実用新案法 第57条(詐欺の行為の罪)
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詐欺の行為により実用新案登録又は審決を受けた者は、一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。
この条文の基本情報
詐欺の行為の罪とは何ですか?
定義詐欺の行為の罪とは、実用新案法第57条に定められた規定で、「詐欺の行為により実用新案登録又は審決を受けた者は、一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 実用新案法第57条(詐欺の行為の罪)は、日本の実用新案法に含まれる条文です。
- 実用新案法第57条の条文原文は「詐欺の行為により実用新案登録又は審決を受けた者は、一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。」で始まります。
- 実用新案法第57条は第九章 罰則に置かれています。
- 実用新案法の公布日は昭和34年4月13日です。
- 実用新案法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 実用新案法第57条の前の条は実用新案法第56条です。
- 実用新案法第57条の次の条は実用新案法第58条です。
- 実用新案法第57条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
実用新案法(昭和三十四年法律第百二十三号)第57条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000123 - 本サイト収録
実用新案法(昭和三十四年法律第百二十三号)第57条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000123/57
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点実用新案法57条は、詐欺の行為により実用新案登録又は審決を受けた者を一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。無審査でも審決の欺罔を刑事で捕捉する規定である。
Q · 審査がない実用新案で、嘘をついて登録したら罪になるの?
なります。嘘で登録や審決を取れば刑事罰の対象です
実用新案法57条により、詐欺の行為で実用新案登録または審決を受けた者は、一年以下の拘禁刑または百万円以下の罰金に処せられます。無審査主義のため登録時の欺罔は限定的ですが、本条が主に捉えるのは無効審判・訂正審判という審決の場での欺罔です。偽造証拠や虚偽の主張で特許庁の審判官を欺けば、権利が無効になるだけでなく、行為者個人が刑事責任を負います。従業員が業務として行えば両罰規定(61条)で法人にも罰金が及びます。
解説
実用新案には、特許と決定的に違う点がある。1993年から、中身が新しいかどうかを役所が審査しない。書類さえ整えば登録される。では「詐欺により登録を受けた」とは何か。審査がないのに、騙しようがあるのか。鍵は二つだ。一つは登録の形式的要件をめぐる虚偽、もう一つは審決、つまり無効審判や訂正審判という争いの場で、偽造証拠や虚偽の主張で特許庁の審判官を欺くこと。これが57条の射程で、罰は一年以下の拘禁刑または百万円以下の罰金。あなたが知っておくべきは、知財の世界は損害賠償という民事だけではないということだ。嘘で権利を作る行為は、国家が直接あなたを罰する刑事事件になる。手軽に取れる権利ほど、その出口に刑事罰の回路がつながっている。
法的な位置づけ
実用新案法57条は、詐欺の行為により実用新案登録又は審決を受けた行為を処罰する罰則規定である。無審査主義の下で問題となるのは、主として無効審判・訂正審判という審決手続において、偽造証拠や虚偽の主張で審判官を欺き、有利な審決を取得する欺罔行為であり、登録・審判制度の信頼性という制度的法益を保護する。
よくある質問 AI による整理
Q1実用新案法57条とは何ですか?
詐欺の行為で実用新案登録または審決を受けた者を、一年以下の拘禁刑または百万円以下の罰金に処する罰則規定です。無審査制度の信頼を守る役割があります。
Q2詐欺の行為の罪の公訴時効は何年ですか?
3年です。長期5年未満の拘禁刑又は罰金に当たる罪のため、刑事訴訟法250条2項により3年。起算点は虚偽により登録又は審決を受けた時点です。
Q3実用新案を虚偽の資料で登録するとどうなりますか?
無効審判(37条)で権利が消えるだけでなく、57条で行為者個人が刑事責任を負います。偽造文書が絡めば刑法の文書偽造罪も併発し得ます。
Q4無効審判で偽造証拠を出すと罪になりますか?
