国民健康保険法 第116条の2(病院等に入院、入所又は入居中の被保険者の特例)
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- 次の各号に掲げる入院、入所又は入居(以下この条において「入院等」という。)をしたことにより、当該各号に規定する病院、診療所又は施設(以下この条において「病院等」という。)の所在する場所に住所を変更したと認められる被保険者であつて、当該病院等に入院等をした際他の市町村(当該病院等が所在する市町村以外の市町村をいう。)の区域内に住所を有していたと認められるものは、この法律の適用については、当該他の市町村の区域内に住所を有するものとみなす。ただし、二以上の病院等に継続して入院等をしている被保険者であつて、現に入院等をしている病院等(以下この条において「現入院病院等」という。)に入院等をする直前に入院等をしていた病院等(以下この項において「直前入院病院等」という。)及び現入院病院等のそれぞれに入院等をしたことにより直前入院病院等及び現入院病院等のそれぞれの所在する場所に順次住所を変更したと認められるもの(次項において「特定継続入院等被保険者」という。)については、この限りでない。
- 一病院又は診療所への入院
- 二児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第七条第一項に規定する児童福祉施設への入所(同法第二十七条第一項第三号又は同法第二十七条の二の規定による入所措置がとられた場合に限る。)
- 三障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成十七年法律第百二十三号)第五条第十一項に規定する障害者支援施設又は同条第一項の主務省令で定める施設への入所
- 四独立行政法人国立重度知的障害者総合施設のぞみの園法(平成十四年法律第百六十七号)第十一条第一号の規定により独立行政法人国立重度知的障害者総合施設のぞみの園の設置する施設への入所
- 五老人福祉法(昭和三十八年法律第百三十三号)第二十条の四又は第二十条の五に規定する養護老人ホーム又は特別養護老人ホームへの入所(同法第十一条第一項第一号又は第二号の規定による入所措置がとられた場合に限る。)
- 六介護保険法第八条第十一項に規定する特定施設への入居又は同条第二十五項に規定する介護保険施設への入所
- 2.特定継続入院等被保険者のうち、次の各号に掲げるものは、この法律の適用については、当該各号に定める市町村の区域内に住所を有するものとみなす。
- 一継続して入院等をしている二以上の病院等のそれぞれに入院等をすることによりそれぞれの病院等の所在する場所に順次住所を変更したと認められる被保険者であつて、当該二以上の病院等のうち最初の病院等に入院等をした際他の市町村(現入院病院等が所在する市町村以外の市町村をいう。)の区域内に住所を有していたと認められるもの当該他の市町村
- 二継続して入院等をしている二以上の病院等のうち一の病院等から継続して他の病院等に入院等をすること(以下この号において「継続入院等」という。)により当該一の病院等の所在する場所以外の場所から当該他の病院等の所在する場所への住所の変更(以下この号において「特定住所変更」という。)を行つたと認められる被保険者であつて、最後に行つた特定住所変更に係る継続入院等の際他の市町村(現入院病院等が所在する市町村以外の市町村をいう。)の区域内に住所を有していたと認められるもの当該他の市町村
- 3.前二項の規定の適用を受ける被保険者が入院等をしている病院等は、当該病院等の所在する市町村及び前二項の規定によりその区域内に当該被保険者が住所を有するものとみなされた市町村に、必要な協力をしなければならない。
この条文の基本情報
病院等に入院、入所又は入居中の被保険者の特例とは何ですか?
