銃砲刀剣類所持等取締法 第29条(都道府県公安委員会に対する申出)
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- 何人も、同居する者若しくは付近に居住する者又は勤務先が同じである者で銃砲等又は刀剣類を所持するものが、その言動その他の事情から当該銃砲等又は刀剣類により他人の生命、身体若しくは財産若しくは公共の安全を害し、又は自殺をするおそれがあると思料するときは、都道府県公安委員会に対し、その旨を申し出ることができる。
- 2.都道府県公安委員会は、前項の規定による申出があつたときは、必要な調査を行い、当該申出の内容が事実であると認めるときは、適当な措置を執らなければならない。
この条文の基本情報
都道府県公安委員会に対する申出とは何ですか?
定義都道府県公安委員会に対する申出とは、銃砲刀剣類所持等取締法第29条に定められた規定で、「何人も、同居する者若しくは付近に居住する者又は勤務先が同じである者で銃砲等又は刀剣類を所持するものが、その言動その他の事情から当該銃砲等又は刀剣類により他人の生…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 銃砲刀剣類所持等取締法第29条(都道府県公安委員会に対する申出)は、日本の銃砲刀剣類所持等取締法に含まれる条文です。
- 銃砲刀剣類所持等取締法第29条の条文原文は「何人も、同居する者若しくは付近に居住する者又は勤務先が同じである者で銃砲等又は刀剣類を所持するものが、その言動その他の事情から当該銃砲等又は刀剣類により他人の生…」で始まります。
- 銃砲刀剣類所持等取締法第29条は第四章に置かれています。
- 銃砲刀剣類所持等取締法の公布日は昭和33年3月10日です。
- 銃砲刀剣類所持等取締法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 銃砲刀剣類所持等取締法第29条の前の条は銃砲刀剣類所持等取締法第28条の2です。
- 銃砲刀剣類所持等取締法第29条の次の条は銃砲刀剣類所持等取締法第29条の2です。
- 銃砲刀剣類所持等取締法第29条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
銃砲刀剣類所持等取締法(昭和三十三年法律第六号)第29条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/333AC0000000006 - 本サイト収録
銃砲刀剣類所持等取締法(昭和三十三年法律第六号)第29条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/333AC0000000006/29
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点銃刀法29条は、所持者の同居者・近隣住民・同僚が他害や自殺のおそれを感じたとき公安委員会に申し出られると定め、公安委員会に調査と措置を義務づける。
Q · 銃を持っている家族の様子がおかしいとき、どこかに相談して銃を遠ざけてもらえるの?
同居者・近隣住民・同僚なら公安委員会に申し出でき、調査が義務になる
銃刀法29条により、銃砲等や刀剣類の所持者と同居している人、近所に住んでいる人、同じ勤務先の人は、他人を傷つけるおそれや自殺のおそれがあると思ったとき、都道府県公安委員会に申し出ることができます。窓口は実務上、最寄りの警察署です。申出を受けた公安委員会は必要な調査を行わなければならず、申出の内容が事実と認められれば、許可の取消し(同法11条)を含む適当な措置を執る義務を負います。差し迫った危険があるときは、まず110番通報してください。
解説
猟銃や日本刀を持つ人が家族や隣人、同僚にいて、最近様子がおかしい。そんなとき、あなたにできることを定めた条文がある。銃刀法29条は、同居者・近所の住人・同じ職場の人が、所持者の言動などから「その銃や刀で他人を傷つけるおそれがある」または「自殺するおそれがある」と感じたとき、都道府県公安委員会(窓口は実務上、最寄りの警察署の生活安全課)に申し出ることを認めている。犯罪が起きる前でよい。確証も要らない。条文の基準は「おそれがあると思料するとき」、つまりあなたがそう判断すればそれで足りる。申出を受けた公安委員会は調査しなければならず、事実と認めれば「適当な措置」をとる義務を負う。その措置の中身としては、所持者への指導や任意提出の働きかけから、許可の取消し(11条)まで幅がある。家族の問題だからと黙っていることもできる。しかし、法律が一般市民に用意した「銃を取り上げる手続を動かすスイッチ」は、実はこれしかない
法的な位置づけ
銃砲刀剣類所持等取締法29条は、銃砲等または刀剣類の所持者と同居する者、付近に居住する者、勤務先が同じである者に対し、所持者の言動その他の事情から他害または自殺のおそれがあると思料する場合に、都道府県公安委員会へ申し出る権能を認める規定である。申出を受けた公安委員会には、調査義務と事実認定後の措置義務が課される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.気になる言動を日付入りで記録する 所持者の発言・行動を、日時、場所、発言内容(そのままの言葉)、同席者の有無とともにメモする。LINE やメールの該当部分はスクリーンショットで保存する。事実と自分の推測は分けて書く
- 2.差し迫った危険があれば110番を優先する 「今から撃つ」「今夜死ぬ」など危険が切迫している場合は、申出手続を待たずにただちに110番通報する。自分と周囲の人の安全確保を最優先にする
- 3.警察署で銃刀法29条の申出を行う 最寄りの警察署の生活安全課などを訪ね、「銃刀法29条に基づく申出です」と明言する。所持者との関係(同居・近隣・同僚)と、おそれがあると考える理由を記録とともに説明する
- 4.申出人の秘匿への配慮を求め、記録に残してもらう 家族関係の悪化や報復のおそれがある場合は、申出人が特定されないよう配慮してほしいと明確に伝え、その旨を記録に残してもらう
- 5.並行する支援窓口にもつなぐ DV が絡む場合は配偶者暴力相談支援センター等へ、自殺のおそれがある場合は医療機関や相談窓口へも同時に相談し、銃刀法上の調査以外の保護経路も確保する
よくある質問 AI による整理
Q1銃刀法29条の申出とは何ですか?
