医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第77条の2(指定等)
クイックジャンプ
- 厚生労働大臣は、次の各号のいずれにも該当する医薬品、医療機器又は再生医療等製品につき、製造販売をしようとする者(本邦に輸出されるものにつき、外国において製造等をする者を含む。次項及び第三項において同じ。)から申請があつたときは、薬事審議会の意見を聴いて、当該申請に係る医薬品、医療機器又は再生医療等製品を希少疾病用医薬品、希少疾病用医療機器又は希少疾病用再生医療等製品として指定することができる。
- 一その用途に係る対象者の数が本邦において厚生労働省令で定める人数に達しないこと。
- 二申請に係る医薬品、医療機器又は再生医療等製品につき、製造販売の承認が与えられるとしたならば、その用途に関し、特に優れた使用価値を有することとなる物であること。
- 2.厚生労働大臣は、次の各号のいずれにも該当する医薬品、医療機器又は再生医療等製品につき、製造販売をしようとする者から申請があつたときは、薬事審議会の意見を聴いて、当該申請に係る医薬品、医療機器又は再生医療等製品を先駆的医薬品、先駆的医療機器又は先駆的再生医療等製品として指定することができる。
- 一次のいずれかに該当する医薬品、医療機器又は再生医療等製品であること。
- 一医薬品(体外診断用医薬品を除く。以下この号において同じ。)及び再生医療等製品にあつては、その用途に関し、本邦において既に製造販売の承認を与えられている医薬品若しくは再生医療等製品又は外国において販売し、授与し、若しくは販売若しくは授与の目的で貯蔵し、若しくは陳列することが認められている医薬品若しくは再生医療等製品と作用機序が明らかに異なる物であること。
- 二医療機器及び体外診断用医薬品にあつては、その用途に関し、本邦において既に製造販売の承認を与えられている医療機器若しくは体外診断用医薬品又は外国において販売し、授与し、若しくは販売若しくは授与の目的で貯蔵し、若しくは陳列することが認められている医療機器若しくは体外診断用医薬品と原理が明らかに異なる物であること。
- 二申請に係る医薬品、医療機器又は再生医療等製品につき、製造販売の承認が与えられるとしたならば、その用途に関し、特に優れた使用価値を有することとなる物であること。
- 3.厚生労働大臣は、次の各号のいずれにも該当する医薬品、医療機器又は再生医療等製品につき、製造販売をしようとする者から申請があつたときは、薬事審議会の意見を聴いて、当該申請に係る医薬品、医療機器又は再生医療等製品を特定用途医薬品、特定用途医療機器又は特定用途再生医療等製品として指定することができる。
- 一その用途が厚生労働大臣が疾病の特性その他を勘案して定める区分に属する疾病の診断、治療又は予防であつて、当該用途に係る医薬品、医療機器又は再生医療等製品に対する需要が著しく充足されていないと認められる物であること。
- 二申請に係る医薬品、医療機器又は再生医療等製品につき、製造販売の承認が与えられるとしたならば、その用途に関し、特に優れた使用価値を有することとなる物であること。
- 4.厚生労働大臣は、前三項の規定による指定をしたときは、その旨を公示するものとする。
この条文の基本情報
指定等とは何ですか?
定義指定等とは、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第77条の2に定められた規定で、「厚生労働大臣は、次の各号のいずれにも該当する医薬品、医療機器又は再生医療等製品につき、製造販売をしようとする者(本邦に輸出されるものにつき、外国において製造等を…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第77条の2(指定等)は、日本の医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律に含まれる条文です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第77条の2の条文原文は「厚生労働大臣は、次の各号のいずれにも該当する医薬品、医療機器又は再生医療等製品につき、製造販売をしようとする者(本邦に輸出されるものにつき、外国において製造等を…」で始まります。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第77条の2は第十六章に置かれています。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律の公布日は昭和35年8月10日です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第77条の2の前の条は医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第77条です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第77条の2の次の条は医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第77条の3です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第77条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)第77条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000145 - 本サイト収録
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)第77条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000145/77_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点薬機法77条の2は、厚生労働大臣が申請に基づき、希少疾病用・先駆的・特定用途の医薬品等を指定できると定める。指定は大臣の裁量で、承認とは別である。
Q · オーファンドラッグの指定は、どの法律のどの条文で決まっているの?
