意匠法 第2条(定義等)
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- この法律で「意匠」とは、物品(物品の部分を含む。以下同じ。)の形状、模様若しくは色彩若しくはこれらの結合(以下「形状等」という。)、建築物(建築物の部分を含む。以下同じ。)の形状等又は画像(機器の操作の用に供されるもの又は機器がその機能を発揮した結果として表示されるものに限り、画像の部分を含む。次条第二項、第三十七条第二項、第三十八条第七号及び第八号、第四十四条の三第二項第六号並びに第五十五条第二項第六号を除き、以下同じ。)であつて、視覚を通じて美感を起こさせるものをいう。
- 2.この法律で意匠について「実施」とは、次に掲げる行為をいう。
- 一意匠に係る物品の製造、使用、譲渡、貸渡し、輸出若しくは輸入(外国にある者が外国から日本国内に他人をして持ち込ませる行為を含む。以下同じ。)又は譲渡若しくは貸渡しの申出(譲渡又は貸渡しのための展示を含む。以下同じ。)をする行為
- 二意匠に係る建築物の建築、使用、譲渡若しくは貸渡し又は譲渡若しくは貸渡しの申出をする行為
- 三意匠に係る画像(その画像を表示する機能を有するプログラム等(特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第二条第四項に規定するプログラム等をいう。以下同じ。)を含む。以下この号において同じ。)について行う次のいずれかに該当する行為
- 一意匠に係る画像の作成、使用又は電気通信回線を通じた提供若しくはその申出(提供のための展示を含む。以下同じ。)をする行為
- 二意匠に係る画像を記録した記録媒体又は内蔵する機器(以下「画像記録媒体等」という。)の譲渡、貸渡し、輸出若しくは輸入又は譲渡若しくは貸渡しの申出をする行為
- 3.この法律で「登録意匠」とは、意匠登録を受けている意匠をいう。
この条文の基本情報
定義等とは何ですか?
定義定義等とは、意匠法第2条に定められた規定で、「この法律で「意匠」とは、物品(物品の部分を含む。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 意匠法第2条(定義等)は、日本の意匠法に含まれる条文です。
- 意匠法第2条の条文原文は「この法律で「意匠」とは、物品(物品の部分を含む。」で始まります。
- 意匠法第2条は第一章 総則に置かれています。
- 意匠法の公布日は昭和34年4月13日です。
- 意匠法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 意匠法第2条の前の条は意匠法第1条です。
- 意匠法第2条の次の条は意匠法第3条です。
- 意匠法第2条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
意匠法(昭和三十四年法律第百二十五号)第2条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000125 - 本サイト収録
意匠法(昭和三十四年法律第百二十五号)第2条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000125/2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点意匠法2条は、意匠を物品・建築物の形状等や機器の操作・表示画像で視覚を通じ美感を起こさせるものと定義する。2019年改正で画像と建築物も保護対象に加わった。
Q · アプリの画面デザインやお店の内装も、意匠登録して真似を止められるの?
2020年から画像・建築物も意匠登録でき、真似を差し止められます
意匠法2条は『意匠』を、物品・建築物の形状等または機器の操作・表示画像であって視覚を通じて美感を起こさせるものと定義します。2020年4月施行の改正で、物品から独立した画像(UI・アイコン)と建築物(店舗外観・内装)も保護対象に加わりました。登録すれば、後発の競合が似たデザインを使った時に差し止められます。逆に他人の登録意匠に似たデザインを業として使うと侵害になります。
解説
意匠と聞いて工業製品の形だけを思い浮かべるなら、その知識は2020年で止まっている。令和元年(2019年)の意匠法改正で、意匠の定義は劇的に広がった。物品の形状・模様・色彩だけでなく、建築物(店舗の外観や内装)と画像(アプリの操作画面、アイコン、機器の表示画面)が、物品から独立して登録できる意匠になった。つまりあなたのカフェの内装も、開発したアプリのUIも、登録すればライバルの模倣を差し止められる「資産」になる。逆に、誰かが先に登録していれば、あなたが似たデザインを使った瞬間に侵害者になる。さらにこの条文は「実施」も定義する。製造・使用・譲渡・貸渡し・輸出入・展示(譲渡の申出)まで、どこまでが権利者の独占範囲に入るかを決めるのがこの一条だ。意匠権の侵害かどうかを争うとき、すべてはこの定義の解釈から始まる。
法的な位置づけ
意匠法2条は意匠の定義を定める規定であり、意匠とは物品の形状等、建築物の形状等、または機器の操作の用に供されもしくは機能発揮の結果として表示される画像であって、視覚を通じて美感を起こさせるものをいう。同条は製造・譲渡・輸出入等の『実施』および登録意匠の意義も併せて規定する。
よくある質問 AI による整理
Q1意匠とは何ですか?
