要点商標法68条の18は、マドプロ経由の国際商標登録出願について、補正却下後に新出願で出願日を巻き戻す意匠法17条の3準用の救済を適用しないと定める除外規定である。
Q · マドプロで日本指定した商標、審査の補正をミスったら国内みたいに新出願でやり直せる?
できない。68条の18が新出願の救済を国際出願に適用しないと定めている。
マドプロ経由の国際商標登録出願では、補正が要旨変更と判断されて却下されても、補正後の商標を新出願に切り替えて出願日を巻き戻す意匠法17条の3準用の救済が使えません。商標法68条の18がこの新出願の特例と関連する期間規定の適用を除外しているためです。国内出願なら当然使えるこの安全網が、国際出願では構造上あらかじめ外されています。
商標を一度の手続きで複数の国にまとめて出願できる、それがマドリッドプロトコル、通称マドプロの強みだ。だがその利便性の裏で、日本国内の出願なら当然使える救済が一つ、静かに外されている。国内出願では、補正が要旨変更(出願内容の本質を変えてしまう補正)と判断されて却下されても、意匠法17条の3を準用して、補正後の商標を新しい出願に切り替え、出願日を補正の時点まで巻き戻せる。やり直しの安全網だ。ところが68条の18は、国際商標登録出願についてこの新出願の特例と、それに伴う期間の規定を適用しないと明言する。理由は、マドプロの出願がWIPOの国際登録日に紐づいており、日本国内で勝手に出願日を作り直す国内型の救済とは構造が噛み合わないからだ。あなたが国内案件の感覚でマドプロ案件をさばくと、この一条の存在を見落として致命傷を負う。
商標法68条の18は、国際商標登録出願に関する手続的特例を定める除外規定である。国内の商標出願で認められる、補正却下後に補正内容を新出願へ切り替えて出願日を繰り上げる意匠法17条の3・17条の4準用の救済について、本条は国際商標登録出願への適用を排除する。WIPOの国際登録日を基準とする制度との整合を図る趣旨による。
WIPOの国際登録に基づき日本を指定する商標出願で、マドリッドプロトコル経由のもの。商標法第7章の2が特例を定め、68条の18は意匠法準用の新出願救済を適用しないとする。
出願商標の識別の核となる本質的部分を変えてしまう補正のこと。要旨変更と判断された補正は却下され、国内出願なら新出願で救えるが、国際出願では救えない。
国際商標登録出願では補正却下後に新出願へ切り替える救済(意匠法17条の3準用)が68条の18で外れているため、応答期間内に要旨変更を避けた補正へ組み直すしかない。
国際登録はWIPOの国際登録日に紐づくため、日本国内だけで出願日を繰り上げると各国の権利の優先順位が崩れる。整合性確保のため68条の18が適用を除外している。
できない。国内出願に認められる補正後の新出願による出願日の繰り上げは、商標法68条の18により国際商標登録出願には適用されない。
国内出願は補正却下でも新出願でやり直せるが、国際出願は68条の18で救済が外れている。同じ商標法でも踏んでいる救済の床が違う。
まず国内出願か国際出願かを切り分ける。国際出願なら新出願救済がないため、指定応答期間内に要旨変更にならない補正へ組み直す必要がある。
マドリッドプロトコル加入に伴い平成11年改正で新設された国際商標登録出願等の特例の章。68条の18もその一部で、意匠法準用の新出願特例を国際出願に適用しないと定める。
やり直せない。68条の18が、国際商標登録出願について意匠法17条の3を準用する新出願の特例(補正が却下されても補正後の商標を新出願に切り替え、出願日を巻き戻す救済)を適用しないと定めているからだ。業界裏話ヒント:国内出願なら当然使えるこの救済が国際出願では消えるため、実務では「マドプロ案件は補正で攻めない、最初から通る形で出す」が鉄則になっている。この差を知らない担当者が補正で踏み外す。
意地悪ではなく制度設計上の必然だ。マドプロの出願はWIPOの国際登録日に紐づいており、日本国内だけで出願日を作り直す新出願の仕組みを持ち込むと、各国に広がる権利の優先順位が崩れる。だから68条の18で適用を外している。業界裏話ヒント:この構造を理解していると、国際出願では補正の自由度が構造的に低いと分かり、出願ルートを選ぶ段階で国内出願と使い分ける戦略が立てられる。弁理士はこの使い分けを当然の前提にしている。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 補正失敗時の救済 | 68条の18:意匠法17条の3準用の新出願特例を適用しない(救済なし) | — |
| 出願日の基準 | WIPOの国際登録日に紐づく(日本国内で繰り上げ不可) | — |
| 実務上の構え | 最初から要旨変更を招かない出願書類で攻める | — |
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