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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 8 分8 分8 分

国民健康保険法 第114条(診療録の提示等)

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  1. 厚生労働大臣又は都道府県知事は、保険給付に関して必要があると認めるときは、医師、歯科医師、薬剤師若しくは手当を行つた者又はこれを使用する者に対し、その行つた診療、薬剤の支給又は手当に関し、報告若しくは診療録、帳簿書類その他の物件の提示を命じ、又は当該職員に質問させることができる。
  2. 2.厚生労働大臣又は都道府県知事は、必要があると認めるときは、療養の給付又は入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、訪問看護療養費若しくは特別療養費の支給を受けた被保険者又は被保険者であつた者に対し、当該療養の給付又は入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、訪問看護療養費若しくは特別療養費の支給に係る診療、調剤又は指定訪問看護の内容に関し、報告を命じ、又は当該職員に質問させることができる。

この条文の基本情報

診療録の提示等とは何ですか?

定義診療録の提示等とは、国民健康保険法第114条に定められた規定で、「厚生労働大臣又は都道府県知事は、保険給付に関して必要があると認めるときは、医師、歯科医師、薬剤師若しくは手当を行つた者又はこれを使用する者に対し、その行つた診療…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 国民健康保険法第114条(診療録の提示等)は、日本の国民健康保険法に含まれる条文です。
  2. 国民健康保険法第114条の条文原文は「厚生労働大臣又は都道府県知事は、保険給付に関して必要があると認めるときは、医師、歯科医師、薬剤師若しくは手当を行つた者又はこれを使用する者に対し、その行つた診療…」で始まります。
  3. 国民健康保険法第114条は第十一章に置かれています。
  4. 国民健康保険法の公布日は昭和33年12月27日です。
  5. 国民健康保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 国民健康保険法第114条の前の条は国民健康保険法第113条の4です。
  7. 国民健康保険法第114条の次の条は国民健康保険法第115条です。
  8. 国民健康保険法第114条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第114条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/333AC0000000192
  • 本サイト収録国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第114条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/333AC0000000192/114

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点国民健康保険法114条は、厚生労働大臣または都道府県知事が、保険給付に必要があるとき医師や手当を行つた者に診療録の提示を命じ、被保険者であつた者にも報告を命じられると定める。

Q · 国民健康保険の関係で、役所からカルテを見せろと言われたら断れますか?

断れません。国保法114条に基づく提示命令です

国民健康保険法114条1項により、厚生労働大臣または都道府県知事は、保険給付に関して必要があると認めるときは、医師・歯科医師・薬剤師・手当を行つた者またはこれを使用する者に対し、報告や診療録・帳簿書類の提示を命じ、職員に質問させることができます。保険医療機関の指定を受けているかどうかは要件ではなく、整骨院などの施術者も名宛人になります。提示を拒めば指導から監査への移行事由として扱われます。第2項では、療養の給付等を受けた被保険者、すでに資格を失った元被保険者に対しても報告を命じられます。

解説

カルテは病院のものだ、という理解は所有権の話としては正しい。だが国民健康保険法114条は、その所有権の上に別の回路を一本通している。厚生労働大臣または都道府県知事が「保険給付に関して必要がある」と判断すれば、医師、歯科医師、薬剤師、そして柔道整復師のように手当を行った者、さらにその者を雇っている開設者に対して、診療録や帳簿書類の提示を命じ、職員に質問させることができる。名宛人は法人だけでなく、実際に診療した個人でもよい。第2項はさらに射程を伸ばし、療養の給付を受けた被保険者本人、すでに資格を失った元被保険者にまで報告を命じられる。あなたが患者として受けた診療の中身は、行政があなた自身に直接確認できる対象だということだ。「保険証を使った」という一行の裏側には、医療機関とあなたの両方へ伸びる調査の腕が付いている。

