医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第1条の4(医薬品等関連事業者等の責務)
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医薬品等の製造販売、製造(小分けを含む。以下同じ。)、販売、貸与若しくは修理を業として行う者、第四条第一項の許可を受けた者(以下「薬局開設者」という。)又は病院、診療所若しくは飼育動物診療施設(獣医療法(平成四年法律第四十六号)第二条第二項に規定する診療施設をいい、往診のみによつて獣医師に飼育動物の診療業務を行わせる者の住所を含む。以下同じ。)の開設者は、その相互間の情報交換を行うことその他の必要な措置を講ずることにより、医薬品等の品質、有効性及び安全性の確保並びにこれらの使用による保健衛生上の危害の発生及び拡大の防止に努めなければならない。
この条文の基本情報
医薬品等関連事業者等の責務とは何ですか?
定義医薬品等関連事業者等の責務とは、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第1条の4に定められた規定で、「医薬品等の製造販売、製造(小分けを含む。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第1条の4(医薬品等関連事業者等の責務)は、日本の医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律に含まれる条文です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第1条の4の条文原文は「医薬品等の製造販売、製造(小分けを含む。」で始まります。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第1条の4は第一章 総則に置かれています。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律の公布日は昭和35年8月10日です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第1条の4の前の条は医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第1条の3です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第1条の4の次の条は医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第1条の5です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第1条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)第1条の4 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000145 - 本サイト収録
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)第1条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000145/1_4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点薬機法1条の4は、製造販売業者や薬局、病院・動物病院の開設者に、相互の情報交換などで医薬品等による危害の防止に努めるよう求める規定。罰則のない努力義務である。
Q · 薬の副作用の情報を共有する責任は、製薬会社だけにあるの?
いいえ。薬局や病院、動物病院、修理業者も対象です
薬機法1条の4は、医薬品等の製造販売業者・製造業者・販売業者・貸与業者・修理業者に加え、薬局開設者、病院・診療所・飼育動物診療施設(動物病院)の開設者に対し、相互に情報を交換して危害の発生と拡大の防止に努めるよう求めています。罰則のない努力義務ですが、副作用等報告(68条の10)や回収等の危害防止措置(68条の9)といった具体的義務の趣旨を示す規定です。
解説
「努めなければならない」。法律の世界でこの語尾は、罰則のない努力義務を意味する。だから多くの薬局や診療所は本条を読み飛ばす。だが、中身を見ると読み飛ばせない。本条の対象は製薬会社だけではない。薬局、病院、診療所、動物病院の開設者に加え、医療機器の修理業者や貸与業者、化粧品や医薬部外品の製造販売業者まで含まれる(本法1条により「医薬品等」には化粧品・医療機器・再生医療等製品も入る)。そのうえで、これらの事業者に「互いに情報を交換し、危害の発生と拡大を防ぐ手を打て」と求めている。患者の立場で言えば、処方した医師、薬を渡した薬剤師、薬を作った会社は、法律上ひとつの情報共有の輪の中にいる。あなたが薬剤師に伝えた「飲んでから発疹が出た」という一言は、その輪に乗りうる情報になる。さらに本条は、68条の10の副作用等報告義務や68条の9の回収等の危害防止措置といった具体的な義務の土台となる考え方である。事故が起きたとき「誰が何を知っていて、なぜ共有しなかったのか」を問う視点は、ここから始まる。
法的な位置づけ
薬機法1条の4は、医薬品等関連事業者等の責務を定める規定であり、医薬品等の製造販売・製造・販売・貸与・修理を業とする者、薬局開設者、病院・診療所・飼育動物診療施設の開設者に対し、相互間の情報交換その他の必要な措置を講じることで、医薬品等の品質・有効性・安全性の確保と保健衛生上の危害の発生・拡大の防止に努める義務を課す。罰則を伴わない努力義務である。
よくある質問 AI による整理
Q1薬機法1条の4とは何ですか?
医薬品等の製造販売業者や薬局、病院、動物病院の開設者などに、相互の情報交換を通じて医薬品等による危害の発生と拡大の防止に努めるよう求める条文です。
Q2医薬品等関連事業者とは誰のことですか?
医薬品等の製造販売・製造・販売・貸与・修理を業とする者を指します。本条ではこれに薬局開設者と病院・診療所・動物病院の開設者を加えた範囲が名宛人です。
Q3薬機法の努力義務に違反したら罰則はありますか?
本条違反だけを理由とする罰則はありません。ただし副作用等報告(68条の10)などの具体的義務に違反すると、行政処分の対象になりえます。
Q4化粧品メーカーも薬機法1条の4の対象ですか?
