障害者の雇用の促進等に関する法律 第4条
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障害者である労働者は、職業に従事する者としての自覚を持ち、自ら進んで、その能力の開発及び向上を図り、有為な職業人として自立するように努めなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第4条は、日本の障害者の雇用の促進等に関する法律に含まれる条文です。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第4条の条文原文は「障害者である労働者は、職業に従事する者としての自覚を持ち、自ら進んで、その能力の開発及び向上を図り、有為な職業人として自立するように努めなければならない。」で始まります。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第4条は第一章 総則に置かれています。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律の公布日は昭和35年7月25日です。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第4条の前の条は障害者の雇用の促進等に関する法律第3条です。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第4条の次の条は障害者の雇用の促進等に関する法律第5条です。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第4条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
障害者の雇用の促進等に関する法律(昭和三十五年法律第百二十三号)第4条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000123 - 本サイト収録
障害者の雇用の促進等に関する法律(昭和三十五年法律第百二十三号)第4条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000123/4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点障害者雇用促進法第4条は、障害者である労働者に職業人としての自覚と能力開発・自立への努力を求める努力義務規定であり、違反への罰則や行政指導の定めはない。
Q · 障害者雇用促進法4条の「努力しなければならない」を理由に、会社は配慮を断れるの?
いいえ。4条は罰則のない努力義務で、配慮義務の条件ではない
障害者雇用促進法4条は、障害者である労働者に職業人としての自覚と能力開発・自立への努力を求める努力義務規定で、違反への罰則や行政措置はありません。事業主の差別禁止(34条・35条)や合理的配慮の提供義務(36条の2・36条の3)は本人の努力を前提条件としておらず、配慮義務が免除されるのは過重な負担となる場合に限られます。むしろ4条は、研修や能力開発の支援を求める根拠として本人が使える規定です。
解説
条文の主語に注目してほしい。この法律のほとんどの条文は、事業主や国に義務を課している。ところが第4条だけは、障害のある労働者本人に「努めなければならない」と語りかける。ここで多くの人が身構える。「努力していないと言われたら、配慮を打ち切られるのでは」と。安心してよい。本条は努力義務(守らなくても罰則も強制もない、心構えを示す規定)であって、事業主の差別禁止(34条・35条)や合理的配慮の提供義務(36条の2・36条の3)の条件にはなっていない。「本人の努力が足りないから配慮しない」という理屈は、条文の構造上成り立たない。逆に言えば、本条は自分から使う規定である。能力開発の希望を伝えるとき、研修やジョブコーチ支援を求めるとき、「法が求める自立への努力を果たすために必要だ」と言える。上司から責める道具として持ち出されたら、この順番をひっくり返せばよい。
法的な位置づけ
障害者雇用促進法第4条は、障害者である労働者の責務を定める規定であり、職業に従事する者としての自覚、自発的な能力の開発・向上、有為な職業人としての自立を努力義務として規定する。違反に対する罰則・行政措置の定めはなく、同法第3条の基本的理念を労働者側から表現したものと位置付けられる。
よくある質問 AI による整理
Q1障害者雇用促進法4条とは?
障害者である労働者に、職業人としての自覚を持ち、自ら能力の開発・向上を図って自立するよう努めることを求める規定です。罰則のない努力義務です。
Q2障害者雇用促進法4条 違反するとどうなる?
4条違反を理由とする罰則・過料・行政指導の規定はありません。努力義務であり、守らなかったことで法的制裁を受けることはありません。
Q3努力義務と義務の違いは?
義務は違反に罰則や行政措置、損害賠償などの効果が結びつくことがあります。努力義務は「努めなければならない」と方向性を示すにとどまり、強制力を持ちません。
Q4障害者雇用促進法 本人の責務 何条?
障害者である労働者の責務は第4条に定められています。事業主の責務は第5条、国・地方公共団体の責務は第6条に別に規定されています。
Q5障害者雇用で能力開発の支援を会社に求められる?
求められます。4条は本人の能力開発を予定しており、研修受講などに必要な調整は36条の3の合理的配慮として申し出ることができます。
Q6障害者雇用促進法4条を理由に注意書を出すのは違法?
4条違反自体を理由にするのは法的根拠が弱く、障害を理由とする不利益取扱い(35条)と疑われるおそれがあります。具体的な業務上の事実に基づく指導が基本です。
Q7障害者雇用促進法4条はいつからある?
昭和35年(1960年)制定の身体障害者雇用促進法に由来し、昭和62年(1987年)に現在の法律名に改められました。条文の改正経緯は e-Gov で確認できます。
Q8障害者雇用促進法4条は精神障害者にも適用される?
適用されます。4条の「障害者」は同法2条の定義に従い、身体障害・知的障害・精神障害(発達障害を含む)その他の心身の機能の障害がある人を含みます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1障害者枠で働いてるけど、努力が足りないってクビにされることもあるんですか?
4条は努力義務で、違反自体を理由とした制裁の規定はありません。解雇の有効性は、労働契約法16条の客観的合理的理由と社会通念上の相当性で判断されます。実務のポイント:紛争になると、会社が配慮義務(36条の3)をどこまで尽くしたかが厳しく見られやすい。配慮を求めた記録が手元にあるかどうかで、交渉の重心が変わる
Q2スキルアップの研修を受けたいって、会社にお願いしていいの?
