国際登録の名義人は、経済産業省令で定めるところにより、議定書第三条の三に規定する領域指定(以下「領域指定」という。)であつて国際登録後のもの(以下「事後指定」という。)を特許庁長官にすることができる。
要点商標法 68条の4 は、国際登録の名義人が国際登録後に保護国を追加する事後指定を特許庁長官に行えると定める。効力発生日は事後指定の日が基準で、元の国際登録日には遡らない。
Q · 海外進出が決まるたびに、各国へ商標を出願し直さないといけないの?
既存の国際登録があれば事後指定で国を足すだけでよい
商標法 68条の4 により、国際登録の名義人は、国際登録後に保護国を追加する「事後指定」を特許庁長官に対して行えます。各国へ新規に出願し直す必要はなく、一つの手続・一本化された様式で保護領域を拡張できます。ただし効力発生日は元の国際登録日に遡らず、事後指定をした日が基準です。その国で先に同じ商標を出した第三者がいれば後れを取るため、進出が固まる前でも競合の動きが見えたら早く動くのが鉄則です。
日本で商標を登録し、マドリッド協定の議定書を使って中国とアメリカに保護を広げた。一年後、ベトナム進出が決まる。ここで多くの中小企業の担当者は「またゼロから各国に出願し直しか」と見積もりを前に身構える。だが商標法 68条の4 を知っていれば、その必要はない。既に持っている国際登録に対して「事後指定」をすれば、新たな国を後から足せる。一件の手続で、しかも特許庁長官を窓口にできる。本国で積み上げた一つの土台を、進出のたびに増築していく発想だ。ただし落とし穴がある。事後指定の効力発生日は元の国際登録日に遡らず、事後指定をした日が基準になる。その国で先に同じ商標を出した者がいれば、あなたは確実に後れを取る。スピードがそのまま権利の優劣を決める世界に、あなたは立っている。
事後指定とは、マドリッド協定議定書に基づく国際登録の名義人が、国際登録後に新たな締約国を保護対象として追加する領域指定をいう。商標法 68条の4 はこれを特許庁長官に対して行う手続として定める。新規の国際登録出願を要せず、既存の国際登録を基礎に保護領域を拡張する制度であり、効力発生日は事後指定の日を基準とする。
AI 輔助整理,以條文原文為準
国際登録後に保護を求める国を追加する領域指定です。商標法 68条の4 に基づき、特許庁長官に対して行います。新規の国際登録出願をやり直す必要はありません。
日本の国際登録を基礎とする場合、特許庁長官に対して経済産業省令所定の様式で申請します。特許庁が本国官庁としてWIPO国際事務局に通報します。
事後指定をした日が基準で、元の国際登録日には遡りません。そのため、その国で先に出願した第三者がいると先願の壁に阻まれます。
WIPO国際事務局へスイスフラン建てで支払う基本手数料と、指定国ごとの個別手数料がかかります。国により大きく異なるため事前確認が必要です。
あります。事後指定は各指定国への申請にすぎず、各国特許庁が先願・識別力欠如などを独自に審査し、暫定的拒絶を通報できます。
マドリッド協定議定書(標章の国際登録に関するマドリッド協定の議定書)の略称です。一つの出願で複数国に商標保護を広げる仕組みです。
議定書の締約国であれば追加できます。ただし台湾など非締約国は事後指定の対象外で、個別の国内出願が必要です。
国際登録の存続期間は10年で、10年ごとにWIPOへ更新します。更新は事後指定で追加した国も含めて一括で管理できます。
新規出願は進出国ごとに現地代理人を立て各国の言語で書類を作る。事後指定(商標法 68条の4)なら特許庁長官を窓口に一つの手続で既存の国際登録へ国を追加でき、言語も様式も一本化される。業界裏話ヒント:ただし効力発生日は元の国際登録日に遡らず事後指定の日が基準。「いつか出す」と寝かせるほど、その国で先に動いた第三者に権利を削られる。思い立った日に出すのが鉄則だ
本当だ。国際登録は出願から5年間、本国(日本)の基礎登録に従属する。この期間内に基礎登録が拒絶・取消・無効になると、それを土台にした事後指定分まで連鎖して失効する(セントラルアタック、議定書6条)。業界裏話ヒント:ただし失効後、所定期間内に各指定国へ国内出願へ「転換」すれば元の日付を維持できる(商標法 68条の32 周辺)。諦める前に転換の窓口を必ず確認する
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 手続の起点 | 68条の4:既存の国際登録に国を追加する事後指定 | — |
| 効力発生日の基準 | 事後指定の日(元の国際登録日に遡らない) | — |
| 典型的な利用場面 | 進出国を後から増やす拡張局面 | — |
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