医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第55条の2(模造に係る医薬品の販売、製造等の禁止)
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模造に係る医薬品は、販売し、授与し、又は販売若しくは授与の目的で製造し、輸入し、貯蔵し、若しくは陳列してはならない。
この条文の基本情報
模造に係る医薬品の販売、製造等の禁止とは何ですか?
定義模造に係る医薬品の販売、製造等の禁止とは、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第55条の2に定められた規定で、「模造に係る医薬品は、販売し、授与し、又は販売若しくは授与の目的で製造し、輸入し、貯蔵し、若しくは陳列してはならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第55条の2(模造に係る医薬品の販売、製造等の禁止)は、日本の医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律に含まれる条文です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第55条の2の条文原文は「模造に係る医薬品は、販売し、授与し、又は販売若しくは授与の目的で製造し、輸入し、貯蔵し、若しくは陳列してはならない。」で始まります。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第55条の2は第二節に置かれています。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律の公布日は昭和35年8月10日です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第55条の2の前の条は医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第55条です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第55条の2の次の条は医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第56条です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第55条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)第55条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000145 - 本サイト収録
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)第55条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000145/55_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点薬機法55条の2は、模造に係る医薬品の販売・授与を禁じ、販売・授与目的での製造・輸入・貯蔵・陳列も禁止する。自己使用目的の輸入は本条の対象外である。
Q · 偽物の薬を知らずに棚に置いていたら、薬機法違反になるの?
貯蔵・陳列も禁止対象。行政上の是正・回収は免れない
薬機法55条の2は、模造に係る医薬品を販売・授与することに加え、その目的で製造・輸入・貯蔵・陳列することも禁じています。刑事責任を問うには原則として故意が必要ですが、偽物を保管・陳列している状態そのものが行政上の是正や回収の対象になります。2017年の偽造品流通事件の後は、仕入れ先の確認などの管理義務も強化されました。「知らなかった」で済む範囲は狭いと考えるべきです。
解説
薬局の棚にある薬は本物だ、と誰もが疑わない。だが2017年1月、奈良県の大手薬局チェーンの店舗で C 型肝炎治療薬「ハーボニー配合錠」の偽造品が見つかり、患者に渡っていた。一瓶数十万円の薬が、いわゆる現金問屋を通って正規の流通に混ざっていたのである。本条は、他社の医薬品を模造したもの(名称・外観・包装などを本物に似せた偽物、いわゆる偽造医薬品)を売ること・無償で渡すこと、そしてそれを目的として製造・輸入・貯蔵・陳列することまで一括して禁じる。ポイントは、禁止の網が「売った瞬間」ではなく「売るつもりで倉庫に置いた段階」から掛かっていることだ。偽物をつかまされた薬局も、棚に並べ続ければ本条の問題に巻き込まれる。刑事責任を問うには原則として故意が必要だが、行政処分(役所が直接下す業務停止命令や回収・廃棄命令のような決定)は別の軌道で動く。仕入れ先を確かめなかったこと自体が、薬局経営の命取りになりうる。患者の側から見れば、本条は「正規ルートの外で手に入れた薬は、法律の保護網の外にある」という警告でもある
法的な位置づけ
薬機法第55条の2は、模造に係る医薬品、すなわち名称・外観・包装等を他の医薬品に似せて製造された医薬品について、販売・授与を禁止し、あわせて販売・授与の目的による製造・輸入・貯蔵・陳列を禁止する規定である。流通の前段階を含めて禁止対象とすることで、偽造医薬品が正規の流通に混入することを防ぐ機能を持つ。
手順
- 1.取引先の許可を確認する 新規の卸業者から仕入れる前に、医薬品販売業などの許可番号と所在地を確認し、許可を出した自治体の情報と照合する。面識のない業者からの値引き提案は特に慎重に扱う
- 2.入荷時に現品と封を点検する 入荷時に外箱・添付文書の有無、封緘が破れていないか、ロット番号・使用期限の表示を点検する。開封の痕跡や添付文書の欠落があれば受け入れずに隔離する
- 3.疑わしい在庫を隔離・保全する 偽物の疑いが生じたら、直ちに販売・陳列を止めて隔離する。行政の指示があるまで廃棄せず、現物と包装を証拠として保全する
- 4.流通経路を記録で特定し報告する 仕入れ先・仕入れ日・ロット・販売先を時系列で洗い出し、保健所または都道府県の薬務担当課に報告して回収に協力する
よくある質問 AI による整理
Q1模造医薬品とは何ですか?
名称・外観・包装などを本物の医薬品に似せて作られた偽物の医薬品です。薬機法55条の2が販売や陳列などを禁じています。
Q2偽造医薬品 見分け方は?
