意匠法 第60条の24(手続の補正)
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意匠登録出願、請求その他意匠登録に関する手続をした者は、事件が審査、審判又は再審に係属している場合に限り、その補正をすることができる。
この条文の基本情報
手続の補正とは何ですか?
定義手続の補正とは、意匠法第60条の24に定められた規定で、「意匠登録出願、請求その他意匠登録に関する手続をした者は、事件が審査、審判又は再審に係属している場合に限り、その補正をすることができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 意匠法第60条の24(手続の補正)は、日本の意匠法に含まれる条文です。
- 意匠法第60条の24の条文原文は「意匠登録出願、請求その他意匠登録に関する手続をした者は、事件が審査、審判又は再審に係属している場合に限り、その補正をすることができる。」で始まります。
- 意匠法第60条の24は第七章に置かれています。
- 意匠法の公布日は昭和34年4月13日です。
- 意匠法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 意匠法第60条の24の前の条は意匠法第60条の23です。
- 意匠法第60条の24の次の条は意匠法第61条です。
- 意匠法第60条の24には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
意匠法(昭和三十四年法律第百二十五号)第60条の24 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000125 - 本サイト収録
意匠法(昭和三十四年法律第百二十五号)第60条の24(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000125/60_24
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点意匠法60条の25は、手続をした者が事件の審査・審判・再審に係属している間に限り補正できると定める。査定が確定して係属が終われば、もう補正はできない。
Q · 意匠の出願書類にミスがあったら、あとから直せるの?
審査・審判に係属している間だけ補正できます
意匠法60条の25により、意匠登録出願や請求その他の手続をした者は、事件が審査・審判または再審に係属している間に限り、その手続を補正できます。出願人名の誤記や委任状漏れなど形式的な不備は補正書一枚で救えます。ただし査定が確定して係属が終われば補正はできなくなり、また意匠の要旨を変えてしまう補正は17条の2により却下されます。直せるのは手続上の不備であって、デザインの中身を後から差し替えることではありません。
解説
自社プロダクトのデザインを意匠登録しようと出願した。ところが願書の出願人名に誤記があった、委任状を付け忘れた、優先権証明書が間に合わなかった。多くの人はここで「もう終わりだ」と青ざめる。だが意匠法60条の25は、あなたに直しの猶予を与えている。事件が審査、審判、再審に係属している間に限り、あなたは手続を補正できる。鍵は「係属中」という三文字だ。審査官があなたの案件をまだ見ている間なら、形式的な不備は補正書一枚で救える。逆に、登録査定や拒絶査定が確定して案件が特許庁の手を離れた瞬間、この窓は閉まる。さらに注意すべきは、図面そのものを大きく書き換える補正は「要旨の変更」として却下されうること(17条の2)。直せるミスと直せないミスの境界線が、あなたの権利の生死を分ける。
法的な位置づけ
意匠法第60条の25は手続の補正を定める規定であり、意匠登録出願・請求その他意匠登録に関する手続をした者が、事件が審査・審判または再審に係属している場合に限り、その手続を補正できる旨を規定する。係属の終了により補正権限は消滅し、要旨を変更する補正は別途17条の2で却下される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.通知を受け取ったら指定期間の末日を確認 特許庁から方式補正命令や拒絶理由通知が届いたら、まず指定期間の末日をカレンダーに書き込む。放置すると出願そのものが却下されるため、残り日数を先に把握する
- 2.不備が形式的か実体的かを切り分ける 出願人名の誤記・委任状漏れ・手数料不足など形式的な不備か、図面の内容に関わる不備かを区別する。形式的不備は補正で救えるが、図面の中身に関わる補正は要旨変更のおそれがある
- 3.係属中に手続補正書を提出 事件が審査・審判・再審に係属している間に手続補正書を提出する。命令を待たず自発的に補正することもできる。事件番号と補正の内容を正確に記載する
- 4.図面の補正は要旨変更を弁理士に確認 図面を直す場合は要旨変更にならないか弁理士に確認する。要旨変更と判断されれば17条の2で却下されるため、補正に代えて分割出願や関連意匠出願も検討する
- 5.拒絶査定確定後は審判請求で係属を回復 拒絶査定を受けても補正の窓を閉じたままにしない。拒絶査定不服審判を請求すれば事件が審判に係属し補正の機会が復活する。査定謄本の送達日から審判請求期限を確認する
よくある質問 AI による整理
Q1意匠の手続補正とは何ですか?
出願後に生じた形式的な不備を、事件が審査・審判・再審に係属している間に補正書で直す手続です。意匠法60条の25が根拠で、査定確定後はできません。
Q2方式補正命令が届いたらどうすればいいですか?
指定された期間内に手続補正書を提出します。期間を過ぎると出願が却下されるため、まず末日を確認し、形式不備を切り分けて補正します。
Q3意匠の補正はいつまでできますか?
事件が審査・審判または再審に係属している間だけです。登録査定や拒絶査定が確定して係属が終了すると、補正の窓は閉じます。
Q4拒絶査定を受けたらもう補正できませんか?
査定確定後は係属が終わり補正できませんが、拒絶査定不服審判を請求すれば事件が審判に係属し、補正の機会が復活します。
Q5意匠の要旨変更とは何ですか?
図面の補正で保護される意匠の範囲が変わることです。要旨を変える補正は17条の2により却下されるため、形式補正とは扱いが異なります。
Q6自発的に補正できますか?補正命令を待つ必要はありますか?
係属中であれば命令を待たず自発的に補正できます。気づいた時点で補正すれば、命令の指定期間に追われずに済みます。
Q7国際意匠登録出願でも同じ補正ルールですか?