法的な位置づけ

国民健康保険法114条は、保険給付に関する行政上の調査権限を定める規定である。1項は医師・歯科医師・薬剤師・手当を行つた者およびその使用者に対する報告命令、物件提示命令、職員による質問を認め、2項は療養の給付等を受けた被保険者および被保険者であつた者に対する報告命令と質問を認める。名宛人に保険医療機関の指定は要件とされない。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.通知の根拠条文と段階を特定する 届いた文書が国民健康保険法114条の報告・提示命令なのか、健康保険法78条の立入検査なのか、段階が個別指導か監査かをまず確認する。差出人(地方厚生局か都道府県)と根拠条文の記載で判別でき、ここで対応方針が分かれる
  2. 2.命令の対象範囲を確定し、超過提出を避ける 命令書に記載された対象患者、対象期間、対象書類の範囲を線引きする。範囲外の診療録まで一括提出すると、余計な指摘材料を自ら提供することになる。範囲が不明確なら文書で照会し、回答も文書で受ける
  3. 3.診療録と請求内容を自己点検する(改ざんは絶対にしない) 対象患者の診療録の記載と、レセプト請求内容が一致しているかを突き合わせる。後追いの加筆修正は改ざんであり監査で最も重く評価される。訂正が必要な場合は訂正履歴が残る方法でのみ行う
  4. 4.齟齬があれば自主返還を先に検討する 記載と請求に齟齬が見つかった場合、指摘を待つのではなく自主返還の申出を検討する。国民健康保険法65条2項は100分の40の加算徴収を定めており、悪質性の評価は後続手続の重さを左右する
  5. 5.期日に出席し、質問への回答は記録に残す 当該職員の質問には回答義務がある。口頭のやり取りだけで終わらせず、回答内容と提出書類の一覧を自分側でも控える。弁護士の帯同は実務上定着しているが、可否は事前に文書で確認しておく
  6. 6.不利益処分に進む場合は聴聞で書面を残す 監査から指定取消などの不利益処分へ進む場合、行政手続法13条の聴聞の機会がある。弁明を口頭だけで終わらせず必ず書面で提出し、処分に至った場合の取消訴訟に備えて証拠を保全する

よくある質問 AI による整理

Q1国民健康保険法114条とは何ですか?

保険給付に関する行政の調査権限を定めた条文です。診療録や帳簿書類の提示命令、職員による質問、被保険者への報告命令の三つを根拠づけています。

Q2診療録の提示命令は拒否できますか?

事実上できません。114条1項に基づく命令で、拒否や不出頭は個別指導から監査へ移行する事由として扱われ、最終的に指定取消へつながる経路に入ります。

Q3整骨院や鍼灸院も提示命令の対象ですか?

対象です。114条1項は「手当を行つた者又はこれを使用する者」と定め、保険医療機関の指定の有無を条件にしていません。施術録も命令の射程に入ります。

Q4カルテの保存期間は何年ですか?

診療録は完結の日から5年です。保険医療機関及び保険医療養担当規則9条、医師法24条2項が根拠で、その他の帳簿書類は3年とされています。

Q5個別指導と監査の違いは何ですか?

指導は国保法41条に基づく教育的な行政指導で処分性は否定的に解されます。監査は指定取消などの不利益処分に直結する手続で、争う土俵が根本的に異なります。

Q6国保をやめた後でも受診内容を聞かれますか?

聞かれます。114条2項が「被保険者であつた者」を名宛人に明示しているため、資格喪失後も報告命令や職員の質問の対象になります。

Q7患者の同意なくカルテを提出すると守秘義務違反になりますか?

なりません。個人情報保護法27条1項1号の「法令に基づく場合」に当たり、刑法134条の秘密漏示も正当行為として違法性が阻却されます。

Q8不正請求が判明したら返還額はいくらになりますか?

国民健康保険法65条2項により、保険者は返還すべき額に100分の40を加算して徴収できると定められています。対象期間が長いほど総額は膨らみます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1個別指導って、断ることはできないんですか?

事実上できない。国民健康保険法41条が保険医療機関等に指導を受ける義務を課し、114条が診療録の提示命令と質問の権限で裏打ちしている。不出頭や提示拒否は監査へ移行する事由として扱われる。実務のポイント:指導に弁護士が帯同する運用は定着しているが、役所の案内文に書かれることはまずない。帯同の可否は事前に文書で確認し、当日いきなり連れて行かないこと

Q2患者の同意なくカルテを提出したら、守秘義務違反になりませんか?

