実用新案法 第39条(答弁書の提出等)
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- 審判長は、審判の請求があつたときは、請求書の副本を被請求人に送達し、相当の期間を指定して、答弁書を提出する機会を与えなければならない。
- 2.審判長は、前条第二項の規定により請求書の補正を許可するときは、その補正に係る手続補正書の副本を被請求人に送達し、相当の期間を指定して、答弁書を提出する機会を与えなければならない。ただし、被請求人に答弁書を提出する機会を与える必要がないと認められる特別の事情があるときは、この限りでない。
- 3.審判長は、第一項若しくは前項本文の答弁書を受理したとき、又は実用新案登録無効審判が特許庁に係属している場合において第十四条の二第一項若しくは第七項の訂正があつたときは、その副本を請求人に送達しなければならない。
- 4.審判長は、審判に関し、当事者及び参加人を審尋することができる。
- 5.審判長は、実用新案登録無効審判の請求があつた場合において、その請求後にその実用新案登録に基づいて特許法第四十六条の二第一項の規定による特許出願がされたときは、その旨を請求人及び参加人に通知しなければならない。
この条文の基本情報
答弁書の提出等とは何ですか?
定義答弁書の提出等とは、実用新案法第39条に定められた規定で、「審判長は、審判の請求があつたときは、請求書の副本を被請求人に送達し、相当の期間を指定して、答弁書を提出する機会を与えなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 実用新案法第39条(答弁書の提出等)は、日本の実用新案法に含まれる条文です。
- 実用新案法第39条の条文原文は「審判長は、審判の請求があつたときは、請求書の副本を被請求人に送達し、相当の期間を指定して、答弁書を提出する機会を与えなければならない。」で始まります。
- 実用新案法第39条は第五章 審判に置かれています。
- 実用新案法の公布日は昭和34年4月13日です。
- 実用新案法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 実用新案法第39条の前の条は実用新案法第38条の2です。
- 実用新案法第39条の次の条は実用新案法第39条の2です。
- 実用新案法第39条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
実用新案法(昭和三十四年法律第百二十三号)第39条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000123 - 本サイト収録
実用新案法(昭和三十四年法律第百二十三号)第39条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000123/39
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点実用新案法39条は、実用新案登録無効審判で審判長が被請求人に請求書副本を送達し、相当の期間内に答弁書を提出する機会を与えなければならないと定める手続規定である。
Q · 実用新案の無効審判で、特許庁から請求書の副本が届いたら何をすべき?
答弁の機会は与えられるが、出すかは本人次第です
実用新案法39条により、審判長は無効審判の請求があると被請求人に請求書の副本を送達し、相当の期間を指定して答弁書を提出する機会を与えます。これは「機会」であって義務ではないため、期間内に答弁書を出さなければ相手の無効理由に反論しないまま審理が進み、事実上きわめて不利になります。実務では答弁書と訂正請求(14条の2)をセットで出すのが定石です。4項では審判長が当事者を審尋でき、口頭のやり取りも判断材料になります。
解説
競合他社から、あなたの登録実用新案を無効にする審判を起こされた。ある朝、特許庁から分厚い請求書の副本が届く。多くの権利者は「実用新案なんて無審査で取った権利だし」と高をくくり、封筒を机に置いたままにする。それが致命傷になる。実用新案法39条は、審判長があなた(被請求人)に請求書の副本を送達し、相当の期間を指定して答弁書を出す機会を与えなければならないと定める。逆に言えば、機会は与えられるが、使うかどうかはあなた次第だ。指定された期間内に答弁書を出さなければ、相手の言い分だけで審理が進み、あなたの権利が消えていく。さらに4項では、審判長が当事者を直接審尋できる。書面だけでなく、口頭のやり取りでも勝負がつく。無審査で取れる権利だからこそ、無効審判の攻防こそが本当の審査なのだ。