定義病院等に入院、入所又は入居中の被保険者の特例とは、国民健康保険法第116条の2に定められた規定で、「次の各号に掲げる入院、入所又は入居(以下この条において「入院等」という。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国民健康保険法第116条の2(病院等に入院、入所又は入居中の被保険者の特例)は、日本の国民健康保険法に含まれる条文です。
- 国民健康保険法第116条の2の条文原文は「次の各号に掲げる入院、入所又は入居(以下この条において「入院等」という。」で始まります。
- 国民健康保険法第116条の2は第十一章に置かれています。
- 国民健康保険法の公布日は昭和33年12月27日です。
- 国民健康保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 国民健康保険法第116条の2の前の条は国民健康保険法第116条です。
- 国民健康保険法第116条の2の次の条は国民健康保険法第117条です。
- 国民健康保険法第116条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第116条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/333AC0000000192 - 本サイト収録
国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第116条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/333AC0000000192/116_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国民健康保険法116条の2は、病院や特別養護老人ホーム等への入所で住所を移した被保険者を、国保の適用上は従前の市町村に住所があるものとみなす住所地特例を定める。
Q · 特養に入るために住民票を移したら、国保の保険証はどっちの市役所でもらうの?
元の市町村。国保だけは保険者が動かない
国民健康保険法116条の2の住所地特例により、病院への入院や特別養護老人ホーム等への入所で施設所在地に住所を移した被保険者は、国保の適用上は従前の市町村に住所があるものとみなされます。したがって保険証の発行元も、保険料の賦課も、高額療養費の申請先も元の市町村のままです。施設所在地の市の窓口で「こちらの市民ではない」と言われるのは制度が正常に働いている証拠であり、転出届と住所地特例の届出は同時に出すのが安全です。
解説
特別養護老人ホームに入るために住民票を移した。それでも国民健康保険の保険者は、元の市町村のまま一歩も動かない。国民健康保険法116条の2は、病院への入院、児童福祉施設・障害者支援施設・養護老人ホーム・特別養護老人ホームへの入所、介護保険の特定施設への入居など六つの類型を挙げ、それによって施設所在地に住所を変えたと認められる被保険者は「従前の市町村の区域内に住所を有するものとみなす」と定める。つまり住民票の住所と、保険証を出す市町村が意図的にずらされている。ずれる以上、保険料の料率も、高額療養費の申請先も、特定健診の案内も、すべて元の市町村が窓口であり続ける。施設のある市の窓口で「こちらの市民ではありません」と言われても、それは制度の故障ではなく、この条文が正常に働いている証拠である。あなたがすべきなのは、たらい回しに素直に従うことではなく、どちらの市町村が保険者かを最初の一日で確定させることだ。
法的な位置づけ
国民健康保険法116条の2は住所地特例を定める規定であり、病院等への入院・入所・入居により施設所在地へ住所を変更したと認められる被保険者を、同法の適用上は従前の市町村の区域内に住所を有するものとみなす。住所地主義(同法5条)の例外として、施設所在市町村への医療費負担の偏在を防ぐ機能を持つ。
よくある質問 AI による整理
Q1住所地特例とは何ですか?
施設に入所して住所を移しても、国民健康保険の保険者は入所前の市町村のままとみなす制度です。国民健康保険法116条の2が根拠で、施設所在市町村への医療費負担の集中を防ぐ目的があります。
Q2住所地特例の届出はいつまでに必要ですか?
資格の取得・喪失・住所変更の届出は原則14日以内です(国民健康保険法9条)。転出届と同時に元の市町村の国保窓口へ出すと、施設所在地での誤った資格取得処理を避けられます。
Q3住所地特例の対象になる施設はどこまでですか?
病院・診療所への入院、児童福祉施設、障害者支援施設、のぞみの園の施設、養護老人ホーム・特別養護老人ホームへの入所、介護保険の特定施設への入居および介護保険施設への入所の六類型です。
Q4サービス付き高齢者向け住宅も住所地特例の対象ですか?
介護保険法8条11項の特定施設に該当すれば116条の2第1項6号の対象になります。該当の有無は施設の類型や定員要件で変わるため、入居前に保険者となる市町村へ個別に確認してください。
Q5住所地特例中の保険料はどちらの市町村の料率ですか?