外見だけでの判別は困難です。刻印・色・形・ラベル・添付文書の有無が前回と一致するかを確認し、違和感があれば薬剤師に照合を依頼します。
Q3偽物の薬 フリマで売ったら違法?
模造品なら本条の販売禁止に当たります。本物であっても医薬品の販売には許可が必要なため、無許可の出品自体が薬機法違反になりえます。
Q4偽造医薬品 見つけたら どこに通報?
購入した薬局・製造販売業者への連絡に加え、管轄の保健所または都道府県の薬務担当課へ通報します。現物と包装は捨てずに保管してください。
Q5薬機法55条の2陳列だけでも違法?
販売・授与の目的で陳列していれば、実際に売れていなくても禁止対象です。禁止は流通の前段階から及ぶ設計になっています。
Q6ハーボニー偽造事件とは?
2017年1月、C型肝炎治療薬ハーボニー配合錠の偽造品が、奈良県の薬局チェーンの店舗で患者に渡った事件です。現金問屋経由で流通に混入しました。
Q7偽物の薬を無料で配るのも違法?
違法です。本条は「授与」も禁じており、対価を受け取らない譲渡も含まれます。善意で分けた場合でも対象になります。
Q8個人輸入した薬が偽物だったら補償される?
正規の流通経路外で入手した医薬品は、健康被害の救済制度の対象外となる場合が多く、海外の販売者への責任追及も現実には困難です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1ネットで買った薬が偽物っぽいんですけど、買った私も罪になりますか?
自分で使うために買っただけなら、本条の対象(販売・授与や、その目的での輸入・貯蔵など)には当たらない。ただし、人に売ったり譲ったりすれば話が変わる。実務のポイント:個人輸入で医薬品を持ち込むには数量の上限があり、それを超えると税関で手続が必要になる。「友達の分もまとめて」の瞬間に、自分用という説明が通らなくなる
Q2薬局で偽物を渡されたら、薬局を訴えられますか?
損害賠償請求(民法709条、415条)の可能性はある。薬局は本条により偽物を陳列・販売してはならず、仕入れの確認義務も省令で強化されている。実務のポイント:勝負を分けるのは、薬局の過失を裏付ける仕入れ記録だ。この記録は薬局の手元にしかない。保健所が調査に入れば記録が確認されるので、訴える前にまず行政に通報することが、証拠を引き出すいちばんの近道になる
Q3偽物って本物と見分けられるものなんですか?
外見だけで見分けるのは難しい。ハーボニー事件でも、本物と違う錠剤が本物の瓶に入れられていた。本条が名称や外観の「模造」を狙っているのは、見た目では区別できないからだ。実務のポイント:患者が確かめられるのは、刻印・色・形・瓶のラベルと添付文書の有無が、前回処方されたものと一致しているかどうか。違いを感じたら、お薬手帳と一緒に薬剤師に見せれば、照合してもらえる
Q4海外の正規品を仕入れて安く売るのもダメなんですか?
模造品でなくても、日本で承認されていない医薬品を販売すれば、承認や販売業許可の規定に違反する。本条はそれとは別に、偽物という性質そのものに着目した禁止である。実務のポイント:並行輸入品という触れ込みで出回るものの中に偽物が混ざるのは典型的なパターンだ。正規品だと信じていたという主張は、仕入れ先の確認記録がなければほとんど通らない
間違えやすい点 AI による整理
- 「偽物だと知らずに仕入れたのだから、薬局に責任はない」と考える経営者は多い。刑事罰には原則として故意が要るが、行政上は、偽物を貯蔵・陳列している状態そのものが是正と回収の対象になる。さらにハーボニー事件の後、仕入れ先の身元確認や、封を開けた医薬品の販売の制限が省令で強化された。知らなかったで済む範囲は、事件の前よりはるかに狭い(最新の改正状況をご確認ください)
- 偽造医薬品を「ブランド品のコピー」と同じ知的財産の問題だと捉えると、見誤る。商標権侵害(商標法78条)も成立しうるが、薬の偽物の本当の危険は、成分が入っていない、量が違う、不純物が混じっているといった健康被害にある。ブランドを守る法律と命を守る法律が、同じ一錠に同時にかかっている
- 「自分で使うだけなら個人輸入は自由だから安全」という発想は、そもそも問いの立て方が違う。本条が禁じているのは販売・授与目的の輸入であり、自分用の輸入は本条の対象外だ。だが対象外であることは、偽物をつかまされても法律があなたを守ってくれるという意味ではない。保護の外に自分から出ていく行為だと理解すべきである
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 禁止の着眼点 | 55条の2:本物に似せた模造品という性質 | 55条:表示の不備や無許可製造などの不正表示医薬品等 56条:品質・成分等に問題のある不良医薬品 |
| 禁止される行為 | 販売・授与と、その目的での製造・輸入・貯蔵・陳列 | 販売・授与と、その目的での貯蔵・陳列など 販売・授与と、その目的での製造・輸入・貯蔵・陳列 |
