国民健康保険法 第118条(権限の委任)
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- この法律に規定する厚生労働大臣の権限は、厚生労働省令で定めるところにより、地方厚生局長に委任することができる。
- 2.前項の規定により地方厚生局長に委任された権限は、厚生労働省令で定めるところにより、地方厚生支局長に委任することができる。
この条文の基本情報
権限の委任とは何ですか?
定義権限の委任とは、国民健康保険法第118条に定められた規定で、「この法律に規定する厚生労働大臣の権限は、厚生労働省令で定めるところにより、地方厚生局長に委任することができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国民健康保険法第118条(権限の委任)は、日本の国民健康保険法に含まれる条文です。
- 国民健康保険法第118条の条文原文は「この法律に規定する厚生労働大臣の権限は、厚生労働省令で定めるところにより、地方厚生局長に委任することができる。」で始まります。
- 国民健康保険法第118条は第十一章に置かれています。
- 国民健康保険法の公布日は昭和33年12月27日です。
- 国民健康保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 国民健康保険法第118条の前の条は国民健康保険法第117条です。
- 国民健康保険法第118条の次の条は国民健康保険法第119条です。
- 国民健康保険法第118条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第118条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/333AC0000000192 - 本サイト収録
国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第118条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/333AC0000000192/118
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国民健康保険法118条は、厚生労働大臣の権限を厚生労働省令により地方厚生局長へ委任でき、さらに地方厚生支局長へ再委任できると定める。委任後の処分庁は受任者である局長となる。
Q · 厚生局から届いた通知の差出人が「厚生労働大臣」じゃないんだけど、これ正しいの?
処分庁は大臣ではなく地方厚生局長のことが多い
国民健康保険法118条により、同法に定める厚生労働大臣の権限は、厚生労働省令の定めるところにより地方厚生局長へ委任でき、さらに地方厚生支局長へ再委任できます。委任された権限は受任者が自己の名で行使するため、保険医療機関の指導・監査・報告徴収などの処分庁は局長・支局長になります。処分庁が誰かは、行政不服審査法に基づく審査請求の宛先と、取消訴訟の手続の組み立てを左右します。通知書の差出人の肩書きと末尾の教示欄をまず確認してください。
解説
厚生労働大臣の名前で来る通知、その実物にサインしているのは大臣ではない。国民健康保険法118条は、この法律で大臣の権限とされているものを、厚生労働省令の定めに従って地方厚生局長へ委任でき、さらにそこから地方厚生支局長へ再委任できると定める。あなたにとって何が変わるか。保険医療機関の指定取消や監査、報告徴収といった処分を受けたとき、その処分をした行政庁は「厚生労働大臣」ではなく「関東信越厚生局長」かもしれない。行政不服審査法では、審査請求の宛先は原則として処分庁の最上級行政庁になる。つまり誰が処分したのかによって、どこに不服を申し立てるか、取消訴訟で誰を被告とするかが変わる。処分通知書の末尾にある教示欄と、差出人の肩書き。この二行を読み違えたまま期間を過ぎれば、内容を争う以前に門前払いになる。
法的な位置づけ
国民健康保険法第118条は、権限の委任に関する規定であり、同法に定める厚生労働大臣の権限を厚生労働省令の定めるところにより地方厚生局長に委任すること、及び委任された権限を地方厚生支局長へ再委任することを認める。委任は権限の代行ではなく権限自体の移転であり、受任者は自己の名と責任において当該権限を行使する。
よくある質問 AI による整理
Q1権限の委任とは何ですか?
行政庁が法令の根拠に基づき、自己の権限の一部を他の行政機関に移す制度です。委任されると権限は受任者に移り、受任者が自己の名と責任で行使します。委任した側は原則としてその権限を行使できなくなります。
Q2地方厚生局とはどんな役所ですか?
厚生労働省の地方支分部局で、北海道・東北・関東信越などブロック単位で全国に置かれます。保険医療機関の指導監査、施設基準の届出受理など、医療保険行政の現場事務を担当します。
Q3審査請求はどこに出せばいいですか?
行政不服審査法では原則として処分庁の最上級行政庁が審査庁です。地方厚生局長の処分なら厚生労働大臣が審査庁となるのが通常ですが、まず処分通知書末尾の教示欄の記載を確認してください。
Q4審査請求はいつまでに出す?
処分があったことを知った日の翌日から起算して3か月以内が原則です。さらに処分の日の翌日から1年を経過すると、正当な理由がない限りできなくなります。宛先を探している間も期間は進みます。
Q5取消訴訟の被告は誰になりますか?
行政事件訴訟法11条により、処分をした行政庁が国に所属する場合は国が被告となります。地方厚生局長の処分でも被告は国であり、訴状には処分をした行政庁を記載します。
Q6支局長への再委任は違法ではないですか?
適法です。118条2項が、地方厚生局長に委任された権限を地方厚生支局長へ委任できると明文で認めています。法律の根拠なく権限を移すことは許されず、本条がその根拠にあたります。
Q7保険医療機関の指導は誰が行いますか?
実務では地方厚生局の担当官が個別指導・監査を実施します。その権限の根拠は、法律上は厚生労働大臣の権限とされるものが118条と厚生労働省令を通じて委任されている点にあります。
Q8厚生労働大臣名義の処分は存在しないのですか?