なります。57条が捉える本丸は審決手続での欺罔です。偽の先行技術文献を提出して有利な審決を取れば、勝っても後で刑事告訴の対象になります。
Q5実用新案法の両罰規定とは何ですか?
61条の規定で、従業員が業務に関して57条違反をすると法人にも罰金が科されます。会社が相当の注意と監督を尽くした証明がなければ免れません。
Q6怪しい実用新案権で出品削除されたら反撃できますか?
登録経緯と技術評価書(29条の2)の有無を確認します。虚偽出願が疑われれば攻守は逆転し、相手は57条のリスクを抱えます。
Q7特許法197条と実用新案法57条は何が違いますか?
保護対象が特許か実用新案かの違いで、構造は同じ詐欺の行為の罪です。特許は審査があるため登録時欺罔の余地が広く、実用新案は審決時欺罔が中心です。
Q8技術評価書なしで実用新案権を行使できますか?
行使自体は可能ですが、後で無効になると損害賠償責任を負います。虚偽登録が絡めばその民事責任に57条の刑事責任が積み上がります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1審査もないのに登録できる実用新案で、詐欺なんて成立するんですか?
成立します。57条は登録だけでなく審決、つまり無効審判や訂正審判での欺罔も対象にしているからです。争いの場で偽の証拠を出し、有利な審決を取る行為がまさに射程です。実務のポイント:非審査ゆえ登録時の詐欺は限定的ですが、だからこそ技術評価書の提示(29条の2)を欠いたまま権利行使させ、後で虚偽が露見する構図が起きやすい。警告された側は、相手が技術評価書を示しているかをまず確認するのが定石です
Q2競合の実用新案がどう見ても怪しいんですが、警察に言えば動いてくれますか?
詐欺の行為の罪は親告罪ではないので告訴がなくても立件は可能ですが、実務上は被害者の告訴と証拠提出がなければ警察はまず動きません。虚偽を裏づける客観資料を揃えるのが先決です。実務のポイント:刑事より先に無効審判(37条)で権利を潰す方が早いことが多い。刑事告訴は、相手を交渉のテーブルに着かせる圧力カードとして温存するのが実務の使い方です
Q3従業員が勝手にやったことでも、会社が罰金を払うんですか?
払う可能性があります。実用新案法61条の両罰規定により、従業員が業務に関して違反すれば、法人にも罰金が科されます。会社が相当の注意と監督を尽くしたと証明できなければ免れません。実務のポイント:「知らなかった」では済まず、知財コンプライアンス体制の有無が問われる。出願を外注や従業員任せにしている中小企業ほど、この61条の存在を知らずにリスクを抱えています
間違えやすい点 AI による整理
- 「審査がない実用新案で、どうやって詐欺が成立するのか」という問いそのものが的を外している。57条が主に捉えるのは登録時の審査ではなく、無効審判や訂正審判という審決の場での欺罔。争いの土俵で嘘をつく行為こそが本丸だ
- 「知財トラブルは金で片がつく民事の話」と思われているが、虚偽による登録や審決の取得は刑事事件。被害者が告訴すれば、相手は損害賠償だけでなく前科のリスクを背負う
- 実用新案権の濫用が問題なのは知られているが、その深刻度は見落とされている。非審査で取った怪しい権利で競合のEC出品を削除させ、後にその登録が虚偽だったとなれば、警告した側が一転して57条の被疑者になりうる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 保護法益 | 57条:登録・審判制度の信頼性(詐欺の行為) | 56条:実用新案権という財産権(侵害の罪) 58条:取引の信頼(虚偽表示の罪) |
| 典型的な行為 | 偽造証拠・虚偽主張で登録又は審決を取得 | 他人の実用新案権を無断で実施 登録がないのに登録表示をする等の虚偽表示 |
| 法定刑 | 一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金 | 侵害の罪(より重い法定刑、56条参照) 虚偽表示の罪(58条参照) |