| 典型例 | 本物の瓶に別の錠剤を詰めた偽造品 | 法定の記載事項を欠く医薬品 異物混入や成分不適合の医薬品 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は偽藥を定義したうえで、明知して販売・供給・陳列する行為などを処罰する構造をとる
中国は2019年改正で假药・劣药の定義を整理し、生産・販売・使用を禁止している
ドイツは EU の偽造医薬品指令を受け、偽造医薬品の製造・流通を禁止している
米国は連邦食品医薬品化粧品法で counterfeit drug の製造・販売等を禁止行為としている
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- ネット通販で ED 治療薬が正規価格の三分の一で売られていた。届いた錠剤は本物そっくりだが、成分は別物だった。販売した業者は本条違反だが、海外サーバーの業者を日本の警察が捕まえられるとは限らない。あなたの手元に残るのは、体調不良と返ってこない代金だけかもしれない
- 薬局の管理薬剤師であるあなたのもとに、面識のない卸業者から「高額薬が2割引で入る」と電話が来た。添付文書なし、外箱なしのボトルだけ。入荷を断れなかった場合、どうなる? 偽物と分かった時点で棚に残していれば、貯蔵・陳列の段階で本条にかかる
- 海外旅行先で安く買った有名ブランドの胃腸薬を、帰国後フリマアプリに出品した。中身が模造品なら本条の「販売」「授与」そのものだ。そもそも医薬品の販売には許可が要る(同法24条)ので、本物であっても違法になる
- あなたが勤める医薬品卸で、倉庫の在庫から他社製品を模した偽物が見つかった。保健所の立入検査まであと3日。どのロットがどこから入り、どの店に出たか、今夜中に記録を洗い出さなければ、回収範囲を特定できず被害が広がる
- 友人が「知り合いが個人輸入した抗がん剤を分けてくれる」と言う。お金は取らないらしい。無償でも「授与」は本条の禁止対象に入る
取るべき行動
被害を受けた側:1. 服用をやめ、錠剤・瓶・外箱・添付文書・レシートをすべて保管する。捨てると追跡も立証もできなくなる2. 体調に異変があれば受診し、疑わしい薬を持参して診療記録に残してもらう3. 購入した薬局と製造販売業者に連絡し、ロット番号で照合を依頼する。並行して管轄の保健所または都道府県の薬務担当課に通報する4. 健康被害が出たら、販売者への損害賠償請求(民法709条)を検討する。ネット購入なら、サイトの URL、注文画面、決済記録のスクショを今すぐ保存する
訴えられた側:1. 疑わしい在庫の販売・陳列を直ちに止め、隔離して保全する。廃棄は行政の指示を待つ。自分の判断で捨てると証拠隠滅を疑われる2. 仕入れ先・仕入れ日・ロット・販売先の記録を時系列で整理し、偽物と知らなかったことを示す客観資料をそろえる3. 保健所への自主報告と回収の協力を早い段階で行う。行政処分の重さと刑事上の故意の判断の両方に影響する4. 薬事分野に詳しい弁護士に相談し、行政対応と刑事対応を一本の方針にまとめる
時効(請求できる期限):刑事の公訴時効は法定刑の長期で決まる(刑事訴訟法250条。長期5年未満の拘禁刑なら3年、5年以上10年未満なら5年)。本条違反の法定刑は最新の改正状況をご確認ください。被害者の民事請求は、損害と加害者を知った時から3年、人の生命・身体の侵害なら5年、不法行為時から20年(民法724条、724条の2)
改正沿革 AI による整理
- 平成29年(2017年)ハーボニー偽造品事件以降 偽造医薬品の流通を受け、薬局・卸の仕入れ先確認や開封品販売の制限などの規制強化が省令改正と令和元年(2019年)の法改正で進められた。本条の新設・改正の時期と罰則の変遷は人による確認が必要
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第55条不正表示医薬品等の販売禁止
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第56条不良医薬品の販売・製造等の禁止
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第24条医薬品販売業の許可制
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第70条違反品の廃棄・回収命令(現行効力を要確認)
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第75条許可取消し・業務停止処分
- 商標法 第78条偽ブランド薬の商標権侵害罪
- 関税法 第69条知的財産侵害物品の輸入禁止(第69条の11)
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ログインして共同ノートを始める出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。