国民健康保険法 第123条
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被保険者又は被保険者であつた者が、第百十四条第二項の規定により報告を命ぜられ、正当な理由なしにこれに従わず、又は同条同項の規定による当該職員の質問に対して、正当な理由なしに答弁せず、若しくは虚偽の答弁をしたときは、三十万円以下の罰金に処する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国民健康保険法第123条は、日本の国民健康保険法に含まれる条文です。
- 国民健康保険法第123条の条文原文は「被保険者又は被保険者であつた者が、第百十四条第二項の規定により報告を命ぜられ、正当な理由なしにこれに従わず、又は同条同項の規定による当該職員の質問に対して、正当…」で始まります。
- 国民健康保険法第123条は第十二章に置かれています。
- 国民健康保険法の公布日は昭和33年12月27日です。
- 国民健康保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 国民健康保険法第123条の前の条は国民健康保険法第122条の2です。
- 国民健康保険法第123条の次の条は国民健康保険法第123条の2です。
- 国民健康保険法第123条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第123条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/333AC0000000192 - 本サイト収録
国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第123条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/333AC0000000192/123
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国民健康保険法123条は、国保の報告命令に正当な理由なく従わない、又は職員の質問に答弁せず若しくは虚偽答弁をした被保険者を、三十万円以下の罰金に処する規定である。
Q · 市役所から来た国保の報告命令を無視したら、どうなりますか?
罰金三十万円以下。過料ではなく前科が残る刑事罰です
国民健康保険法123条により、被保険者又は被保険者であつた者が同法114条2項の報告命令に正当な理由なしに従わなかった場合、三十万円以下の罰金に処されます。職員の質問に答弁しないこと、虚偽の答弁をすることも同じ条文で並列に処罰されます。ポイントは二つ。罰金は刑事罰であり略式命令でも前科として記録に残ること、そして「正当な理由なしに」という限定があるため、入院・不送達・資料の第三者保管といった事情は反論材料になることです。
解説
役所から届く茶封筒の中に「報告命令」と書かれた紙が入っていたとして、それを引き出しに突っ込んだまま放置した場合、あなたは三十万円以下の罰金に処される可能性がある。国民健康保険法123条が罰するのは、保険料の滞納ではない。「市町村が第三者行為(交通事故など)や給付の適否を調べるために出した報告命令を無視した」「職員の質問に黙り込んだ、あるいは嘘を答えた」という情報提供の拒絶そのものだ。ここで握っておくべき武器が二つある。第一に、条文には「正当な理由なしに」という限定がある。入院中だった、命令書が実際に届いていなかった、答えれば自分の刑事責任に触れる、こうした事情は正当な理由の主張材料になる。第二に、これは過料ではなく罰金、つまり刑事罰だ。略式命令に応じれば前科が残る。役所からの紙を「行政の督促」と同じ重さで扱ってきた感覚そのものを、今ここで更新する必要がある。
法的な位置づけ
国民健康保険法123条は、市町村の調査権に対する応答義務違反を処罰する罰則規定である。対象は被保険者又は被保険者であつた者に限られ、同法114条2項による報告命令への不従、質問への不答弁、虚偽の答弁の三類型を構成要件とし、いずれも正当な理由がないことを要する。法定刑は三十万円以下の罰金であり、刑法総則の適用を受ける。
よくある質問 AI による整理
Q1国民健康保険法123条の罰金はいくらですか?
三十万円以下の罰金です。上限額であり、実際の科刑は違反態様や調査妨害の程度によって決まります。過料とは異なり刑事罰なので、略式命令でも前科として記録に残ります。
Q2報告命令の「正当な理由」とは何ですか?
入院や長期不在で命令書が実際に到達していない、資料を第三者が保管していて期限内に取得できない、求められた事項が不明確である、といった客観的事情が典型です。主張する側が資料で裏付ける必要があります。
Q3国保の報告命令の根拠条文は何条ですか?
国民健康保険法114条2項です。123条が処罰するのは同項に基づく報告命令と質問への違反なので、届いた書面の根拠条文が別条であれば123条の射程外である可能性があります。
Q4国保の報告命令を無視すると前科がつきますか?