保険者である元の市町村の料率で賦課されます。市町村間の保険料率の差は同じ所得でも年間数万円規模になりうるため、最新の料率は保険者となる市町村で確認してください。
Q6入院しただけでも住所地特例になりますか?
病院・診療所への入院は116条の2第1項1号の対象です。ただし入院により施設所在地へ住所を変更したと認められることが前提で、住民票を移していなければそもそも問題になりません。
Q7住所地特例なのに施設所在地の市から郵便が届くのはなぜ?
住民票は施設所在地にあるため、住民税や選挙の案内はその市町村から届きます。国保の保険証や高額療養費の通知だけが元の市町村から届く構造で、どちらも誤送ではありません。
Q8住所地特例はいつ終わりますか?
退所して在宅に戻るなど116条の2の要件を満たさなくなった時点で終わります。その後は現に住所のある市町村が保険者となり、継続入所かどうかで2項の適用も変わります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1施設に入るのに住民票を移したら、保険証はどっちの市役所でもらうんですか?
元の市町村である。116条の2第1項のみなし規定により、国保の適用上は住所を移していない扱いになるからだ。実務のポイント:転出届と住所地特例の届出を同時に出さないと、施設所在地の市で一度資格取得処理が走り、後から遡って取り消される。その間に高額療養費を申請していると、支給決定ごとやり直しになる
Q2施設を二回、三回と移った場合、保険者はどこになりますか?
116条の2第2項が答えを出す。施設を継続して移り続けた場合は、最初の施設に入る前に住んでいた市町村が保険者になるのが原則(同項1号)で、住所変更の経過によっては最後の移動の直前の市町村になる場合もある(同項2号)。実務のポイント:一度でも在宅に戻ると「継続」が切れ、その時点の住所が新たな起点になりうる。一時帰宅を挟むかどうかで保険者が変わる可能性があるため、日程確定前に保険者となる市町村へ照会する
Q3保険料が高い市の住民のまま、安い町の施設に入ったら損ではないですか?
損得は現実に生じる。ただし116条の2は施設所在市町村への財政負担の偏在を防ぐための強行規定で、本人の有利不利は考慮しないし、当事者が選ぶこともできない。実務のポイント:保険者は選べないが、世帯の組み方は届出で変わる。施設入所に伴う世帯分離は、保険料の軽減判定や介護保険の食費・居住費の負担限度額認定に影響しうる(要件は預貯金額や配偶者の状況にも左右されるため、最新の基準をご確認いただきたい)
間違えやすい点 AI による整理
- 「住民票を移せば保険者も移る」という理解は、国保に関しては逆である。116条の2は、施設入所による住所変更を国保の適用上だけは無かったことにする。住民票は施設所在地、保険証は元の市町村、この分離が制度の設計そのものだ
- 保険者が元の市町村のままであることを知っている人でも、その帰結の重さまでは把握していないことが多い。保険料の料率、高額療養費の多数回該当の通算、限度額適用認定証の発行元、特定健診の案内、これらすべてが元の市町村の基準で続く。市町村間の保険料率の差は同じ所得でも年間数万円規模になりうる(最新の料率はご確認いただきたい)
- 「どちらの市町村に届け出た方が得か」という問いの立て方そのものが誤っている。116条の2は当事者の選択を許さない強行規定で、要件を満たせば自動的にみなし効果が生じる。選べるのは保険者ではなく、届出の順番と世帯の組み方だけである
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 適用場面 | 116条の2:病院等への入院・入所・入居により施設所在地へ住所を変更した場合 | 5条:市町村の区域内に住所を有する者を被保険者とする原則 116条:修学のため他の市町村へ住所を移した場合 |
| 保険者となる市町村 | 従前の市町村(複数施設を継続移動した場合は2項各号で決定) | 現に住所を有する市町村 従前の市町村(修学前の住所地) |
| 制度趣旨 | 施設所在市町村への医療費負担の偏在防止 | 居住実態に即した行政の一元性 学生集中地域への負担偏在防止 |
