銃砲刀剣類所持等取締法 第27条の3(警察官等による拳銃等の譲受け等)
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警察官又は海上保安官は、拳銃等、拳銃部品又は拳銃実包に関する犯罪の捜査に当たり、その所属官署の所在地を管轄する都道府県公安委員会の許可を受けて、この法律及び火薬類取締法の規定にかかわらず、何人からも、拳銃等若しくは拳銃部品を譲り受け、若しくは借り受け、又は拳銃実包を譲り受けることができる。
この条文の基本情報
警察官等による拳銃等の譲受け等とは何ですか?
定義警察官等による拳銃等の譲受け等とは、銃砲刀剣類所持等取締法第27条の3に定められた規定で、「警察官又は海上保安官は、拳銃等、拳銃部品又は拳銃実包に関する犯罪の捜査に当たり、その所属官署の所在地を管轄する都道府県公安委員会の許可を受けて、この法律及び火薬…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 銃砲刀剣類所持等取締法第27条の3(警察官等による拳銃等の譲受け等)は、日本の銃砲刀剣類所持等取締法に含まれる条文です。
- 銃砲刀剣類所持等取締法第27条の3の条文原文は「警察官又は海上保安官は、拳銃等、拳銃部品又は拳銃実包に関する犯罪の捜査に当たり、その所属官署の所在地を管轄する都道府県公安委員会の許可を受けて、この法律及び火薬…」で始まります。
- 銃砲刀剣類所持等取締法第27条の3は第四章に置かれています。
- 銃砲刀剣類所持等取締法の公布日は昭和33年3月10日です。
- 銃砲刀剣類所持等取締法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 銃砲刀剣類所持等取締法第27条の3の前の条は銃砲刀剣類所持等取締法第27条の2です。
- 銃砲刀剣類所持等取締法第27条の3の次の条は銃砲刀剣類所持等取締法第28条です。
- 銃砲刀剣類所持等取締法第27条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
銃砲刀剣類所持等取締法(昭和三十三年法律第六号)第27条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/333AC0000000006 - 本サイト収録
銃砲刀剣類所持等取締法(昭和三十三年法律第六号)第27条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/333AC0000000006/27_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点銃刀法27条の3は、警察官・海上保安官が拳銃犯罪の捜査で公安委員会の許可を受ければ、何人からも拳銃等を譲り受け・借り受けできると定める。売る行為は含まない。
Q · 警察官がおとり捜査で拳銃を買うのは合法なの?
許可を得た捜査官の譲受けだけ合法。売る側は罪になる
銃刀法27条の3により、警察官と海上保安官は、拳銃等に関する犯罪の捜査で所属官署所在地の都道府県公安委員会の許可を受ければ、何人からも拳銃等・拳銃部品を譲り受け・借り受け、拳銃実包を譲り受けることができます。ただし認められるのは受け取る側の行為だけで、売った相手方の譲渡し罪は原則として成立します。捜査官が犯意そのものを誘発した場合は、捜査の適法性が争われます。
解説
拳銃を「買う」ことが法律上許されている人間が、日本にはいる。都道府県公安委員会の許可を受けた警察官と海上保安官である。銃刀法は拳銃の所持や譲受けを厳しく禁じ、実包(弾丸)は火薬類取締法でも規制されている。本条はその二つの法律の網を、拳銃犯罪の捜査に限って外す。「何人からも」とあるため、相手が暴力団員でも密輸業者でも、捜査官は客を装って拳銃を受け取れる。いわゆる「おとり捜査」の法的な裏付けの一つである。ただし、許されているのは受け取る側に回ることだけだ。拳銃等と拳銃部品は「譲受け・借受け」が認められているが、実包は「譲受け」のみ。捜査官が拳銃を売る側に回る規定はない。取引の相手が本物の客なのか捜査官なのか、売る側には見分ける方法がない。そして、捜査官が犯意そのものを植え付けた場合は、許可があっても捜査の適法性が争点になる。条文が認めているのは入手の手段であり、犯罪を作り出すことまでは認めていない。
法的な位置づけ
銃砲刀剣類所持等取締法27条の3は、警察官又は海上保安官が拳銃等・拳銃部品・拳銃実包に関する犯罪の捜査に当たり、所属官署の所在地を管轄する都道府県公安委員会の許可を受けて、同法及び火薬類取締法の規定にかかわらず、何人からも拳銃等若しくは拳銃部品を譲り受け・借り受け、又は拳銃実包を譲り受けることを認める適用除外規定である。
よくある質問 AI による整理
Q1銃刀法27条の3とは?
