商標法 第68条の5(国際登録の存続期間の更新の申請)
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国際登録の名義人は、経済産業省令で定めるところにより、議定書第七条(1)に規定する国際登録の存続期間の更新(以下「国際登録の存続期間の更新」という。)の申請を特許庁長官にすることができる。
この条文の基本情報
国際登録の存続期間の更新の申請とは何ですか?
定義国際登録の存続期間の更新の申請とは、商標法第68条の5に定められた規定で、「国際登録の名義人は、経済産業省令で定めるところにより、議定書第七条(1)に規定する国際登録の存続期間の更新(以下「国際登録の存続期間の更新」という。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 商標法第68条の5(国際登録の存続期間の更新の申請)は、日本の商標法に含まれる条文です。
- 商標法第68条の5の条文原文は「国際登録の名義人は、経済産業省令で定めるところにより、議定書第七条(1)に規定する国際登録の存続期間の更新(以下「国際登録の存続期間の更新」という。」で始まります。
- 商標法第68条の5は第一節に置かれています。
- 商標法の公布日は昭和34年4月13日です。
- 商標法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 商標法第68条の5の前の条は商標法第68条の4です。
- 商標法第68条の5の次の条は商標法第68条の6です。
- 商標法第68条の5には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
商標法(昭和三十四年法律第百二十七号)第68条の5 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000127 - 本サイト収録
商標法(昭和三十四年法律第百二十七号)第68条の5(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000127/68_5
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点商標法68条の5は、マドリッド議定書に基づく国際登録の更新申請を特許庁長官にもできると定める。国際登録は10年で満了し、更新しなければ全指定国の保護が一斉に消える。
Q · 国際商標の更新って、WIPO にしか出せないんですか?
WIPO だけでなく特許庁長官経由でも申請できます
商標法68条の5により、マドリッド協定議定書第7条(1)の国際登録の存続期間の更新申請は、世界知的所有権機関(WIPO)国際事務局へ直接行うほか、日本の特許庁長官を経由しても行えます。国際登録の存続期間は10年で、更新しなければその国際登録で指定した全ての国の商標保護が一斉に消滅します。なお、日本国内の商標権(商標法19条・20条)の更新とは別個の手続であり、国内更新をしても国際登録は更新されません。
解説
10年に一度、たった一通の申請を出し忘れただけで、あなたが世界100か国以上で守ってきたブランドが一夜にして無防備になる。マドリッド協定議定書を使った国際商標登録は、一回の手続で世界中へ商標権を広げられる強力な仕組みだが、その存続期間は10年。更新しなければ消える。商標法68条の5は、その更新申請を特許庁長官に対して行える、と定める。普通はWIPO(世界知的所有権機関、国際的な知財登録を管理する国連系機関)の国際事務局へ直接出すが、本条は日本の特許庁経由という選択肢も用意している。重要なのは、日本国内の商標を更新したからといって、国際登録が自動的に更新されるわけではないという点だ。両者は別の権利、別の更新手続。この区別を知らない経営者が、海外展開した自社ブランドの保護を10年目に丸ごと失う。
法的な位置づけ
商標法68条の5は、マドリッド協定議定書に基づく国際登録の存続期間の更新に関する手続規定である。国際登録の名義人は、経済産業省令の定めにより、議定書第7条(1)の更新申請を、世界知的所有権機関(WIPO)国際事務局へ直接行うほか、特許庁長官を経由して行うこともできる旨を定める。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.国際登録番号と満了日を確認 自社の国際登録番号と満了日を WIPO の Madrid Monitor で検索して特定する。担当者退職や引き継ぎ漏れで満了日が社内で不明なことが多いため、まず台帳化する
- 2.更新する指定国を整理 満了6か月前から更新可能。全ての指定国を維持するか、もはや事業展開しない国を外すかを整理し、更新コストを圧縮する
- 3.更新ルートを選択 WIPO 国際事務局へ直接(E-renewal、手数料割引が多い)か、商標法68条の5により特許庁長官経由かを比較して選ぶ。支払う更新料が変わる
- 4.更新手数料を納付 基本手数料と指定国ごとの手数料(スイスフラン建て)を納付する。最新の料金体系を WIPO の料金表で確認してから支払う
- 5.継続管理体制を組む 更新は10年単位・回数無制限のため、満了6か月前にアラートが鳴るよう資産管理表に組み込み、次回更新漏れを防ぐ。猶予期間(満了後6か月)も把握しておく
よくある質問 AI による整理
Q1国際商標登録の更新はどこに申請しますか?
