受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 8 分8 分8 分

国民健康保険法 第127条

クイックジャンプ
  1. 市町村は、条例で、第九条第一項若しくは第五項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者に対し十万円以下の過料を科する規定を設けることができる。
  2. 2.市町村は、条例で、世帯主又は世帯主であつた者が正当な理由なしに、第百十三条の規定により文書その他の物件の提出若しくは提示を命ぜられてこれに従わず、又は同条の規定による当該職員の質問に対して答弁せず、若しくは虚偽の答弁をしたときは、十万円以下の過料を科する規定を設けることができる。
  3. 3.市町村は、条例で、偽りその他不正の行為により保険料その他この法律の規定による徴収金の徴収を免かれた者に対し、その徴収を免かれた金額の五倍に相当する金額以下の過料を科する規定を設けることができる。
  4. 4.地方自治法第二百五十五条の三の規定は、前三項の規定による過料の処分について準用する。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 国民健康保険法第127条は、日本の国民健康保険法に含まれる条文です。
  2. 国民健康保険法第127条の条文原文は「市町村は、条例で、第九条第一項若しくは第五項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者に対し十万円以下の過料を科する規定を設けることができる。」で始まります。
  3. 国民健康保険法第127条は第十二章に置かれています。
  4. 国民健康保険法の公布日は昭和33年12月27日です。
  5. 国民健康保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 国民健康保険法第127条の前の条は国民健康保険法第126条です。
  7. 国民健康保険法第127条の次の条は国民健康保険法第128条です。
  8. 国民健康保険法第127条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第127条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/333AC0000000192
  • 本サイト収録国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第127条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/333AC0000000192/127

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点国民健康保険法127条は、市町村が条例で過料を科す規定を設けられると定める。届出義務違反と調査不応答は十万円以下、不正な徴収免脱は免れた額の五倍以下が上限となる。

Q · 国民健康保険の届出を忘れたら、過料はいくら取られるんですか?

条例があれば十万円以下、不正なら免れた額の五倍以下の過料です

国民健康保険法127条は上限だけを定めた授権規定です。1項の届出義務違反(虚偽届出を含む)と2項の調査不応答は十万円以下、3項の偽りその他不正の行為による徴収免脱は免れた金額の五倍以下。実際に過料を科すかどうかも具体的な金額も、各市町村の国民健康保険条例が決めます。同じ届出漏れでも自治体によって結果が変わるため、最初に確認すべきは127条ではなく、お住まいの市町村の国民健康保険条例の罰則条項です。なお4項が地方自治法255条の3を準用するため、市町村長は処分前に告知と弁明の機会を与えなければなりません。

解説

引っ越した先の市には過料の規定があり、前に住んでいた市にはなかった。同じ届出忘れなのに結果が変わるのは、127条が「市町村は、条例で…過料を科する規定を設けることができる」としているからだ。過料を置くか、いくらにするかを決めるのは、あなたが住む自治体の国民健康保険条例である。中身は三段構え。資格の取得・喪失の届出をしない、または虚偽の届出をすれば10万円以下(1項)。市町村から書類の提出を命じられて従わない、職員の質問に答えない、嘘を答えれば10万円以下(2項)。保険料をごまかして徴収を免れれば、免れた額の5倍以下(3項)。ここで見落とされがちなのが4項だ。地方自治法255条の3を準用しており、市町村長は過料を科す前に、あなたに告知して弁明の機会を与えなければならない。処分が出てから争うのではなく、出る前に止める窓が、制度として開いている。

法的な位置づけ

国民健康保険法127条は、市町村に対し、条例で過料を科す規定を設ける権限を授権する規定である。対象は資格の取得・喪失の届出義務違反、文書提出命令や職員の質問に対する不応答、及び偽りその他不正の行為による徴収の免脱であり、上限はそれぞれ十万円、十万円、免れた金額の五倍とされる。過料は刑罰ではない秩序罰であり、市町村長が処分として科す。

よくある質問 AI による整理

Q1国民健康保険の過料とは?

国保法127条に基づき市町村が条例で定める秩序罰です。刑罰ではなく市町村長の行政処分として科され、届出義務違反や調査不応答、不正な徴収免脱が対象になります。

Q2国保の資格喪失届はいつまでに出す?

事実が生じた日から14日以内が原則です(国民健康保険法施行規則。最新の改正状況は要確認)。この期限を過ぎた届出が127条1項の過料の対象行為にあたります。

Q3弁明の機会って何をすればいいの?

期限内に弁明書を提出し、遅れた事情を裏づける資料を添えます。127条4項が準用する地方自治法255条の3の手続で、処分が確定する前に反論できる唯一の場です。

Q4国保の過料は誰が決めるの?

科すのは市町村長で、検察官も裁判所も関与しません。上限は127条が定めますが、過料を置くかどうかと実額は各市町村の国民健康保険条例が決めます。

Q5過料と保険料の追徴は両方来る?