銃や刀の所持者に他害や自殺のおそれがあると思ったとき、同居者・近隣住民・同僚が都道府県公安委員会に申し出る制度です。公安委員会には調査義務が生じます。
Q2銃刀法の申出はどこでできますか?
申出先は都道府県公安委員会ですが、実務上の窓口は最寄りの警察署(生活安全課など)です。差し迫った危険があるときは110番通報を優先してください。
Q3猟銃を持つ家族が心配なとき、確証がなくても申し出できる?
できます。条文の基準は「おそれがあると思料するとき」で、犯罪が起きている必要も、確たる証拠も要件ではありません。記録があれば調査が進みやすくなります。
Q4銃刀法29条の申出をすると銃の許可は取り消される?
申出だけで自動的に取り消されるわけではありません。公安委員会が調査して事実と認めた場合に、指導から許可取消し(11条)まで適当な措置が選ばれます。
Q5近所の人の猟銃が怖いとき、通報できる?
付近に居住する者として本条の申出ができます。言動の日時・内容を記録し、警察署へ持参すると事実認定の助けになります。
Q6銃刀法29条の申出に期限はありますか?
申出に期限はありません。危険の兆候に気づいた時点で速やかに申し出ることが望まれます。許可の更新時期を待つ必要もありません。
Q7申出を受けた公安委員会は必ず動くの?
動きます。本条2項は公安委員会に「必要な調査を行う」義務を課し、事実と認めれば「適当な措置を執らなければならない」と定めています。
Q8遠方に住む親戚でも銃刀法29条の申出はできる?
本条の申出人は同居者・近隣住民・同一勤務先の者に限られます。遠方の親戚は該当しませんが、一般の警察相談や110番は誰でも利用できます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1申し出たことって、父にバレますか?
本条には、申出人を秘密にするという明文の規定はありません。ただ、警察の実務では、申出人が特定されないように配慮して調査するのが通常です。実務のポイント:申出のときに「申出人を伏せてほしい」「家族関係が悪化するおそれがある」とはっきり伝え、その旨を記録に残してもらうことが大切です。黙っていると、配慮の必要性が担当者に伝わらないことがあります(最新の運用は所轄警察署にご確認ください)
Q2もし勘違いだったら、申し出た私が罰せられますか?