対象です。本条の「医薬品等」には医薬部外品・化粧品・医療機器・再生医療等製品も含まれるため、化粧品の製造販売業者も情報交換の責務を負います。
Q5医療機器のレンタル会社にも責務はありますか?
あります。医薬品等の「貸与」を業とする者が明記されており、在宅医療機器などのレンタル事業者も不具合情報の共有に努める立場にあります。
Q6往診専門の獣医師も薬機法の対象ですか?
対象です。本条は往診のみで獣医師に診療させる者の住所も飼育動物診療施設に含めており、動物病院を持たない往診型の獣医療も情報交換の輪に入ります。
Q7副作用をどこに相談すればいいですか?
まずは処方した医師か、薬を受け取った薬局の薬剤師に伝えます。患者本人がPMDAへ副作用を報告できる仕組み(患者副作用報告)もあります。
Q8薬機法1条の4はいつできた条文ですか?
平成25年(2013年)の法改正で、薬事法が医薬品医療機器等法へ改められた際に、関係者の責務規定の一つとして新設されたと理解されています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1薬局の薬剤師に副作用っぽい話をしても、ちゃんと医師やメーカーに伝わるんですか?
薬剤師は処方医への疑義照会(薬剤師法24条)ができ、薬局開設者も本条で情報交換の責務を負う。必要と判断すれば厚労大臣への副作用報告(本法68条の10第2項)も行う。実務のポイント:口頭で伝えるだけでなく「薬歴に記録してください」と一言添えると、その情報が後でたどれる形で残る
Q2努力義務なら、薬局や病院が情報共有をさぼっても責任を問えないんですか?
本条だけを根拠に賠償を請求したり罰則を科したりするのは難しいとするのが一般的な理解である。ただし民事の過失判断で、医療関係者として当然の注意の水準を考える際に参酌される余地はある(実務上、評価は分かれている)。実務のポイント:実際の争いは本条ではなく、民法709条や68条の10などの具体的な義務の違反を軸に組み立てることになる
Q3動物病院の薬でうちの猫が具合悪くなった。人間の薬と同じ扱いになるの?
本条は飼育動物診療施設の開設者を明記しており、情報交換の責務は動物病院にも及ぶ。動物用医薬品は農林水産大臣の所管となる部分がある(本法83条)。実務のポイント:人の医薬品副作用被害救済制度はペットには使えない。獣医師の診療記録と薬の現物を残し、民事での交渉に備えるのが現実的である
間違えやすい点 AI による整理
- 「努力義務だから守らなくても何も起きない」と考える事業者は多い。確かに本条違反だけを理由にした罰則はない。だが、具体的な義務(68条の10の副作用等報告、68条の9の危害防止措置など)は、違反すると業務改善命令や業務停止(役所があなたの事業に直接下す命令)の対象になりうる。本条はそれらの義務の趣旨を示す規定として読まれる。守らなくていい条文ではなく、守らなかったことが別の条文で表に出る構造である
- 「副作用の情報共有は製薬会社と大病院の話」という理解は範囲が狭すぎる。名宛人には薬局、診療所、動物病院の開設者、医療機器の販売・貸与・修理業者も入る。街の小さな調剤薬局も、往診専門の獣医師も、この輪の外にはいない
- 患者側の「副作用かどうか確信がないから黙っておこう」という判断も、立てた問いが間違っている。副作用かどうかを判定するのは患者の仕事ではない。情報を集め、交換し、評価するのが事業者側の責務として本条に書かれている。患者の仕事は、気付いた事実を記録して伝えることだけである
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 名宛人 | 1条の4:製造販売・製造・販売・貸与・修理の業者、薬局開設者、病院・診療所・動物病院の開設者(事業者・施設側) | 1条の5:医師・歯科医師・薬剤師・獣医師その他の医薬関係者(専門職個人) 68条の10:製造販売業者等(1項)、薬局開設者・医療機関開設者・医薬関係者(2項) |
| 義務の性質 | 努力義務(「努めなければならない」) | 努力義務 法的義務(報告義務) |
| 求められる行動 | 相互間の情報交換その他の必要な措置 | 適正使用に関する知識の深化と、使用者への正確な情報提供 副作用・感染症等を知ったときの厚生労働大臣への報告 |
| 違反時の扱い | 本条単独の罰則なし。具体的義務の趣旨として参照される | 本条単独の罰則なし 行政処分等の対象となりうる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は医療機構・薬局・薬商に重篤な副作用の通報を求める形で、情報共有を具体的義務として規定している。日本の本条のような横断的な努力義務規定とは構造が異なる
中国は上市許可保有者・製造・流通企業・医療機関に不良反応の考察と報告を求め、情報収集を法的義務として位置付けている
ドイツは連邦上級官庁を中心とする Pharmakovigilanz 体制を法定し、EU 指令と連動した報告制度をとる
