意匠法 第18条(意匠登録の査定)
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審査官は、意匠登録出願について拒絶の理由を発見しないときは、意匠登録をすべき旨の査定をしなければならない。
この条文の基本情報
意匠登録の査定とは何ですか?
定義意匠登録の査定とは、意匠法第18条に定められた規定で、「審査官は、意匠登録出願について拒絶の理由を発見しないときは、意匠登録をすべき旨の査定をしなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 意匠法第18条(意匠登録の査定)は、日本の意匠法に含まれる条文です。
- 意匠法第18条の条文原文は「審査官は、意匠登録出願について拒絶の理由を発見しないときは、意匠登録をすべき旨の査定をしなければならない。」で始まります。
- 意匠法第18条は第三章に置かれています。
- 意匠法の公布日は昭和34年4月13日です。
- 意匠法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 意匠法第18条の前の条は意匠法第17条の4です。
- 意匠法第18条の次の条は意匠法第19条です。
- 意匠法第18条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
意匠法(昭和三十四年法律第百二十五号)第18条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000125 - 本サイト収録
意匠法(昭和三十四年法律第百二十五号)第18条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000125/18
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点意匠法18条は、審査官が拒絶の理由を発見しないときは意匠登録をすべき旨の査定をしなければならないと定める。拒絶理由に該当しなければ審査官は登録を拒めない。
Q · 意匠を出願したら、審査官の好みで落とされることはあるの?
ありません。拒絶理由がなければ審査官は登録するしかありません。
意匠法18条により、審査官は拒絶の理由を発見しないときは、意匠登録をすべき旨の査定をしなければなりません。これは羈束処分で、審査官に「平凡だから」と主観で蹴る裁量はありません。拒絶できるのは17条が列挙する拒絶理由(中心は3条の新規性・創作非容易性)に当たるときだけです。拒絶理由通知が来たら、意見書・補正書でその理由に該当しないことを示せば、審査官は登録するしかなくなります。
解説
あなたが新商品のフォルムやパッケージのデザインを意匠登録に出願したとする。審査官のデスクにそれが回り、合否が決まる。ここで多くの人が誤解する。審査官が「このデザインは平凡だな」と主観で蹴れると思っている。違う。18条はこう命じる。拒絶の理由を発見しないときは、登録すべき旨の査定をしなければならない、と。つまり審査官に拒否する裁量はない。拒絶できるのは、法律が列挙した拒絶理由(17条、その中心は3条の新規性・創作非容易性など)に当たるときだけだ。あなたがやるべきは、その列挙された理由を一つずつ潰すこと。理由が消えれば、審査官は登録するしかない。これは羈束処分(要件を満たせば役所が自動的に行うべき決定で、担当者の気分で左右されないもの)であって、お役所の裁量ではない。
法的な位置づけ
意匠法18条は登録査定を定める規定であり、審査官が意匠登録出願について拒絶の理由を発見しないときは、意匠登録をすべき旨の査定をしなければならない旨を規定する。登録査定は要件を満たせば自動的に行われる羈束処分であって、審査官の主観的裁量に委ねられた処分ではない。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.出願後、審査官の審査を待つ 意匠登録出願を行い、特許庁の審査官による実体審査を待つ。出願時の図面・願書に不備がないかを事前に確認しておく
- 2.拒絶理由通知が来たら意見書・補正書で応答 拒絶理由通知が届いたら、指定期間内に意見書または手続補正書を提出し、指摘された条文(多くは3条)に該当しないことを示す。期限を逃すと拒絶査定が確定する
- 3.登録査定の謄本を受領 拒絶理由が解消すれば、審査官は意匠登録をすべき旨の査定(18条)を行い、その謄本が送達される。送達日が登録料納付期限の起算点になるため受領日を必ず記録する
- 4.30日以内に登録料を納付 査定謄本の送達日から30日以内に登録料(第1年分以降)を納付する(意匠法43条)。この期限は原則延長できず、納付忘れは出願却下につながる
- 5.設定登録で意匠権が発生 登録料納付を受けて特許庁が設定登録(意匠法20条)を行い、意匠原簿に登録される。これにより意匠権が発生し、意匠公報に掲載される
よくある質問 AI による整理
Q1登録査定とは何ですか?