ハーグ協定経由で日本を指定した出願でも、日本国内の手続には日本の意匠法が適用され、係属中しか補正できないルールに従います。
Q8手続補正書はどこに提出しますか?
特許庁に対して提出します。オンライン(インターネット出願ソフト)または書面で提出でき、事件番号と補正の内容を明記します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1出願したあとに会社名の表記ミスに気づきました。もう直せませんか?
審査に係属している間なら手続補正書で直せます(意匠法60条の25)。出願人名の誤記のような形式的な不備は典型的な補正対象です。実務のポイント:特許庁は形式不備があると方式補正命令を出しますが、命令を待たずに自発的に補正することもできる。気づいた時点で動けば、命令の指定期間に追われずに済む
Q2図面を少しきれいに描き直したいのですが、補正でできますか?
意匠の要旨を変えない範囲なら可能ですが、要旨を変える補正は却下されます(意匠法17条の2)。線一本の追加でも、保護される意匠の範囲が変われば要旨変更とされることがあります。実務のポイント:要旨変更かどうかの判断は厳しく、迷ったら補正ではなく補正却下後の新出願や関連意匠での再出願を選ぶ実務家が多い。直すより出し直す方が安全なケースがある
間違えやすい点 AI による整理
- 「一度出願したら内容は確定で、もう手を入れられない」と思われがちだが、係属中なら形式的な不備は補正できる。問題は永遠に直せることではなく、係属が終われば窓が閉じる点だ
- 補正できること自体は知っていても、その期限の厳しさを甘く見ている人が多い。方式補正命令には指定期間があり、これを過ぎると出願自体が却下される。補正できる=いつでも直せる、ではない
- 「補正すれば図面の内容も自由に修正できる」という前提そのものが誤っている。意匠の要旨を変える補正は却下される(17条の2)。直せるのは手続上の不備であって、デザインの中身を後から差し替えることではない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する内容 | 60条の25:手続の補正ができる時期(係属中に限る) | 17条の2:要旨を変更する補正の却下 68条:特許法の手続規定を準用 |
| 補正の可否 | 形式的不備は係属中なら補正可 | 意匠の要旨を変える補正は却下 準用により補正命令・却下の手続が適用 |
| 時期の制限 | 審査・審判・再審に係属している間のみ | 補正がなされた時点で要旨変更を審査 特許法18条準用で不備なら出願却下 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は設計専利を専利法で規律し、審査係属中の申請書類の補正を認める。要旨(申請専利範囲)を超える補正は制限される点で日本と近い
韓国はデザイン保護法で出願の補正を規定し、審査係属中の是正を認める。要旨変更に当たる補正の制限も類似する
ドイツは登録意匠を DesignG で規律し、DPMA の手続内で形式的不備の是正(Mängelbeseitigung)を求める。実体的同一性を超える変更は認められない
米国は意匠特許出願の補正を認めるが、new matter(新規事項)の追加は禁止される。日本の要旨変更禁止に近い機能を果たす
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 特許庁から方式の補正を命じる通知が届いた。指定された期間内に手続補正書を出さなければ、出願は却下される。残された日数を確認せずに放置すれば、デザインを守る権利そのものが消える
- もし出願した図面に、実際の製品と食い違う線が一本混じっていたら? 形式的なミスなら係属中に補正できる。だが意匠の要旨を変えてしまう補正だと17条の2で却下される。その一本の線が、補正可能か却下かの分かれ目になる
- 代理人を通じて出願したが委任状を付け忘れた。慌てなくていい。審査係属中なら補正書一枚で足りる
- 拒絶査定を受け取り、もう補正できないと諦めかけた。だが拒絶査定不服審判を請求すれば事件は審判に係属し、補正の窓が再び開く。諦めるのは審判請求の可否を検討してからでも遅くない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 特許庁からの通知(方式補正命令・拒絶理由通知)を受け取ったら、まず指定期間の末日を確認2. 不備が形式的なもの(出願人名の誤記、委任状漏れ、手数料不足)か、図面の内容に関わるものかを切り分ける3. 形式的不備は手続補正書を係属中に提出4. 図面の補正は要旨変更にならないか弁理士に確認、要旨変更と判断されれば17条の2で却下されるため、補正に代わる新出願(分割・関連意匠等)も検討
訴えられた側:1. 競合他社の意匠登録が、出願後に要旨を変える補正を経ていないか出願経過(包袋)を確認2. 要旨変更の補正が看過されて登録された場合、その登録の有効性を意匠登録無効審判で争える余地がある3. 補正が係属中以外の時期になされていないか、手続の適法性も精査4. 弁理士・弁護士と出願経過を読み込み、無効理由を組み立てる
時効(請求できる期限):補正できるのは事件が審査、審判または再審に係属している間のみ。方式補正命令には特許庁が指定する期間があり、これを徒過すると出願却下(意匠法68条で準用する特許法18条)。拒絶査定確定後は係属が終了し補正不可、ただし拒絶査定不服審判の請求(査定謄本送達から3か月以内、最新の改正状況をご確認ください)で再び係属させられる
学説
通説:意匠法60条の25の手続補正は、事件が係属している間の形式的不備の是正を認めるものであり、実体たる意匠の要旨を変える補正は17条の2で却下される。手続の補正と要旨変更の補正却下は役割分担の関係にあると解される。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和34年(1959年) 新設:意匠法(昭和34年法律第125号)制定。工業デザインの登録・保護制度を整備し、出願手続に関する諸規定を定める
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