起訴され罰金刑が確定すればつきます。123条は罰金刑を定める刑罰規定であり、略式命令に応じて罰金を納付した場合も有罪判決であるため前科として扱われます。
Q5報告命令の時効は何年ですか?
罰金のみを定める本条の公訴時効は3年です(刑事訴訟法250条2項)。起算点は不従・不答弁・虚偽答弁が行われた時点で、報告命令では指定期限の経過時が基準になります。
Q6遺族は国保の報告義務を負いますか?
123条の名宛人は「被保険者又は被保険者であつた者」本人であり、遺族は処罰対象外です。ただし相続した給付費返還債務の履行義務は別の軌道で残るため、切り分けて対応する必要があります。
Q7国保の報告命令は郵便で届きますか?
実務上は書面で送達されます。根拠条文・対象項目・期限が明記された書面であることが123条適用の前提となるため、口頭の依頼にとどまる場合は処罰の前提を欠く可能性があります。
Q8報告命令に期限内に対応できないときはどうすればよいですか?
期限内に「何を、なぜ今出せないのか、いつまでに出せるか」を書面で提出します。期限前に何らかの応答を記録に残したという事実が、「正当な理由なしに従わなかった」という認定を崩す最大の材料になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1市役所から来た紙を無視しただけで、本当に警察が来るんですか?
実務上、いきなり刑事事件化することは稀で、まず催告や再度の命令が出る。ただし123条は罰金刑を定める刑罰規定なので、市町村が告発すれば検察官が起訴できる構造になっている。実務のポイント:自治体が本気で動くのは、第三者求償(国民健康保険法64条)や不正受給の返還請求が絡み、資料がないと金額を確定できない案件だ。逆に言えば、求められた資料を出せば刑事ルートに乗る動機は消える
Q2覚えていないことを聞かれたら、黙っていた方が安全ですか?
安全ではない。123条は「答弁せず」と「虚偽の答弁」を並べて処罰しているため、沈黙も処罰対象になりうる。安全なのは「記憶が不確かなので資料を確認して回答する」と述べ、その後に実際に回答することだ。実務のポイント:職員は聞き取り内容を記録に残す。その記録に「確認中」と書かれるか「○○であると述べた」と書かれるかで、後の虚偽答弁の認定可能性が変わる。その場の一言が文書化されることを意識して話す
Q3もう国保をやめているのに、まだ答える義務があるんですか?
ある。条文は「被保険者又は被保険者であつた者」と明記しており、資格喪失後も加入していた期間の給付や保険料に関する調査には応じる義務が残る。実務のポイント:社保へ切り替えた後に国保証を誤使用した案件は典型で、このとき給付費返還(同法65条)と答弁義務が同時に走る。やめたから関係ないという前提で連絡を絶つのが、最も状況を悪化させる
間違えやすい点 AI による整理
- 「保険料を払っていれば刑事罰なんて無関係」と思われているが、123条が罰するのは金銭の不納付ではなく情報提供の拒絶である。保険料を完納している人でも、報告命令を無視すれば罰金の対象になりうる。問われている義務の種類がそもそも違う
- 役所からの通知を無視した場合のペナルティは過料や延滞金だろう、と多くの人が見積もっている。ここは深刻度の誤算だ。123条は「罰金」であり刑法総則が適用される刑事罰、検察官が起訴し、略式命令でも前科として記録に残る。督促状の不履行と同じ棚に置いてはならない
- 「答えなければセーフ、答えて間違っていたらアウト」という整理をしている人がいるが、条文は不答弁と虚偽答弁を並列で処罰している。沈黙も虚偽も同じ条文の射程内にある。分かれ目は誠実さの有無ではなく「正当な理由」の有無だ
- あなたから見れば「記憶が曖昧だから適当に答えた」に過ぎない。だが法律から見れば、事実と異なる内容を答えた時点で虚偽答弁の外形が成立している。この落差を埋める唯一の方法は、曖昧な点を曖昧なまま「記憶にない、資料を確認して追って回答する」と記録に残すことである
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 123条:調査への応答義務違反を罰する刑事罰 | 114条2項:報告命令・質問権そのものの根拠 65条:不正受給時の給付費返還請求(民事的返還) |
| 発動される場面 | 報告命令への不従、不答弁、虚偽答弁があったとき | 市町村が給付の適否や第三者行為を調査する必要があるとき 偽りその他不正の行為により保険給付を受けたとき |
