銃砲刀剣類所持等取締法 第31条の5
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第三条第一項の規定に違反して拳銃等を所持し、又は人の生命、身体若しくは財産を害する目的で同項の規定に違反して銃砲等を所持する者が当該拳銃等又は銃砲等を提出して自首したときは、当該拳銃等又は銃砲等の所持についての第三十一条の三の罪及び当該拳銃等の所持に係る譲受け又は借受けについての前条第一項又は第二項の罪の刑を減軽し、又は免除する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 銃砲刀剣類所持等取締法第31条の5は、日本の銃砲刀剣類所持等取締法に含まれる条文です。
- 銃砲刀剣類所持等取締法第31条の5の条文原文は「第三条第一項の規定に違反して拳銃等を所持し、又は人の生命、身体若しくは財産を害する目的で同項の規定に違反して銃砲等を所持する者が当該拳銃等又は銃砲等を提出して自…」で始まります。
- 銃砲刀剣類所持等取締法第31条の5は第五章に置かれています。
- 銃砲刀剣類所持等取締法の公布日は昭和33年3月10日です。
- 銃砲刀剣類所持等取締法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 銃砲刀剣類所持等取締法第31条の5の前の条は銃砲刀剣類所持等取締法第31条の4です。
- 銃砲刀剣類所持等取締法第31条の5の次の条は銃砲刀剣類所持等取締法第31条の6です。
- 銃砲刀剣類所持等取締法第31条の5には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
銃砲刀剣類所持等取締法(昭和三十三年法律第六号)第31条の5 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/333AC0000000006 - 本サイト収録
銃砲刀剣類所持等取締法(昭和三十三年法律第六号)第31条の5(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/333AC0000000006/31_5
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点銃砲刀剣類所持等取締法31条の5は、拳銃等を不法所持する者が拳銃等を提出して自首したとき、所持罪と譲受け・借受け罪の刑を必ず減軽または免除すると定める。
Q · 拳銃を持っていることを自首したら、本当に刑は軽くなるの?
要件を満たせば必ず減軽か免除。ただし無罪ではない
銃砲刀剣類所持等取締法31条の5により、拳銃等の不法所持者が現物を提出して自首すれば、所持罪と、その拳銃等の譲受け・借受け罪の刑は必ず減軽または免除されます。刑法42条の一般の自首は「減軽することができる」にとどまるため、本条はそれより強い特則です。ただし、捜査機関に発覚した後の申出は自首に当たらず、発射罪や譲渡し罪は減免の対象外です。刑の免除も有罪判決の一種です。
解説
警察署の窓口に拳銃を置いて「持っていました」と申し出る。その瞬間、法律は裁判官から選択肢を一つ取り上げる。刑を軽くするか免除するか、そのどちらかを必ず選ばなければならない。刑法42条の一般的な自首は「減軽することができる」にとどまり、裁判官が認めなければ刑は何も変わらない。ところが銃砲刀剣類所持等取締法31条の5は「減軽し、又は免除する」と言い切っている。拳銃の不法所持は1年以上10年以下の拘禁刑、適合する実包と一緒に保管していれば上限15年の重い罪である。それでも自首と提出がそろえば、刑の免除まで視野に入る。ただし条件は厳しい。まず、警察がまだ把握していない段階で申し出ること。家宅捜索の後に差し出しても自首にはならない。次に、現物を提出すること。捨てた、川に投げたでは足りない。さらに、減免の対象は所持と、その拳銃を譲り受けた罪・借り受けた罪に限られる。撃った罪や売った罪は含まれない。国がここまで大きく譲歩する理由ははっきりしている。処罰することよりも、一丁でも多く世の中から銃を消すことを優先したのである。
法的な位置づけ
銃砲刀剣類所持等取締法31条の5は、拳銃等の不法所持者または加害目的での銃砲等の不法所持者が、当該拳銃等を提出して自首した場合に、所持罪(同法31条の3)および当該拳銃等の譲受け・借受け罪(同法31条の4)の刑を必要的に減軽または免除する規定である。違法銃器の回収を促進する刑事政策上の特則と位置づけられる。
よくある質問 AI による整理
Q1銃刀法31条の5とは?
拳銃等の不法所持者が現物を提出して自首した場合に、所持罪と譲受け・借受け罪の刑を必ず減軽または免除する規定です。違法な銃の回収を目的としています。
Q2拳銃を自首するときはどこへ行けばいい?