| 法人への波及 | 両罰規定(61条)で法人にも罰金 | 両罰規定(61条)で法人にも罰金 両罰規定(61条)で法人にも罰金 |
他国ではどう定めているか 2 か国
韓国は特許法に詐欺の行為の罪を置き、実用新案法がこれを準用する構造。日本と同様、欺罔による登録・審決取得を刑事で捕捉する
米国に実用新案制度はないが、特許庁への欺罔は inequitable conduct 法理で特許が権利行使不能となり、虚偽陳述は連邦刑事罰の対象にもなり得る
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたが小さなメーカーで、競合より先に実用新案を押さえたくて、出願にあたり先行する製品の存在を伏せ、事実と違う説明を添えたとする。登録は通る。だが後でそれが発覚すれば、権利が無効になるだけでなく、57条であなた個人が刑事被告人の側に立つ
- 無効審判で相手の実用新案を潰すため、自分が作った文書を「昔から存在した先行技術だ」と偽って提出したら、どうなる? 審判で勝っても、それが偽造と判明すれば57条と刑法の文書偽造罪が同時にあなたへ向かってくる
- 知人に頼まれ、内容を確認しないまま虚偽の宣誓書に署名した。あなたは「ただの手伝い」のつもりだった。共犯として57条の射程に入る
- あなたの会社の従業員が、上司の指示で虚偽の資料を出して実用新案を登録していた。それが取引先の内部告発で表面化し、あと数日で特許庁と警察の調査が動き出す。両罰規定で会社本体に罰金が科される前に、社内調査と弁護士相談を今夜から始める必要がある
取るべき行動
被害を受けた側:1. 相手が虚偽で取った実用新案権で警告や出品削除をしてきたら、その登録の出願書類と経過を特許庁の包袋(記録一式)で取り寄せて確認2. 虚偽の証拠で不利な審決を取られた場合は、再審の検討と並行して証拠を保全3. 詐欺の事実が固まれば57条で刑事告訴し、同時に実用新案登録無効審判(37条)で権利自体を潰す4. 不当な権利行使で受けた損害は民法709条で別途請求する
訴えられた側:1. 詐欺の行為の罪は故意犯。あなたに欺く意思が本当にあったかを冷静に検証し、単なる事実誤認や見解の相違なら明確に争う2. 従業員が独断でやった場合でも、会社は両罰規定(61条)で罰金を負いうるため、指揮系統と認識を早期に整理3. 虚偽と指摘された資料の作成経緯を時系列で固め、弁護士と供述方針を相談4. 偽造文書が絡むなら刑法の文書偽造罪も併発しうるので、知財と刑事の双方に強い弁護人を選ぶ
時効(請求できる期限):詐欺の行為の罪の公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項6号、長期5年未満の拘禁刑又は罰金に当たる罪)。起算点は犯罪行為が終わった時、つまり虚偽により登録又は審決を受けた時点(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:無審査主義の下で、本条の中心的適用場面は登録時の欺罔ではなく、無効審判・訂正審判等の審決手続における偽造証拠の提出や虚偽主張による審判官の欺罔であると解されている。故意犯であり、欺く意思(故意)が必要とされる。
改正沿革 AI による整理
- 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 「懲役」と「禁錮」を「拘禁刑」に統合する刑法改正に伴い、法定刑の表記が「一年以下の懲役」から「一年以下の拘禁刑」に変更された。罰金額・要件の正確な改正履歴は人的検証が必要
改正の年表
- 1.昭和34年(1959年) 改正:実用新案法全部改正(昭和34年法律第123号)。詐欺の行為により登録又は審決を受けた者に対する罰則を整備
- 2.令和4年(2022年) 改正:刑法等改正に伴い「懲役」「禁錮」を「拘禁刑」に統合(令和7年・2025年6月1日施行)。本条の法定刑表記が『一年以下の懲役』から『一年以下の拘禁刑』へ変更。罰金額・要件の細部は人的検証を要する
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