意匠とは、物品・建築物の形状等や機器の操作・表示画像であって、視覚を通じて美感を起こさせるものをいいます(意匠法2条)。デザインそのものを保護対象とする概念です。
Q2意匠登録の対象になるものは?
物品の形状・模様・色彩、建築物(外観・内装)、機器の操作画像や表示画像が対象です。2020年から画像と建築物が独立して登録できるようになりました。
Q3画像意匠として登録できる画像とは?
機器の操作の用に供される画像、または機器が機能を発揮した結果として表示される画像に限られます。映画・ゲームのコンテンツ画像や装飾だけの壁紙は対象外です。
Q4意匠の『実施』にはどんな行為が含まれますか?
製造・使用・譲渡・貸渡し・輸出入・譲渡等の申出(展示を含む)が実施に当たります。建築物は建築・使用・譲渡等、画像は提供等も含みます。
Q5意匠権と著作権・商標権の違いは?
意匠権はデザインの美的外観、著作権は創作的表現、商標権は出所表示を保護します。同じデザインが複数の権利で重複して保護されることもあります。
Q6登録していないデザインは保護されますか?
未登録でも、不正競争防止法2条1項3号により商品形態の模倣は販売開始から3年間保護されます。登録の有無だけでセーフとは判断できません。
Q7建築物や店舗の内装はいつから意匠登録できますか?
2019年改正・2020年4月施行で、建築物とその内装が意匠の対象に加わりました。複数の物品・設備で構成される内装全体を一つの意匠として登録できます。
Q8個人がフリマで自作品を売っても意匠権侵害になりますか?
販売(譲渡)も実施に当たり、業として継続すれば侵害になりえます。純粋な個人利用や単なる所持にとどまれば実施には当たりません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1アプリの画面デザインって、本当に意匠登録できるんですか?
できる。2020年4月施行の改正意匠法で、物品に依存しない『画像』そのものが意匠の対象になった(意匠法 第2条1項)。ただし対象は『機器の操作の用に供される画像』または『機器が機能を発揮した結果表示される画像』に限られ、映画やゲームのコンテンツ画像、装飾だけの壁紙は除かれる。実務のポイント:弁理士は『操作画像か表示画像か』の線引きを真っ先に見る。純粋なコンテンツ表示と判断されると登録できないため、出願前にこの区分を相談したかどうかで成否が変わる
Q2店の内装を真似されたら止められるって本当ですか?
内装の意匠を登録していれば可能。2020年から建築物・内装の意匠登録が認められ(意匠法 第2条1項、第8条の2)、複数の物品や設備で構成される内装全体を一つの意匠として登録できる。実務のポイント:内装意匠は『公開前の出願』が決定的。すでに開店して何年も内装を公開している店は新規性を失い、今からは登録できないことが多い。新店舗やリニューアルのタイミングこそ最後のチャンスで、チェーン展開を考えるなら開店前に弁理士へ
間違えやすい点 AI による整理
- 「意匠権は工業製品の形を守るもので、IT やサービス業には関係ない」と思われているが、2020年以降は画像(UI・アイコン)も建築物(店舗・内装)も保護対象。アプリ開発会社も飲食チェーンも、もう当事者だ
- 意匠権・著作権・商標の「違い」は知っていても、その「重なり」の深刻さを知らない人が多い。同じデザインが意匠権・著作権・不正競争防止法で同時に保護されうる。相手は最も有利な一つを選んで攻め、一つの権利が切れても別の権利で追撃してくる
- 「登録していないデザインは誰でも自由に使える」という前提そのものが誤り。登録意匠でなくても、不正競争防止法 第2条1項3号で商品の形態模倣は販売開始から3年間保護される。登録の有無だけで「セーフ」と判断する問いの立て方が、すでに危うい
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 意匠法2条:意匠と実施の意義を定義 | 意匠法3条:登録の要件(新規性・創作非容易性)を規律 意匠法23条:意匠権の効力・独占範囲を規律 |
| 侵害判断での位置づけ | 何が『意匠』・『実施』に当たるかの出発点 | 権利の有効性(無効審判)の判断基準 専有範囲が類似意匠まで及ぶかの効力判断 |
| 適用場面 | そもそも保護対象に入るかの入口判断 | 出願が登録できるかの審査段階 登録後の侵害成否・差止可否の段階 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は意匠を『設計專利』として専利法で保護する。図像(画像)デザインも一定範囲で対象に含まれる。