最寄りの警察署に出頭するのが基本です。持ち運ぶ途中の職務質問を避けるため、事前に電話で申告し、弁護士に同行してもらうと安全です。
Q3拳銃を捨ててから自首しても減免される?
本条の減免は受けられません。「拳銃等を提出して自首したとき」が要件なので、現物を提出できなければ本条は使えず、一般の自首規定(刑法42条)の問題になります。
Q4改造モデルガンでも自首減免の対象になる?
実際に弾を発射できる機能があり拳銃に当たると判断されれば、不法所持罪の対象となり、提出して自首すれば本条の減免も受けられます。該当するかどうかは鑑定で判断されます。
Q5拳銃の不法所持に時効はある?
所持罪は継続犯なので、所持をやめるまで公訴時効は進みません。何年前に手に入れたかに関係なく、持ち続けている限り処罰の対象になります。
Q6刑の免除になっても前科はつく?
刑の免除は刑事訴訟法334条の有罪判決の一種です。刑は科されませんが、有罪の判断は残ります。起訴猶予になった場合は有罪判決そのものがありません。
Q7猟銃の無許可所持も自首減免の対象?
本条の対象になる銃砲等の所持は、人の生命・身体・財産を害する目的がある場合に限られます。加害目的のない無許可所持は本条の対象外で、一般の自首規定が問題になります。
Q8拳銃の発射罪も自首で免除される?
免除されません。本条の減免は所持罪と譲受け・借受け罪に限られ、発射罪(同法31条)や譲渡し罪は対象外です。これらの罪は別に通常どおり処罰の対象となりえます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1自首したら本当に刑務所に行かなくて済むんですか?
本条は減軽か免除を必ず行うと定めている。免除なら刑は科されない。減軽の場合も有期拘禁刑の上限・下限が半分になる(刑法68条)ため、下限は6月まで下がり、執行猶予が付く可能性が現実的になる。ただし免除も有罪判決の一種である(刑事訴訟法334条)。実務のポイント:発覚前の自首と提出がそろった事案では、そもそも起訴しない判断(起訴猶予)が検討されることもある。ただし事案しだいで保証はなく、入手の経緯の説明が評価を大きく左右する
Q2警察に聞かれてから「実は持ってます」と言ったら自首になりますか?
捜査機関が犯罪と犯人をすでに把握した後に申し出ても、原則として自首ではなく自白の扱いになり、本条の必要的減免は受けられない。量刑の事情として考慮されるにとどまる。実務のポイント:判例の考え方では、犯罪そのものは把握されていても犯人が誰か分かっていない段階なら、自首が成立しうる。「もう手遅れだ」と自分で決めつける前に、経緯をありのまま弁護士に話す価値がある
Q3実家から日本刀が出てきました。これもこの条文の話ですか?
本条が対象とするのは拳銃等の不法所持と、人を害する目的での銃砲等の不法所持であり、加害目的のない日本刀の発見は別の手続になる。登録証のない刀剣は警察に発見届を出し、都道府県教育委員会の登録審査を通れば合法に所持できる場合がある。実務のポイント:古い日本刀は美術品として登録されれば持ち続けられる余地があるので、慌てて処分したり人に譲ったりしないほうが安全である
間違えやすい点 AI による整理
- 「自首すれば無罪になる」と考える人は多いが、そうではない。免除されても言い渡されるのは「刑の免除」の判決であり、刑事訴訟法334条上は有罪判決の一種である。刑は科されないが、罪を犯したという判断は残る
- 「自首したら本当に軽くなるのか」という問いは的外れである。本条は必要的減免(条件がそろえば必ず減軽か免除になる仕組み)なので、要件を満たせば軽くならないという結論はありえない。本当に問うべきは「自首が成立するか」、つまり捜査機関がまだ把握していなかったかどうかである
- 減免される範囲は想像より狭い。対象は所持と、その拳銃を譲り受けた罪・借り受けた罪だけである。発射した罪(同法31条)や他人に売り渡した罪は含まれず、別に通常どおり処罰の対象になりうる。「自首すれば全部帳消し」と思って出頭すると、出頭後に想定外の罪で手続が進むことになる
- 持っている本人にとっては「誰にも迷惑をかけていない保管」でも、法律から見れば社会に対する危険が毎日続いている状態である。継続犯なので時効は進まず、「昔のことだから」はまったく通用しない。放置した年数だけ、発覚して自首の扉が閉じる確率が上がっていく