審査官が出願に拒絶理由を発見しないときに行う「登録してよい」という肯定的な査定です。意匠法18条が根拠で、要件を満たせば必ず行われる羈束処分です。
Q2意匠登録の審査期間はどれくらい?
出願から一次審査結果まで概ね半年から1年程度が目安です。拒絶理由通知への応答が入るとさらに延びます。早期審査制度を使えば短縮できる場合があります。
Q3意匠の拒絶理由通知が来たらどうする?
指定期間内に意見書または手続補正書を提出し、指摘された拒絶理由(多くは3条の新規性・創作非容易性)に該当しないことを示します。理由が解消すれば登録査定になります。
Q4登録査定後に何をすればいい?
査定謄本の送達から30日以内に登録料を納付します(意匠法43条)。納付後に設定登録(20条)がされて初めて意匠権が発生します。
Q5意匠登録料はいくらかかる?
出願料に加え、登録時に各年分の登録料がかかります。年数により料額が異なるため、最新額は特許庁の料金一覧で確認してください。
Q6意匠登録は自分でできる?
本人出願も可能ですが、図面の不備や拒絶理由への対応で専門知識が要ります。とくに30日の登録料納付期限の管理ミスで権利を失う事故が多く、弁理士への依頼が安全です。
Q7拒絶査定と登録査定の違いは?
登録査定(18条)は拒絶理由がないときの肯定的処分、拒絶査定(17条)は拒絶理由に該当するときの否定的処分です。どちらも審査官の裁量ではなく要件で決まります。
Q8意匠が登録されない理由は?
主に新規性の欠如、創作非容易性の欠如(3条)、出願前の自己公開、図面の不備などです。自己公開は新規性喪失の例外(4条)の手続で救済できる場合があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1登録査定の通知が来たら、もう意匠権は私のものですか?
まだです。登録査定はあくまで「登録してよい」という審査官の判断で、ここから登録料を納めて初めて権利になります。査定謄本送達から30日以内に登録料を納付し(意匠法43条)、特許庁が設定登録(20条)してようやく意匠権が発生します。実務のポイント:この30日は延長が原則できず、納付忘れで権利を取り逃す事故が現実に起きる。弁理士に手続を任せる最大の理由のひとつが、まさにこの期限管理にある
Q2審査官に「このデザイン気に入った」と思わせれば通りやすくなりますか?
なりません。18条は審査官に「拒絶の理由を発見しないとき」は登録しなければならないと命じており、好き嫌いで登録の可否を動かす裁量はありません。やるべきは、拒絶理由通知で指摘された条文(多くは3条の登録要件)に当たらないことを示すことです。実務のポイント:意見書を「デザインの素晴らしさ」で埋める出願人は意外に多いが、それは的外れ。審査官が読むのは、指摘した拒絶理由が解消されたかどうかだけだ
Q3拒絶査定が来てしまったら、もう打つ手はないんですか?