4条は本人が自ら能力の開発・向上を図ることを求めています。希望を伝えることは、法が予定している行動そのものです。研修受講に配慮が必要なら、36条の3の合理的配慮として求められます。実務のポイント:地域障害者職業センターのジョブコーチ支援など、会社の負担が少ない公的支援を併せて提案すると、会社は応じやすい
間違えやすい点 AI による整理
- 「本人が努力しなければ、会社は合理的配慮をしなくてよい」と考える人が多いが、法の構造はそうなっていない。36条の2・36条の3の配慮義務は、本人の努力を前提条件にしておらず、免除されるのは過重な負担になる場合(36条の2・36条の3の各ただし書)だけである
- 努力義務という言葉は知っていても、その軽さを知らない人が多い。4条違反を理由にした罰則・過料・行政指導の規定は存在しない。一方、事業主の差別禁止違反には厚生労働大臣による助言・指導・勧告(36条の6)がありうる。義務の重さは、労使で非対称に設計されている
- あなたから見れば「努力しろと言われている」条文だが、法律から見れば「職業人として扱われる権利の裏面」である。3条の基本的理念は、障害者である労働者を経済社会を構成する労働者の一員と位置付ける。4条は保護される対象ではなく、働き手として遇されることを前提にしている。この落差を知らないと、配慮を求めることに必要以上の罪悪感を抱いてしまう
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 義務の主体 | 4条:障害者である労働者 | 5条:事業主 36条の3:事業主 |
| 義務の内容 | 職業人としての自覚・能力開発・自立への努力 | 能力発揮の機会の提供、適正な雇用管理による雇用の安定への努力 障害特性に配慮した職務の円滑な遂行に必要な措置を講じること |
| 法的性格・強制力 | 努力義務、罰則・行政措置なし | 努力義務(責務規定) 法的義務、厚生労働大臣の助言・指導・勧告の対象(過重な負担の場合は免除) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は職業重建サービスと定額雇用制度を中心に設計され、本人の努力義務を明文化した規定は置かれていない
韓国も日本と同様に雇用率制度と職業リハビリテーションを組み合わせた構造を採る
ドイツは重度障害者の雇用義務と負担調整金を中心とし、労働者側には主に権利を付与する構造
米国は雇用率制度を持たず、差別禁止と合理的配慮(reasonable accommodation)を軸とする
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 人事面談で上司が「障害者雇用促進法にも、本人が努力しろと書いてある」と言い、配置転換の相談を打ち切った。あなたは言い返せる。4条は努力義務にすぎず、36条の3の合理的配慮の提供義務を左右しない。面談記録を残し、配慮の申出は書面で出し直す
- あなたが人事担当で、精神障害のある社員の欠勤が続いている。「4条違反だ」と書いた注意書を送りかけた。その一文は、後で紛争になったとき、配慮を怠った会社の態度の証拠として読まれかねない
- 就労移行支援を終えて一般就労した最初の月、資格取得の支援を会社に頼むのは図々しいだろうか? 4条は自ら能力開発を図ることを求めている。頼むこと自体が、法が予定している行動だ
- 契約更新の判断まであと2週間。上司から「成長意欲が見えない」と言われた。今週中に、受けたい研修と必要な配慮を書面で伝える。それが努力の記録になる
- 友人が「障害者枠で入ったら、ずっと補助業務しかさせてもらえない」とこぼした。キャリアを伸ばしたいと本人が申し出ることは、4条が想定する自立そのものである
取るべき行動
被害を受けた側:1. 上司や人事が4条を理由に配慮を拒んだ場合、日時と発言をメモに残す2. 配慮の申出を書面またはメールで改めて提出し、能力開発の希望も同時に書く3. 社内の相談窓口(36条の4に基づく相談体制)に相談する4. 解決しなければ、ハローワークや都道府県労働局に相談し、紛争解決の援助や調停の利用を検討する
訴えられた側:事業主・人事の立場で「本人の努力不足」を問題にしたい場合、まず4条ではなく自社の配慮義務の履行状況を点検する。1. 本人と話し合い、意向を尊重した措置を講じたか2. 過重な負担を理由にするなら、その根拠を記録したか3. 評価や注意は業務上の具体的事実に基づいて行い、障害を理由とした不利益取扱い(35条)と疑われる表現を避ける
時効(請求できる期限):特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。差別的取扱いにより賃金の未払いが生じた場合、賃金請求権は労働基準法115条により現在は3年(当分の間の経過措置、最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:本条は罰則を伴わない訓示的な努力義務規定であり、3条の基本的理念を労働者側から表現したもの。事業主の差別禁止・合理的配慮義務の成否や範囲を左右する要件ではない
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和35年(1960年) 新設:身体障害者雇用促進法(昭和35年法律第123号)として制定。身体障害者を対象とする雇用促進制度が始まる
- 2.昭和62年(1987年) 改正:法律名を「障害者の雇用の促進等に関する法律」に改め、対象を身体障害者以外にも広げる方向で制度を再編
- 3.平成25年(2013年) 改正:障害者に対する差別の禁止と合理的配慮の提供義務を新設(平成28年4月施行)。本条の努力義務と事業主の具体的義務の対比が明確になる
- 障害者の雇用の促進等に関する法律 第3条基本的理念、労働者の一員としての位置付け
- 障害者の雇用の促進等に関する法律 第5条事業主の責務、能力開発の機会確保
- 障害者の雇用の促進等に関する法律 第35条賃金・教育訓練等の差別的取扱い禁止
- 障害者の雇用の促進等に関する法律 第36条の3雇用後の合理的配慮の提供義務
- 障害者基本法 第19条雇用の促進等に関する国・事業主の施策
- 障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律 第13条雇用分野の差別解消は本法に委ねる
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