3.令和4年(2022年)公布・令和7年(2025年)施行 改正:刑法改正に伴う懲役・禁錮の拘禁刑への一本化により、本条の「懲役」が「拘禁刑」に改められた
- 出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律 第5条高金利処罰の本体、脱法処罰の前提(通称 出資法)
- 出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律 第5条の4手数料等のみなし利息、利率計算の基準
- 出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律 第1条出資金受入れ制限、3項1号の処罰対象
- 出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律 第2条預り金の禁止、3項1号の処罰対象
- 出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律 第9条両罰規定、法人への罰金刑
- 貸金業法 第42条年109.5%超の消費貸借契約の無効
- 利息制限法 第1条民事上の上限金利、超過部分の無効
- 刑法 第247条背任罪、4項により浮貸し処罰に優先
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。