別枠で走ります。過料は秩序罰、保険料本体の遡及賦課と延滞金は徴収の問題です。127条3項の過料を科されても、免れた保険料の追徴が消えるわけではありません。

Q6国民健康保険税と国民健康保険料の違いは?

市町村がどちらの方式を採るかで適用法が変わります。税方式なら地方税法が働き、徴収権の時効も国保法110条の2年ではなく5年になります。

Q7市役所職員の質問に答えないと違法?

127条2項は、113条の調査で正当な理由なく文書提出命令に従わない、質問に答弁しない、虚偽答弁をした場合に十万円以下の過料を条例で定められるとしています。

Q8世帯主をやめた後も過料の対象になる?

なります。127条2項は「世帯主又は世帯主であつた者」と明記しており、世帯分離や世帯主変更の後でも、在任期間中の保険料に関する調査には応答義務があります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1過料って払わなかったらどうなるんですか。前科つきますか

前科はつかない。過料は刑罰ではなく秩序罰で、市町村長の行政処分として科される(本条4項、地方自治法255条の3)。ただし納付しなければ地方自治法231条の3により地方税の滞納処分の例で強制徴収され、預金や給与が差し押さえられる。実務のポイント:刑罰でないため弁護士が入る場面が少なく、そもそも争う人が稀だ。だからこそ、きちんとした弁明書が一通出るだけで金額が抑えられたり、処分自体が見送られたりする余地が実務上残っている

Q2届出を忘れていただけでも、不正扱いで5倍取られるんですか

3項の対象は「偽りその他不正の行為により徴収を免かれた者」で、積極的にごまかす行為が前提とされる。単なる届出漏れは通常1項の10万円以下の枠で処理されるが、所得を偽って申告した、他人名義を使ったといった事情が重なると3項の射程に入る。この線引きは実務上、解釈が分かれている。実務のポイント:調査が始まる前に自分から申し出た記録が残っているかどうかが、1項側か3項側かを分ける実質的な分水嶺になる

Q3引っ越したら急に過料の話が出てきました。前の市では何も言われなかったのに

127条は「市町村は、条例で…設けることができる」という任意規定だ。過料を置くかどうかも金額も各市町村の国民健康保険条例が決めるため、自治体ごとに扱いが違う。実務のポイント:一般の条例で科せる過料は地方自治法14条3項により5万円が上限だが、127条は法律の特別の定めなので10万円まで引き上げられる。自分の市が上限いっぱいを取っているか低く抑えているかは、自治体の例規集をウェブで検索すれば数分で確認できる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「過料は罰金の一種だから前科がつく」と思われているが、過料は刑罰ではない秩序罰であり、前科にならず、検察官も起訴も関与しない。ただし安心材料ではない。刑罰でないぶん刑事手続の保護が働かず、起訴も公判も経ずに市町村長の処分一本で科される。守りが薄いのはむしろこちら側だ
  • 「国保の届出を忘れたら過料はいくらか」と検索して条文を読む人が多いが、問いの立て方がずれている。127条は上限を書いているだけで、過料を科すかどうかも実額も、各市町村の国民健康保険条例が決めている。読むべきは127条ではなく、自分の市の例規集にある国民健康保険条例の罰則条項だ
  • 3項の「5倍」を知っている人でも、何に5を掛けるかを誤解していることがある。母数は免れた保険料の額であり、年収でも預金でもない。だが保険料は世帯の所得と人数で算定されるため、所得を低く見せていた期間が長いほど母数そのものが積み上がる。しかも過料は、保険料本体の追徴とも延滞金とも別に科される
  • あなたから見れば「うっかり忘れただけ」だが、2項の条文は「正当な理由なしに」と書いている。正当な理由があったかどうかを最初に評価するのは、あなたでも裁判所でもなく市町村の担当者だ。忘れた事情を弁明の段階で文章にして記録に残さない限り、書類上は単なる無視として処理される
比較の観点この条文ほかの条文
過料の上限国保法127条:1項・2項は十万円以下、3項は免れた額の五倍以下地方自治法14条3項:条例の過料は原則五万円以下
地方税法703条の4:国民健康保険税方式では税の罰則規定が適用
法的性質行政上の秩序罰、市町村長の処分、前科にならない同じく秩序罰、一般的な条例違反に対する上限規定
税の枠組み(加算金・延滞金・罰則)で処理される
手続保障4項が地方自治法255条の3を準用、告知と弁明の機会が必須地方自治法255条の3が直接適用
国税徴収法の例による滞納処分・不服申立ルート
徴収権の時効保険料は国保法110条により2年過料自体に固有の時効規定なし
地方税法18条により5年

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
全民健康保険法 第六章 罰則

台湾は単一保険者(中央健康保険署)が全国一律に罰鍰を科す。日本のように自治体条例へ委任しないため、同じ違反行為で住所地による差が生じない

韓国
대한민국 국민건강보험법 제119조(과태료)