ならない。114条の提示命令は法令に基づく要求であり、個人情報保護法27条1項1号の「法令に基づく場合」に当たる。刑法134条の秘密漏示も正当行為として違法性が阻却される。実務のポイント:争点は出すか出さないかではなく範囲である。命令書に書かれた対象患者や期間を超えて一括提出すると、その分だけ余計な指摘材料を自分から差し出すことになる

Q3国保をやめて会社の健康保険に移った後でも、昔の通院を聞かれることはありますか?

ある。114条2項は「被保険者であつた者」を名宛人に明示している。資格喪失は調査対象からの離脱を意味しない。実務のポイント:この照会の多くは医療機関側の監査の裏取りとして行われる。疑われているのはあなたではなく、あなたの回答が相手方の証拠になるという構図だ。正確に答えるほど、自分の立場は安全になる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「指導と監査は似たようなもの」と大づかみに理解している人は多い。知らないのは深刻度の差だ。指導は国民健康保険法41条に基づく教育的な行政指導で、実務上その処分性は否定的に解されており、取消訴訟で直接争いにくい。一方、監査の先にあるのは指定取消という不利益処分(役所があなたに直接下す具体的な決定)で、これは正面から争える。指導の段階で「どうせ反論できない」と黙り、監査に入ってから慌てるのが典型的な崩れ方である
  • 「患者の同意なくカルテを役所に見せたら個人情報保護法違反ではないか」という問いの立て方自体が的を外している。個人情報保護法27条1項1号は「法令に基づく場合」を第三者提供の例外としており、114条の提示命令はまさにそれに当たる。刑法134条の秘密漏示も正当行為として違法性が阻却される。問うべきは出すか出さないかではなく、提示範囲が命令の趣旨を超えていないかである
  • 医師の側から見れば、カルテは自分が書いた臨床上の専門記録である。だが保険給付の側から見れば、それは公金支出を裏付ける証憑にすぎない。この落差が指導と監査で人を潰す。臨床的には十分な短い記載でも、請求の根拠としては不十分と評価されうる。書いていないことは、やっていないことになる
比較の観点この条文ほかの条文
権限の性質国保法114条:報告・物件提示命令+職員の質問(調査権限)国保法41条:保険医療機関等への指導(教育的な行政指導)
国保法65条:不正利得の徴収(金銭の回収処分)
名宛人医師・歯科医師・薬剤師・手当を行つた者・その使用者/被保険者及び被保険者であつた者保険医療機関、保険薬局、保険医等
詐欺その他不正の行為により給付を受けた者、不正請求をした保険医療機関等
指定の要否保険医療機関の指定は要件でない(整骨院等も対象)保険医療機関等であることが前提
指定の有無を問わず、不正受給者一般が対象
争い方命令自体の処分性は争いがあり、実務上は範囲の適正さで争う処分性は否定的に解され、取消訴訟で直接争いにくい
徴収処分は不利益処分として取消訴訟で争える

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
全民健康保險法第79条・第80条

台湾も保険者(中央健康保険署)に医事サービス機構への資料提供要求と調査権を認める。日本と異なり単一保険者制であるため、調査主体が国の機関に一元化されている点が構造的な違い

韓国
국민건강보험법 제97조(보고와 검사)

韓国も保健福祉部長官に療養機関への報告命令と書類検査の権限を与える。国民健康保険公団・健康保険審査評価院という二元的な執行体制の下で運用される点が日本の地方厚生局・都道府県体制と対照的

ドイツ
SGB V § 284 ff.、SGB X § 98

ドイツは疾病金庫(Krankenkassen)と医療保険医協会(KV)による自治的な適正化を基本とし、行政庁の直接の提示命令より、協会内部の経済性審査(Wirtschaftlichkeitsprüfung)が前面に出る

アメリカ
42 U.S.C. § 1320a-7a、Social Security Act § 1128A

米国は Medicare/Medicaid の記録提出義務違反に民事制裁金(CMP)を科し、False Claims Act による三倍賠償と内部告発(qui tam)が実効性の中心。行政調査より訴訟によるサンクションが強く機能する