法的な位置づけ
実用新案法39条は、実用新案登録無効審判における答弁の機会と審尋を定める手続規定であり、審判長が被請求人に請求書の副本を送達して相当の期間内に答弁書を提出する機会を与え、当事者及び参加人を審尋できる旨を規律する。無審査で登録される実用新案権の実質的な審査機能を担保する手続的基盤として機能する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.請求書副本の到達日と指定期間を即確認 特許庁から届いた請求書の副本について、到達日と審判長が指定した答弁期間を真っ先に確認する。在外者は3か月程度、国内は60日前後が目安。期間徒過は答弁・訂正の機会喪失に直結するため、まず期限管理から着手する
- 2.無効理由を分析し訂正請求の要否を判断 請求人が主張する無効理由(新規性・進歩性の欠如、記載不備など)を一つずつ検討し、弱い請求項があれば14条の2の訂正請求で削って無効理由を回避できるかを判断する
- 3.答弁書と訂正請求をセットで作成・提出 答弁書で無効理由に反論しつつ、必要なら訂正請求を同時に提出する。答弁と訂正は一手にまとめ、指定された相当の期間内に間に合わせる。提出後、相手の対応(3項の副本送達)に備える
- 4.審尋に備え技術的意義を口頭で整理 4項の審尋に呼ばれたら、書面で伝わりにくい発明の技術的意義や争点を口頭で簡潔に説明できるよう整理する。審判官が心証を固める前の最後の説得チャンスとして臨む
- 5.権利維持が難しければ特許出願への乗り換えを検討 答弁・訂正でも権利維持が難しいと判断したら、係属中に「実用新案登録に基づく特許出願」(特許法46条の2)への乗り換えを検討する。5項により請求人へ通知される点も踏まえて方針を決める
よくある質問 AI による整理
Q1実用新案の無効審判とは何ですか?
無審査で登録された実用新案権の有効性を、特許庁の審判で争う手続です(実用新案法37条)。新規性や進歩性の欠如などを理由に、誰でも請求できます。
Q2答弁書はいつまでに提出すればいいですか?
法定の固定期間はなく、審判長が「相当の期間」を指定します(39条1項)。実務上は国内当事者で60日前後が目安です。期間徒過は答弁機会の喪失に直結します。
Q3実用新案の訂正請求はどうやって行いますか?
無効審判の係属中、14条の2により無効理由のある請求項を削るなどの訂正を請求できます。答弁書と同時に出して無効理由を回避するのが定石です。
Q4実用新案技術評価書とは何ですか?
実用新案の有効性を特許庁が評価した書面で、権利行使(警告)には事実上その提示が必要です(29条の2)。評価の低い権利での警告は反撃を招きます。
Q5無効審判中に実用新案を特許出願へ切り替えられますか?
特許法46条の2により、実用新案登録に基づく特許出願が可能です。審査済みの強い特許へ乗り換える最後の窓口で、5項はその通知を定めます。
Q6特許庁の審尋とは何ですか?
審判長が当事者・参加人に口頭または書面で質問し、争点を明確化する手続です(39条4項)。書面で守り切ったつもりでも審尋の受け答えで心証が動きます。
Q7実用新案の無効審判の費用はいくらかかりますか?
請求側は特許印紙による審判請求料が必要で、被請求側も弁理士費用が発生します。具体額は請求項数等で変動するため、最新の料金を特許庁でご確認ください。
Q8実用新案が無効審判で無効にされたらどうなりますか?
無効審決が確定すると権利は初めから存在しなかったものとみなされます。すでに行った警告や差止が逆に権利行使者の責任(29条の3)を問われる余地もあります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1実用新案は審査なしで登録されるのに、無効審判なんて起きるんですか?
むしろ無審査だからこそ無効審判は頻繁に起きます。実用新案は方式審査だけで登録されるため(実用新案法14条)、新規性も進歩性もない権利が登録されてしまう。だから無効審判(37条)が実質的な審査の役割を果たします。実務のポイント:権利者が警告状を出すには実用新案技術評価書(29条の2)の提示が事実上必要で、評価の低い権利で警告すると、逆に無効審判と権利行使者の責任(29条の3)で反撃される。攻める前に自分の権利の評価を取るのが鉄則です
Q2答弁書を出さなかったらどうなりますか?
