商標法 第68条の14(出願公開に係る商標公報の掲載事項の特例)
クイックジャンプ
国際商標登録出願についての第十二条の二第二項の規定の適用については、同項第二号中「商標登録出願の番号及び年月日」とあるのは、「国際登録の番号及び国際登録の日(事後指定に係る国際商標登録出願の場合は事後指定の日)」とする。
この条文の基本情報
出願公開に係る商標公報の掲載事項の特例とは何ですか?
定義出願公開に係る商標公報の掲載事項の特例とは、商標法第68条の14に定められた規定で、「国際商標登録出願についての第十二条の二第二項の規定の適用については、同項第二号中「商標登録出願の番号及び年月日」とあるのは、「国際登録の番号及び国際登録の日(事…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 商標法第68条の14(出願公開に係る商標公報の掲載事項の特例)は、日本の商標法に含まれる条文です。
- 商標法第68条の14の条文原文は「国際商標登録出願についての第十二条の二第二項の規定の適用については、同項第二号中「商標登録出願の番号及び年月日」とあるのは、「国際登録の番号及び国際登録の日(事…」で始まります。
- 商標法第68条の14は第二節に置かれています。
- 商標法の公布日は昭和34年4月13日です。
- 商標法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 商標法第68条の14の前の条は商標法第68条の13です。
- 商標法第68条の14の次の条は商標法第68条の15です。
- 商標法第68条の14には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
商標法(昭和三十四年法律第百二十七号)第68条の14 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000127 - 本サイト収録
商標法(昭和三十四年法律第百二十七号)第68条の14(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000127/68_14
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点商標法68条の14は、国際商標登録出願の出願公開について、国内出願番号に代えて国際登録の番号と国際登録の日を商標公報に掲載すると定める特例規定である。
Q · 国際ルートで日本に出された商標は、日本の商標公報にどう載るの?
日本の出願番号ではなく国際登録番号で公報に載ります
商標法第68条の14により、マドリッド協定議定書に基づく国際商標登録出願の出願公開では、第12条の2第2項の掲載事項が読み替えられます。国内出願の番号及び年月日に代えて、国際登録の番号及び国際登録の日(事後指定に係る場合は事後指定の日)が商標公報に掲載されます。そのため、競合監視やM&Aのデューデリで日本の出願番号だけを検索すると、国際ルートの出願を見落とします。出願公開後の金銭的請求権(第13条の2)の前提となる公報情報も、国際登録番号で特定する必要があります。
解説
海外で育てたブランドを日本でも守りたいとき、マドリッド協定議定書という国際ルートを使えば、一回の手続で複数国に商標を出願できる。便利だが落とし穴がある。この国際ルートで日本を指定した出願は、日本の商標公報に載るとき、見慣れた「商願2024-○○」という日本の出願番号では表示されない。本条が第12条の2第2項を読み替え、代わりに「国際登録の番号」と「国際登録の日」(後から日本を追加指定した場合は事後指定の日)を掲載事項にする。つまり、競合が日本市場へ国際ルートで仕掛けてくる商標を、あなたが日本の出願番号だけで監視していると、まるごと見落とす。逆にあなた自身が国際出願した側なら、公報に載るのは国際登録番号であり、その番号こそが出願公開後の金銭的請求権(第13条の2、出願公開後に他人の使用へ補償金を請求できる仮の保護)の足場になる。
法的な位置づけ
商標法第68条の14は、国際商標登録出願に対する出願公開の特例規定である。第12条の2第2項の掲載事項について、国内出願の番号及び年月日に代えて、国際登録の番号及び国際登録の日(事後指定に係る場合は事後指定の日)を商標公報に掲載すべき事項とする読替えを定める。
よくある質問 AI による整理
Q1国際商標登録出願とは何ですか?
マドリッド協定議定書のルートで日本を指定し、国内の商標登録出願として扱われる出願です(商標法68条の9)。国内出願とは別系統の国際登録番号で管理されます。
Q2マドリッドプロトコルとは何ですか?