警察官・海上保安官が拳銃犯罪の捜査のため、公安委員会の許可を受けて拳銃等を譲り受けることを認める規定です。銃刀法と火薬類取締法の適用を外します。
Q2おとり捜査 拳銃 違法?
公安委員会の許可を受けた捜査官による譲受けは本条で許されます。ただし捜査官が犯意を誘発した場合は、捜査の適法性が問題になります。
Q3おとり捜査で捕まったら無罪になる?
原則として無罪にはなりません。売った側の譲渡し罪は成立します。犯意誘発型と認められれば、証拠排除などを争う余地があります。
Q4警察官は拳銃を売ることができる?
できません。本条が認めるのは譲受け・借受け(実包は譲受けのみ)で、捜査官が売り渡す側に回る規定はありません。
Q5海上保安官もおとり捜査できる?
できます。本条は警察官と並んで海上保安官を明記しており、港湾や船舶を経由する拳銃密輸の捜査に対応しています。
Q6拳銃実包は借り受けできる?
できません。拳銃等と拳銃部品は譲受けと借受けが認められますが、拳銃実包は譲受けのみに限られています。
Q7公安委員会の許可なしで警察官が拳銃を受け取ったら?
本条の適用除外を受けられず、警察官自身が銃刀法違反に問われるおそれがあります。許可は取引前に得ておくことが前提です。
Q8家で見つけた古い拳銃はどうすればいい?
売却や譲渡をせず、弁護士に相談のうえ警察へ提出することを検討してください。譲り渡した時点で自分が譲渡しの行為者になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1相手が警察官だったなら、私が売ったことはなかったことになりませんか?
なりません。本条(銃刀法27条の3)が法律の適用を外すのは、許可を受けた捜査官の譲受けだけであり、売った側の譲渡し・所持の罪は成立する。争えるのは、捜査官側が犯意を作り出したかどうかである。実務のポイント:弁護側が本当に欲しいのは、捜査官本人ではなく「協力者」の接触記録である。協力者が何度しつこく持ちかけたかが、機会提供型か犯意誘発型かの分かれ目になる
Q2おとり捜査って、日本では違法じゃなかったんですか?
一律に違法なわけではない。最高裁(最決平成16.7.12)は、直接の被害者がいない薬物犯罪などで、通常の捜査では摘発が困難であり、機会があれば犯罪を行う意思があると疑われる者に機会を与える場合は、任意捜査(刑事訴訟法197条1項)として許されるとした。本条はその拳銃版の法的根拠である。実務のポイント:麻薬では麻薬取締官向けに同種の規定(麻薬及び向精神薬取締法58条)があるが、本条の対象は警察官と海上保安官に限られる。税関職員は含まれない
間違えやすい点 AI による整理
- 「相手が警察官なら、自分は騙されたのだから無罪だ」と考えがちだが、売った側の拳銃譲渡しの罪は原則として成立する。本条が違法性を解除するのは、許可を得て受け取った捜査官の行為だけである
- おとり捜査を「警察がやっているのだから全部合法」と受け止める人は多い。しかし最高裁(最決平成16.7.12)が適法としたのは、もともと犯罪を行う意思があると疑われる者に機会を与える型に限られる。捜査官が犯意そのものを誘発した場合、証拠の排除や再審無罪に至った例がある。問題の重さは「警察かどうか」ではなく「誰が犯意を生んだか」にある
- 「警察なら拳銃の売買くらい自由にできるはず」という想定自体が誤っている。本条は公安委員会の事前許可を条件とし、しかも受け取る行為しか認めていない。許可のない譲受けは、警察官自身が銃刀法違反を問われる危険がある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性質 | 27条の3:捜査官による譲受け等の適用除外 | 3条:銃砲等の所持の原則禁止 31条の3:拳銃等所持の罰則(現行効力を要確認) |
| 対象者 | 公安委員会の許可を受けた警察官・海上保安官 | 何人も(法定の例外を除く) 違法に拳銃等を所持した者 |
| おとり取引での位置づけ | 受け取る捜査官側の行為を適法化 | 所持禁止の原則そのもの 売った取引相手側の処罰根拠となり得る |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾には本条のように捜査官の譲受けを明文で許す規定はなく、誘捕偵查の適否は判例上の「釣魚偵查」(適法)と「陷害教唆」(違法)の区別で判断される
