要点意匠法31条は、先願の意匠権・特許権等が後願意匠権と抵触して満了したとき、原意匠権者が原意匠権の範囲内で無償の通常実施権を持つと定める。
Q · 意匠権が満了した後に、後から似た意匠を登録した競合から製造中止を求められたら、もう作れないの?
先願で抵触していれば、満了後も無償で製造を続けられます
意匠法31条により、あなたの意匠権(または特許権・実用新案権)が競合より先に出願され、両者が類似意匠の範囲で抵触していた場合、その権利が満了しても、原意匠権の範囲内で後願の意匠権に対する無償の通常実施権が法律上当然に発生します。申請も登録も不要です。ただし範囲は「原意匠権の範囲内」に厳格に限定され、そこから拡張した新しい意匠には及びません。まず両者の出願日の先後を確認することが出発点です。
自社の意匠権が満了した翌日、競合他社から「うちの登録意匠に抵触するから製造をやめろ」と警告書が届く。多くの経営者はここで青ざめる。だが意匠法 31 条を握っていれば、慌てる必要はないかもしれない。あなたの意匠権(または特許権、実用新案権)が相手より先に出願されていて、両者が「類似意匠」の範囲で重なっていた場合、あなたの権利が満了しても、あなたは原意匠権の範囲内で、相手の意匠権に対する通常実施権(無償で使い続けられる法律上当然の権利)を持つ。つまり、自分が先に投資して築いた事業を、後から重なってきた他人の権利で止められることはない。条文は「原意匠権者は通常実施権を有する」と書く。申請も登録も要らず、権利の満了と同時に自動で発生する。知らなければ脅しに屈し、知っていれば堂々と製造を続けられる、その分かれ目がこの一条にある。
意匠法31条は、存続期間満了後の法定通常実施権を定める規定である。先願または同日の意匠権・特許権・実用新案権が後願の意匠権と抵触して満了した場合、原意匠権者は原意匠権の範囲内で当該意匠権について無償の通常実施権を取得する。申請・登録を要さず、権利満了と同時に発生する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
存続期間が満了した先願の意匠権等について、原意匠権者が原意匠権の範囲内で後願意匠権に対する無償の通常実施権を持つと定めた規定です。申請・登録は不要で、満了と同時に当然に発生します。
先願の権利が満了したとき、原権利者が引き続き無償で実施できる法律上当然の権利です。後から重なった他人の意匠権では、原意匠権の範囲内の実施を止められません。
先願・抵触という要件を満たした権利が満了した時点で、法律上当然に発生します。申請期限や行使期限はなく、行政手続も不要です。ただし主張には出願経過の証拠が必要です。
満了した意匠権でカバーされていた登録意匠とその類似範囲を指します。そこから拡張した新規意匠には及ばず、範囲を超えて実施すると後願意匠権の侵害になる余地があります。
止められません。意匠法31条2項が、先願の特許権・実用新案権が後願意匠権と抵触して満了した場合に1項を準用します。形状に技術と美観が同居する製品で特に重要です。
31条は原意匠権者本人が得る実施権、32条は満了時に現存した専用実施権者・通常実施権者が得る実施権です。保護される主体が異なりますが、いずれも原権利の範囲内に限定されます。
特許庁の出願経過情報(J-PlatPat)や登録原簿、審査記録で両者の意匠登録出願日を照合します。自社が先願または同日であることが31条適用の前提です。
自社の出願日と競合意匠権の抵触範囲を満了前に社内で確定し、出願経過・図面・審査記録を保全しておくことです。満了後に警告書が来てから調べるより交渉の主導権を握れます。
あなたの意匠権の方が先に出願されていて、両者が類似意匠の範囲で抵触していたなら、止められません。意匠法 31 条 1 項により、満了後も原意匠権の範囲内で無償の通常実施権を持つからです。業界裏話ヒント:弁理士はこの 31 条を「満了後の保険」と呼ぶことがありますが、依頼者から聞かれない限り積極的に説明しません。満了が近づいたら、自社と競合の出願日の先後を必ず確認しておくと、警告書が来ても動じずに済みます
使えます。意匠法 31 条 2 項が、先願の特許権または実用新案権が意匠権と抵触して満了した場合に 1 項を準用します。先に取った特許が切れても、後から重なる意匠権で製造を止められない構造です。業界裏話ヒント:形状に技術的機能と美的特徴が同居する製品では、特許切れ後の意匠権が落とし穴になりやすい。特許満了を迎える前に、競合の意匠登録状況も合わせて調べておくのが実務の勘どころです
登録は不要です。意匠法 31 条の通常実施権は法律上当然に発生し、意匠法 28 条 3 項が準用する特許法の当然対抗制度により、登録なしで意匠権者やその譲受人に対抗できます。業界裏話ヒント:相手が意匠権を第三者に売却して「新しい権利者には対抗できないだろう」と揺さぶってくることがありますが、当然対抗制度がある以上その揺さぶりは通用しません。出願経過の記録さえ保存していれば、権利者が変わっても実施権は守られます
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 権利を得る主体 | 31条:原意匠権者(先願の意匠権者本人) | — |
| 発生原因 | 先願・同日の意匠権/特許権/実用新案権が抵触し満了 | — |
| 効果 | 後願意匠権に対する無償の通常実施権 | — |
| 範囲の限定 | 原意匠権の範囲内 | — |
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