標章の国際登録に関するマドリッド協定の議定書で、一回の手続で複数国に商標を出願できる国際ルートです。日本指定の出願は68条の14の特例で公開されます。
Q3国際登録番号はどこで検索できますか?
特許庁のJ-PlatPatやWIPOのMadrid Monitorで検索できます。日本の商願番号だけで探すと国際ルートの出願はヒットしません。
Q4事後指定とは何ですか?
国際登録の後から日本など特定国を追加指定することです。この場合、公報の基準日は国際登録日ではなく事後指定の日になります(商標法68条の14)。
Q5J-PlatPatで国際商標は調べられますか?
調べられます。ただし国際登録番号を検索キーにする必要があり、国内の商願番号で検索しても国際商標登録出願は表示されません。
Q6国際商標登録出願の出願公開はいつされますか?
第12条の2の出願公開制度が適用され、国内出願と同様に公開されます。公開のタイミングは国内出願とずれることがあり、監視には注意が必要です。
Q7商標公報に国際登録番号はどう載りますか?
68条の14の読替えにより、出願番号及び年月日の代わりに国際登録の番号及び国際登録の日(事後指定なら事後指定の日)が掲載されます。
Q8金銭的請求権は国際商標登録出願でも使えますか?
使えます。出願公開後の金銭的請求権(第13条の2)の前提となる公報情報を、国内出願番号ではなく国際登録番号で正確に特定する必要があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1海外で取った商標って、日本でも自動で守られるんですか?
自動では守られません。マドリッド協定議定書のルートで日本を指定して初めて、日本の商標出願として扱われます(第68条の9)。その出願が公報に載るとき、本条(第68条の14)により日本の出願番号ではなく国際登録番号で公開されます。実務のポイント:無料DBのJ-PlatPatでも国際登録番号で検索できますが、国内出願のつもりで商願番号だけ叩くと国際出願はヒットしません。競合調査で「出願なし」と判断する前に、必ず国際登録番号の系統も確認するのが実務の鉄則です
Q2競合の商標が公報で見つからないのは、出願していないってことですか?
そうとは限りません。国際ルート(マドリッド)で日本を指定した出願は、本条による第12条の2第2項の読替えにより国際登録番号と国際登録日で公開されるため、日本の出願番号で探しても出てきません。実務のポイント:M&Aのデューデリで対象企業の主力ブランドが「日本未出願」と報告され、買収後に国際登録経由の出願が発覚する事故が起きます。検索キーを国内番号に限定し、二系統を横断しなかったツケが、買収価格の交渉が終わった後に回ってきます
間違えやすい点 AI による整理
- 「日本の商標出願はすべて特許庁に直接出され、商願番号がつく」と思っているが、マドリッドルートの出願は国際登録番号で管理され、日本の出願番号は付かない。同じ「日本での出願」でも識別子の系統がそもそも違う
- 「商標公報を出願番号で検索すれば、その商品名の出願はすべて見つかる」という前提そのものが誤っている。検索の出発点を国内番号に限定しているため、国際ルートの出願を一件も拾えていないことに、本人は気づきようがない
- あなたから見れば「公報の番号表記の細かい違い」にすぎないが、金銭的請求権を主張する法的場面から見ると、誤った番号での警告は権利行使の根拠を揺るがしうる。この見え方の落差が、せっかくの先行出願を交渉カードとして無駄にする
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 公報の識別番号 | 68条の14:国際登録の番号(IR番号) | 12条の2:商標登録出願の番号(商願番号) — |
| 公報の基準日 | 国際登録の日(事後指定なら事後指定の日) | 出願の年月日 — |
| 検索の入口 | J-PlatPat / Madrid Monitor を国際登録番号で照会 | J-PlatPat を商願番号で照会 — |
| 金銭的請求権の足場 | 国際登録番号を明記した警告(13条の2) | 国内出願番号を明記した警告(13条の2) — |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾はマドリッド議定書未加盟。国際登録に基づく出願公開の特例は持たず、国内出願・公告のみで運用される