WIPO 国際事務局へ直接(E-renewal)行うほか、商標法68条の5により特許庁長官を経由しても申請できます。自社の体制に合うルートを選べます。
Q2マドリッド議定書の国際登録は何年で更新が必要ですか?
国際登録の存続期間は登録日から10年です(議定書6条(1))。更新は満了の6か月前から受け付けられ、更新は10年単位で回数無制限です。
Q3国際商標の更新を特許庁経由でするメリットは?
現地代理人を立てずに日本の窓口で完結でき、国内の知財管理体制と一元化しやすい点です。一方 WIPO 直接の E-renewal は手数料が割引かれることが多く、ルートは比較して選びます。
Q4WIPO の E-renewal とは何ですか?
WIPO のオンライン更新システムで、国際登録の更新をウェブ上で直接行える仕組みです。書面より手数料が割引かれることが多く、Madrid Monitor から満了日も確認できます。
Q5国際登録の更新手数料はいくらですか?
基本手数料に加え、指定国ごとの個別手数料または追加手数料がスイスフラン建てで課されます。指定国数で変動するため、更新前に最新の料金表で確認が必要です。
Q6指定国を一部だけ更新することはできますか?
できます。更新時にもう不要な指定国を外して更新でき、手数料を圧縮できます。満了の半年前から動けば、整理を落ち着いて行えます。
Q7国際登録の更新を忘れて満了日が過ぎたらどうなりますか?
満了後6か月の猶予期間内であれば割増手数料付きで更新できます(議定書7条(4))。猶予期間も過ぎると国際登録は消滅し、各国でゼロから再出願するしかなくなります。
Q8国際登録の更新は何回までできますか?
回数に上限はありません。10年ごとに更新申請を続ける限り、半永久的に国際登録を維持できます。継続的な更新管理体制を組むことが重要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1日本の商標を10年ごとに更新してるんですが、国際登録も一緒に更新されてますよね?
されていません。国内の商標権(商標法19条、20条)と国際登録は別個の権利で、更新手続も完全に別です。国内の更新は国際登録の存続期間に影響せず、国際登録は議定書に基づきWIPOまたは特許庁長官経由(商標法68条の5)で別途更新する必要があります。実務のポイント:この勘違いで国際ブランド保護を失う企業は珍しくない。社内の知財管理表では国内商標と国際登録を別行で管理し、それぞれの満了日に個別アラートを設定するのが鉄則。
Q2更新を忘れて満了日が過ぎちゃいました。もう完全にアウトですか?
まだ救済の余地があります。満了後6か月の猶予期間内なら、割増手数料を払えば更新できます(議定書7条(4))。この6か月を過ぎると国際登録は消滅し、各国でゼロから再出願するしかなくなります。実務のポイント:猶予期間の存在を知らず、満了日当日に諦めてしまう人がいる。満了から半年は諦めるな。ただし猶予期間中も第三者があなたの商標を狙って各国出願してくるリスクがあるので、気付いたら即動く。
間違えやすい点 AI による整理
- 「日本の商標を更新したから国際登録も大丈夫」という前提そのものが誤っている。国内の商標権(商標法19条、20条)と国際登録は完全に別個の権利で、更新手続も別系統。国内で更新しても国際登録の10年のカウントダウンは止まらない。
- 更新が必要なことは知っていても、逃した代償の規模を知らない人が多い。満了で消えるのは1か国ではなく、その国際登録で指定した全ての国の保護が一斉に。再取得には各国でゼロから出願し直す費用と時間がかかり、その間に他者へ先取りされる危険も増す。
- 「更新はWIPOにしか出せない」と思い込まれがちだが、商標法68条の5により日本の特許庁長官経由でも申請できる。出口は一つではなく、自社の体制に合うルートを選べる。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象となる権利 | 商標法68条の5:マドリッド議定書に基づく国際登録 | 商標法19条:国内の商標権の存続期間 商標法20条:国内の商標権の更新登録申請 |
| 存続期間 | 登録日から10年(議定書6条(1)) | 設定登録日から10年(商標法19条) 更新により10年ずつ延長 |