あります。査定謄本送達から3か月以内に拒絶査定不服審判(意匠法46条)を請求でき、ここで補正と再反論ができます。審判でも認められなければ審決取消訴訟へ進めます。実務のポイント:拒絶査定不服審判の請求と同時に手続補正をすると、いったん審査官が再審査する「前置審査」に回ることがあり、審判官の判断を待たずに登録になるケースがある。この最短ルートを意識して補正を組むかどうかで、権利化までの月数が変わる
間違えやすい点 AI による整理
- 「審査官を熱意で説得すれば登録される」と考えて情熱的な主張書を書く人がいるが、問いの立て方そのものが間違っている。審査官は説得される相手ではなく、拒絶理由の有無を照合する判定者。書くべきは「このデザインがいかに優れているか」ではなく「指摘された拒絶理由になぜ当たらないか」だ
- 登録査定が出れば意匠権が発生すると思われているが、それだけでは足りない。登録査定の謄本送達から30日以内に登録料を納付し(意匠法43条)、設定登録(20条)されて初めて意匠権が生まれる。この30日を逃すと出願は却下され、ここまでの審査の努力が水泡に帰す。査定はゴールテープではない
- 「登録されたら権利は安泰」と思いがちだが、登録査定は羈束処分ゆえに、拒絶理由を見落として登録された意匠は、後から第三者の無効審判(48条)で覆されうる。登録は攻防の終わりではなく中間地点に過ぎない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 処分の方向 | 18条:登録すべき旨の肯定的査定 | 17条:拒絶すべき旨の否定的査定 20条:査定後の意匠権の設定登録 |
| 審査官の裁量 | 羈束処分・主観的裁量なし(拒絶理由がなければ必ず登録) | 列挙された拒絶理由に該当するときに限り拒絶 登録料納付を前提に職権で原簿に登録 |
| 次のアクション | 30日以内に登録料を納付(43条) | 3か月以内に拒絶査定不服審判(46条) 意匠権発生・意匠公報に掲載 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は設計を専利法で保護し、第142條が発明専利の審査規定を準用。核准審定も審査主義による
韓国は디자인보호법で意匠(디자인)を保護し、原則として審査主義による登録決定を行う(一部に無審査登録の制度あり)
ドイツは登録のみで実体審査を行わない無審査主義。新規性等は事後の無効手続で争う点が日本と大きく異なる
米国はデザイン特許として実体審査を行い、許可後に発行する。審査主義を採る点で日本に近い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし拒絶理由通知が届いて、応答期限まであと残りわずかだったら? 意見書か手続補正書で、指摘された拒絶理由が当たらないことを示す。期限を逃せば拒絶査定が確定し、その意匠は事実上二度と登録の道が閉じる
- 競合他社が、あなたの売れ筋商品とそっくりなデザインを意匠登録した。あなたは「審査官はなぜこれを通したのか」と憤る。だが18条は審査官に裁量を与えていない。拒絶理由を見落とした登録なら、攻めるべきは審査官ではなく、登録の前提となった登録要件そのもの。無効審判(48条)でひっくり返せる
- クラウドファンディングで先行発売した商品の外観に、登録査定が出た。30日以内に登録料を納める。それで意匠権が立ち上がる
- スタートアップでプロダクトの外観を出願したが、その前に自社サイトで公開していた。新規性喪失(3条1項)で拒絶理由になる。ただし新規性喪失の例外(4条)の手続を取っていれば救済される。この一手の有無が、登録査定と拒絶査定を分ける
取るべき行動
被害を受けた側:登録されるはずが拒絶査定を受けた出願人の手順。1. 査定謄本の理由欄を読み、どの拒絶理由(3条の新規性・創作非容易性など)が根拠かを特定2. 査定謄本送達から3か月以内に拒絶査定不服審判(意匠法46条)を請求、同時に手続補正で不備を是正3. 審判でも覆らなければ審決取消訴訟(知的財産高等裁判所)へ4. 関連意匠・分割出願で権利化の別ルートが残っていないかを並行検討
訴えられた側:他人の意匠登録に自社製品が脅かされる側の手順。18条は羈束処分なので、審査官が拒絶理由を見落として登録した可能性を突く。1. 登録意匠の出願日より前の公知資料(カタログ、自社の旧製品、海外の意匠)を集め、新規性・創作非容易性の欠如を立証2. 意匠登録無効審判(意匠法48条)を請求3. 同時に、自社製品が相手の登録意匠と「類似」かどうかも争点として精査、非類似なら侵害自体が成立しない
時効(請求できる期限):登録査定の謄本送達日から30日以内に登録料を納付しなければ出願は却下される(意匠法43条1項)。拒絶査定を受けた場合の拒絶査定不服審判は、査定謄本送達日から3か月以内(意匠法46条1項、最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:意匠法18条の登録査定は羈束処分であり、審査官は拒絶理由に該当しない限り登録を拒めないとするのが通説。審査官の主観的な美的評価は登録可否の基準とならず、拒絶は17条が列挙する理由に限定される。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和34年(1959年) 新設:意匠法の全部改正(昭和34年法律第125号)により現行意匠法が制定され、審査主義に基づく登録査定の枠組みが整備された。
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