国民健康保険法 第115条(準用規定)
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第百六条第二項の規定は、第百十三条及び前条の規定による質問について、第百六条第三項の規定は、第百十三条及び前条の規定による権限について準用する。
この条文の基本情報
準用規定とは何ですか?
定義準用規定とは、国民健康保険法第115条に定められた規定で、「第百六条第二項の規定は、第百十三条及び前条の規定による質問について、第百六条第三項の規定は、第百十三条及び前条の規定による権限について準用する。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国民健康保険法第115条(準用規定)は、日本の国民健康保険法に含まれる条文です。
- 国民健康保険法第115条の条文原文は「第百六条第二項の規定は、第百十三条及び前条の規定による質問について、第百六条第三項の規定は、第百十三条及び前条の規定による権限について準用する。」で始まります。
- 国民健康保険法第115条は第十一章に置かれています。
- 国民健康保険法の公布日は昭和33年12月27日です。
- 国民健康保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 国民健康保険法第115条の前の条は国民健康保険法第114条です。
- 国民健康保険法第115条の次の条は国民健康保険法第116条です。
- 国民健康保険法第115条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第115条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/333AC0000000192 - 本サイト収録
国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第115条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/333AC0000000192/115
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国民健康保険法115条は、113条・114条の質問について106条2項を準用し、職員は関係人の請求があれば身分証明書を提示する義務を負う。権限の犯罪捜査への転用も禁じられる。
Q · 国保の調査に来た職員に、身分証を見せろと言っていいんですか?
請求すれば提示義務が生じ、捜査目的への転用は禁止です
国民健康保険法115条は、113条・114条による質問について106条2項を準用します。質問を行う職員は身分を示す証明書を携帯し、関係人から請求があったときは提示しなければなりません。提示義務は「請求があるとき」に発動する条件付きのため、こちらが求めなければ携帯されたまま質問だけが進みます。さらに106条3項の準用により、これらの権限は犯罪捜査のために認められたものと解してはならないとされ、行政調査と刑事手続の目的が条文上切り分けられています。
解説
準用規定という三文字を見た瞬間、読み飛ばす人がほとんどだ。だがこの短い一文が運んでいるのは、調査を受ける側の二枚の盾である。一枚目、113条(被保険者・世帯主側への文書提出命令と質問)と114条(診療を担当した医師・医療機関側への報告命令と質問)に基づいて職員が質問するとき、その職員は身分を示す証明書を携帯し、関係人から請求があれば提示しなければならない。裏返せば、あなたが請求しなければ提示義務は発動しない。二枚目、これらの権限は犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。国保の調査は、詐欺罪の証拠を集めるために設計された装置ではない。玄関先で保険証の使い方を尋ねられたとき、この二行を知っているかどうかで、その場の主導権は完全に入れ替わる。
法的な位置づけ
国民健康保険法115条は、準用に関する規定であり、113条および114条による職員の質問について106条2項を、これらの規定による権限について106条3項を準用する。これにより、質問を行う職員は身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があれば提示する義務を負い、当該権限は犯罪捜査のために認められたものと解してはならないという制約が及ぶ。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.質問が始まる前に根拠条文と身分を確認する 訪問・電話・文書のいずれでも、答え始める前に所属・氏名・根拠条文が113条か114条かを確認し、身分を示す証明書の提示を請求する。115条が準用する106条2項の提示義務は「関係人の請求があるとき」に発動するため、請求という一手を打たなければ盾は立ち上がらない
- 2.提示された証明書の内容を控える 提示を受けたら、職員の氏名・証明書番号・発行者・所属部署をその場で書き留める。誰が何を聞いたかを特定できる状態にしておくことで、後から調査内容の誤りを訂正させる際の通りやすさが変わる
- 3.口頭の即答をやめ、書面照会・書面回答に切り替える その場での口頭回答は避け、書面での照会と書面での回答に切り替えるよう依頼する。事実関係に不安があれば断定せず「確認して書面で回答する」と伝える。記録が双方に残る形にし、回答の控えを必ず自分の側に残す
- 4.行政調査と刑事手続を切り分けて回答範囲を決める 115条が準用する106条3項により、この権限は犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。虚偽答弁が条例・規約上の過料の対象になりうることと、刑事取調べであることとを混同せず、求められた帳簿の範囲を根拠条文に照らして特定させたうえで回答する
- 5.返還請求や指導・監査の兆候が出たら専門家に接続する 回答後に返還請求、指導、監査へ発展しそうな連絡が来た段階で、医事に強い弁護士へ相談する。すでに提出した回答内容と控えを時系列で整理して持参すると、争点の切り分けが早い
よくある質問 AI による整理
Q1国民健康保険法115条とは何ですか?
