実用新案法 第48条の5(書面の提出及び補正命令等)
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- 国際実用新案登録出願の出願人は、国内書面提出期間内に、次に掲げる事項を記載した書面を特許庁長官に提出しなければならない。
- 一出願人の氏名又は名称及び住所又は居所
- 二考案者の氏名及び住所又は居所
- 三国際出願番号その他の経済産業省令で定める事項
- 2.特許庁長官は、次に掲げる場合は、相当の期間を指定して、手続の補正をすべきことを命ずることができる。
- 一前項の規定により提出すべき書面を、国内書面提出期間内に提出しないとき。
- 二前項の規定による手続が第二条の五第二項において準用する特許法第七条第一項から第三項まで又は第九条の規定に違反しているとき。
- 三前項の規定による手続が経済産業省令で定める方式に違反しているとき。
- 四前条第一項の規定により提出すべき要約の翻訳文を、国内書面提出期間(前条第一項ただし書の外国語実用新案登録出願にあつては、翻訳文提出特例期間)内に提出しないとき。
- 五第三十二条第一項の規定により納付すべき登録料を国内書面提出期間内に納付しないとき。
- 六第五十四条第二項の規定により納付すべき手数料を国内書面提出期間内に納付しないとき。
- 3.特許法第百八十四条の五第三項の規定は、前項の規定による命令に基づく補正に準用する。
- 4.国際実用新案登録出願の出願人は、日本語でされた国際実用新案登録出願(以下「日本語実用新案登録出願」という。)にあつては第一項、外国語実用新案登録出願にあつては同項及び前条第一項の規定による手続をし、かつ、第三十二条第一項の規定により納付すべき登録料及び第五十四条第二項の規定により納付すべき手数料を納付した後でなければ、国内処理の請求をすることができない。
この条文の基本情報
書面の提出及び補正命令等とは何ですか?
定義書面の提出及び補正命令等とは、実用新案法第48条の5に定められた規定で、「国際実用新案登録出願の出願人は、国内書面提出期間内に、次に掲げる事項を記載した書面を特許庁長官に提出しなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 実用新案法第48条の5(書面の提出及び補正命令等)は、日本の実用新案法に含まれる条文です。
- 実用新案法第48条の5の条文原文は「国際実用新案登録出願の出願人は、国内書面提出期間内に、次に掲げる事項を記載した書面を特許庁長官に提出しなければならない。」で始まります。
- 実用新案法第48条の5は第七章 特許協力条約に基づく国際出願に係る特例に置かれています。
- 実用新案法の公布日は昭和34年4月13日です。
- 実用新案法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 実用新案法第48条の5の前の条は実用新案法第48条の4です。
- 実用新案法第48条の5の次の条は実用新案法第48条の6です。
- 実用新案法第48条の5には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
実用新案法(昭和三十四年法律第百二十三号)第48条の5 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000123 - 本サイト収録
実用新案法(昭和三十四年法律第百二十三号)第48条の5(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000123/48_5
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点実用新案法48条の5は、国際実用新案登録出願の国内移行手続を定め、国内書面提出期間(原則、優先日から30月)内に書面提出と登録料・手数料の納付を求める規定である。
Q · PCT 国際出願をしたら、日本でもそのまま実用新案権がもらえるんですか?
いいえ。原則優先日から30月内に書面提出と料金納付が必要です
実用新案法48条の5により、国際実用新案登録出願をしても、それだけでは日本で権利は発生しません。国内書面提出期間(原則、優先日から30月)内に、出願人・考案者の氏名等を記載した書面を特許庁長官に提出し、外国語出願なら要約の翻訳文も提出し、さらに第32条1項の登録料と第54条2項の手数料を納付して初めて国内処理の請求ができます。一つでも欠けると補正命令が出され、放置すれば出願は却下されます。
解説