本条の要件は「おそれがあると思料するとき」なので、誠実に判断した結果であれば、結果的に杞憂だったとしても申出人が責任を問われることは通常ありません。実務のポイント:問題になるのは、嫌がらせを目的とした虚偽の申出です。態様によっては偽計業務妨害罪(刑法233条)などに問われる余地があります。事実と推測を分けて伝えれば、この点は心配しなくて大丈夫です
間違えやすい点 AI による整理
- 「警察は事件が起きるまで動かない」と思われがちだが、本条2項は、申出を受けた公安委員会に「必要な調査を行う」義務を課している。相談で終わる一般の困りごととは扱いが違う。申し出るときに「銃刀法29条の申出です」と明言すると、記録に残る手続として扱われやすくなる
- 申出ができるのは誰でもいいわけではない。条文が挙げているのは、所持者と同居している人、近所に住んでいる人、同じ勤務先の人に限られる。遠くに住む親戚やネット上の知り合いは本条の申出人に当たらない。ただし、110番や一般的な警察相談は誰でもできるので、心配な情報を伝える経路まで閉ざされているわけではない
- 申出をしたら、通報された家族はすぐに銃を取り上げられて前科がつく、と心配して黙ってしまう人がいる。しかし申出は刑事告発ではなく、公安委員会による行政上の調査のきっかけにすぎない。措置の中身も、指導や任意提出から許可取消しまで段階がある。「家族を犯罪者にする行為」ではなく、「家族の手元から危険物を一時的に遠ざける選択肢」だと捉えたほうが、実態に近い
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 制度の性格 | 29条:身近な人の申出と、公安委員会の調査・措置義務 | 11条:公安委員会による所持許可の取消し 24条の2:警察官による提出要求と一時保管 |
| 手続を動かす者 | 同居者・近隣住民・同一勤務先の者(申出人) | 都道府県公安委員会(行政処分) 現場の警察官 |
| 発動の場面 | 他害・自殺のおそれがあると思料するとき(事前・予防段階) | 欠格事由への該当など、許可を維持できない事由があるとき 携帯・運搬中の者について危害のおそれが認められるとき |
| 所持者への直接の効果 | 申出自体に直接の法的効果はなく、調査の端緒になる | 許可の効力が失われる 銃砲刀剣類を一時的に手元から離す |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は民間の銃砲所持を原則禁止とする許可制で、身近な人の申出によって行政調査を義務づける明文の制度は見当たらない。危険の通報は一般の警察通報によることになる
ドイツは信頼性(Zuverlässigkeit)や人的適性を欠くに至った場合に武器所持許可を撤回する。第三者の申出に特化した条文ではなく、行政庁による許可撤回の枠組みで対応する
米国の一部の州は、家族や警察が裁判所に申し立て、危険な人物から一時的に銃を取り上げる Red Flag Law を持つ。裁判所命令型である点で、行政調査型の日本と異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 実家の父は狩猟歴30年。母が亡くなってから酒量が増え、電話口で「もう生きていても仕方ない」と漏らすようになった。ガンロッカーの鍵は父しか持っていない。自殺のおそれも29条の申出対象に明記されている。家族が「大げさかもしれない」と迷っているあいだにも、時間は過ぎていく
- 隣の家の男性が、ゴミ出しのルールをめぐって近所の人を名指しで怒鳴り散らすようになった。庭先で猟銃の手入れをしているのを見たことがある。もし「あいつら撃ってやる」と口にしているのを聞いてしまったら、どこに何を言えばいい? 付近の住人として、警察署を通じて公安委員会に申し出ることができる
- 同じ工場の先輩はクレー射撃の愛好家。最近、上司への恨みごとを毎日のように口にしていて、休憩室で「全部終わらせる」と言った。同僚という立場は、申出ができる人に含まれる
- あなたは猟銃の所持許可を受けている。離婚協議がこじれ、元妻側が「夫が銃を持っていて怖い」と警察に申し出た。ある日、警察官が自宅を訪ねてくる。まずは事情聴取だ。ここでの受け答えが、許可を維持できるかどうかを左右する
- あと3日で、別居中の夫が子どもとの面会のために家へ来る。夫は銃の所持許可を持っていて、最近のメッセージは脅しめいたものばかりだ。面会日の前に申し出れば、調査を始めてもらえるかもしれない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 気になる言動を記録する:日付、場所、発言をそのまま、目撃者の有無、LINE やメールのスクショ2. 最寄りの警察署の生活安全課に「銃刀法29条に基づく申出」と伝えて相談する。差し迫った危険があるときは迷わず110番3. 申出人の秘密が守られるよう配慮してほしいと明確に伝える4. DV やストーカーが絡む場合は、配偶者暴力相談支援センター等への相談も同時に進める5. 自殺のおそれがあるときは、医療機関やいのちの電話などにも同時につなぐ
訴えられた側:1. 警察官が事情を聞きに来ても感情的にならず、事実関係を落ち着いて説明する。威圧的な言動をとれば、それ自体が「おそれ」の裏付けになってしまう2. 通院歴や家庭の状況に誤解があるなら、医師の診断書などの客観資料を出す3. 任意提出を求められたら、応じるかどうかの判断も含めて弁護士に相談する4. 許可の取消処分を受けた場合は、行政不服審査法による審査請求(原則として処分を知った日の翌日から3か月以内)や取消訴訟を検討する5. 申出人を探したり責めたりしない。報復と受け取られる行動は致命的だ
時効(請求できる期限):特定の時効・申出期限はない(申出は債権ではないため、一般消滅時効の問題も生じない)。危険の兆候に気づいたらすぐに申し出るべきである。許可の取消処分を争う場合、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)
- 銃砲刀剣類所持等取締法 第5条所持許可の欠格事由、危険性の判断基準
- 銃砲刀剣類所持等取締法 第11条許可の取消し、申出後の措置の中核
- 銃砲刀剣類所持等取締法 第24条の2警察官による提出命令と一時保管
- 警察官職務執行法 第3条自殺のおそれがある者の保護
- 配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律 第6条DV 発見者の通報、並行経路(通称 DV 防止法)
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