要点意匠法 39 条は、意匠権侵害の損害賠償額について、侵害品の譲渡数量に単位利益を乗じた額、侵害者の利益額の推定、実施料相当額の三方式で算定できると定める規定である。
Q · デザインを真似されたとき、損害賠償はいくら請求できるの?
相手の販売数や利益から三方式で算定できます
意匠法 39 条により、実損を一から証明しなくても損害額を算定できます。1 項は侵害者の譲渡数量に自社の単位あたり利益を乗じた額、2 項は侵害者が得た利益額をそのまま損害と推定、3 項は実施料相当額を請求できます。三方式を試算して最大額を選ぶのが定石で、2019 年改正で自社の実施能力を超えて相手が売り抜けた分も実施料として取り返せるようになりました。どの計算式を選ぶかで賠償額は一桁変わります。
自社で開発したプロダクトのデザインがそっくり真似され、安価な模倣品がネット上に出回った。怒りはある。だが弁護士に相談したとき、最初に立ちはだかる壁は「で、あなたは結局いくら損したのですか」だ。民法 709 条の原則では、被害額はあなた自身が立証しなければならない。模倣品さえ出なければ自社が何個売れたか、その証明はほぼ不可能に近い。意匠法 39 条は、この立証の壁を三段構えで崩す道具だ。第一に、相手が売った数量にあなたの単位あたり利益を掛ける方式。第二に、相手が侵害で得た利益額を、そのままあなたの損害と推定する方式。第三に、最低でも実施料相当額を請求できる方式。さらに 2019 年改正で、自社の生産能力を超えて相手が売り抜けた分まで、実施料として取り返せるようになった。どの計算式を選ぶかで、最終的な賠償額は一桁変わってくる。
意匠法 39 条は、意匠権又は専用実施権の侵害に対する損害賠償額の算定に関する特則であり、民法 709 条の原則では困難な損害額の立証を緩和するため、譲渡数量に基づく算定(1 項)、侵害者の利益額の推定(2 項)、実施料相当額の請求(3 項)の三方式を定める規定である。各方式は選択的に主張でき、推定は反証により覆滅され得る。
AI 輔助整理,以條文原文為準
登録意匠を無断で実施され損害を受けた意匠権者が、侵害者に金銭賠償を求めることです。意匠法 39 条が損害額の算定を三方式で支援します。
1 項は譲渡数量×単位利益、2 項は侵害者の利益額を損害と推定、3 項は実施料相当額です。最も高くなる方式を選んで請求するのが原則です。
侵害者が自社の営業努力や市場の競合品の存在を立証し、利益と損害の因果関係を断つ(推定の覆滅)ことで、認定額を削減できます。
不法行為として、損害および加害者を知った時から 3 年、侵害行為の時から 20 年で消滅します(民法 724 条)。
意匠法 41 条が準用する特許法 105 条により、侵害立証や損害計算に必要な書類の提出を命じられます。正当な理由なき拒否は不利に働きます。
条文構造はほぼ同一で、解釈も相互参照されます。意匠法 39 条は特許法 102 条と並行して整備された損害額算定の特則です。
39 条 2 項の利益額推定に対し、侵害者が損害との因果関係を断つ事情を立証して、認定される賠償額を減らす反証のことです。
できます。意匠法 37 条が侵害の停止・予防を請求する差止請求権を定め、損害賠償(39 条)と並行して行使できます。
そこを埋めるのが 39 条 2 項と 41 条です。2 項は相手の利益額をあなたの損害と推定し、41 条が準用する文書提出命令で相手に売上帳簿を開示させられます。業界裏話ヒント:相手が営業秘密を理由に帳簿を出し渋っても、裁判所はインカメラ手続で中身を確認でき、正当な理由なく拒めば、あなたが主張する数量や利益がそのまま認められうる。出さない側が不利になる構造です
登録意匠の通常のライセンス料率が基準で、売上の数%が目安です。ただし 39 条 4 項は、侵害があった前提で交渉したらいくらになるかを裁判所が考慮できると定め、平時の料率より高く認定する道を開きました。業界裏話ヒント:3 項の実施料相当額は「最低保証」と思われがちですが、実は 1 項・2 項より低くなることが多い。三つを並べて一番高い計算式を選ぶ発想がないと、取れる額を自分から削ることになる
訴えられます。登録意匠の侵害に営利・非営利や規模は問われず、40 条で相手の過失も推定されます。販売規模が小さく実損の立証が難しくても、39 条 3 項の実施料相当額なら確実に請求できます。業界裏話ヒント:個人相手は回収が難しいと諦めがちですが、まず警告で出品停止と販売数の開示を求めるのが定石。相手が任意で数を明かせば 1 項で計算でき、無視すれば差止(37 条)と合わせて本訴に進める
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 計算式 | 1 項:譲渡数量×単位あたり利益+実施能力超過分の実施料相当額 | — |
| 権利者の立証負担 | 自社の単位利益・実施能力を立証する必要 | — |
| 相手の反証余地 | 販売できない事情(特定数量)の主張 | — |
| 向いている場面 | 自社の利益構造が明確で実損志向の場面 | — |
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