PCT 国際出願を済ませて、これで世界中、もちろん日本でも自分の考案が守られると思っていないか。違う。国際出願はあくまで世界共通の「受付」を一本化しただけだ。日本で実際に権利を得るには、国内書面提出期間(原則、優先日から30月)の内に、出願人や考案者の氏名を記載した書面を特許庁長官に出し、外国語でした出願なら要約の翻訳文も出し、さらに登録料と手数料まで納めなければならない。これら全部を期限内に終えて、はじめて国内処理の請求ができる。一つでも欠ければ特許庁長官から補正命令が飛び、それすら無視すれば出願は却下される。実用新案は特許と違い、中身を審査せずに登録される制度(無審査登録)であるぶん、入口の手続要件は機械的で容赦がない。期限という名の崖は、落ちたら二度と戻れない。
法的な位置づけ
実用新案法48条の5は、特許協力条約(PCT)に基づく国際実用新案登録出願の国内段階移行手続を定める規定である。出願人は国内書面提出期間内に所定の書面を特許庁長官に提出し、外国語出願では要約の翻訳文を、加えて登録料および手数料を納付する義務を負う。これらを完了して初めて国内処理の請求ができる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.優先日を確定し国内移行期限を逆算 まず優先日を特定し、国内書面提出期間(原則、優先日から30月)の残り日数を逆算する。外国語出願なら翻訳文提出特例期間も別途確認する
- 2.国内書面を作成 出願人・考案者の氏名又は名称及び住所又は居所、国際出願番号その他経済産業省令で定める事項を記載した書面を準備する
- 3.外国語出願なら要約の翻訳文を用意 外国語実用新案登録出願の場合、要約の翻訳文を翻訳文提出特例期間内に提出できるよう準備する。専門用語の精度を確保するため余裕をもって着手する
- 4.登録料と手数料を納付 第32条1項の登録料と第54条2項の手数料を国内書面提出期間内に納付する。実用新案は無審査登録のため登録料の前納が必須である
- 5.国内処理の請求を行う 上記すべてを完了したうえで国内処理の請求を行う。残り時間が短い場合は、書面の体裁より『期限内に出す』ことを最優先し、不備は後の補正命令で直す戦略に切り替える
- 6.補正命令が来たら期限内に補正 特許庁長官から補正命令が届いたら、指定された相当の期間を最優先で確認し、その期間内に不足を補正・納付する。特許法184条の5第3項の準用により出願は救済される
よくある質問 AI による整理
Q1国内書面提出期間とは?
PCT 国際出願を日本で権利化するための国内移行手続の締め切りで、原則として優先日から30月(2年6月)です。実用新案法48条の5の各手続をこの期間内に完了する必要があります。
Q2実用新案 PCT 国内移行の期限はいつまで?
原則、優先日から30月以内です。外国語実用新案登録出願の翻訳文には翻訳文提出特例期間が別に定められています。期限を過ぎると日本での権利化は原則できません。
Q3国際実用新案登録出願 国内移行 費用はいくら?
第32条1項の登録料と第54条2項の手数料が必要で、いずれも国内書面提出期間内の納付が求められます。実用新案は無審査登録のため登録料の前納が必須です。
Q4実用新案 国内移行 期限切れ 救済はある?
救済規定の適用は極めて限定的です。期間徒過に対する救済は要件が厳しく、原則として一度過ぎた期限から権利を回復することはできません。
Q5実用新案の国内移行に翻訳文は必要?
外国語実用新案登録出願の場合、明細書等の翻訳文に加え、要約の翻訳文を国内書面提出期間(翻訳文提出特例期間)内に提出する必要があります。日本語出願では不要です。
Q6実用新案 補正命令 無視するとどうなる?
特許庁長官が指定した相当の期間内に補正しなければ、出願は却下されます。補正命令は救済のシグナルなので、まず補正期限を確認することが重要です。
Q7実用新案と特許の国内移行手続は違う?
基本構造は特許法184条の5に対応しますが、実用新案は無審査登録のため登録料の前納が国内移行の要件に組み込まれている点が特徴です。
Q8実用新案 国際出願 国内処理の請求とは?
国内移行に必要な書面提出・翻訳文提出・登録料・手数料の納付を全て完了したうえで、日本での実体的な処理(登録手続)を進めるよう求める請求です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1国際出願したのに、なんで日本でまた書面を出さなきゃいけないんですか?
国際出願(PCT)は世界共通の受付を一本化する制度であって、それ自体が各国の権利を発生させるわけではないからです。本条第1項により、日本で権利化するには国内書面提出期間内に所定の書面を出し、第4項のとおり登録料・手数料も納めて初めて国内処理の請求ができます。実務のポイント:弁理士に国際出願を依頼していても、どの国に移行するか指示を出すのは出願人側です。日本移行の指示を出し忘れると弁理士は動きません。「任せたから安心」が一番危ない。
Q2補正命令が来たら、もう出願は終わりですか?