韓国も過料(과태료)方式で刑罰と区別するが、国民健康保険公団という単一保険者の体制のため、金額は法律レベルで全国一律に定まる

ドイツ
SGB V § 307(Bußgeldvorschriften)

ドイツは秩序違反法(OWiG)の枠組みで Bußgeld を科し、届出・報告義務違反に対する制裁を連邦法レベルで統一。州や自治体の条例に金額決定を委ねる構造ではない

アメリカ
Social Security Act § 1128A(42 U.S.C. § 1320a-7a)

米国は公的医療保険の不正請求に対し民事制裁金(Civil Monetary Penalties)を科し、虚偽請求取締法(False Claims Act)による三倍賠償と併走する。行政制裁の倍率制という点で本条3項と発想が近い

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 会社を辞めて国民健康保険に入り、その後再就職して勤務先の健康保険に移った。国保の喪失届を出し忘れたまま1年が過ぎ、古い保険証で受診もしていた。市から届いたのは給付分の返還請求と、届出義務違反に関する弁明の機会の通知。弁明書の提出期限まであと10日、遅れた事情を証明する資料を今夜から集め直すことになる
  • もし市役所から「保険料の算定に関して文書を提出せよ」という通知が来て、忙しさにまぎれて放置したらどうなる? 113条に基づく調査に従わなかったものとして、2項の10万円以下の過料の対象になりうる。科すのは検察官ではなく市町村長であり、刑事裁判は一度も開かれない。反論の場は弁明の機会ただ一つになる
  • 世帯を分けて、あなたはもう世帯主ではない。過去の保険料について市から質問状が届いたが、自分には関係ないと判断して封も切らなかった。127条2項は「世帯主であつた者」と名指ししている
  • 確定申告の所得を低く書き続け、保険料が本来より年20万円安くなっていた。3年分で60万円。3項はその5倍以下、つまり最大300万円までの過料を条例で定めることを許している。保険料本体の追徴と延滞金は、これとは別枠で走る

取るべき行動

被害を受けた側:まだ通知が来ていない段階が一番安い。1. 自分の市の国民健康保険条例を例規集で検索し、過料の規定と金額があるか確認する2. 資格の取得日・喪失日をさかのぼって特定し、未提出の届出を洗い出す3. 窓口に自分から申し出て、遅れた事情を書面で提出し控えを残す。自主申出の記録が3項の「不正の行為」との距離を作る4. 同時に保険料の遡及賦課額と延滞金の見込みを聞き、分納の相談まで一度に済ませる

訴えられた側:告知書が届いたら、まず弁明の期限を確認する(本条4項が準用する地方自治法255条の3)。1. 弁明は口頭で済ませず書面で出し、控えを保管する2. 「正当な理由」を裏づける資料(入院記録、転居・出国の記録、勤務先の資格喪失証明の発行遅延など)を添付する3. 金額の根拠として、条例の該当条項と算定過程を示すよう求める4. 処分が出た場合は、通知書の教示欄に従って審査請求または取消訴訟を検討する

時効(請求できる期限):資格の取得・喪失の届出は事実があった日から14日以内(国民健康保険法施行規則。最新の改正状況をご確認ください)。過料自体に固有の時効規定はなく、処分に不服がある場合は、処分があったことを知った日の翌日から審査請求が3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟が6か月以内(行政事件訴訟法14条)。保険料の徴収権の消滅時効は2年(国民健康保険法110条)、保険税方式の市町村なら5年(地方税法18条)

学説

通説:過料は行政上の秩序罰であって刑罰ではなく、刑事訴訟法の手続保障は及ばない。その代替として、地方自治法255条の3の告知・弁明手続が最小限の手続的防御を担うと理解されている

通説:条例で科しうる過料は地方自治法14条3項により原則五万円以下だが、法律に特別の定めがあれば引き上げられる。国保法127条はその特則にあたり、1項・2項で十万円、3項で免れた額の五倍という上限を法律側が画している

実務上の議論:単なる届出漏れが1項の枠に留まるか、3項の「偽りその他不正の行為」に踏み込むかの線引きは条文上明確でなく、調査開始前の自主申出の有無など事実関係の評価に委ねられる部分が大きいとされる

改正沿革 AI による整理

  • 改正履歴は人的検証が必要 過料の上限が十万円に至るまでの引上げ時期、及び令和5年(2023年)のマイナンバーカードの健康保険証利用への移行に伴う第九条の届出規定の改正が本条1項の参照先に与えた影響について、確定的な確認ができていない。金額・施行時期ともに原文照合が必要

改正の年表

  1. 1.昭和33年(1958年) 新設:国民健康保険法(昭和33年法律第192号)の制定に伴い、罰則を条例に委任する規定として置かれた。国民皆保険体制の実効性を、市町村ごとの実情に合わせて担保する設計

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

国民健康保険法の全文を見る所属する編章節を開く:第十二章

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›