存在します。委任されていない権限は大臣自身が行使します。委任の範囲は厚生労働省令で定まるため、事項ごとに名義が異なりえます。名義の確認が争い方を決める出発点です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1通知書に厚生労働大臣って書いてないんですけど、これって本物ですか?
本物である可能性が高い。国民健康保険法118条は大臣権限を厚生労働省令の定めるところにより地方厚生局長へ委任でき、さらに地方厚生支局長へ再委任できると定めている。委任された権限は受任者が自分の名で行使する。実務のポイント:処分庁が誰かは審査請求の宛先と取消訴訟の被告の判断に直結するため、弁護士は通知書を渡されるとまず差出人の肩書きを見る。中身の議論はその後である。
Q2委任の中身って、どこを見れば分かるんですか?
118条自体には具体的な範囲が書かれていない。委任の範囲を定めるのは厚生労働省令であり、国民健康保険法施行規則の権限委任規定を確認することになる。実務のポイント:委任の範囲は省令改正で動く。数年前の解説書や過去の事例をそのまま当てにせず、処分を受けた時点で効力を有する省令の条文に当たること。委任範囲外の行為であれば、権限の有無自体が争点になりうる。
間違えやすい点 AI による整理
- 「法律に厚生労働大臣と書いてあるのだから、処分をするのは大臣だ」という前提そのものが、実務ではほぼ外れている。国民健康保険法の大臣権限の相当部分は、118条と厚生労働省令を通じて地方厚生局長に降りている。問いを「大臣を相手にどう争うか」から「実際の処分庁は誰か」に組み替えないと、最初の一手から狂う。
- 委任の存在は知っていても、その深刻度を過小評価している人が多い。委任先が変われば処分庁が変わり、処分庁が変われば審査請求の宛先も取消訴訟の被告適格の判断も変わる。組織内部の事務分担の話ではなく、あなたの救済ルートの分岐点である。
- 「委任されたのだから支局長は大臣より権限が弱い」と考えがちだが、委任の効果は権限そのものの移転である。委任された範囲では、支局長が自分の名でその権限を行使する。弱い代理人が代わりに動いているのではない。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 118条:大臣権限の地方厚生局長・支局長への委任 | 106条:保険医療機関等に対する報告徴収など大臣の実体的権限 119条:政令・省令への委任(規範定立の授権) |
| 移動するもの | 行政権限そのもの(誰が処分するか) | 権限の内容(行政庁が何をできるか) 規範制定権(誰が下位ルールを書くか) |
| 相手方・受け手 | 地方厚生局長、地方厚生支局長 | 保険医療機関、開設者、管理者等 政令=内閣、省令=厚生労働大臣 |
| 実務での効き方 | 処分庁が確定し、審査請求の宛先と訴訟の組み立てが決まる | 報告拒否・虚偽報告に対する措置の根拠になる 施行令・施行規則の有効性の根拠になる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も行政機関が法規に基づき権限の一部を所属下級機関へ委任できると定め、委任は公告を要する。委任後の処分庁が受任機関となる点は日本と同様
韓国は政府組織法を一般根拠とし、大統領令である行政権限の委任・委託に関する規定で具体的範囲を定める。個別法に委任規定を置く日本より一般法依存が強い
ドイツは授権の再委任(Subdelegation)に憲法上の明文根拠を置く。日本の118条2項が定める局長から支局長への再委任と、根拠の必要性という発想を共有する
米国は機関の長が下位職員へ権限を委任できる一般規定を置き、連邦官報での公示が実務上重視される。委任の存在と範囲が司法審査で争点化する点は日本と近い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 地方厚生局から個別指導の通知が届いた。差出人は「厚生労働大臣」ではなく「○○厚生局長」。この一行の違いが、後で不服を申し立てるときの宛先と、訴訟で誰を被告にするかを決めている。通知書はファイルに綴じる前に、差出人の肩書きを控えておく。
- もし、審査請求書の宛先を間違えて出したらどうなる? 実務では適切な行政庁へ回付されるのが通常だが、それを当てにして期限ぎりぎりに出すのは危うい。処分を知った日の翌日から3か月という期間は、宛先を探している間も止まらない。
- 指導・監査を受ける側の医療機関として。担当官の権限の根拠を確認したいとき、「大臣の権限だ」で終わらせず、委任の根拠省令まで遡る。委任の範囲外の行為であれば、それは権限のない行為である。
- あと10日で審査請求期間が切れる状況で、処分庁が局長なのか支局長なのか分からない。通知書の差出人名と教示欄、この二か所を撮影して弁護士に送れば、その場で判断がつく。
学説
通説(権限移転説):権限の委任は代理と異なり、権限そのものが受任者へ移転する。委任した行政庁は当該権限を失い、受任者が自己の名で処分を行い、その効果も受任者の行為として帰属する。法律の根拠を要する点で、内部的な事務処理方式にすぎない専決・代決と区別される。
行政組織法定主義に関する通説:行政権限の配分は法律事項であるため、これを動かす委任には法律上の明文の根拠が必要である。118条はその根拠規定であり、厚生労働省令は委任の対象と範囲を具体化する。省令の定める範囲を超える行使は、権限の有無自体が争点となりうる。
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