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 減免の効果 | 銃刀法31条の5:必ず減軽または免除(必要的減免) | 刑法42条:減軽することができる(任意的減軽) 銃刀法31条の3:減免規定なし(所持罪の処罰規定そのもの) |
| 成立要件 | 拳銃等の提出+捜査機関に発覚する前の自首 | 捜査機関に発覚する前の自首(現物提出は不要) 法定の除外事由なく拳銃等を所持すること |
| 対象となる罪 | 所持罪と、その拳銃等の譲受け・借受け罪のみ | 原則としてすべての犯罪 拳銃等の不法所持(実包と共に保管すれば加重) |
他国ではどう定めているか 1 か国
台湾も自首と保有する銃砲等の全部の報繳を条件に刑を減軽または免除する仕組みを持ち、回収優先の発想は日本と共通する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 亡くなった祖父の書斎を片付けていたら、油紙に包まれた回転式拳銃が出てきた。持ち出したり隠したりせず、その場で警察に連絡するのが最優先である。見つけてすぐ届け出れば、処罰に値する「所持」とはまず評価されない。本条を使う場面になる前に守られることが多い(個別の事情によって判断は変わる)
- あなたは十年前、知人に「少しの間だけ預かってくれ」と拳銃を押し付けられ、押入れの奥に隠したままにしている。所持は継続犯(やめるまで犯罪が続いている扱い)なので、持ち続けている限り公訴時効は一日も進んでいない。今日、現物を持って自首すれば、刑は必ず減軽か免除になる。明日その知人が逮捕されて供述すれば、その道は閉ざされる
- もし拳銃を警察へ持っていく途中で職務質問を受けたら、どうなるのか? 警察に先に見つかった以上、自首が成立するかどうかは争いになりうる。弁護士に同行してもらうか、事前に電話で申告して記録を残しておくのが安全である
- 友人から「昔ネットで買った改造銃がある」と打ち明けられた。そのときあなたが言うべきことは一つ、「捨てるな、それを持って自首しろ」である
取るべき行動
被害を受けた側:家族の遺品や知人の持ち物の中から拳銃らしき物を見つけたら、動かさず、触らず、写真だけ撮って110番するか最寄りの警察署に連絡する。自分で運ぶと、その間はあなたが所持していると評価されかねない。知人から打ち明けられた場合は、預かったり処分を手伝ったりしてはならない。譲受け・借受けの当事者に巻き込まれる。本人には、発覚前に現物を持って自首すれば刑は必ず減軽か免除になると伝え、弁護士に同行してもらうよう勧める
訴えられた側:1. 捨てない、壊さない、他人に渡さない。提出が要件なので、現物を失えば本条は使えない2. 刑事弁護に詳しい弁護士に相談し、同行してもらって警察署に出頭するか、事前に電話で申告して日時を記録する3. 入手の経緯(誰から、いつ、いくらで)を整理しておく4. 撃った、売ったなど所持以外の行為があれば、出頭前に弁護士へすべて伝える。減免の対象外なので、別に戦略を立てる必要がある
時効(請求できる期限):特定の申告期限はないが、自首は捜査機関に発覚する前でなければ成立しない。拳銃等の所持罪は継続犯で、所持をやめるまで公訴時効は進まない(刑事訴訟法253条、250条)。入手先や共犯者の逮捕、家宅捜索が事実上の締切になる(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:本条は、処罰の徹底よりも社会に潜在する違法銃器の回収を優先する刑事政策的理由に基づく必要的減免規定であり、現物提出を要件とすることで回収という目的を担保していると解される。
- 銃砲刀剣類所持等取締法 第3条銃砲・刀剣類の所持禁止の原則
- 銃砲刀剣類所持等取締法 第31条の3減免の対象となる拳銃等所持罪
- 銃砲刀剣類所持等取締法 第31条の4減免の対象となる譲受け・借受けの罪
- 銃砲刀剣類所持等取締法 第31条減免の対象外となる発射罪
- 刑法 第42条任意的減軽にとどまる一般の自首規定
- 刑法 第68条法律上の減軽の方法(刑期を半分に)
- 刑事訴訟法 第334条刑の免除は有罪判決の一形態
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