終わりではありません。本条第2項の補正命令は、指定された相当の期間内に不足を直せば出願を生かすための救済の仕組みです。第3項で特許法第百八十四条の五第三項が準用され、補正による手続の追完が認められます。放置して期間を徒過した場合に却下されます。実務のポイント:補正命令は「不備があるが、まだ間に合う」というシグナル。届いた瞬間に補正期限だけ先に確認し、内容の精査は後回しでよい。期限を見落とすことが唯一にして最大の事故です。
間違えやすい点 AI による整理
- 「国際出願すれば日本でも自動的に権利になる」と思い込んでいる人が多いが、国内移行手続をしなければ日本では何の権利も発生しない。国際出願は世界共通の受付を一本化したにすぎず、各国での権利化は別作業である。
- 国内書面提出期間に締め切りがあること自体は知っていても、その期限を過ぎたら救済が原則ないという深刻さを軽く見ている人が多い。期間徒過に対する救済規定の適用は極めて限定的で、一度落ちた崖からは基本的に戻れない。
- 「審査がないなら手続もゆるいはず」と考えがちだが、実は逆。実用新案は中身を審査しない無審査登録だからこそ、入口の方式審査が登録の正統性を担保する唯一の関門になる。あなたから見れば形式的な紙仕事でも、制度から見れば最後の砦。この落差が出願人を足元からすくう。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する内容 | 48条の5:国内移行の書面提出・登録料・手数料の納付要件と補正命令 | 48条の4:外国語出願の明細書等の翻訳文提出義務 48条の3:国際実用新案登録出願の取扱いの基本規定 |
| 納付との関係 | 登録料(32条1項)・手数料(54条2項)の期限内納付が国内処理請求の前提 | 翻訳文の未提出が補正命令・却下の対象 国際出願を国内出願とみなす効果の基礎 |
| 違反時の効果 | 補正命令→相当の期間内に補正しなければ却下 | 翻訳文未提出は48条の5の補正命令事由となる — |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は PCT 非加盟のため PCT 国内移行に直接対応する規定はなく、パリ条約に基づく優先権主張で国内出願を行う。新型専利も実体審査をしない形式審査制で、日本の無審査登録と思想が近い
韓国も実用新案について PCT 国内段階移行を国内法で規律。期限管理と方式要件の厳格性は日本と類似する
ドイツの実用新案(Gebrauchsmuster)も無審査登録制度であり、新規性・進歩性は登録後の取消手続で争われる。入口の方式審査に依存する構造が日本と共通
米国は独立の実用新案(utility model)制度を持たず、PCT 国内段階移行は特許出願として行われる。日本の無審査登録に相当する制度は存在しない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、米国とヨーロッパの市場ばかり見ていて、日本の国内書面提出期間の存在を忘れていたら? 優先日から30月の締め切りまで、あと2週間。今から翻訳文を用意し、登録料と手数料をかき集めて納めなければ、日本市場での独占権はこの世から消える。あなたに残された時間で間に合うか、今夜の判断がすべてを決める。
- あなたが自分で国内移行の書面を作って提出したが、経済産業省令で定める方式に合っていなかった。特許庁長官から補正命令が届く。指定された相当の期間内に直せば出願は生き残るが、放置すれば却下。プロの弁理士に頼まずに節約したつもりが、ここでツケが回ってくる。
- 登録料を払い忘れた。実用新案は無審査で登録されるぶん、登録料の前納が必須。この納付漏れも補正命令の対象になる。
取るべき行動
被害を受けた側:1. まず優先日を確定し、国内書面提出期間(原則、優先日から30月、外国語出願の翻訳文は翻訳文提出特例期間)の残り日数を逆算する2. 国内書面(出願人・考案者の氏名住所、国際出願番号その他経済産業省令で定める事項)を準備、外国語出願なら要約の翻訳文も用意3. 第三十二条第一項の登録料と第五十四条第二項の手数料を期限内に納付4. これらを完了して国内処理の請求を行う。残り時間が短ければ、書面の体裁より「期限内に出す」ことを最優先にし、不備は後の補正命令で直す戦略に切り替える
訴えられた側:1. 補正命令を受け取ったら、まず指定された相当の期間(補正期限)を最優先で確認、机に放り投げない2. 命令の対象が何か(書面の未提出、方式違反、翻訳文の未提出、登録料・手数料の未納)を特定3. その期間内に不足を補正・納付する。特許法第百八十四条の五第三項が準用され、補正によって出願は救済される4. 自力で対応が難しければ即座に弁理士へ依頼、期間内の補正が間に合うかを最優先で相談する
時効(請求できる期限):国内書面提出期間は原則として優先日から30月(2年6月)。外国語実用新案登録出願の翻訳文には翻訳文提出特例期間が別に定められている。補正命令を受けた場合は、特許庁長官が指定する相当の期間内に補正・納付しなければ、出願は却下される(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:実用新案は無審査登録制度であるため、48条の5が定める方式要件・期限・納付の遵守が登録の正統性と第三者の予測可能性を担保する事実上唯一のフィルターとなる、と理解されている。形式的に見える不備が権利の有無に直結する点に本条の特質がある。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成5年(1993年)改正・平成6年(1994年)施行 改正:実用新案法を実体審査主義から無審査登録主義へ転換。これにより登録料の前納が登録の前提となり、本条の国内移行手続にも登録料納付要件が組み込まれる構造となった
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