113条・114条の質問に106条2項(身分証明書の携帯・請求による提示義務)と106条3項(犯罪捜査への転用禁止)を準用する規定です。調査を受ける側の手続的な保障を定めています。
Q2国保の調査を拒否したらどうなりますか?
この質問権は犯罪捜査ではないため、制裁は刑罰ではなく条例または組合の規約で定める過料など行政上のものとして組み立てられています。実際の根拠と金額は自治体の条例で確認が必要です。
Q3国保からの照会文書に回答しないのは違法ですか?
回答期限は行政上の事務処理期限であり、期限を過ぎただけで直ちに違法になるものではありません。ただし不応答や虚偽答弁は条例・規約に基づく制裁の対象になりうるため放置は不利です。
Q4整骨院の施術内容確認書には答える義務がありますか?
施術録の提示や職員の質問は114条に基づく行政調査で、115条により身分証明書の提示請求権と捜査転用禁止が及びます。範囲が無限定な要求には根拠条文に照らした特定を求められます。
Q5国保の調査では何を聞かれますか?
被保険者側には受診状況・世帯状況・第三者行為の有無など、医療機関側には診療や施術の内容・記録が中心です。根拠が113条か114条かで名宛人と答えるべき範囲が変わります。
Q6電話での国保調査は本物ですか?
電話でも所属・氏名・根拠条文を確認でき、証明書の提示を後日の郵送という形で求めても構いません。確認を拒む相手は詐欺の可能性が高く、先に折り返し先を自治体代表番号で確かめてください。
Q7国保の調査で答えた内容は記録に残りますか?
口頭の回答も職員側の記録に残り、後の返還請求や第三者行為求償の前提資料として使われます。書面での照会・書面での回答に切り替え、控えを自分の側にも残すのが安全です。
Q8国保の調査記録を開示請求できますか?
保険者は市町村または国保組合であるため、各自治体の情報公開条例および個人情報保護制度に基づく開示請求が入口になります。請求先は保険者であり、本法115条自体には開示手続の定めはありません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1市役所の人が家に来たとき、本当に身分証って見せてもらえるんですか?
請求すれば提示義務が生まれます。115条が106条2項を準用しており、113条・114条の質問を行う職員は証明書を携帯し、関係人の請求があれば提示しなければならないからです。請求しない限り義務は動きません。実務のポイント:提示されたら氏名と番号をその場で控える。誰が何を聞いたか特定できる人とできない人では、後から調査内容の誤りを訂正させる通りやすさが違う
Q2調査に正直に答えたら、そのまま詐欺で刑事事件にされませんか?
115条が準用する106条3項により、113条・114条の権限は犯罪捜査のために認められたものと解してはなりません。ただし、適法に得られた資料が捜査機関へ渡ることまで一律に禁じられるかは、実務上、解釈が分かれています。実務のポイント:憲法35条・38条の保障が行政手続にも及びうるとした川崎民商事件(最大判昭和47.11.22)が、この線引きの出発点になっている
間違えやすい点 AI による整理
- 職員が来れば当然に身分証を見せてくれると思われているが、106条2項の提示義務は「関係人の請求があるとき」に発動する条件付きのものだ。あなたが黙っていれば、証明書を携帯していても提示されないまま質問だけが進む。請求という一手を打った人にだけ、盾が立ち上がる
- 「犯罪捜査のためではない」という一行を、単なる建前として軽く見ている人が多い。実際にはこれが、調査に応じる義務の性質そのものを決める基礎である。ただし、行政調査で適法に得られた資料がのちに捜査機関へ渡ることまで一律に禁じられるかは、実務上、解釈が分かれている。安心の根拠にはなるが、免罪符にはならない
- 「拒否したら逮捕されるのか」という問いの立て方自体が的を外している。115条が準用する枠組みの下では、この質問権は犯罪捜査ではないため、不応答や虚偽答弁に対する制裁は刑罰ではなく、条例または組合の規約で定められた過料など行政上の制裁として組み立てられている(根拠条文と金額は最新の改正状況をご確認ください)。問うべきは「逮捕されるか」ではなく「どの制裁が、誰の条例で、いくらと決まっているか」だ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 誰に対する権限か | 115条:113条・114条の質問権全体に手続的な枠をかける準用規定 | 113条:被保険者・世帯主等への文書提出命令と質問 114条:診療または施術を担当した医師・医療機関等への報告命令と質問 |
| 条文が生み出す効果 | 証明書の提示請求権と、犯罪捜査への転用禁止という二つの制約 | 保険給付の適正を確かめるための情報収集権限 療養費・診療報酬の適正を確かめるための情報収集権限 |
