要点商標法 68 条の 20 は、国際登録に基づく商標権の存続期間を国際登録の日から十年と定め、更新は WIPO で行う。更新がなければ満了時にさかのぼって権利が消滅する。
Q · 海外経由で取った日本の商標、更新を忘れたらどうなるの?
満了時にさかのぼって権利が消滅する
商標法 68 条の 20 により、国際登録に基づく商標権の存続期間は国際登録の日から十年で、更新は WIPO で国際登録を更新します。更新がなければ第 4 項により、権利は存続期間の満了の時にさかのぼって消滅したものとみなされます。満了後に結んだライセンス契約や進行中の侵害訴訟も、権利が最初から無かったことになり崩れます。起算点が日本の登録日でない点と、救済前提が国内商標と異なる点に注意が必要です。
海外展開のためにマドリッド協定議定書を使い、一度の手続で日本を含む複数国に商標を広げた。日本でも権利が認められ、ひと安心。だが、ここに国内商標とは決定的に違う時限装置が仕込まれている。あなたのこの商標権の十年の寿命は、日本で設定登録された日からではなく、WIPO(世界知的所有権機関、各国の商標を一元管理する国際機関)の国際登録日から数える。更新も日本の特許庁に申請するのではなく、WIPOで国際登録そのものを更新する。そして第4項が牙を剥く。更新がなければ、日本の商標権は存続期間の満了時にさかのぼって消滅したものとみなされる。更新を忘れた数か月後に結んだライセンス契約も、進行中だった侵害訴訟も、その権利が最初から無かったことになり、足元から崩れる。国内商標の感覚で更新期限を管理していると、海外に起点を置いた権利の寿命を取り逃がす。
商標法 68 条の 20 は、国際登録に基づく商標権の存続期間の特例を定める規定であり、その期間を国際登録の日から十年とし、WIPO における国際登録の更新によって更新され、更新がない場合は満了の時にさかのぼって権利が消滅する旨を規定する。日本の設定登録日を起算点とする国内商標(同法 19 条)とは前提を異にする。
AI 輔助整理,以條文原文為準
日本の設定登録日ではなく、国際登録の日から十年です。設定登録前に更新があれば、直近の更新日が起算点になります(商標法 68 条の 20 第 1 項)。
日本の特許庁ではなく WIPO(世界知的所有権機関)で国際登録自体を更新します。特許庁経由でも直接でも手続できますが、個別手数料の納付完了まで確認が必要です。
マドリッド協定議定書 7 条の満了後 6 か月の猶予期間(割増手数料)が最後の砦です。これも過ぎると第 4 項でさかのぼって消滅し、国内商標のような回復は前提が異なり効きません。
商標法 68 条の 32 の転換(国内出願への切替)で救える場合があります。ただし出願日や使用実績の扱いに条件があり、空白期間に第三者が同じ商標を押さえると手遅れになります。
国際登録簿上の名義人・代理人の住所に届きます。住所や代理人情報が古いままだと案内が届かず、気づいた時には満了しているため、情報の最新化が最大の防御です。
存続期間は WIPO での国際登録の更新により十年ごとに何度でも更新できます(同条 2 項・3 項)。更新があれば満了の時に更新されたものとして期間が継続します。
個別手数料の納付が完了していないと更新が成立せず、結果として権利が消滅します。更新したつもりでも納付完了の証跡を自分で確認することが重要です。
国際登録ベースの商標は日本の登録日ではなく国際登録日が起算点のため、WIPO の Madrid Monitor で国際登録日と次回更新期限を確認します。想定より残存期間が短いことがあります。
起算点と更新先が違う。国内商標の十年は日本の設定登録日から数えるが、国際登録ベース(第68条の21)は国際登録の日から数え、更新も特許庁ではなくWIPOで国際登録自体を更新する。業界裏話ヒント:WIPOは満了の約6か月前に権利者へ案内を送るが、宛先は登録簿上の名義人・代理人。住所や代理人情報が古いままだと案内が届かず、気づいた時には満了している。情報の最新化こそ最大の防御だ
原則できない。更新がなければ第68条の21第4項で満了時にさかのぼって消滅する。最後の砦は議定書第7条の満了後6か月の猶予期間(割増手数料)で、ここを逃すと国内商標のような救済は前提が異なり効かない。業界裏話ヒント:国際登録が消えても、第68条の32の転換(国内出願への切替)で救える場合がある。ただし元の出願日や使用実績の扱いに条件があり、空白期間に第三者が同じ商標を押さえていれば手遅れになる
WIPOのMadrid MonitorやJ-PlatPatの国際登録情報で、国際登録番号・次回更新期限・存続状況を確認できる。業界裏話ヒント:侵害で攻められたら、まず相手商標の更新状況を確認するのが定石。満了後に更新されていなければ第68条の21第4項でさかのぼって消滅しており、こちらが侵害している前提自体が崩れる。弁護士や弁理士がこの確認を先にやるかどうかで、初動の構えが百八十度変わる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 起算点 | 国際登録の日(設定登録前に更新があれば直近更新日) | — |
| 更新の主体・手続先 | WIPO で国際登録自体を更新(特許庁経由または直接) | — |
| 更新失念時の効果 | 満了の時にさかのぼって消滅したものとみなす(68 条の 20 第 4 項) | — |
| 救済手段 | 議定書 7 条の猶予 6 か月(割増)+転換出願(68 条の 32) | — |
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