韓国は独立の『디자인보호법(デザイン保護法)』を持ち、画像デザインや建築物的対象の保護も近年拡充している。
ドイツは登録意匠(eingetragenes Design)とEU共同体意匠の二層構造。製品の外観としての Design を定義する。
米国は意匠を独立法ではなくデザイン特許(design patent)として保護し、製造物品の装飾的意匠を対象とする。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたが新しいフードデリバリーアプリのUIを設計した。スワイプで注文する独自の操作画面は、画像意匠として登録できる。登録すれば後発の競合が似た操作フローを真似たとき差し止められる。だが登録しないまま公開すれば新規性を失い、もう誰も(あなた自身も)登録できなくなる。世に出す順番が独占できるかどうかを分ける
- もし、あなたの店の内装をそっくり真似たチェーンが隣町に出店したら? 内装の意匠を登録していれば差止請求できる。だが登録は原則として出店・公開の前。すでに何年も営業して内装を世間にさらしていたら、新規性喪失で今からは手遅れかもしれない
- あなたのスタートアップが作ったアプリのアイコンが、大手の登録済み画像意匠に似ていると警告状が届いた。これは特許でも商標でもなく意匠の侵害主張。物品に依存しない画像意匠は2020年から可能になったため、古い知識で「画面デザインに権利はない」と高を括ると痛い目に遭う
- メルカリで自作の3Dプリント雑貨を売り始めた。形が他社の登録意匠に似ている。販売(譲渡)も「実施」に当たり、業として続ければ侵害になりうる。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 自分のデザインが登録済みか確認、未登録なら不正競争防止法 第2条1項3号(販売3年以内)で戦えるか検討2. 相手の行為が『実施』のどれに当たるか特定(製造・譲渡・貸渡し・輸出入・展示)、販売ページ・現物・広告を証拠として保全3. 登録意匠があれば意匠法 第37条の差止請求+第38条のみなし侵害+損害賠償を内容証明で警告4. 相手が大量流通させる前にスピードが命、差止仮処分も検討
訴えられた側:1. まず相手の権利が本当に有効な登録意匠か確認、無効審判(意匠法 第48条)の余地を探る2. 自分のデザインが相手の登録意匠と『類似』か、需要者の視覚を通じた美感を基準に専門家の鑑定を取る3. 公知意匠・先行意匠を調べ、相手の権利範囲を狭める反論を準備4. 『業としての実施』に当たらない(純粋な個人利用、単なる所持)反論の余地も検討
時効(請求できる期限):意匠権侵害の損害賠償請求権は不法行為として民法 第724条(損害と加害者を知った時から3年、行為時から20年)。意匠権の存続期間は出願から25年(令和元年改正、改正前の出願は登録から20年、最新の改正状況をご確認ください)。新規性喪失の例外を使うには公開から1年以内の出願が必要
学説
通説:意匠法2条の意匠は『視覚を通じて美感を起こさせる』ことを要件とし、機能本位でありふれた形状や視覚で捉えられない内部構造は保護対象から外れる。2019年改正後も、画像は操作画像・表示画像に限定する絞りにより、保護対象を創作性のある部分に画定するのが一般的理解である。
改正沿革 AI による整理
- 平成18年(2006年) 画面デザイン(画像意匠)の保護を初めて導入。ただし物品に記録・表示される操作画像に限定され、物品から独立した画像は対象外だった
- 令和元年(2019年)改正、令和2年(2020年4月1日)施行 意匠の定義を抜本的に拡大。物品から独立した画像と、建築物(その部分・内装を含む)を保護対象に追加。『視覚を通じて美感を起こさせる』という基本要件は維持しつつ、保護の射程をデジタル・建築領域へ広げた
改正の年表
- 1.平成18年(2006年) 改正:画面デザイン(画像意匠)の保護を初めて導入。ただし物品に記録・表示される操作画像に限定され、物品から独立した画像は対象外だった。
- 2.令和元年(2019年) 改正:意匠の定義を抜本的に拡大。物品から独立した画像と建築物(その部分・内装を含む)を保護対象に追加。2020年4月1日施行。
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