| 相手に生じる効果 | 三十万円以下の罰金(前科が残る) | 報告・答弁の義務が具体的に発生する 受給額の返還義務(場合により加算) |
| 争うときの軸 | 「正当な理由」の有無、命令書の根拠条文・到達の有無 | 命令の範囲が調査目的に照らして必要か 不正の行為の有無、返還額の算定根拠 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も保険者の調査に対する規避・妨礙・拒絶に制裁を定めるが、中心は行政罰(罰鍰)であり、日本のように調査拒否そのものを罰金=刑事罰で受け止める構造とは重さが異なる
韓国も報告・書類提出の拒否や虚偽報告に制裁を置くが、類型により벌칙(刑事罰)と과태료(秩序罰)が振り分けられており、日本の123条が一律に罰金としている点と対照的
ドイツは被保険者の情報提供義務を SGB V § 206に置き、その違反は § 307の Ordnungswidrigkeit(秩序違反)として過料で処理する。刑事罰ではない点が日本との最大の差
米国は「調査への不応答」自体を独立の犯罪とせず、給付に関する虚偽陳述・詐取を連邦刑事法で重く処罰する設計。沈黙を処罰しない点で日本の123条と発想が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 交通事故で入院し、国保で治療を受けた。数か月後、市役所から「事故の相手方と示談の状況を報告せよ」という命令書が届く。市町村は第三者に求償する権利(国民健康保険法64条)を持つため、この情報が必要だ。面倒で放置すると、求償の話ではなく罰金の話になって戻ってくる
- 退職して国保に切り替えたが、実は前の会社の健康保険の任意継続も並行していた。市町村職員が訪ねてきて加入状況を質問する。「よく分かりません」でごまかすのと、事実と異なる答えをするのは法的に別物。後者は虚偽答弁として123条の直撃を受ける
- 資格喪失後も保険証を使い続けてしまった人が、職員の質問に対して使用日を偽った。給付費の返還請求(国民健康保険法65条)と並行して、答弁内容そのものが独立した犯罪として扱われる。返せば終わり、ではない
- もし、すでに亡くなった家族に報告命令が出ていたとしたら? 123条の対象は「被保険者又は被保険者であつた者」本人であり、遺族は対象外。ただし遺族が相続した返還債務の話は別軌道で生きている。誰が何の義務を負っているのか、切り分けずに対応すると払わなくていいものまで払う
- 命令書に記載された報告期限まであと5日、しかし必要な診療明細は病院に再発行を頼むと2週間かかる。ここで黙って期限を過ぎるのが最悪手。期限内に「取得に時間を要する理由と見込み日」を文書で出しておけば、それ自体が正当な理由の証拠になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 市町村側として調査が必要な場合、報告命令は114条2項の根拠と対象項目・期限を明記した書面で出す、口頭の依頼では123条の前提を欠く2. 被保険者が応じない場合、催告と記録を積み上げ「正当な理由なし」を立証できる状態を作る3. 刑事罰は最後の手段であり、給付費返還(65条)や第三者求償(64条)の民事ルートが本筋である点を見失わない4. 告発に踏み切る前に、対象者の入院・認知症・送達不到達の有無を確認する
訴えられた側:1. まず命令書の根拠条文が114条2項か確認、別条の依頼文であれば123条の射程外の可能性がある2. 命令書の到達日・期限・求められた項目を時系列で整理3. 従えなかった事情(入院、長期不在、資料の第三者保管、求められた内容の不明確さ)を客観資料で裏付け、正当な理由として主張4. 自己の刑事責任に触れる内容であれば黙秘の正当性も検討材料になる5. 略式命令の書面が来ても即サインせず、正式裁判を求める選択肢があることを踏まえて弁護士に相談する
時効(請求できる期限):罰金のみを定める本条の公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項)。起算点は不従・不答弁・虚偽答弁が行われた時点、報告命令の場合は指定期限の経過時が基準になる。なお報告命令自体への対応期限は命令書記載の日であり、これを過ぎた後に提出しても犯罪の成立自体は消えない(最新の改正状況をご確認ください)
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