薬機法77条の2で、厚生労働大臣が申請に基づき指定する
オーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)の指定の根拠は、薬機法77条の2第1項です。対象者数が厚生労働省令で定める人数(国内5万人未満)に達しないこと、承認されれば特に優れた使用価値を有することの両方を満たす品目について、企業の申請を受け、薬事審議会の意見を聴いたうえで大臣が指定できます。同条2項は先駆的医薬品、3項は特定用途医薬品の指定を定めています。指定は開発支援措置であり、製造販売承認(14条)とは別の手続です。
解説
患者数が少ない病気の薬は、製薬会社にとって開発しても儲からない。この構造を国がお金と時間で埋め合わせる入口が、薬機法77条の2である。国が指定する枠は三つある。第一に、対象患者が国内5万人未満の病気を対象とする希少疾病用医薬品(オーファン)。第二に、画期的で日本で世界に先駆けて開発される先駆的医薬品。第三に、小児用や薬剤耐性菌対策など、需要がまったく満たされていない分野を対象とする特定用途医薬品。指定を受けると、審査の順番が早まる(優先審査)、研究費の助成や税額控除を受けられる、再審査期間(後発品が出にくい独占的な期間)が長くなる、といった優遇が一つの束になって付いてくる。見落とされやすいのは、指定が自動では来ないという点だ。企業が申請し、薬事審議会の意見を聴いたうえで、大臣が「指定することができる」。つまり裁量である。患者会が企業に開発を働きかけるときも、ベンチャーが投資家に事業を説明するときも、この指定を取れるかどうかが話の中心になる。
法的な位置づけ
薬機法77条の2は、医薬品、医療機器及び再生医療等製品の指定制度を定める規定である。対象者数の少ない疾病向けの希少疾病用、画期性を持ち国内で早期開発される先駆的、需要が著しく充足されていない分野向けの特定用途の三類型について、承認されれば特に優れた使用価値を有することを共通要件とし、申請に基づき厚生労働大臣が薬事審議会の意見を聴いて裁量で指定し、公示する。
よくある質問 AI による整理
Q1希少疾病用医薬品とは何ですか?
国内の対象患者数が5万人未満の疾病に用いられ、承認されれば特に優れた使用価値を持つ医薬品として、薬機法77条の2第1項に基づき大臣が指定したものです。
Q2オーファン指定の申請先はどこですか?
申請は厚生労働大臣宛てに行い、薬事審議会の意見を聴いて指定されます。実務上の相談窓口や手続の詳細は、厚生労働省・PMDA の最新の案内で確認してください。
Q3先駆的医薬品の指定とは何ですか?
画期性があり、日本で早期に開発・申請される品目を対象とする指定です。先駆け審査指定制度を令和元年改正で法制化したもので、薬機法77条の2第2項が根拠です。
Q4特定用途医薬品とはどんな薬ですか?
小児用や薬剤耐性菌対策など、大臣が定める区分の疾病で需要が著しく満たされていない分野の医薬品です。薬機法77条の2第3項に基づき指定されます。
Q5オーファン指定された医薬品の一覧はどこで見られますか?
指定は同条4項により公示されます。厚生労働省や医薬基盤・健康・栄養研究所が指定品目の一覧を公表しているため、疾患名で検索して指定状況を確認できます。
Q6医療機器もオーファン指定を受けられますか?
受けられます。薬機法77条の2は医薬品だけでなく、医療機器・再生医療等製品も対象とし、それぞれ希少疾病用医療機器等として指定する仕組みです。
Q7海外企業もオーファン指定を申請できますか?
できます。同条1項は、日本に輸出される品目について外国で製造等をする者も申請者に含めると明記しています。
Q8オーファン指定は取り消されることがありますか?
要件を満たさなくなった場合などには取消しの対象になり得ます。取消しの根拠と運用は同法の関連規定と当局の通知で定められているため、最新の運用を確認してください。
この条文についての質問 AI による整理
Q1オーファン指定って、患者が何人以下なら取れるんですか?
本条1項1号は人数を厚生労働省令に委ねており、施行規則で国内5万人未満と定められている。さらに医療上の必要性が高く、開発の可能性があることも求められる。実務のポイント:審査で本当に問われるのは人数の推計の根拠である。疫学データが弱いと、申請が止まる。患者会の登録データや学会の調査結果が、企業の申請書を裏で支えていることは多い。
Q2指定されたら、何がそんなに得なんですか?
主に四つ。承認審査が優先される、医薬基盤・健康・栄養研究所から研究開発費の助成を受けられる(77条の3)、税制上の措置として試験研究費の税額控除がある(77条の4、租税特別措置法)、再審査期間が最長10年に延びる。実務のポイント:企業が一番重視するのは再審査期間の延長である。後発品が出にくい期間が延びるため、少ない患者数でも投資を回収する見込みが立つ(最新の改正状況をご確認ください)。
Q3先駆的医薬品とオーファン、両方狙えるんですか?
