意匠権者は、業として登録意匠及びこれに類似する意匠の実施をする権利を専有する。
要点意匠法 23 条は、意匠権者が業として登録意匠及びこれに類似する意匠を実施する権利を専有すると定める。完全な模倣でなくても、全体的印象が共通すれば侵害となる点が要点である。
Q · 登録意匠を丸ごとコピーしていなければ、意匠権の侵害にはならないの?
いいえ、似ているだけでも侵害になります
意匠法 23 条により、意匠権者は業として登録意匠及びこれに類似する意匠を実施する権利を専有します。重要なのは効力が「類似する意匠」まで及ぶ点で、色や寸法を少し変えても、需要者が受ける全体的印象が共通すれば侵害となります。違反すると差止請求(意匠法 37 条)と損害賠償(同 39 条、過失が推定される)を受けます。ただし専用実施権を設定した範囲では、意匠権者本人すら実施できなくなります。
新商品のパッケージや家電の形、スマホアプリの画面デザインを世に出すとき、あなたが恐れるべきは「丸ごとコピー」だけではない。意匠法 23 条は、意匠権者に「登録意匠及びこれに類似する意匠」を業として実施する独占権を与えている。鍵は「類似する」の四文字だ。色を変えた、少し丸みを足した、向きを変えた、その程度では逃げ切れないことが多い。需要者が全体として受ける印象が共通していれば「類似」と判断され、あなたは侵害者になる。さらにこの条文は両刃だ。あなたが意匠権者でも、専用実施権を誰かに設定したら、その範囲では自分自身さえ実施できなくなる。独占権を持っているつもりが、契約一本で自分が締め出される。製品を出す前に J-PlatPat で他人の登録意匠を確認するかしないか、その一手間が、後から届く警告書一枚との分かれ道になる。
意匠法 23 条は意匠権の効力を定める規定であり、意匠権者が業として登録意匠及びこれに類似する意匠を実施する権利を専有する旨を規定する。専用実施権が設定された場合、その範囲では専用実施権者が当該権利を専有し、意匠権者本人の実施は制限される。
AI 輔助整理,以條文原文為準
意匠権は、登録した物品等のデザインを独占できる知的財産権です。意匠法 23 条により、権利者は業として登録意匠及びこれに類似する意匠を実施する権利を専有します。
2020 年 4 月 1 日以降の出願は、出願日から 25 年です。それ以前の出願は登録日から 20 年でした。期間満了後は誰でも自由に実施できます。
創作者ではなく、需要者(取引者・一般需要者)の視覚を通じて受ける全体的な美感を基準に判断します。意匠の要部が共通するかが決め手になります。
意匠権者から販売差止め(意匠法 37 条)と損害賠償(同 39 条、過失が推定される)を請求されます。在庫の廃棄や商品回収に至ることもあります。
特許庁の無料データベース J-PlatPat で検索できます。製品の量産金型を発注する前に、クリアランス調査として確認するのが実務の常識です。
意匠権は登録が前提で出願日から最長 25 年保護されます。不正競争防止法 2 条 1 項 3 号は未登録でも商品形態模倣を販売開始から 3 年間規制する補完的制度です。
なります。輸入も意匠法 2 条 3 項の「実施」に含まれます。税関で意匠権者の差止申立てにより、上陸前に輸入差止めを受けることがあります。
なります。「業として」は反復継続の意思があれば足り、法人でなく副業でも侵害主体になりえます。人気商品に似た雑貨の転売には注意が必要です。
意匠権の侵害には、相手のデザインを参考にしたかどうか(依拠)は一切関係ありません。意匠法 23 条は登録意匠と類似する意匠を客観的に独占させる制度なので、独自に創作しても、結果として似ていれば侵害になります。業界裏話ヒント:だからこそ製品開発の初期に J-PlatPat で先行意匠を調べる「クリアランス調査」を行うのが実務の常識です。これをやらずに発売する中小企業が多く、警告書が来てから初めて知って慌てるケースが後を絶ちません
判断基準は、需要者(取引者・一般消費者)がその物を見たときに受ける全体的な美感の印象が共通するかどうかです。色違い・わずかな寸法差・部分的な変更では、全体印象が同じなら類似と判断されることが多い。要部(意匠の特徴的な部分)が共通するかが決め手です(意匠法 23 条の類似)。業界裏話ヒント:「ここを変えれば大丈夫」という万能の逃げ道は存在しません。専門家でも結論が割れる微妙な事案があり、実務上、類似性の判断は見解が分かれます。グレーなら発売前に弁理士の鑑定書を取っておくと、後で過失なしの主張材料になります
そうとは限りません。23 条はあなたに「他人を排除する権利」を与えるだけで、「あなたが実施してよい保証」ではないからです。あなたの製品が、より先に登録された他人の意匠権や特許権・部分意匠に抵触していれば、自分の意匠権を持っていてもそれを実施した瞬間に他人の権利を侵害します。業界裏話ヒント:登録査定が出ても安心せず、実施(製造販売)の前にもう一度、他社の有効な権利と抵触しないか確認するのがプロの手順。登録 = 販売の自由、と誤解したまま売り出して訴えられる事例が実在します
専用実施権は、設定した範囲では権利者本人すら実施できなくなる強力な独占ライセンスで、特許庁への登録が効力発生要件です(意匠法 27 条)。23 条ただし書のとおり、その範囲はライセンシーが専有します。通常実施権(同 28 条)は「使ってもいい」という許可にすぎず、権利者も併行して実施でき第三者も別途許諾を受けられます。業界裏話ヒント:契約書に「独占的ライセンス」とだけ書いても、特許庁に専用実施権の登録をしていなければ単なる契約上の独占にとどまり、第三者には対抗できません。本当に独占したいなら登録までやり切るのが鉄則です
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 権利の性質 | 意匠法 23 条:登録意匠+類似意匠を業として専有する原権利 | — |
| 効力発生要件 | 意匠登録(設定登録) | — |
| 権利者自身の実施 | 原則として自由に実施可 | — |
| 第三者への対抗 | 登録意匠公報で公示・対抗可 | — |
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