韓国もマドリッド締約国で、国際商標登録出願の特例章を持ち、国際登録番号で管理する点が日本と類似
ドイツはマドリッド締約国。IR-Marke(国際登録商標)として国内法に取り込み、国内出願とは別系統で公示する
米国は2003年にマドリッド議定書に加入。Madrid Protocol Implementation Actで国際登録の国内効果と公示を規律
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 買収対象企業のIP資産をデューデリしているあなたは、日本の出願番号で商標DBを検索して「主力ブランドは日本未出願」と報告書に書いた。だが対象は実は国際ルートで日本を指定済み。国際登録番号でしか引っかからないため、買収後に相手の先願が発覚し、価格交渉のやり直しが効かない段階で発覚する
- もし、あなたが新ブランド名で商品を売り出した後、外国企業から「うちの国際登録商標を侵害している」と警告が来たら? その企業の日本での権利状態は、商標公報の国際登録番号を起点に確認する。出願公開段階なら差止めはまだ及ばないが、登録後に公開時点まで遡って金銭的請求権を突きつけられる可能性がある
- 海外の競合が事後指定で日本を追加した。公報上の基準日は国際登録日ではなく事後指定の日。先後関係の判断を一日間違えれば、優先順位の評価が逆転する
- 自社の国際商標出願が日本で公開され、模倣業者が同じ名前で売り始めた。あと数日で次の入荷ロットが流通に乗る。警告書で金銭的請求権を確保したいが、根拠になる公報情報は日本の出願番号ではなく国際登録番号。正しい番号で特定しないと、相手に「どの出願のことだ」と反論の余地を与える
取るべき行動
被害を受けた側:1. 自社の国際商標登録出願が日本で出願公開されたら、公報に載った国際登録番号と国際登録日(事後指定なら事後指定の日)を正確に控える2. 第三者の使用を見つけたら、その国際登録番号を明記した警告書を送り、出願公開後の金銭的請求権(第13条の2)の前提を整える3. 競合監視は日本出願番号と国際登録番号の両系統で行い、国際ルートの出願を取りこぼさない4. 重要案件は弁理士に国内・国際両DBの横断調査を依頼する
訴えられた側:1. 外国企業から商標警告が来たら、まず相手の権利が日本で有効か、商標公報やJ-PlatPatを国際登録番号で確認する2. 出願公開段階か設定登録済みかで対応が変わる。公開段階なら登録までは差止めは及ばず、金銭的請求権も登録後にしか行使できない3. 事後指定の場合は基準日が事後指定の日になるため、自社の使用開始時期との先後を精査する4. 安易に名称を変える前に、相手の権利範囲と段階を弁理士に確認する
時効(請求できる期限):本条自体に期限はない。ただし出願公開を起点とする金銭的請求権(第13条の2)は、商標権の設定登録後でなければ行使できず、原則として警告した相手または悪意の使用者にのみ及ぶ。基準となる日は国内出願と異なり国際登録の日、事後指定の場合は事後指定の日となる(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成11年(1999年)法律第41号 マドリッド協定議定書への加入に伴い、国際登録に基づく特例章(第7章の2)の一部として新設。既存の出願公開制度(第12条の2)を国際商標登録出願に適用する際の読替えとして、掲載すべき識別情報を国内の出願番号・年月日から国際登録の番号・国際登録の日(事後指定の場合は事後指定の日)へ置き換える特例を設けた。施行は平成12年(2000年)の日本のマドリッド議定書発効に合わせたもの
改正の年表
- 1.平成11年(1999年) 新設:マドリッド協定議定書への加入に伴い、国際登録に基づく特例章(第7章の2)の一部として新設。出願公開の掲載事項を国内の出願番号・年月日から国際登録の番号・国際登録の日(事後指定の場合は事後指定の日)へ読み替える特例を設けた。施行は平成12年(2000年)の日本のマドリッド議定書発効に合わせたもの。
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める