制度上、要件はそれぞれ別に定められている(本条1項・2項)。両方の要件を満たせば、それぞれの指定を申請することは排除されていない。先駆的医薬品は、画期性に加えて日本で早期に開発・申請されることが重視される。実務のポイント:海外で先に申請する予定の品目は、先駆的指定が取りにくい。グローバル開発計画で日本の申請時期をどこに置くかが、指定戦略と表裏一体になっている。
間違えやすい点 AI による整理
- 「希少な病気なら当然オーファン指定される」と思われがちだが、条文の要件は患者数だけではない。承認されれば「特に優れた使用価値」を持つことも同時に必要で、実務上は開発計画の実現可能性も見られる。患者数5万人未満は必要条件にすぎない。
- 論点は「指定されるかどうか」ではない。本当に問うべきは「指定されたあと、何年で患者の手に届くか」である。指定はゴールではなく、優先審査、助成、税額控除、再審査期間の延長を受けるための入場券であり、臨床試験の失敗や企業の撤退で消えてしまう指定品目も少なくない。
- 患者から見ると、指定は国が薬を保証してくれたことのように映る。だが法律上、指定は開発を後押しする措置にすぎず、有効性・安全性の審査は製造販売承認(14条)で別途行われる。「指定済み=承認済み」と誤解して海外個人輸入や未承認治療に飛びつくと、安全網のない場所に立つことになる。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 制度の性格 | 77条の2:開発を後押しする指定(大臣の裁量) | 14条:製造販売の承認(有効性・安全性の審査) 14条の4:承認後の再審査 |
| タイミング | 原則として承認申請前の開発段階 | 開発完了後の承認申請時 承認後、再審査期間の経過時 |
| 指定品目との関係 | 指定の効果として優遇措置の対象となる | 指定品目は優先審査の対象となり得る 指定品目は再審査期間が延長され得る |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は罕見疾病の予防・治療と用薬の供給を一本の特別法で規律し、罕見疾病用薬の認定と查驗登記上の優遇を定める。日本のように医薬品法の中の指定条文で扱う構造とは異なる
韓国は食品医薬品安全処が告示に基づいて希少医薬品を指定し、審査上の優遇を与える。日本と同じく行政の指定を入口にした仕組み
ドイツは EU 規則が直接適用される。欧州委員会が指定し、承認後の市場独占期間(原則10年)が中核の誘因となっている
米国は FDA が患者数20万人未満などを基準に指定し、7年間の市場独占や税額控除を与える。日本の制度設計の参照元の一つ
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 難病の子を持つ親が患者会を立ち上げ、海外では承認済みなのに日本では手に入らない薬のことを知った。なぜ日本の企業は動かないのか? 答えの一つが採算である。患者数が5万人未満というデータを患者会がそろえて示すと、オーファン指定という企業側の算盤が現実味を帯びる。
- あなたが創薬ベンチャーの事業開発担当で、資金調達の締切まであと2か月。投資家に「先駆的医薬品の指定を取れる見込みはあるのか」と聞かれて答えに詰まった。指定の要件と、日本で最初に申請するための開発計画を説明できないと、評価額が一段下がる。
- 小児科医として、成人用の薬を体重換算で使う適応外処方を毎日続けている。小児用製剤が出ない理由は制度の外ではなく中にある。特定用途医薬品の枠は、まさにこの空白を埋めるために2019年改正で作られた。
- 指定を受けて優遇を享受してきた企業側から見た場面:臨床試験の結果、想定より患者数が多いことや優位性が乏しいことが判明した。指定の前提が崩れれば取消しの対象になりうる。助成金の扱いも含め、早めに当局と相談しないと後で説明がつかなくなる。
取るべき行動
被害を受けた側:患者・家族の立場なら:1. PMDA や厚生労働省が公表する指定品目一覧で、対象疾患の指定状況を確認する2. 患者会として国内の推定患者数、困りごと、海外での承認状況を資料にまとめる3. 開発企業や学会、国の未承認薬に関する検討会への要望ルートを使い、開発の必要性を示す4. 個人輸入は医師と十分相談し、治験や拡大治験への参加の可能性も探る。
訴えられた側:申請企業の立場なら:1. 指定が得られない、または取り消される見込みを当局から伝えられたら、まず理由を書面で確認する2. 患者数の推計方法や優位性のデータを補強して再申請できないか検討する3. 指定の拒否や取消しに処分性(役所があなたに直接下す、争える決定かどうか)が認められるかは実務上解釈が分かれるため、行政法に詳しい弁護士に相談する4. 助成金を受けているなら、返還の要否を早めに確認する。
時効(請求できる期限):指定の申請自体に期限はないが、承認申請前の開発段階で申請するのが実務の前提である。拒否や取消しを行政処分として争う場合、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。処分に当たるかどうかは事案により判断が分かれる(最新の運用をご確認ください)。
改正沿革 AI による整理
- 平成5年(1993年)薬事法改正 希少疾病用医薬品等の指定制度を新設。対象者数の少ない疾病向けの医薬品・医療機器の開発を助成・税制・優先審査で後押しする枠組みが作られた
- 令和元年(2019年)改正、令和2年(2020年)9月施行 先駆け審査指定制度を法制化して先駆的医薬品等の指定を設け、小児用・薬剤耐性など需要が満たされていない分野向けの特定用途医薬品等の指定を追加した
- 令和6年(2024年) 審議会の再編に伴い、意見を聴く機関の名称が薬事・食品衛生審議会から薬事審議会に改められた(施行時期・改正法の特定は要確認)
改正の年表
- 1.平成5年(1993年) 新設:薬事法改正により希少疾病用医薬品・医療機器の指定制度を創設。助成、税制措置、優先審査で開発を後押しする枠組みが導入された
- 2.平成25年(2013年) 改正:薬事法が医薬品医療機器等法に改められ、再生医療等製品が新たな類型として加わり、指定制度の対象にも位置付けられた(施行は平成26年)
- 3.令和元年(2019年) 改正:先駆け審査指定制度を法制化して先駆的医薬品等の指定を設け、特定用途医薬品等の指定を追加。令和2年(2020年)9月施行
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。