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 個別指導の通知が届いた。対象患者20名分の診療録を持参せよ、期日は3週間後。ここで提示を渋れば指導は監査へ格上げされ、健康保険法80条の指定取消(取消後は原則として一定期間、再指定を受けられない)まで一直線になる。この3週間で用意すべきは言い訳ではなく、記載と請求が一致していることの証明である
  • もし整骨院の施術録に提示命令が出たら、施術者は「自分は保険医療機関の指定を受けていないから対象外だ」と反論できるか? できない。114条1項の名宛人は「手当を行つた者又はこれを使用する者」であり、指定の有無を条件にしていない。整骨院、鍼灸院の開設者も同じ列に並ぶ
  • 退職して国保を抜けた翌年、当時の通院内容について報告を求められた。2項は「被保険者であつた者」を明示している。資格喪失は調査からの離脱ではない
  • 通っていた整形外科が不正請求で報道され、あなたのもとにも受診状況の確認が届く。「行った覚えのない日」を正直に書けるかどうかで、医療機関の返還額も、あなた自身が話を合わせた側と見られるかどうかも変わる。窓口で内容を確認せずに署名を重ねてきた人ほど、この一枚で説明材料を失う

取るべき行動

被害を受けた側:1. 受診状況の照会が届いたら、記憶で埋めずに診療明細書、領収書、通院の交通記録と突き合わせる2. 身に覚えのない受診日があればその旨を明記して回答する。これが医療機関側の返還(国民健康保険法65条2項は返還額に100分の40を加算して徴収できると定める)の端緒になる3. 内容を確認しないまま申請書に署名した経緯があれば、いつ誰に求められたかを時系列で書き添える4. 自分の一部負担金が過大だった可能性があれば、保険者に返還手続の可否を照会する

訴えられた側:1. 通知が来たら、根拠が国民健康保険法114条か健康保険法78条か、段階が指導か監査かをまず特定する。段階で対応が全く違う2. 記録の後追い修正は絶対にしない。訂正は訂正履歴が残る方法でのみ行う3. 対象患者の診療録と請求内容を自己点検し、齟齬があれば自主返還を先に検討する4. 監査から不利益処分へ進む場合は聴聞(行政手続法13条)の機会がある。弁明は口頭で終わらせず必ず書面に残す5. 保険診療の監査に慣れた弁護士は限られる。医師会や業界団体の紹介ルートを早い段階で押さえる

時効(請求できる期限):114条の報告命令自体に固有の時効はない。ただし調査が届く実際の範囲は保存義務に連動し、保険医療機関及び保険医療養担当規則9条は診療録を完結の日から5年、その他の帳簿書類を3年と定める。医師法24条2項も診療録5年の保存を課す。不正利得の徴収権は公法上の金銭債権として5年の消滅時効にかかると扱われるのが一般だが、起算点は事案により異なる(最新の改正状況をご確認ください)

学説

行政調査法の通説:114条の報告・提示命令は、刑事責任追及を直接の目的としない行政調査であり、川崎民商事件法理の枠内で令状なしに許容される。実効性の中心が刑罰による直接強制ではなく、指導・監査を経た指定取消という地位への不利益に置かれている点が、強制の間接性を基礎づける。

医事法・保険診療実務の通説:診療録は臨床上の専門記録であると同時に、保険給付という公金支出を裏付ける証憑としての性格を併有する。臨床的に十分な記載でも請求の根拠としては不十分と評価されうるため、記載と請求の一致が指導・監査における実質的な争点となる。

改正沿革 AI による整理

  • 平成18年(2006年)健康保険法等改正(要検証) 入院時生活療養費、保険外併用療養費の創設に伴い、2項の給付名の列挙が整備されたと考えられる。改正年次と条文上の反映の正確な対応は人的検証が必要
  • 平成27年(2015年)持続可能な医療保険制度改革関連法(要検証) 平成30年(2018年)度からの都道府県の保険者化に伴い、国保関連規定全般で都道府県の権限が整理された。本条の文言への反映範囲は人的検証が必要

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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