| 調査を受ける側の手札 | 質問前に身分証明書の提示を請求できる(106条2項準用) | 根拠条文の明示と回答範囲の特定を求める 提示を求められた帳簿の範囲の特定を求める |
| 準用元との関係 | 106条2項・3項を113条・114条へ橋渡しする | 106条:保険者が行う本体的な立入検査・質問の規定 110条:徴収金債権の時効(現行効力を要確認) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では職権調査主義を行政程序法が総則的に定め、健保の査核権限は個別法に置かれる。身分表明義務は行政手続法理として要求される構造で、日本のような準用条文の形は取らない
韓国は2007年制定の行政調査基本法が調査手続の一般法として機能し、証票の提시や調査目的の限定を横断的に規律する。日本が個別法の準用で処理する部分を一般法が担う
ドイツは社会法典総則編が職権調査主義と証拠方法を定め、社会保険者の調査権限はその枠内で行使される。刑事手続との峻別は刑事訴訟法および憲法原理の側から画される
フランスは統制職員に宣誓と行政庁の承認を要求し、身分の証明を職員資格の要件そのものに組み込む。日本の「請求があれば提示」という事後的な構成とは出発点が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 自宅に来た人物が「市の国保の調査です」と名乗り、家族の通院歴を聞き出そうとしたら、最初に口にすべき言葉は何か? 答えは「身分を示す証明書を見せてください」。本物なら106条2項の提示義務がその瞬間に発動し、偽物ならその場で引き下がる。回答期限が刷り込まれた文書を同封されていても、身元の確認が先で、期限は後だ
- あなたが整骨院を経営していて、保険者から施術録の提示と職員による質問を求められた。回答期限は14日。ここで押さえるべきは、この調査が療養費の適正化のための行政調査であり、115条が準用する106条3項により犯罪捜査として設計されたものではないという枠だ。虚偽の答弁は条例・規約に基づく過料の対象になりうる一方、刑事取調べとは性質が違う。この区別を持たないまま口頭で答え始めると、後の返還請求の土台が勝手に積み上がる
- 交通事故の治療費を国保で立て替えた後、第三者行為の求償のために職員から電話で事情を聞かれる。相手が録音していなくても、あなたの答えは記録に残る。電話越しでも、所属と氏名、そして証明書の提示を(後日の郵送という形でも)求めてよい
取るべき行動
被害を受けた側:1. 訪問・電話・文書のいずれでも、所属・氏名・根拠条文(113条か114条か)を確認し、証明書の提示を請求する2. 提示されたら氏名・番号・発行者を控える3. 口頭で即答せず、書面での照会と書面での回答に切り替えるよう依頼し、記録が双方に残る形にする4. 回答内容の控えを必ず自分の側に残す。のちの返還請求や第三者行為求償の場面で、そのときの回答が前提資料として使われる
訴えられた側:1. 虚偽答弁が条例・規約による過料の対象になりうることと、この調査が犯罪捜査ではないことを切り分ける。混同したまま焦って答えるのが最大の失点2. 事実関係に不安があれば断定せず「確認して書面で回答する」と伝える3. 医療機関・施術所なら、提示を求められた帳簿の範囲を根拠条文に照らして確認し、無限定の提出要求には範囲の特定を求める4. 返還請求や指導・監査に発展しそうな兆候が出た段階で医事に強い弁護士へ
時効(請求できる期限):本条自体に期限の定めはない。調査文書に書かれた回答期限は行政上の事務処理期限であって時効ではない。金銭面では、保険料その他の徴収金を徴収する権利および還付を受ける権利は行使できる時から2年で時効消滅すると定められている(国民健康保険法110条、条番号と内容は最新の改正状況をご確認ください)。保険給付の返還等については個別規定と一般消滅時効(民法166条、知った時から5年または行使できる時から10年)が枠組みとなる
学説
通説:「犯罪捜査のために認められたものと解してはならない」との規定は、行政調査権限の目的を限定する確認規定であり、調査に応じる義務の性質を行政上のものとして枠づける。ただし免責規定ではなく、実質的に刑事責任追及に直結する局面では憲法上の手続保障が及びうる。
有力説:行政調査で適法に収集された資料の捜査機関への提供・流用の可否については、目的外利用の統制が必要であり、一律に許容も禁止もされないとする立場が有力。実務上は個別事案の性質に応じた判断に委ねられている。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和33年(1958年) 新設:国民健康保険法(昭和33年法律第192号)の全部改正により現行法が成立し、質問検査権とその準用に関する規定群が整備された。個別条文の改正経過は最新の改正状況をご確認ください。
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