| 関係者の義務 | 3項:病院等に両市町村への協力義務 | 9条:本人・世帯主の届出義務(原則14日以内) 9条の届出義務に加え在学証明等の提出 |
他国ではどう定めているか 6 か国
台湾の全民健康保険は中央健康保険署による単一保険者制のため、市町村間の費用付替え問題自体が生じない。近似概念は公的扶助の「戸籍所在地の主管機関」主義に現れる
韓国も単一保険者制のため住所地特例に直接対応する規定はない。居住地で実施機関を定める公的扶助・医療給付の領域に類似の管轄調整がある
中国の基本医療保険は統籌地区(市レベル)単位で、参保地が給付主体となる。施設入所ではなく「異地就医」の結算制度で地域間の精算を処理する点が日本と異なる
ドイツは施設入所前の社会扶助主体が引き続き管轄し、施設での滞在は gewöhnlicher Aufenthalt を基礎づけないと明文化する。日本の住所地特例と発想がほぼ一致する
フランスは domicile de secours(援護住所)の概念を用い、医療・社会施設での滞在は domicile de secours を取得させない。費用負担者を入所前の県に固定する構造
米国 Medicaid の州居住地判定。成人の施設入所者は原則として入所先の州の居住者とされ、州間配置(interstate placement)の場合に別途調整が入る。日本とは逆方向の設計
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 父を隣県の特別養護老人ホームへ移す日まであと10日。転出届を出した足で施設のある市の窓口へ行き、「こちらでは国保の資格は取れません」と言われたら、あなたはどう動くか。答えは元の市町村へ引き返すこと。116条の2により、保険者は最初から一度も動いていない。往復の10日を無駄にするか、初日で終わらせるかの差になる
- あなたが特養の生活相談員だとする。入所者の保険者が他市町村のままであることを把握せず、施設所在地の市に資格確認を回してしまった。116条の2第3項は、施設所在地の市町村と保険者である市町村の双方に協力する義務を施設側に課している。事務の取り違えは、入所者本人の医療費立替という形で家計に跳ね返る
- 母の新しい保険証の発行元が、引っ越し先の市ではなく前の市のままだった。役所のミスだと思って電話した。ミスではなかった。
- 病院を退院してそのまま老人保健施設へ、半年後に特別養護老人ホームへ。三つの市町村をまたいだのに、保険者は最初に入院する前に住んでいた市のままでありうる(116条の2第2項1号)。この構造を知らない家族は、三つ目の市に問い合わせ続けて二か月を溶かす
取るべき行動
被害を受けた側:1. 入所・入院の日程が決まった時点で元の市町村の国保窓口に連絡し、116条の2第1項の六類型のどれに当たるかを確認する2. 転出届と住所地特例の届出をセットで出す。順番が逆だと施設所在地でいったん資格取得処理がされ、後日遡って取り消される3. 新しい保険証の発行元が元の市町村になっていることを現物で確認する4. 高額療養費と限度額適用認定証の申請先も元の市町村であることを、施設の相談員に保険者名を明記して伝える
訴えられた側:窓口で「うちの市の国保ではない」と言われた側、あるいは病院・施設として事務を扱う側は、まず六類型のどれに該当するかを条文で確定させる。116条の2第3項は、施設所在地の市町村と保険者である市町村の双方に協力する義務を施設側に課しているので、両市町村の担当者名を控えて三者で事実関係を突き合わせる。誤って施設所在地で資格取得していた場合は、遡及訂正と保険料の還付・再賦課を同時に求める
時効(請求できる期限):資格の取得・喪失・住所変更の届出は原則14日以内(国民健康保険法9条)。保険料を徴収する権利およびその還付を受ける権利、ならびに保険給付を受ける権利は2年で時効消滅する(同法110条)。誤った資格処理の遡及訂正や高額療養費の請求は、この2年の壁の内側でしか完全には巻き戻せない
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