答弁書の提出は「機会」であって義務ではありません(39条1項)。出さなくても審判は進みますが、相手の無効理由に反論しないまま審理が進むため、事実上きわめて不利になります。実務のポイント:答弁書を出さないと、唯一の防御手段である訂正請求(14条の2)のタイミングも逃しがちです。実務では答弁書と訂正請求をセットで出し、無効理由のある請求項を削りつつ反論する。期間内に動かないと、訂正で救えたはずの権利まで丸ごと失います
間違えやすい点 AI による整理
- 「実用新案は無審査だから、無効審判で争っても無意味だ」と問いの立て方そのものが誤っている。無審査だからこそ、新規性も進歩性もない権利が登録されてしまう。その実質的なふるい分けの場が無効審判であり、ここでの答弁こそが唯一の実質審査の機会だ
- 「答弁書を出す機会が与えられる=出さなくても不利にならない」と思い込む人が多いが、機会を使わなければ相手の無効理由に反論しないまま審理が進み、事実上きわめて不利になる。機会の保障は、結果の保障ではない
- 答弁書の重要性は知っていても、4項の審尋で口頭のやり取りまで判断材料に拾われることを意識していない人は多い。書面で守り切ったつもりでも、審尋の受け答え一つで審判官の心証が揺れる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 39条:答弁書提出の機会付与と審尋 | 37条:無効審判の請求(争いの入口) 14条の2:訂正、被請求人の防御手段 |
| 主体 | 審判長が被請求人へ機会付与・当事者を審尋 | 請求人が無効審判を請求 被請求人が請求項を訂正 |
| 効果 | 答弁・反論の手続保障、徒過は不利益 | 無効理由が認められれば権利が遡及消滅 無効理由のある請求項を削り無効を回避 |
| 母法・準用 | 特許法134条(答弁書)に対応 | 特許法123条(特許無効審判)に対応 特許法134条の2(訂正の請求)に対応 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は新型専利を専利法で規律し、形式審査で登録。舉發(無効請求)に対する答辯手続を設ける点で日本の無効審判と機能的に対応する
韓国も無審査主義を経て現在は実体審査を併用。無効審判での答弁書提出機会の保障は日本と類似の構造を持つ
ドイツは実用新案制度の発祥国で、Löschungsverfahren(取消手続)において相手方に意見陳述の機会を与える。日本の実用新案制度はこのドイツ法を母型とする
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 中小メーカーのあなたが10年前に取った登録実用新案。最近ヒットした自社製品の根幹技術だ。それを真似た大手が、先制で無効審判を起こしてきた。請求書の副本が届き、指定された期間は60日。この間に答弁書と訂正請求を出せるかで、製品の独占が続くか崩れるかが決まる
- もし、あなたが競合の登録実用新案を自社製品の障害だと感じ、無効審判で潰したいと考えたら? 請求書を出した後、相手の答弁書が副本で送られてくる(3項)。相手がどんな訂正で逃げてくるか、その読み合いが審判の本体だ
- 在外の取引先名義の実用新案について、あなたが被請求人になった。在外者ゆえ指定期間は3か月。代理人選任と翻訳で1か月が消える。残り2か月で答弁の組み立て、待ったなしだ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 無効理由(新規性・進歩性の欠如、記載不備など)を証拠とともに請求書へ明記して提出2. 被請求人の答弁書と訂正請求の副本が送られてくる(3項)ので、訂正後の請求項でも無効理由が維持できるか再検討3. 相手が「実用新案登録に基づく特許出願」へ逃げた通知(5項)が来たら、その特許出願も別途監視4. 審尋(4項)に呼ばれたら、技術的争点を口頭で簡潔に整理して臨む
訴えられた側:1. 請求書副本の到達日と指定された答弁期間を即確認、徒過は致命的2. 答弁書で無効理由に反論しつつ、必要なら訂正請求(14条の2)で弱い請求項を削り無効理由を回避3. 訂正と答弁はセットで一手にまとめ、期間内に間に合わせる4. 権利維持が難しいと判断したら、係属中に「実用新案登録に基づく特許出願」(特許法46条の2)への乗り換えを検討
時効(請求できる期限):法定の固定期間はなく、審判長が「相当の期間」を指定する(39条1項)。実務上は国内当事者でおおむね60日前後、在外者は3か月程度が目安(最新の運用をご確認ください)。指定期間の徒過は答弁・訂正の機会喪失に直結する
学説
通説:実用新案は無審査主義(実用新案法14条)を採るため、登録段階では新規性・進歩性が審査されない。そのため無効審判が実質的な審査機能を果たし、39条の答弁・審尋手続はその攻防の手続保障として位置づけられる。
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