米国は申請者(製造販売側)に市販後の副作用報告を義務付け、医療者・患者からは MedWatch による任意報告を受け付ける
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 新しい降圧薬を飲み始めて三日目、足首がむくんできた。処方した医師は多忙で次の予約は一か月後。そんなときはどうする? 薬を受け取った薬局の薬剤師に話せばいい。薬局開設者も本条の情報交換の輪の一員であり、医師への疑義照会(薬剤師法24条)や副作用報告(本法68条の10第2項)につなげられる立場にある
- あなたは地方の調剤薬局の管理薬剤師。同じ後発医薬品で、患者二人から同じ味の異常を聞いた。「たまたまだろう」と流すか、製造販売業者と処方元に連絡するか。ロット不良だった場合、先に気付いていた記録が残るのはあなたの薬局の薬歴だけだ
- かかりつけの動物病院で愛犬に処方された薬で、嘔吐が続いた。動物病院の開設者も本条の名宛人である。獣医師に症状を具体的に伝え、記録に残してもらう
- 医療機器の修理業者として、ある病院の輸液ポンプで同じ不具合を三件立て続けに見つけた。製造販売業者には伝えたが、同型機を使う他の病院には何も言っていない。重篤な健康被害のおそれがあるなら、製造販売業者側で報告期限(15日または30日)のカウントがもう始まっている可能性がある。あなたの一報がその起点になりうる
- 友人が D2C の化粧品ブランドを立ち上げ、OEM 工場に製造を任せている。顧客から「肌がただれた」という問い合わせが SNS の DM で届き始めた。製造販売業者としての情報収集と危害拡大防止の責務は、化粧品にも及ぶ。「委託先の問題」では済まない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 症状の日時、薬の名称、ロット番号(箱・シートに記載)、症状の写真を記録する2. 処方医だけでなく、調剤した薬局の薬剤師にも伝え、薬歴への記載を依頼する3. 医療機関への入院が必要になる程度の健康被害であれば、PMDA の医薬品副作用被害救済制度の対象になりうるため、診断書と領収書を保管する4. 患者本人も PMDA に副作用を報告できる(患者副作用報告)。事業者任せにしない
訴えられた側:1. 行政から情報共有の不備を指摘されたら、過去の連絡記録(メール、疑義照会記録、GVP 記録)をすぐに整理する2. 自社に報告義務があるか(68条の10)、期限がいつかを確認し、未報告があれば直ちに報告する3. 危害拡大のおそれがあれば、回収・販売停止・情報提供(68条の9)を検討する4. 本条は努力義務なので、争点は通常、具体的な義務の違反の有無に移る。そこへの備えを優先する
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。製造物責任法に基づく請求は損害と賠償義務者を知った時から3年(生命・身体の侵害は5年)、引渡しから10年(同法5条)。医薬品副作用被害救済の医療費は、その支払いから5年以内に請求(最新の改正状況をご確認ください)。事業者の副作用等報告は、知った日から15日または30日以内(施行規則228条の20、最新の改正状況をご確認ください)
学説
一般的理解:本条は努力義務規定であり、本条のみを根拠に罰則を科したり損害賠償を請求したりすることは困難とされる。一方、民事上の過失判断において医療関係者に求められる注意水準を考える際に参酌される余地があるとの見方もあり、評価は分かれている。
改正沿革 AI による整理
- 平成25年(2013年)改正、平成26年(2014年)施行 薬事法から医薬品医療機器等法への改称に伴い、国・都道府県・事業者・医薬関係者・国民の責務規定(1条の2から1条の6)が新設されたと理解されている。その後の文言修正の有無は要確認
改正の年表
- 1.平成25年(2013年) 新設:薬事法等の一部を改正する法律により、薬事法が医薬品医療機器等法に改められた際、国・都道府県・関連事業者・医薬関係者・国民の責務規定の一つとして新設されたと理解されている(平成26年(2014年)施行)。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第1条目的と「医薬品等」の定義
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第1条の5医薬関係者の責務との対
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第68条の9危害防止のための回収等の措置
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第68条の10副作用等報告の具体的義務
- 薬剤師法 第24条疑義照会による医師との情報交換
- 獣医療法 第2条飼育動物診療施設の定義元
- 製造物責任法 第3条医薬品等の欠陥に対する無過失責任
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