| 申請先 | WIPO 国際事務局へ直接、または特許庁長官経由 | —(存続期間の定めのみ) 特許庁長官 |
| 更新を怠った場合 | 全指定国の保護が消滅(満了後6か月の猶予あり) | — 国内商標権が消滅(更新登録の申請期間・割増あり) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾はマドリッド議定書に加盟していないため、国際的な一括更新制度がなく、各国の国内法に基づき個別に延展登録を行う必要がある
韓国もマドリッド議定書の加盟国で、KIPO 経由または WIPO 直接で国際登録を更新できる点は日本と同様
ドイツも加盟国で DPMA 経由または WIPO 直接の更新が可能。EU 商標(EUIPO)とは別系統である点に注意
米国も加盟国で USPTO を窓口とするが、米国指定では使用宣誓書の別途提出が求められるなど運用上の独自要件がある
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 海外売上が伸びてきた自社ブランド。国際登録の満了まであと3か月。更新申請を出さなければ、欧州・米国・アジアの商標保護が同時に切れる。担当者は退職済み、引き継ぎ書に満了日の記載はない。
- もし、10年前に取った国際商標の更新をうっかり逃していたら、どうなる? 満了から6か月以内なら割増手数料付きで救済される(議定書7条(4))が、それも過ぎれば指定した各国でゼロから再出願するしかなくなる。
- あなたが競合他社の動向を調べていて、相手の国際登録がまもなく満了し、更新の気配がないと気付いた。その瞬間、相手が手放しかけたブランドネームの隙間が、あなたの市場参入の入口に変わる。
- 投資先スタートアップのブランド資産をデューデリで精査したら、看板商品の国際登録が更新期限目前なのに社内の誰も管理していなかった。ブランド価値を前提に組んだバリュエーションが足元から崩れる。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 自社の国際登録番号と満了日を確認(WIPOのMadrid Monitorで検索可能) 2. 満了6か月前から更新可能、指定国を全て維持するか一部削減するか整理3. 更新申請はWIPO国際事務局へ直接(E-renewal)か、商標法68条の5により特許庁長官経由かを選択4. 更新手数料(基本手数料+指定国ごとの手数料、スイスフラン建て)を納付5. 更新は10年単位、回数無制限なので継続管理体制を組む
訴えられた側:1. 満了日を過ぎても6か月以内なら、猶予期間として割増手数料付きで更新できる(議定書7条(4))、まず諦めない2. 猶予期間も過ぎていれば国際登録は消滅、各国で個別に再出願が必要3. 再出願前に、空いた期間で第三者が同一・類似商標を出願していないか各国で確認4. ブランド毀損を防ぐため主要市場から優先的に再出願5. 弁理士に依頼し、年次レビューによる更新管理体制を構築して再発を断つ
時効(請求できる期限):国際登録の存続期間は登録日から10年(議定書6条(1))。更新は満了の6か月前から可能。満了後も6か月の猶予期間内であれば割増手数料付きで更新できる(議定書7条(4))。猶予期間を経過すると権利は消滅する(最新の手数料・運用は要確認)。
学説
通説:日本国内の商標権(商標法19条・20条)と、マドリッド議定書に基づく国際登録は別個独立の権利であり、更新手続も別系統であると解されている。国内更新は国際登録の存続期間に影響を与えない。
改正沿革 AI による整理
- 平成11年(1999年)法律第41号、平成12年(2000年3月14日)施行 日本のマドリッド協定議定書加入に伴い、第7章の2「マドリッド協定の議定書に基づく特例」として新設。国際登録の存続期間の更新申請を特許庁長官に対して行えることを定めた
改正の年表
- 1.平成11年(1999年) 新設:日本のマドリッド協定議定書加入に伴い、第7章の2「マドリッド協定の議定書に基づく特例」の一部として新設。国際登録の存続期間の更新申請を特許庁長官に対して行えることを定めた(平成12年施行)。
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