公安機関の隠匿身分偵査を認めつつ、他人を犯罪に誘発することを明文で禁じる。犯意誘発の禁止を条文化している点が日本と異なる
ドイツは潜入捜査官(Verdeckter Ermittler)を法定し、重大犯罪に限って投入を認める。違法な犯意誘発は量刑や手続上の効果で考慮される
米国は被告人の犯罪傾向(predisposition)を重視する主観説に立つエントラップメント抗弁で、犯意誘発型を無罪とする余地を認める
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 知人から「いい客がいる、拳銃を一丁回してくれないか」と何度も頼まれ、断り続けた末に取引へ応じた。現場で逮捕され、客は警察官だった。問うべきは、あなたにもともと売る意思があったのか、それとも相手が意思を作り出したのかである
- 取引相手が捜査官だった場合でも、売った側の犯罪は成立するのか? 原則として成立する。本条が責任を免除するのは受け取った捜査官であり、売った側ではない
- 港に停泊中の外国船の船員に、見知らぬ男が「中古車と拳銃を交換しないか」と持ちかけてきた。海上保安官が捜査官として動いているかもしれない。本条は警察官と並んで海上保安官も明記している
- 弁護人として初回接見を終えたところ。起訴まで残された時間は最大20日。捜査官に公安委員会の許可があったか、協力者がいつ、何度働きかけたか。記録の開示を求める順番を今夜中に決めなければならない
- 亡くなった祖父の蔵から古い拳銃が見つかった。「警察に持って行けば捕まる」と思い、ネットの買取業者に相談しかけている。その業者が捜査官である可能性もあるし、何より売った時点であなた自身が譲渡しの行為者になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 拳銃や実包を手に入れてしまった場合、売却や譲渡を考える前に、弁護士に相談したうえで警察へ提出して自首する道を検討する2. 知人から拳銃取引を繰り返し持ちかけられているなら、断った事実と日時を LINE や手帳に記録しておく。後で犯意誘発を立証する材料になる3. 家族が逮捕されたら、すぐに当番弁護士を呼び、取引に至った経緯を本人の記憶が鮮明なうちに書き留めてもらう
訴えられた側:1. 取調べでは黙秘権を行使し、弁護人と接見するまで経緯を話さない2. 取引相手が捜査官だった疑いがあれば、本条の公安委員会許可の有無と許可の範囲を確認するよう弁護人に求める3. 協力者からの働きかけの回数・時期・内容を時系列に整理し、もともと売る意思がなかったこと(犯意誘発型)を主張する材料にする4. 違法捜査と認められれば、証拠排除を申し立てる道がある
時効(請求できる期限):本条自体に期限はないが、公安委員会の許可は取引前に得ていることが前提である。関連する拳銃等の所持罪・譲渡し罪(基本類型の法定刑の長期は10年)の公訴時効は7年(刑事訴訟法250条2項4号)。営利目的などの加重類型では異なる(最新の改正状況をご確認ください)。逮捕後の身柄拘束は最大23日で、その間に起訴か不起訴かが決まる
学説
二分論(機会提供型・犯意誘発型):犯意を有する者に機会を与えるだけのおとり捜査は適法、捜査側が犯意を生じさせる型は違法とする整理。本条は許可と受取り限定で前者の型を想定しているが、犯意誘発の禁止自体は条文になく判例法理に委ねられている。
- 銃砲刀剣類所持等取締法 第3条銃砲の所持禁止、本条が例外を設ける原則
- 銃砲刀剣類所持等取締法 第3条の2拳銃等の輸入禁止と拳銃等の定義(現行効力を要確認)
- 銃砲刀剣類所持等取締法 第31条の3拳銃等所持罪、取引相手側の処罰根拠(現行効力を要確認)
- 麻薬及び向精神薬取締法 第58条麻薬取締官等による麻薬譲受けの同種規定
- 刑事訴訟法 第197条任意捜査の一般的根拠、おとり捜査の適法性判断
- 火薬類取締法 第17条火薬類の譲受許可制、実包で本条が適用を排除(現行効力を要確認)
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